Red Dead Redemption 2 / レッド・デッド・リデンプション2

【れっど でっど りでんぷしょん つー】

ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Windows(Steam/Epic Games Store)
開発・発売元 ロックスター・ゲームス
発売日 【PS4/One】2018年10月26日
【Win(EGS)】2019年11月5日
【Win(Steam)】2019年12月6日
定価 5,880円
【Win】8,618円
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
備考 「The Game Award 2018」4部門受賞
判定 良作
ポイント 西部劇オープンワールドが大幅に進化
圧倒的に広大で色彩豊かなフィールド
気温・体重・体臭の厳密な管理
現実的過ぎる挙動には好みが分かれる
レッド・デッドシリーズ
リボルバー / リデンプション / リデンプション2



永遠の無法者



概要

前作より7年の開発を経て発売された『GTA』シリーズの西部劇版第2弾。『RDR2』の通称で知られる。
前作の前日談として、前作主人公のジョンが所属していたギャングが壊滅したと言っていた話を掘り下げた形となっている。
タイトル名はロゴではローマ数字の「II」を使った表記だが、ロゴ以外*1では一貫してアラビア数字の「2」を使って表記されている。
ちなみに本作は、何度も延期してようやく販売された難産のゲームである。


ストーリー

1899年のアメリカ合衆国。
西部開拓時代も終わりを迎え、荒野を大暴れしていた無法者達も政府の法執行官達の厳しい取り締まりにより、ある者は逮捕され、ある者は命を落とした…そんな時代。

無法者集団「ダッチ・ギャング団」は西部の町「ブラックウォーター」での強盗計画で大失敗し、法執行官たちの追手が迫る中、一行は極寒の雪山に逃亡した。

ギャングのリーダー・ダッチは仲間と共に富と平穏を求め行く先々で犯罪と銃撃戦を繰り広げるが、その度に敵を作り、法の追求に追われ、平穏とは程遠い逃避行を続けていく。
ギャングのメンバーである主人公・アーサー・モーガンは、「無法者の時代の終わり」に直面しつつも、ギャング団のため引き金を引くのだった…。


