とらぶるでいず
【とらぶるでいず】
| ジャンル | 恋愛アドベンチャー |  | 
| 対応機種 | Windows(Steam/GOG.com) Nintendo Switch
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| 発売元 | qureate | 
| 開発元 | iMel qureate
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| 発売日 | 【Steam/GOG】2020年1月14日 【Switch】2020年7月9日
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| 定価(税込) | 【Steam】1,280円 【Switch】800円
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| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 80個(+クイックセーブ1箇所) | 
| レーティング | CERO:D(17歳以上対象) | 
| 備考(Switch版) | ダウンロード専売 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 見習いサキュバスがヒロイン グッドエンドが一つだけ
 ボリュームは価格相当
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| qureate作品 | 
 
概要
qureate(キュリエイト)の臼田裕次郎氏が送る低価格恋愛ADV・でいずシリーズの第2弾。
キャラクターデザインは前作『NinNinDays』に引き続きあかさあい氏が担当している。
Win版は公式サイトでR18化パッチが無料配信されており、DLsiteでも18禁Ver.単体で販売されている他、本作以降のR18版はFANZAでも販売されている。
ただし、本稿ではR18表現の無い「パッチ未適用のSteam版」と「Nintendo Switch版」に限定して記載する都合上、R18部分や価格格差については評価の考慮に入れないものとして扱う。
あらすじ
男性の
精力
を糧としてる魔界の魔物「サキュバス」。
ある日突如、サキュバスの“ロベリア”が男性の欲望のパワー“テクノフォース”を奪いに主人公の前に現れる。
サキュバス界で1000年に1度の逸材と言われ、見た目も妖艶なロベリアだが、実は今回初仕事でしかも見た目とは裏腹に男性が苦手でウブ。
主人公のテクノフォースを採取しようと何度も試みるが、ウブな性格のため中々行動に出られないロベリア。
一度狙いを定め憑いた男のティノフォースの採取をするまでは、魔界に帰ることも別の男に憑くこともできないサキュバス界の掟・・・そのままロベリアは主人公と共に過ごすこととなる・・・
ロベリアは無事にテクノフォースを採取することができるのか!?
秋葉原を舞台にウブなサキュバスとのちょっとHなドタバタ生活がはじまる!
(公式サイトより引用)
システム
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ADVゲーム
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ストーリーは主人公の目線で語られて、かつ原則1本道。ストーリー中は選択肢が7回出る。
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エンディングが3種類あり、「最後の選択肢で何を選んだか」「それまでの選択肢で何を選んだか」という条件で展開が分岐し、エンディング1、エンディング2、バッドエンドのどれに到達できるかどうかが判定される。
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選択肢には正解不正解が設定されており、2回分間違った選択肢を選ぶとバッドエンドが確定する。
 
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その他
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バックログ表示、メッセージボックスの非表示、クイックセーブ・ロード、早送り、メッセージのスキップといった一通りの機能が搭載されている。
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システム画面から、文章の表示速度や言語を操作できる。BGMの音量、ヒロインの声量なども操作可能。
 
評価点
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ヒロインの描写
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サキュバスと言えば、妖艶かついかがわしい印象を抱きやすいが、本作のヒロイン・ロベリアは「ウブ」「家庭的」「恥ずかしがり屋」と真逆の特徴を持つ。
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とある理由で男性に対する苦手意識を抱きながらも、主人公に献身的に尽くしながら男性に少しずつ慣れていく描写が丁寧に描かれていることもあり、成長していくのを見守っていく内にプレイヤー達にも庇護欲が沸いてくる。
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派手な見た目に反しておしとやかな性格で、家事も卒なくこなす姿は清楚ヒロインそのもの。主人公も劇中で「悪魔って言うより天使」と言う発言があるほど。
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担当声優の彩瀬ゆり/わたなべゆか氏の愛らしい声も非常によく合っている。
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立ち絵はキャラクターアニメーションツールE-mote(エモート)によって、状況に合わせてぬるぬる動く仕様。長いツインテールや羽根、尻尾もかなり細かく動く。
 
