【さらぶれっどぶりーだーつー】
ジャンル | シミュレーション | ![]() |
対応機種 | スーパーファミコン | |
発売・開発元 | ヘクト | |
発売日 | 1994年6月8日 | |
プレイ人数 | 1人 | |
定価 | 12,800円 | |
判定 | スルメゲー | |
ポイント |
競走馬育成ゲーム全盛期に唯一昭和の名馬たちと戦えるゲーム ゲームを通して競馬史を知る 少々不便な調教システムはほとんどそのまま |
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サラブレッドブリーダーシリーズ 無印 / II / IIPLUS / III / 世界制覇編 |
1994年6月に発売された競走馬シミュレーションゲーム。
前年発売された『サラブレッドブリーダー』の続編となる。
本作はエンドレスではなく、現実の昭和39(1964)年~平成5(1993)年の30年間を史実に沿って進行し、シンザン・
ハイセイコー・TTG(*1)・シービー&ルドルフのダブル三冠馬・平成三強(*2)など史実の名馬たちと競い合う。
根本的なシステムは前作からほぼそのまま受け継がれているため、エンドレス方式だった前作を実史30年方式にアレンジしたものと言えるだろう。
それだけでなく新しいパラメータ追加や一部バグの修正やバランスの調整もなされている。
本項目ではその変更点を中心に記載するものとする。
全体の流れ
騎手のシステム
その他
賛否ある前作のシステムがほぼそのまま持ち越されているが、実在の競馬史に残る名馬たちと競い合えるという内容は、往年の競馬ファンならば否応なくのめり込んでしまうだろうし、新規のファンでも伝説として聞いたことのある馬たちと戦えるとなれば同じことが言える。
それだけに慣れない少々難しいシステムに対しても、前作を知らなくても自ずとそれを覚えていくことが苦になりにくく、更なる研究心も維持していくことができるきっかけとしては十分すぎるものに違いない。
また「馬の鑑定」が導入されことによって、初心者に対するハードルが下げられているので、伝説の競馬30年という魅力を感じて新規プレーをする層に対しても敷居を下げる配慮もされている。
それでもデータ量が増えたことや、それに伴っての配合の難しさはそうやすやすとコツは掴めないし、前作で使い勝手の悪かった調教システムなど、システム面で難があった部分が放置されているところも少なくはなく、更に騎手の育成にも手間をかける必要がある。
偉大な先人先馬と戦う醍醐味を味わえるのは大いに魅力的であるが、システムに慣れ、使いこなしていくコツを掴むのは難しく、それを乗り越えてこそ伝説の舞台での戦いを満喫できるのだ。
*1 トウショウボーイ、テンポイント、グリーングラスの1973年世代で、それぞれの頭文字を取ったもの。
*2 オグリキャップ、スーパークリーク、イナリワンの3頭を指す。
*3 本当の初回時は高くても1億円のナミノオト、リトルミッジあたりしか貰えない。
*4 もちろん現実で八百長などをやろうものなら騎乗停止どころか資格取り消しである。
*5 昭和62(1987)年のヨネタロウ(晩成だが8歳)、ヨネジロウ(普通な上に7歳)などがそれにあたる。
*6 単勝支持率がダービー史上最高で66.6%と驚異的だったことも、その話題性をグンと高めた。これは平成17(2005)年ディープインパクト(73.3%)に破られたが、勝てなかった中での単勝支持率としては今もなお歴代最高である。
*7 菊花賞は3着だったがビワハヤヒデには6馬身半も離されており無冠のステージチャンプ(2着)の後塵も拝しているので事実上大敗。
*8 ビワハヤヒデは菊花賞までGI勝ちこそなかったが、それまで挑戦した3度のGIはすべて2着に入っており有馬記念でも2着。
*9 カンパラの父でありトニービンの祖父カラムーンをはじめヨーロッパでの産駒の活躍は目覚ましく、昭和54(1979)年(当時15歳)に日本に輸入されてからも昭和56(1981)年生のエリザベス女王杯馬キョウワサンダーやGIには届かなかったが、GIII2勝した昭和58年(1983)生のタニノスイセイなど少ないながら活躍馬を出していた。またカラムーンは昭和52(1977)年のスーパー種牡馬枠として入っている。
*10 平成6(1994)年7月の高松宮杯ではダービー馬ウイニングチケットを5着に退けて2着したものの本作発売の後の話。5月の京阪杯でも牡馬に混じって2着しているが、これを加味するには時期的に無理がある。また双方ともそれだけでスーパーと評価するには不十分。