システム

  • 体重
    • アーサーは時間が経てば空腹になって疲れてくる。食事を抜くとHPやスタミナが回復しないので、適度の食事が必要である。
    • アーサーの疲労が蓄積して、画面がボヤけたりするようになる。
    • 食事を摂りすぎるとアーサーの体重が増え、能力に悪影響が出る。見た目もぽっちゃり体型に。
  • 睡眠
    • 食事と同じように適度に休まないと疲労が蓄積される。
    • キャンプ・隠れ家・ダッチのキャンプ地・ホテルで睡眠が取れる。
  • 気温
    • 雪山や温帯地域など地域によって気温差があり、それに適した格好にならないと能力に悪影響が出る。
  • 作成
    • 肉や野菜・植物を手に入れると、キャンプで料理ができる。
    • また弾薬や強壮剤などのアイテムもパンフレットを手に入れると作成できる。
  • キャンプ
    • ダッチ団の仲間とアーサーがキャンプしているアジトで、荷物運びなどの雑務、仲間との会話ができる。
    • またギャンブルなどのミニゲームや売買、消耗品の補充や食事を行える。
    • 帳簿でキャンプの設備をアップデートできる。
  • 武器の修理・保管、コスチュームの変更、ヒゲの手入れなど容姿・道具の手入れも可能。
  • 士気
    • ダッチギャングの士気がある。士気が高いとメンバーたちが歌ったり踊ったり明るい雰囲気になる。
    • 逆に食料が足りなくなると士気が下がり、「次の飯はどうしよう」と怒ったり、ブツブツと不満を呟くようになる。
    • 馬には絆が設定されており、餌やブラシなどを行うと絆が上がり、スタミナや、呼ぶ時の範囲が広がる。
    • また、馬を落ち着かせてコントロールしやすくなるメリットがある。逆に絆の足りない馬だと行動が予測しにくく、冷静さに欠ける動きをする。
    • 狩った野生動物や武器など、重い荷物を乗せて運んだりと、馬の重要性が増している。
    • 今作は多くの武器を持てず、持っていく武器・道具を選んで馬に乗せることになり、絆を深めることで積み荷の量が増える。
    • 馬具をつけて能力を強化することも可能である。
    • 盗んだ馬や野生の馬も自分の馬にすることができる。また売ることができるが、盗んだ馬は安くなる。
    • また、瀕死の状態でも薬で蘇生できる。
    • ただし、他のギャングのメンバーの馬には乗れない。
  • 交流
    • NPCと交流して敵対したり、友情を築くことができるシステムで、キャンプではダッチギャングのメンバーと濃いコミュニケーションができる。またモブのNPCと交流をすることもできる。
    • 争いを回避したり、逆に喧嘩を売ることも可能である。
    • 挨拶をしたり、友好・無礼な態度を取ったり、殴ってみたり、銃で脅してみたりと選択肢は様々あり、無法者や保安官など相手によってとれる行動が変わる。
  • 名誉レベル
    • 名誉レベルは前作から存在するが、今作では交流システムによって影響する。
    • 基本的には一般市民や罪も無い人を助けるなどで善行動、保安官への射撃や犯罪行為をしたりすることで悪行動となり、善悪のゲージが動く。
  • シネマティックモード
    • 馬で移動中、×ボタンを押し続けると道を自動で進む操縦になる。
  • コスチューム
    • アーサーの衣服は、帽子・ベスト・コート・ブーツ・ズボンなどの項目がある。
    • コスチュームの種類は猟師やカウボーイ服から紳士服と様々な種類がある。また、夏服・冬服など天候に適した格好をしないとスタミナに影響が出る。
    • アーサーの服は、血や泥だらけになったりして汚れ、そのままだと仲間や街の住人から嫌われる。ホテルへ行き、バスタブを利用すれば着ている衣服も綺麗になる。
    • 着替えはキャンプ・ホテル・仕立て屋・騎乗中に変更できる。
    • アーサーの髪の毛やヒゲを切ったりもできる。
  • 装備
    • カメラや双眼鏡など西部劇に欠かせないアイテムである。
    • ストーリー進行で入手したり、チャレンジを攻略して罠師で購入するなどで入手することができる。
  • イーグルアイ
    • デッドアイの派生システムにあたり、こちらは人や動物が動いた軌跡や風の流れを表示する、狩猟版デッドアイといった性能。
    • 任意の軌跡に注目すると、その動物の足跡がイーグルアイを解除してもハイライトで表示されるようになる。
      • 既に狩猟した動物の足跡の場合、動物の名前や毛皮の品質も表示してくれる。
    • イーグルアイにはゲージはないが、足跡の注目は一定時間が過ぎると自動で効果が切れてしまう。しかしそれで足跡及び動物が消えてしまうことはなく、再度イーグルアイを発動させられる。

犯罪

  • 犯罪と刑罰
    • 犯罪を犯すと指名手配となり、一定の時間を逃げないと保安官などから追い続けられる。
    • また、逃げても賞金をかけられる。賞金首となった場合、郵便局でお金を払うと取り消すことが可能。
    • 重大な犯罪を犯すと、保安官より上位の公権力が襲いかかってくる。
    • 犯罪を市民に目撃されると通報される。脅して黙らすことも可能であるが、全員脅しに屈するという訳ではない。
  • 犯罪の種類
    • 強盗:商店・銀行・農家・列車などを襲い、金品を奪取することができる。
    • 家畜泥棒:牧場から家畜を盗める。またメンバーを誘って一緒に強盗ができる。
  • 変装
    • 犯罪を行う際にマスクをしたり、着替えたりすると保安官から逃げやすくなる。