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主人公の描写
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前作主人公と同じく常識的な思考をしており、ロベリアに対しても優しく接するため、共感や感情移入がしやすい。
 
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充実度の高いイベントスチル
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あかさあい氏のこだわりが詰まったイベントスチルは健在。
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ロベリアには『対象が性的興奮を得る服装』に変身する能力を持ち、序盤では選んだ内容によって着用する衣装が変わる選択肢も存在する。
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中盤では前作ヒロインであるすみれの衣装をロベリアが着るイベントがある。すみれに比べると控えめだが、充分すぎるほどナイスバディである。
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他のイベントスチルもCERO:Dの限界に迫るであろうお色気全開な描写が多い。氏のファンなら間違いなく満足できるだろう。
 
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システム面が充実している
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前作でも好評だったスキップ・ジャンプ機能、Switch版では画面のタップ機能も続投している。
 
賛否両論点
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少々くどいロベリアの妄想癖
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とある事情でロベリアは男性に対する偏った知識を有しており、それがきっかけでエッチな被害妄想を起こしてしまい、主人公がそれをたしなめようとするという展開が多い。タイトルにもある「トラブル」は大体これが原因。
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序盤はまだしも、話を展開させるにあたってお決まりのようにロベリアが取り乱すため、次第に「またこのパターンか…」と萎えてしまうこと請け合い。
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飛躍しすぎた妄想に悶える姿が可愛らしくもあるが、似たような展開が何度も挿入されても食傷気味になりやすい。
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次回作「くっころでいず」ではヒロインの記号化が批判を呼んでいるが、本作はその先駆けとも言える。
 
問題点
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ボリュームが少な目
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評価点に記した通り、序盤にて展開が変わる選択肢も用意されているが、相変わらずシナリオは基本的に一本道。最後以外の選択肢は直後の台詞が変わる程度の変化しか無い。スキップせずとも数時間あればコンプ可能。
 
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エンディングについて
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本作はグッドエンドと呼べるエンディングは1つしか存在しない。でいずシリーズは基本的にグッドエンドが2種類存在しているが、本作は例外的に1つだけである。
    
    
        | + | ネタバレ注意 | 
グッドエンドではご都合展開こそあれど幸せな形で結ばれる一方、もう片方のエンドではロベリアがサキュバスとして覚醒し、歪んだ愛のまま主人公の
精力
を吸い続ける存在となってしまう。ロベリアの言動もヤンデレじみたものに変貌し、主人公も精気を吸い取られては回復を繰り返され、完全にロベリアの言いなりになってしまう。
 『これも1種の幸せの形』という意見もあるが、後味の悪さは否めない。
 また、後発のでいずシリーズでの仄めかしも『異世界酒場のセクステット』Vol.3のプルメリアルートでモブキャラが出たのみに留まっており、二人のその後を具体的に知ることが出来ない。
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相変わらずオプションUIが英語
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フォントやフォーマットを変えて見やすくなってはいるものの、項目の表記そのものは前作と全く同じまま使い回している。
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ただ、コントローラーの割り当てや各種オプションについては現状のでいずシリーズ全てにおいて同じ操作なので、シリーズを複数遊ぶ前提であるのなら一度覚えてしまえば楽にはなる。
 
総評
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でいずシリーズの中でもお色気方面に振り切った内容だが、魅力的なヒロインや共感しやすい主人公といった前作の良さを引き継いでいる。
 多少くどいシーンや終盤の展開等気になる点はあるが、値段もお手頃で気軽に手を出しやすいのも評価に値する。
余談
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ヒロインの見た目やタイトル名から、某ハーレム漫画を彷彿とさせるが、無論関係性はない。
最終更新:2023年12月15日 14:57