スーパーカセキホリダー

【すーぱーかせきほりだー】

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 任天堂
開発元 任天堂
レッド・エンタテインメント
アートディンク
M2
発売日 2010年11月18日
定価 4,800円
プレイ人数 1〜4人
セーブデータ 2個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 発掘・クリーニング・バトルの面白さがよりパワーアップ
「スーパーカセキ」で進化するリバイバー
「とくべつ」の存在により図鑑コンプ難易度が上昇
カセキホリダーシリーズ
ぼくらはカセキホリダー / スーパーカセキホリダー / カセキホリダー ムゲンギア

概要

掘り出したカセキから個性豊かなリバイバー(恐竜)を蘇らせて戦うRPG「ぼくらはカセキホリダー」の続編。
発掘・クリーニング・バトルの3パートからなる中毒性の高いゲーム性はそのままに、様々な要素がグレードアップを果たしている。


ストーリー

アウトドア★ジョーによって作られた巨大カセキテーマパーク、それがカルコッツカセキパークだ。
そのオープンを記念し、大規模なカセキバトルの大会、カルコッツGPが今開かれる。
予選大会を勝ちぬき世界中から集まってくるホリダーたち。
その中には、かつてジョーに助けられ、彼との再会を心待ちにする2人、主人公(プレイヤー)とトッチの姿があった。
(取扱説明書より引用)


前作からの変更点

  • 基本システムは前作からほぼ変わっていないため、そちらの記事を参照されたし。

発掘・クリーニング

  • リバイバーを更に強化するカセキとして「スーパーカセキ」が登場。
    • 1体のリバイバーに1つだけ通常のカセキとは別にチャージできる特殊なカセキで、下位である「シルバーカセキ」と上位である「ゴールドカセキ」の2種類が存在する。
    • シルバーカセキは低確率で発掘できる「ふしぎなカセキ岩」に頭・体・手・足のいずれかが入っており、部位によって強化されるパラメータが異なる。
    • ゴールドカセキは更にレアな「きせきのカセキ岩」に入っている。こちらは頭しか存在しないが、シルバーカセキよりも大きくパラメータが上昇する。
    • また、一部のリバイバーにゴールドカセキを使用すると「スーパーエボルバー」となり、外見や性能が大きく変化する。発売前から大きくアピールされていた本作の目玉要素である。
      • カセキ岩に入っている都合上、スーパーカセキもクリーニングが必要。当然、得点が高いほどパラメータの上昇率も高い。
  • クリーニング難易度が高いが、リバイバー全身分のカセキが入っている「巨大カセキ岩」と「ヘンなカセキ岩」が新たに登場。
    • 巨大カセキ岩はその名の通り1画面に収まりきらない程の大きさを誇り、画面を上下左右に移動させながらクリーニングに臨むことになる。ソロプレイの場合、後述の時間延長アイテムを使わずに高得点を出すのは不可能に近い。
    • ヘンなカセキ岩は大きさこそ通常のカセキ岩と同じだが、クリーニング中に岩をひっくり返して表と裏の両方をクリーニングする必要がある。
      • 当然これらにも黒カセキ岩*1版が存在する。難易度が高い分、高得点を出せた時の達成感もひとしお。
  • 恐竜メダル*2を預けられる「メダルバンク」が登場。
    • 前作ではリバイバーは1種類につき1体しか所持できなかったが、今作では既に所持している種類のリバイバーもバンクに預けておけばリバイブができる。
    • つまり、同じ種類のリバイバーを複数体所持できるようになった。3体全て同じリバイバーでチームを組む…なんてことも可能。

バトル

  • エスケープエリア(EA)が廃止され、アタックエリア(AA)とサポートエリア(SA)が3つずつ円形に並んだバトルフィールドになった。
  • 「交代」が「回転」に置き換わり、以下の2つのフォーメーションを切り替えながら戦う方式になった。
  • ジュラシックフォーメーション
    • AAに2体、SAに1体のリバイバーを配置したフォーメーション。
    • サポート効果は50%ずつに分散してしまうが、逆に言うと相手リバイバーのマイナスサポートも分散させることが可能。
  • カンブリアフォーメーション
    • AAに1体、SAに2体のリバイバーを配置したフォーメーション。
    • 1体のリバイバーを大きく強化でき、前作とほぼ同じ感覚で戦える。
      • フォーメーションは自分のターン中であれば微量のKPを消費して自由に変更が可能*3
  • リバイバーのタイプが「近きょりタイプ」「中きょりタイプ」「遠きょりタイプ」の3つに分けられた。それぞれの得意とする距離から攻撃することでより大きなダメージを与えられる。
  • 先行・後攻は互いの素早さの合計が比べられ、数値の大きい方が先行を取る方式になった(前作ではLPの合計で決められていた)。
  • 次ターンのダメージを大きく上げる「タメルゼ」、当たれば3ターン後に問答無用で即死させる「ウイルス*4」など、新たな効果の技やスーパースキルも登場した。