アクティブ

  • ミッション
    • 特定の場所に行ったり、人物に話しかけると開始される。「◯分以内にクリアしろ」などの特定の条件のクリアに応じて金銀銅のメダルが貰える。
    • またストーリーのミッションならリプレイが可能である。
    • 大小さまざまな街があり、大きい街には肉屋や雑貨屋、酒場にガンショップ、医者に写真館などなどたくさんの店がある。
    • 一方小さな街には酒場すらないところも。
  • 狩猟
    • フィールドには多くの生物が野生で生活しており、その生活形態が存在する。
    • 動物たちは多くの種類があり、それを採ることもできる。
    • 動物は肉の他に牙や毛皮を入手でき、売ったり道具の制作を行える。
    • 鳥ならヴァーミントライフル、大型の動物なら強力なボルト式ライフルといったように、動物の種類によって適している武器が変わる。
    • 特定のフィールドには「伝説の動物」と呼ばれる珍しい動物がおり、得られる素材からは貴重なアクセサリーなどが作成可能。
    • 収集要素の1つにもなっており、収集した動植物はゲーム内の図鑑に載る。
  • 釣り
    • ルアーと餌を使い魚を採ることができる。
  • 駅馬車・列車
    • ファストトラベル手段の1つで、街から街に移動できる。
      • 列車は駅のある一部の街にしか行けないが、運賃が安い。駅馬車はすべての街を網羅している反面、運賃が高い。
  • 見知らぬ人
    • マップに配置されるアーサーに頼みがある人達で、様々な依頼をアーサーに頼むサブイベント。
  • 遭遇チャンス
    • 荒野や町を歩いていると様々な困難に直面し、早撃ち勝負やネズミ駆除などのサブイベントが起こる。
  • 宝の地図
    • イベントで地図を入手すると、各地に隠された宝の場所が書かれており、宝を入手することができる。
  • 民家強盗
    • 各地にある民家に対して強盗することができ、それぞれいろいろなキャラとイベントがある。
    • 住人には時間による行動パターンがあるため、1日の行動を観察してから家主のいない時間を狙って盗みに入るか、真正面から強盗に入るかはプレイヤー次第。
  • 賞金首
    • 手配書を入手することで、賞金首の居場所が分かる。賞金首を保安所に持っていくと賞金を貰える。
  • ギャンブル&ミニゲーム
    • 前作にもあったポーカーとブラックジャック、フィンガーフィレットに加えて新たにドミノがプレイできる。
  • ギャング
    • 各地に存在するギャングは人種も規模もそれぞれ。彼らはダッチギャングをよく思っておらず、アーサーを見かけたら襲撃してくる。
  • チャレンジ
    • 盗賊や狩猟でミッションがあり、それぞれを達成すると武器、装備のアップグレードがなされ、能力が強化される。
  • コレクション
    • 注目ポイント・墓・シガレットカードセット・恐竜の化石・伝説の魚・標本・石刻・狩猟の依頼・トレジャーハンター・ドリームキャッチャーがコレクションアイテムとして様々な場所に落ちている。
  • 新聞
    • アーサーの起こした事件やキャラのサブ情報が載っている。
    • 当時のアメリカの風習や文化なども詳しく解説している。
  • 図鑑
    • 魚・動物・植物・武器・装備・シガレットカード・馬を入手すると記録される。
  • アーサーの日誌
    • 注目ポイントなどの名所を発見したり、ミッションなどの出来事をアーサーがスケッチする。意外なアーサーの画力が見られる。

