ドウクツジマ
【どうくつじま】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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スマイルブーム
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開発元
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ぷわっとX
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配信開始日
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2017年5月17日
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定価
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300円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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3箇所・任意セーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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『プチコン3号』で製作されたメトロイドヴァニア系アクション 適度な難易度とそれなりのボリューム セーブ後の再開が少々面倒
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概要
ニンテンドー3DSで発売された初心者向けプログラムソフト『プチコン3号 SmileBASIC』で製作されたメトロイドヴァニア系アクションゲーム。
「第四回プチコン大喜利」における自由度部門大賞受賞作品。発売は『プチコンシリーズ』でお馴染みのスマイルブームで、開発はぷわっとXが担当。
要するに、「プチコンで個人制作された作品が大賞を受賞し、単体作品として発売された」ということである。
勇者「マサポン」が秘宝「ダヒヤモンド」も手に入れるために舞台となる島「ドウクツジマ」を探索するというストーリー設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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ドウクツジマの中にある「洞窟」を攻略していき、最深部にあるダヒヤモンドを手に入れればオールクリア。
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ドウクツジマには洞窟を含め6つの建物があり、それぞれ好きに利用できる。各建物にどういう利用方法があるのかは後述参照の事。
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初めのうちは限られたエリアしか洞窟の探索できないが、新たな装備品等を手に入れる事により探索エリアが広がっていく。いつでも洞窟から抜け出す事も可能。
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洞窟内及びミニステージ内のスクロールはなく、画面の切り替えでエリアを行き来をする形となる。またキャラ表示等は全体的に小さめに描かれている。
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オールクリア後はクリア時間に応じた「ベストタイム」と「ランク」の表示がなされる。最高ランクは「SS」(1時間以内)。記録は全セーブデータ共用。
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建物一覧
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洞窟
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メインダンジョン。ゲームの大半はこの建物の中で攻略を行う形となる。
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お屋敷
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島の持ち主である王様「トレジャール」の部屋。セーブの決定やキーコンフィグ(ABXYボタン)を行える。
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訓練場
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チュートリアルや熟練向けミニステージをプレイできる。洞窟に入る前は必ずチュートリアルのプレイを強いられる。
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道具屋
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洞窟で手に入れたゴールドを消費し、消耗系の装備品の購入ができる。
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病院
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洞窟で手に入れたとある大事な物を消費し、一時的なドーピングによるパワーアップが行える。
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くじ引き屋
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洞窟で手に入れたゴールドを消費し、シャッフルによる宝箱当てゲームがプレイできる。
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操作体系
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一般的な横スクロールアクションと同じ感覚でマサポンを操作していく。
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十字ボタンで左右移動。Bボタンでジャンプ(後に二段ジャンプも可能)。Yボタンで武器使用。Aボタンで道具使用。Xボタンで何かを調べる。
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スライドパッドとLRボタンの組み合わせで下画面に表示された「武器」「道具」「大事な物」の各装備品の選択及び確認。
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下画面には先述の装備品表示と同時に簡易な「MAP表示」もなされている。MAPは一度到達したエリアのみが自動表示される。
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装備品とアイテムについて
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マサポンには「武器」「道具」「大事な物」「パワーアップ」といった4つの分類の装備品を持っている。装備品の種類は以下の通り。
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その一部はオールクリアする上での必須装備であり、「宝箱を開ける」「ボスを倒す」といった何かしらのフラグ達成や買い物で入手できる。
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武器と道具の各装備品は4種類ずつあり、そのどれかを1種類選んで使用する形となる。装備品によっては回数制限があるものとないものがあり。
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洞窟内で壺を破壊すると入手できるアイテムもあり、攻略する上での手助けとなってくれる。
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アイテムの効力としては「ライフ回復」「ゴールド」「消耗系装備品の回復」などがある。ゴールドはストックしておく事で、後に色々な買い物ができる。
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装備品一覧
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武器
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勇者の剣
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初期装備。マサポンの前方に近距離専用の剣攻撃を行う。
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爆弾
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主に壁を破壊できる爆弾を設置する。マサポンが爆発に巻き込まれるとダメージ。回数制限あり。
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手裏剣
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マサポンの前方に飛び道具である手裏剣攻撃を行う。回数制限あり。
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如意棒
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マサポンの上方向に如意棒攻撃を行う。
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道具
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タンマウォッチ
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初期装備。使用すると王様からの雑談や攻略のヒントが聞ける。またポーズの機能も兼ねる。
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ワープミラー
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道具屋で購入可能。使用するといかなる状況でも一瞬で洞窟内から脱出できる。回数制限あり。
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勇者の盾
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マサポンの前方に盾をかざし、一部の敵攻撃を防げる。
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???