その他

  • 主人公の性別を男女から選択可能になった。どちらを選んでもストーリーに変化はない。
  • リバイバーのランク上限が12から20に上がった。
    • ランク上げの手間が増したように思えるかもしれないが、バトルで得られるポイントも相応にインフレしているので、実際はあまり変わらない。
  • リバイバーに自分で名前を付けられるようになった。
  • クリアデータから所持リバイバー等のデータを引き継いでストーリーを最初からプレイできる、所謂「強くてニューゲーム」機能が追加された。
    • ただし、ゴロリ(お金)や強化したツール等引き継がれないものもあるので要注意。
  • キャラクターデザインがカートゥーン的だった前作と異なり、日本人にも親しみやすいものとなった。

評価点

  • 前作のほぼ全てのリバイバー*5に加え、新たに40種以上のリバイバーが参戦。
    • 「オオツノ」「シーラン」「アノマーロ」など、恐竜以外の古代生物がモチーフのリバイバーも大幅追加。見た目的にも性能的にも、よりバラエティに富んだリバイバー達を収集・育成する楽しみが増えた。
  • システムの変化やリバイバーのタイプ分けによって、バトルの戦略性が増した。
    • リバイバーの配置が前作と比べて重要になっており、状況に合わせてフォーメーションを変える、逆に一部技の効果で相手の陣形を崩すといった戦略がバトルのカギを握る。
  • ややシビアだったクリーニングにいくつかの救済措置が設けられた。
    • 店売りのアイテムを使用することで制限時間の延長が可能になった。
      • 1つにつき30秒で最大9個まで所持できる為、最長で270秒もの延長ができる。
    • カセキ岩の弱点である「バスターポイント」をハンマーで叩くと岩の大部分が綺麗に取り除かれ、クリーニングの手間が大幅に削減される。
      • バスターポイントがどこかは叩いてみるまで判別できないが、これも店売りのアイテムで見破ることが可能。ただしバスターポイントがないカセキ岩も存在する。
  • スーパーカセキのクリーニング難易度は、意外なことにかなり低く設定されている。カセキ岩が柔らかくドリルで簡単に削り出せるので、80〜90ptを容易に取ることが可能。
    • クリーニングで高得点が出せなくてもバトルポイントで代替が利く通常のカセキと違い、スーパーカセキはクリーニングの得点がそのまま強化値に直結する為、クリーニングが苦手なプレイヤーに配慮しているものと思われる。
    • そうでなくても、対戦をやり込む場合は数多のスーパーカセキをクリーニングすることになるので、手間がかからないのは非常に助かる。
      • ただし、カセキ岩だけではなくカセキ自体も柔らかいので簡単に傷が付いてしまうため、高得点は容易でも100ptとなるとなかなかの難易度。とはいっても理不尽なほどではない。
  • 発掘がより快適になった。
    • 発掘場のマップを確認できる機能が追加。前作に見られた「だだっ広く代わり映えしないような発掘場エリア」がほとんど無くなったのもあり、自分の位置を把握しやすくなった。
    • 特定の場所を掘ると井戸を掘り当てることができ、これを使って発掘場内で近道が可能。
    • 一部のマスクには、特定の部位や属性のカセキしか掘れなくなるという特殊効果がある。これにより狙ったリバイバーのカセキを掘り出しやすくなった。
  • ストーリーは前作と同じくライトノベル作家の阿智太郎氏が担当。
    • 様々な悩みや弱さを抱えた少年少女達が大会を通じて成長し、友情を深めていく様は王道ながら熱いものがある。
    • メインキャラだけでなく、サブキャラや敵組織のメンバーもしっかりと個性付けがなされている。終盤にはこれまでの前提をひっくり返すような意外な展開が待ち受けており、最後までプレイヤーを飽きさせない。
      • なお、前作のストーリーとは直接的な繋がりは無いが、ごく一部のイベントで前作のキャラが登場することがあり、時系列的には前作からそう遠くない未来が舞台のようだ。
  • 随所で挿入される3DムービーはDSソフトとしてはクオリティが高く、ストーリーを更に盛り上げてくれる。
  • やりこみ要素が豊富。
    • 「じょうほう屋」ではNPCからの依頼、いわゆるサブクエストを確認することができ、ストーリーの進行に合わせ数が充実していく。戦闘やアイテム回収、クイズなど要求される内容も様々。
    • クリア後には新たな発掘場の解放に加え、各地で強化されたメインキャラとの再戦が可能。さらに再びカルコッツGPが開催され、これに挑戦することができる。
      • 相手が強くなっただけでなく新たにトーナメントによって出場リバイバーが制限されるようになり*6、より白熱した戦いが楽しめる。
    • とことんクリーニングのお題をこなし続ける施設も存在し、様々な楽しみ方ができる。
  • 通信プレイ機能が更に充実。
    • Wi-Fi対戦に対応しており、全国のプレイヤーと対戦が可能だった。
    • バトルの他には、クリーニングを最大4人で協力して行える。
      • こちらはワイヤレス通信のみの対応だが、参加したプレイヤー全員がクリーニングしたカセキを入手できる。また、本作を持っていないプレイヤーでもダウンロードプレイで参加が可能。
    • DS本体が2台あれば、前作「ぼくらはカセキホリダー」からカセキ岩を送ることもできる*7
      • 今作では入手が難しいリバイバーも、この方法を使えば楽に手に入る場合もある。

