サンダーフラッシュ
【さんだーふらっしゅ】
| ジャンル | アクションシューティング |  | 
| 対応機種 | Windows(Steam) Nintendo Switch
 プレイステーション4
 プレイステーション5
 Xbox Series X/S
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売元 | 【Win】SEEP 【Switch/PS4/PS5/XSX】ラタライカゲームス
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| 開発元 | SEEP | 
| 配信開始日 | 【Win】2020年3月23日 【Switch/PS4/PS5】2021年2月25日
 【XSX】2021年2月26日
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| 定価 | 【Win】520円(税込) 【Switch/PS4/PS5/XSX】500円(税込)
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| プレイ人数 | 1~2人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | 【Switch】IARC:7+ 【PS4/PS5】CERO:B(12才以上対象)
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| 判定 | なし | 
| ポイント | 『怒』風のレトロチックアクションシューティング 元ネタの雰囲気は上手く表現
 ゲームバランスは大味
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概要
イタリアのデベロッパーであるSEEPが開発したダウンロード専売ソフト。CS版の発売はスペインのラタライカゲームスが行っている。
ジャンルはトップビューによる任意スクロールのアクションシューティングだが、時折強制スクロールも挟まれる。2人同時プレイが可能。
犯罪テロ組織「ブラッドウルフ」壊滅のため、特別兵士である「ロック」と「スタン」が組織の本拠地に乗り込むという設定。
かのアーケードゲーム『怒』を筆頭とした80年代のアクションシューティングを大きく意識したであろう内容で、作中でも類似点が多く見受けられる。
ゲームルール
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ゲームモードについて
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本作は大きく分けて「ARCADE」「BOSS RUSH」「SURVIVAL」の各モードがプレイできる。各モードの解説は下記参照の事。
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BOSS RUSHは先にARCADEをオールクリアしないとプレイできない。またARCADEは一度プレイしたステージ及びエリアであれば途中からの再開ができる。
 
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1人プレイ時においてはプレイヤーキャラをロックかスタンのいずれかの選択ができる。なお双方共に性能差は図られていない。
 
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操作体系
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「移動」「ショット」「ロケット弾」でプレイヤーキャラを操作していく。
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アナログスティック等で8方向移動兼向きの調整。ショット及びロケット弾を撃ちながらキャラの向きを固定させる移動操作は存在しない。
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ショットボタンで操作キャラ前方にショットを撃つ。押しっぱなしによるオートショットが可能だが、連射はあまり効かない。
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ロケット弾ボタンで操作キャラ前方にロケット弾を撃つ。回数制限あり。高威力だが隙が非常に大きく、敵に当てるにはある程度のコツが必要。
 
 
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アイテムについて
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何かの破壊物を破壊する事でアイテムが出現する場合がある。SURVIVALは時間経過で出現。
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主なアイテムは「制限回数ありの強化ショットが撃てる」「ロケット弾のストック回復」「ライフ半分回復」「スコアアイテム」などがあり。
 
 
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ミス条件について
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ゲージによるライフ制を採用しており、操作キャラが敵接触・被弾・トラップ接触によるダメージでゲージ減少。ゲージが尽きるとミス。
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表面上は残機が存在しないが、ミスすると強制的にクレジット消費による途中復活がされ、スコアのリセットもないため、クレジットが残機扱いといえる。
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クレジット数はモードによって異なり、プレイ人数に関係なく共用。またタイトル表示前にクレジットの変更ができるオプションあり(隠し扱い)。
 
 
ゲームモード
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ARCADE
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ひたすらに先に進んでエリア奥に待ち構えるボスを倒していくメインモード。全5ステージ×5エリア構成。初期クレジットは10回。
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基本的にはとりあえず先に進めばボスにたどり着けるが、「粘着的に襲い掛かる敵」「壊さないと進めない砲台」も存在するため、ある程度の足止めを食らう。
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制限時間等は存在しないため、無理に急ぎ足で進む必要はない。無駄なダメージを避けるには少しずつスクロールさせながらの攻略は必須。
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ステージのとあるエリアでは強制スクロールによる戦いとなる。またボス戦はすべて固定スクロールでの戦いを強いられる。
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ステージクリア後はスコアボーナスと共にライフが全快する。それ以外のライフ全快手段はミス後の復活時のみ(BOSS RUSHも同様)。
 
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エンディングは通常と特殊の2種類あり。また一度オールクリアすると高難易度である「HARDCORE」もプレイできる(BOSS RUSHも同様)。
 