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攻略終盤で入手できる装備品。効果の程は割愛。
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大事な物
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全20種類存在する装備品。所持しているだけで効力が発揮されるため使用はできない。
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パワーアップ
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病院で入手できるドーピングによるパワーアップ。自動効力で洞窟を抜けるまで効果が続く。
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ゲームオーバー条件について
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初期3ポイントのライフ制を採用しており、マサポンが敵やトラップ等の接触でダメージを受け、ライフ消滅でゲームオーバー。
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ダメージ数は大方0.5~1ポイントのライフ消費となる。ライフは「ライフ最大」のアイテムを取得する事により上限を増やせる(最大11ポイント)。
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エリアによっては水場があり、潜っている間に「酸素ゲージ」が徐々に減少。ゲージが枯渇するとライフ側が消滅し続ける。水場から出ると酸素ゲージ全快。
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本作はオートセーブに対応していない。セーブするには一旦洞窟から抜け、お屋敷で利用する必要がある。
評価点
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程よい難易度とボリューム感
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この手のジャンルとしての難易度は適度なもので、初心者でもオールクリアはそう難しくはない。
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探索できるエリア構造はさほど複雑ではなく、敵の強さもそこまで凶悪でもないため、極端に苦戦する局面は少ない。ただしボス戦はやや強めに設定されている。
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状況によっては「装備品をどう使うかを考える」「ヒントを元に謎解きをする」といった、アクション性以外の行動が重要な場面もある。
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イベントシーンは必要最低限なものしか発生せず、ゲームテンポは非常に軽快。ウエイトらしき現象は全編通して皆無といっていい。
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販売価格を考慮すればそれなりのプレイボリュームがあり、そう易々とはクリアさせてくれない手応えもある。
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攻略のパターンをあらかじめ把握しているならば1時間ほどでクリア可能だが、初見では2~3時間位のプレイ時間はかかるものと推測される。
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本筋とは直接関係しない「クリアする前の寄り道」もある程度用意されている。むしろクリアよりも寄り道の全制覇の方が手強く感じる。
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レトロ感満載なグラフィックとBGM
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グラフィックやBGMは良い意味でのレトロ感があって味わい深い。
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『プチコン3号』の制約の中で製作されたゲームという事もあり、外観上の地味さは否めないものの、グラフィック・BGMのクオリティはなかなかに高い。
問題点
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若干不便なセーブ利用
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ゲームルールでも述べた通り、本作のセーブは「洞窟を抜けた後」でないと行えない仕様である。
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一瞬で外に出られるワープミラーがあるため、洞窟内からの脱出及びセーブは容易い。しかもワープミラーは安価で最初から購入できるため、枯渇の心配も皆無。ただし、100%万能ではなく、一部のエリアや状況では使えないこともある。
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むしろ問題なのはワープゲートらしき装置がないため、再び洞窟の初期位置から探索し直さなければならないところにある。もっとも、そう広いダンジョンではないため、入口からやり直してもそれほど手間ではないのが救い。
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操作性にやや難あり
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マサポンの移動が十字ボタン、装備品の選択・確認がスライドパッドという操作体系なため、スライドパッド側で移動操作したいプレイヤーにとっては厳しい。
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実はゲーム中のポーズに該当する操作がない。一応はタンマウォッチを使用するか、HOMEボタンによるメニューの表示を行う事で同等のポーズは可能。
総評
他の高価格帯の同ジャンルと比べるとボリュームややり込み要素は劣るものの、「小粒なメトロイドヴァニア系アクション」としてみれば上手く作られた一作といえる。
遊びやすさという意味では非常に優秀なゲームなので、あまり大きなものを求めずにテンポ重視な内容として割り切るのが好ましい。
最終更新:2022年09月11日 20:40