賛否両論点

  • 相変わらずの下ネタのノリ。メインの年齢層を意識したものなのだろうが、人によってはかなり不快に感じる。
    • 最たるものは「岩クジラ」関連のシナリオ。主人公ら3人組と敵幹部3人組が突如巨大なクジラに食われてしまい、クジラの体内を探索する羽目になるが…
      • 体内の様子が妙にリアルで、人によっては気持ち悪さを感じる。さらに食われた事に絶望したヒロイン枠のキャラクターがウンコ発言
      • 岩クジラの体内の長「ノドチー」。言うまでもないがその正体はクジラののどち●こである。見た目が気持ち悪く動きもブヨブヨしており、苦手な人にはとことんキツい。
    • ウンコのカセキネタは前作から相変わらず。今回もウンコとアイテムを交換してくれるキャラクターがいるが、そのアイテムの中にはウンコのプレイヤーマークウンコのマスクなど誰得なものもありなかなか悪趣味である。
      • 一応前作とは異なり、報酬が最高のものになっても何回でも交換してくれる。

問題点

  • より奥が深くなったバトルだが、詰めの甘い部分も存在する。
    • 一部戦法が強力すぎる。特に有名なのは「弱肉強食*8」を開始直後に使って「ラストパワー*9」を発動させ全体攻撃で速攻を狙う、通称「弱肉ラストパワー」。
      • 所謂ワンキルというやつであり、駆け引きの余地もなく一瞬で勝負が決まってしまうこの戦法を嫌う人は多い。逆に言うとランク上げの際には便利だったりするのだが。
    • そういった速攻戦略をとらないのであれば状態異常がどれもいやらしく、非常に強力。対人戦ではこれを上手く扱えるかどうかが勝利の鍵となるといっても過言ではない。特にダメージを割合で与える「毒」と技を勝手に使ってしまう「混乱」が強力。
      • 混乱の影響で「命のバトン*10」や弱肉ラストパワーを狙わない際の「弱肉強食」が持っているだけでデメリット扱いされる不遇技と化している点も変わらず。
    • 味方の攻撃の後にランダムで追加攻撃が発動するスーパースキル「れんけい」は、持っている技のうち一番弱いもので追撃するものの、KPを一切消費せず、さらには重複して発動する事もあり非常に強力。
    • 相手のKPを奪う効果の技は彼我の素早さや命中に関わらず必中するというバグが存在する。
      • このせいでKP奪取技を得意とするエボルバー「ヘルサタン」がかなりの凶悪キャラになってしまっている。
    • ただしこれらの戦法及びバグは戦闘環境そのものを破壊するほど凶悪なものではなく、バトルバランスはおおむね良好にまとまっている。少なくともストーリー攻略において簡単すぎ、難しすぎと感じることはほとんど無いだろう。
  • スーパーエボルバーについて
    • 技の消費KPが重かったり、非常に偏ったパラメータをしていたりと全体的にクセのある性能のものが多く、進化前のリバイバーの方が相対的に使いやすかったということも珍しくない。
    • そういったリバイバーを進化前の性能のまま使いたい場合、強化値の見劣りするシルバーカセキをチャージせざるを得ず、リバイバー間でパラメータの格差が生じてしまう。
    • また、外見上の変化が微妙なリバイバーも一部ある。
      • 「種」どころが「網」から違う動物のような姿のリバイバーもいる。モグラのような「ヘラクレーター」「トツゲキング」やコウモリのような「ニクト・エース」「ディル・エース」などが該当。