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BOSS RUSH
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ARCADEで登場したボスと連戦するモードに思われがちだが、実際は少し構成が異なる。初期クレジットは5回。
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「ステージ1ボス」⇒「ステージ2ボス」⇒「ステージ3ボス」⇒「ステージ5全般」という流れ。なぜかステージ4ははぶられている。
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ステージ2ボスまではライフ回復はしないが、ステージ3ボス撃破後はスコアボーナスとライフが全快する。
 
 
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SURVIVAL
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固定スクロールの中でひたすらに湧いてくる敵を倒していくモード。クレジットはない。
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クリアの概念はなく、ミスするまで延々とステージが続けられる。時間経過で何かのアイテムが出現。このモードはスコアはなく倒した敵がカウントされる。
 
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このモード限定で「耐久度重視」「スピード重視」「攻撃力重視」の3タイプからキャラ選択が行える。
 
評価点
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徹底的なレトロリスペクト
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操作体系からグラフィック・BGMの外観に至るまで『怒』を筆頭とした80年代のアクションシューティングを彷彿とさせるノリで描かれている。
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タイトル画面からして明らかに『怒』リスペクトな外観であり、操作体系も『怒』同様に「移動しながらショット等を撃つ」という単純明快な操作である。
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他にも『魂斗羅』『戦場の狼』『ブラッディウルフ』あたりのリスペクトが感じられる外観や演出も多い。エンディングのノリはどことなくデコチック。
 
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その一方で「ステージ開始前に萌え風の女性指揮官からの指令が入る」「超能力じみた攻撃で襲い掛かるボスが登場」といった独自エッセンスも含まれる。
 
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地味に凝った演出の数々
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画面両端に使用キャラの顔が表示されるのだが、ダメージを受ける度に苦痛の表情で血まみれになる。もちろん2キャラ専用のパターンが用意されている。
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タイトルコールやアイテム取得時など、所々にクールな女性ボイスが入る。そのボイス数はなかなかに多彩。スタッフロールにボイスキャストの表記あり。
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アクションシューティングだけでなく、強制スクロールが挟まれたり、はしごに登りながらの限られた戦況を強いられるといったステージバリエーションもある。
 
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価格の割には長く遊べる
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2人同時プレイが行えたり、3つのモードからプレイできるなど、500円のゲームとしては遊べる範囲は多め。
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ARCADEの総プレイ時間は大方30~40分位というちょうどいい位のボリューム。ステージ(エリア)セレクトも可能なため、短時間でのクリアも容易い。
 
 
問題点
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ゲームバランスの大味さ
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使用キャラの移動速度が遅い上に当たり判定も大きく、なんてことのない敵の攻撃すらもかわしづらい。
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勢い任せで突進しようものなら、いとも簡単に死亡フラグと化す。スクロールを小刻み進めながら、できるだけ敵を出現させないプレイでないときつい。
 
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その逆に「敵の攻撃が激しすぎてダメージ覚悟の特攻をした方が効率的」という局面もある。
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幸いにも少量のダメージ位では致命傷になりにくいので、むしろ大胆に突っ込む方が良い結果となる。やりすぎると死亡フラグ直行だが…。
 
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さらにはショットの連射が効きにくく、向きの移動固定もできないため、目的の敵へ攻撃するのも一苦労しやすい。
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先述の仕様もあり、「ただショットを乱射する」行為は余計なピンチを招きやすく、「ピンポイントで敵に狙いを定める」位の操作が必要となる。
 
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アイテムの配置箇所が微妙にずれており、「欲しいときにアイテムが出ない」という状況にも遭遇しやすい。
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利用価値の高い強化ショットや回復アイテムの配置が少なく、ライフピンチ状態で連射の効きにくい通常ショットをペチペチ撃つというプレイと化しやすい。
 
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「ボスの攻撃が全体的に単調」「ラスボスがあまり強くない」「BOSS RUSHがボス連戦になっていない」といったボス絡みの作りの粗さも見受けられる。
 
総評
良い意味でも悪い意味でも「レトロゲームらしさ」が多く詰まったアクションシューティングであり、大味なゲームバランスながらも普通に遊べる一作。
アクションシューティングとしては雑な部分も散見されるが、『怒』を筆頭とした昔ながらのゲームに思い入れがあるならばプレイして損はないと思われる。
最終更新:2022年12月16日 06:34