バトル

  • ステータス
    • ステータスは各アイコンの基本ステータスと外枠のゲージがあり、外枠のゲージから消費される。ゲージが無くなると急激に基本ステータスが減る仕組みである。
    • 各ステータスはチャレンジで強化可能である。
  • ライフ
    • 前作にはライフが無かったが、本作ではゲージ制となっており、これが尽きたら死亡する。寒地やヘビに噛まれるなどすると体力の減りが早くなる。
    • アイテムや食事睡眠によって回復する。
  • スタミナ
    • 走る時・泳ぐ時・荷物を持つ時に減るゲージであり、これが尽きると能力が落ちる。
    • アイテムで回復したり、睡眠食事で回復する。
  • ガンファイト
    • アーサー1人で戦うのではなくダッチギャングの仲間と一緒に戦う場面が多くなった。
  • エイミング
    • PS4版『Grand Theft Auto V』同様に、カメラ視点を三人称視点から一人称視点へ自由に切り替えることができる。
  • 武器ホイール・アイテムホイール
    • 獲得した銃などの武器をホイールで入れ替えることができる。『GTAV』と同じく、武器ホイールを開いている間は時間がスローモーションになる他、ホイールの中心に武器の性能が表示される。
    • 馬に乗っている状態では所持している全ての武器を使えるが、徒歩状態では全ての銃を所持できず、拳銃・ショットガン・ライフルはそれぞれ1つずつ選び残りの銃は馬に預けないといけない。
    • アイテムホイールはアイテム・双眼鏡・バンダナなど、ゲームに役立つサポートアイテムを開ける。
  • 習熟度
    • 同じ武器を使い続けると習熟度が上がり、リロード等が早くなる。
  • デッドアイ
    • 前作からあった動きをスローモーションにする「デッドアイ」は今回も瞬間的に複数の敵を狙いうちできる。
    • デッドアイゲージは、食料・強壮剤・タバコなどを使用すれば回復したりできる。
    • さらに、敵の弱点となる心臓・脳・肺などを突き止めてマークしたり、敵に自動で複数の照準を付けて弾丸の雨を降らせられる。
  • 武器
    • 銃は使い続けれると性能が良くなるが、手入れを怠ると性能が低下してくるので、アイテムの「ガンオイル」等を使用してメンテナンスをしなければいけない。メンテナンスを行えばステータスが戻る。
      • 銃は使用し続ける他にも、泥や汚れに浸かったりすると急激に性能が落ちる。撃ち合いになりそうなミッションの前には銃の状態を逐一確認しておくのも西部で生き残るコツである。
    • 新たに追加された武器として、前作では有りそうでなかった二丁拳銃や弓矢が登場している。
    • 銃の他にナイフや斧などの武器もある。
  • 投げ縄
    • 賞金首を捕まえたり、動物を捕まえる時に使用できる。基本的に「殺さずに無力化する」のはこれ一択。
      • これまた西部劇のように、相手を捕まえたまま馬に乗って引きずり回す事も可能。
  • カスタマイズ
    • 武器の種類は50種類以上存在し、武器はカスタマイズ可能。
    • バレル・グリップ・照準器・スコープなどアタッチメントを取り付けて武器性能を上げることができる。
    • 武器はダメージ力・射程距離・連射速度・精度・リロード速度がそれぞれ異なる。
    • 金属部品や細工は部品も用心金・バレル・フレームなどいろんな部品があって色変えも可能。
    • 細工に埋め込む金属部品なども豊富に用意されている。
    • 弾薬にも種類があり、スプリットポイント弾、高速弾、炸裂弾などがあり、自分で作成したり、店で購入したりして入手できる。
    • 敵は兵士、保安官、ギャングなど様々である。
    • 死亡した敵から銃弾を自動で入手できるが、金やアイテムは「探る」というコマンドをしないと入手できない。
    • 死体から盗んだアイテムは盗品商でしか売れない。