  • 「とくべつ」なリバイバーについて
    • 一部のリバイバーは、レーダーを最大まで強化していると発掘場内の特定エリアで、低確率で頭のカセキだけが発掘できるという仕様になっている。これらのリバイバーはずかんの発掘場所に「とくべつ」という表記がされている。
    • とにかくこれらのカセキ岩の発掘確率が低い。酷いと数時間やっても全く見つからない。該当するリバイバーの数も、後述の「海ていどうくつ」で発掘できるものを含め全部で18体とやたら多く、非常に手間がかかる。
    • また、頭以外のカセキは通常プレイでは入手不可能。前作に登場するリバイバーであれば、前作から送ることで頭以外のカセキも入手可能だが、本作が初登場かつ「とくべつ」なリバイバーである「エオラプ」と「アルルス」の頭以外のカセキはどうあがいても入手不可能。
      • 前作と違い、バトルポイントのみで育てても全ての技を習得できるようになっているので、バトルで使う上での問題はない。
    • シナリオ後半で訪れる「海ていどうくつ」は非常に短いマップで、イベントを終えるとそのデータでは二度と入れなくなるのだが、困ったことにここで発掘できるリバイバーは全て上記の「とくべつ」に該当する*11上、6種も存在する。
    • 頭のカセキだけは他のマップでも発掘できるので図鑑コンプ不可能という事態にはならないが、全身を揃えたい場合はストーリーの進行を止めて発掘をしなければならない。イベントを終わらせる戦闘の前に確認メッセージが出るのが救いか。
  • Wi-Fi配信限定のサブイベントやリバイバーが存在する。
    • 当然、インターネット環境の無いプレイヤーはこれらをダウンロードできない。
      • 前作にも配信リバイバーは存在したが、そちらは通常プレイでも(条件こそ非常に厳しいものの)入手は可能であった。
    • 現在はDSのWi-Fiサービス自体が終了しており、正規の手段での完全コンプリートは不可能になっている。

総評

大幅に追加されたリバイバー、より戦略性の増したバトルなど、前作の良点を損なわずに正当進化させたお手本のような続編。
一部惜しい点は存在するものの、「恐竜」を題材にしたRPGとして、より完成度の高まった一本と言えるだろう。

最終更新:2021年12月27日 09:42

*1 岩の表面をドリルで削れず、さらにX線での透視もできない高難易度のカセキ岩

*2 リバイバーを収納しておくためのメダルで、言ってしまえばモンスターボールのようなもの

*3 ただし、状態異常「興奮」にかかっているリバイバーがいると変更不可

*4 他の状態異常と違ってアイコンが付かず、状態回復技でも治せない

*5 前作ラスボスが使う3体のみ未登場

*6 肉食リバイバー限定、白亜紀のリバイバー限定など

*7 当然といえば当然だが、今作から前作にカセキ岩を送ることは不可能

*8 味方リバイバーのLPを1になるまで減らし、その分回復する技

*9 瀕死になると能力が大幅にアップするスーパースキル

*10 自分のLPを1になるまで減らし、味方リバイバーに分け与える技

*11 「海ていどうくつ」では普通に全身の発掘が可能だが、そこを逃すと他の発掘場で低確率で頭のカセキを掘り出すか、もしくは前作から送る以外の入手手段がなくなる