評価点

  • 非常に自由な19世紀アメリカを体験できる
    • 保安官の張り出した「WANTED」のポスターを見て賞金首を捕まえたり、列車強盗をしたり、馬車泥棒をしたり、ギャングと銃撃戦をしたり、腕利きガンマンと早撃ち勝負をしたり…と、「古き良き西部劇」の追体験が存分に用意されている。
    • さらに当時を再現した見世物ショーを見たり、ギャンブルや動物の狩猟、のんびり釣り体験といったサブ要素も豊富。
    • 本作は西部劇ゲームとしては他を寄せ付けない圧倒的な完成度を誇る作品である。
  • 広大なフィールド
    • マップの広さとしてはただでさえ広かった 前作の4倍とされている。これは他の作品のオープンワールドに比べても格段の広さで、本作随一のアイデンティティと言える。
    • 地形の起伏や形状も多岐に富み、馬で散歩するだけでも楽しめるようになっている。街だけでなく一軒家等の建造物も豊富で、中にはアイテムはもちろん、放置された遺体や何かがあったことを仄めかす手紙等のアーカイブが置かれていたりと、とにかく探索する楽しさが尽きない。
    • 後述するようにイベントや動物も無数に配置されており、決して広さを持て余しているわけではない。
  • 前作の前日譚
    • 前作で語られた、ジョンの所属していたギャングがいかにして崩壊したかが本作で詳細に描かれる。
    • 前作では相容れない敵として登場した一部面々も、本作ではダッチ・ギャングの同志として協力しあう場面も。
    • カリスマであったダッチの凋落、裏切り・逃亡、殺される仲間、ギャングを執拗に追い詰める政府関係者など…当時のギャングの厳しさが丁寧に描かれる。
    • 後付けであるが、矛盾もほとんどない点も評価されている。
  • キャラクター
    • 主人公・アーサーは自他共に認めるアウトローで、無法者のギャングとして平然と盗みや殺しを行う。
    • 一方で自分の流儀に沿わない卑劣な行いにはあからさまに嫌な顔をしたり、案外お人好しで優しい一面も見せたりと、一概に善悪では語れない深いキャラクター像が描写されており好感が湧きやすい。
    • モーションアクターのRoger Clark氏曰く、黒澤映画の三船敏郎氏からアーサーの描写の着想を得たと語っている。
    • ギャングのメンバーも個性的で、それぞれの交流もゲームの持ち味である。
    • 前作の主人公・ジョンを第三者の目から見ることができ、彼の意外な一面を覗かせる。
    • 『RDR』に出てきたボスであるダッチやおじさんなどのキャラクターも出演して、前作のプレイ後に見るとより感慨深い物がある。
  • 驚異的な作り込みの小ネタ
    • 街で飲んでいたり、馬で散歩していると人物に声をかけられてそのままイベントになることもよくある。
    • 例えばとある女性が襲って来て、そのまま保安官まで案内すると報酬を得て名誉が上がる。さらに後日、絞首台にて女性が処刑されるのを見ることができる。しかも、処刑すら妨害も可能というとんでもない作り込みである。
    • ただのモブキャラですらここまで色々と選択肢があるのは驚きである。
  • 細部まで拘った西部劇の世界観
    • 動物や植物や人間の挙動や行動、言動は非常にリアル。
    • 本作の撮影は2013年に始まり、全部で2200日続いた。1200人の役者が出演し、ゲームの世界観を作ることに最大限努力している。
    • 敵を殺せば、その死体を動物たちが貪るなど自然界の生態系も再現される。
    • 人間も風呂に入らないと町の住人や仲間から嫌われるなど、とことんリアルである。
    • さらに本作の馬の睾丸は、気温に比例して収縮および拡張するという、およそゲーム本編とはまるで関係ないところまで細部のこだわりを見せる。この作り込みは業界屈指の仕事と言える。
  • サブクエスト・サブイベント
    • 西部開拓時代のアメリカ人を中心にしたやりとりや依頼が多く、変人・奇人の彼らと交流することができる。
    • 動物を撮影したいカメラマンや見世物小屋のオーナーなど依頼は様々で飽きが来ない。
    • オカルト的なイベントやサイコホラーなイベントもあるため、それらが苦手な人は留意されたし。
    • 彼らを殺す、助ける、捕らえるなどで様々な選択肢で遊べるのも本作の強みである。
  • 様々なギャングのクエスト
    • ギャング同士の抗争・暗殺・銀行強盗・賞金首生け捕り・ワニ退治まで様々で、まるで西部劇の映画の主人公になったような体験が行える。
    • 加えて前作よりチームで動くクエストが多くなり、チームならではの協力プレイが可能になった。
    • また報酬が多いクエストが多く、どんどん資金が増える。
    • さらに分岐ルートも多く、2周目も楽しめる。
  • 膨大な隠し要素
    • UFOや吸血鬼など隠されたイベント、セリフ、キャラも豊富。
    • 発売されて何年も経った現在も隠しイベントがネットに上げられるほど豊富である。
  • グラフィック
    • 前作より大幅に進化した。人間の質感・動物の毛並み・植物の色など多くの物がリアルな画質になった。
    • 荒野を歩いて旅をするだけで、映画の一場面のようである。
  • 動物達のリアルな生態
    • 肉食動物は素早く腐肉を嗅ぎ当てる。ベニザケは川を上って飛び跳ねる。ガンは均整の取れた編隊で空を翔ぶ、などリアルな生態を再現している。
    • 馬は待機時に排泄したりなど動物のリアルな生態や動作を再現している。
    • 他にも本編には、動物・鳥・魚などが生息しており200種類の動物が登場するが、コピペのような動物はおらず、それぞれが固有の動きをするようになっている。
    • また、陸上の動物だけでなく、鳥類や水棲動物の狩りも可能となっている。それぞれの動物にリアルな動きや有効な狩猟方法が設定されており、プレイヤーを飽きさせない工夫がなされている。
  • 銃撃戦
    • 本作の銃撃戦は『GTAV』から改善・進化させており、プレイヤーの動きも前作よりレスポンスの良いものに改良された。
    • 仲間たちで行う銃撃戦が多く、前作のジョン1人で行う銃撃戦よりスケールが大きくなり、派手さも増した。
    • 戦術もライフルで仲間を助けたり、ステルスで倒すなどバリエーションも多い。
    • 仲間も強すぎず、弱すぎず絶妙なバランスとなっている。例えば自分が手を抜いていると仲間が死んでしまう。
    • カメラの動きも、左右へ動くだけで、敵にフォーカスしやすくなっている。
  • 交流
    • 挨拶をしたり、友好・無礼な態度を取ったり、殴ってみたり、銃で脅してみたり色々な反応が楽しめる。
    • NPCの反応も無法者や保安官など相手によってとれる行動が変わるなど、細かい作りである。
    • 例えば一般人に銃を向けたりすると、驚いて縮み上がったり、銃をしまうように要求する。保安官だったりすると挑発したり、銃で反撃するなど、作りが細かい。
    • 馬は19品種おり、毛色・毛並みによる種類も59種存在し、レース用・農耕用・運搬用などに適した馬がいる。
    • さらに馬具によってパフォーマンスを向上できる。また馬に名前を付けることもできて、オリジナリティある馬をカスタマイズできる。
  • コスチューム
    • コスチュームも、様々な種類があり、好きな格好ができる。
    • 服の袖をまくったり、ズボンをブーツの中に入れたりできる。
    • 時間が経過すれば、アーサーは自然と髪やヒゲも伸びて、好きな髪型と髭にすることも可能。
  • 図鑑
    • 魚・動物・植物が記録されており、19世紀アメリカの生物達の雑学を知ることができる。
    • 動物だけでなく武器や装備にも図鑑があるので、珍しい武器は積極的に拿捕したくなる。
  • 新聞
    • 自分達が起こした事件が記事になり、ストーリーのモチベーションを上げてくれる。
  • 豊富なコレクション
    • コレクションアイテムも充実し、様々な物がある。
    • 手紙やチラシ、小説なども1つの読み物として完成しており、アメリカ文学を満喫できる。

賛否両論点

  • 全体的に陰鬱なストーリー
    • 前作もハッピーエンドとは言い難かったが、本作は上記の通りダッチ・ギャング団の崩壊がこれでもかとじっくり丁寧に描写される。
    • 主人公であるアーサーの顛末も、前作をエピローグまでプレイしたプレイヤーには何となく察せられてしまうかもしれない。
      • 逆に言えば陰鬱ではあるものの、オープンワールドものとしては非常に深く良く練られたストーリーと言える。
      • タイトルの「REDEMPTION=贖罪」をテーマにしたそれは、まさに1つの西部劇映画を観た気分にさせてくれるのは間違いない。
  • リアルすぎる挙動
    • 挙動は非常にリアルで、ゲームらしさを感じない一方で、ただリアルなだけで面倒になっているという声もある。
    • 例えば棚をチェックするのに一辺に確認というのができず、いちいち確認するというリアルな動作というよりロボットの操作をしているようである。
    • 倒した敵からアイテム・資金を採ったり、動物の皮剥なども自動でなく、別途コマンドで入手しなくてはならない。動作もリアルだがそれなりに時間がかかるため、ゲームテンポとしてはスローな印象をうける。
      • 死体からアイテムを探るモーションについては、前作にて不評だったカメラ固定が無くなり、動物から肉や皮等を剥ぎ取るモーションも小動物だと動きが最小限になったりと、改善されている箇所もある。
  • メアリー
    • 主人公アーサーの元恋人であるが、クエストでは別れた後も家族の手助けを求められる。
    • メアリーの家族はアーサーを虐げていたのにもかかわらず、厚顔無恥に助けを求めるメアリーに批判的なユーザーが多い。
    • 今作のアーサーにメアリーぐらいしかヒロイン的な存在がいないというのも拍車がかかっている。
    • 一応、ちゃんと断る選択もできるのが幸いである。
  • 人種差別の描写
    • シナリオでは黒人やネイティブ・アメリカンなどと共闘することが多いが、当時は平然と人種隔離政策が行われていたアメリカで、余りにも和気あいあい過ぎる。
    • 例えば、本作の約100年後である1960年代のアメリカを舞台にした『マフィアIII』では「差別を描かないと、差別が無かったと捉えられる」として、黒人差別を描写している。
    • また、前作では居た黒人やネイティブ・アメリカンの敵はほとんどいない。
    • アーサー1人ぐらいなら先進的な思想の人間も居てもおかしくないが、出会った仲間全てが博愛の平等主義者というのも少々不自然である。
    • 一応、ダッチ団は逃亡中で差別しているような状況でないが。
    • 道中では人種差別主義者(クー・クラックス・クラン)に出くわすイベントもあり、そのような人物を殺害すると名誉レベルが上がる*2点から、人種差別を否定するような設計になっている。これは現代の倫理観では正しい観点と言えるものの、当時の社会問題を一面的に描いていると取るかは人次第。
      • 昨今では、たとえゲームだとしてもセンシティブな内容を扱うと簡単に炎上どころか政治論争にまで発展しかねないご時世なので、ストーリーの根底に関わらないのであれば矢鱈に触れるべきではないのは正しい判断ではあるので、匙加減が難しいところではある。
  • 動物の皮剥ぎ
    • 前作に引き続き、毛皮を剥いだ後の動物の死骸は筋肉が剥き出しの状態となる。グラフィックの向上もあり、苦手なひとにはやや辛い。
    • 小動物の場合、羽根を毟ったり手で皮を剥いだりする描写が映し出されるのも、人によってはキツいところ。

問題点

システム

  • 煩雑なUI
    • 無駄に長押し。無駄に多くのボタンを使用させるなど非常に鬱陶しい。例えばリスタートも△ボタン長押しである。
    • 序盤はボタン配置を覚えられず間違えるという声が多い。特に挨拶と射撃は間違えやすい。
      • 一応、NPCなどとの会話では右下にボタンが表示されるため操作方法を忘れてもそれほど困ったことにはならない。
    • 前述のシネマティックモードについても、特定のボタンを長押ししなければ作動しないという面倒くさい仕様となっている。
  • 煩雑なボタン配置
    • 日常時操作と戦闘時操作とがごっちゃになっているボタン配置であり、誤操作を起こしやすい。
    • 特に死体を担ぎ上げる動作と、武器のメンテナンスのボタン操作はいずれも戦闘中にも行えるのでなおさら混乱を招く。
    • ゲーム中では頻度が低い割にメインボタン部分に配置されている。
  • 不親切なチュートリアル&ヘルプ
    • 馬のオート操作やファストトラベルの説明が不十分であり、それが原因で、本来便利であるはずのシステムを利用していないプレイヤーもいる。
    • ボタン配置表がないので、どのボタンで何の操作をするのかが、最初のうちは分かり辛い(特にアイテムの確認ボタンなど)。
  • 不便な店
    • アイテムは決まった店でしか買い取ってくれない。例えば、肉は肉屋でしか買い取ってくれない。
    • タバコなど一度に大量に手に入るアイテムは、バッグから捨てることはできても売却はできない。
    • ほとんどの場合勿体ないこと以外は問題ないが、「タバコ(高級)」というアイテムに関してはシガレットカードと言う収集アイテムと結びついており、これが集めにくくなるのは若干問題か。
      • そもそもシガレットカード自体、144種類(12セット×各12種類)もある非常に面倒な収集要素である。100%クリアには1セットのみで良い点は救い。
    • このシステム及びアイテムの所持数上限の少なさのせいで、アイテムがすぐに一杯になるという弊害が出る。
      • クラフトでアイテムの所持数制限を拡張することもできるが、とにかくひたすら面倒。完璧な動物の毛皮を複数種類用意しなければならない*3
  • 移動及び行動制限
    • キャンプのような一部のエリアでは行動が制限される。仲間を乱射して殺害しないようにする配慮であると思われるが、走ることすら規制されて面倒である。
  • ファストトラベル
    • 地図が映らず、行き先を文字だけで選択する仕様なので、地名を覚えていないと使い辛い。
    • また初期状態では実行できず、ファストトラベル解放まで500ドル以上必要になるなど高価である。
    • 荒野以外の場所ではキャンプができないので、その場所へのファストトラベルができない。加えて、どこからどこまでが荒野として扱われているのか分かり辛い。
    • 「ファスト」と名は付いているものの、キャンプを張る必要があったり、実行時に移動するカットシーンが挿入されるため、あまり早く感じないのも欠点。
  • コスチューム
    • 自分で服装を選択して保存できるが5種類しか保存できず、また保存したコスチュームに名前を付けることも不可(「保存したコスチューム1」のような名前になる)。
    • また、折角保存したコスチュームもふとした拍子にいつの間にか消失してしまうことがある。
    • 気温を無視したコスチュームにしていると、基本ライフが急激に減少するなど、天候に合わせて複数種類のコスチュームを馬に載せておかなければならないのも手間。
      • 寒暖両方の天候に対応した服装はあるものの、90種類のチャレンジをすべて完了しなければ解除されない。加えて、一部でも服装をカスタムするとその恩恵も無くなってしまう。
  • チャレンジ
    • 全部で9種類のチャレンジがあり、それぞれランク1~10まであるのだが、一部のチャレンジが苦行。代表的な例を以下に挙げる。
      • ギャンブラーチャレンジ:ポーカーやブラックジャックなどギャンブルに関連するチャレンジ。すなわち達成できるかどうかは純粋に運である。
        特にランク8の「ブラックジャックで3回ヒットしてディーラーに3回勝利」は鬼門。
      • ハーバリストチャレンジ:マップ上の植物を採取したり、それらの植物を用いたアイテムをクラフトするチャレンジ。
        ランク9の「全種類(43種類)の薬草を採取」はゲーム中にチェックリストが存在しないため、最悪の場合虱潰しになることも…。
      • その他のチャレンジも、例えば「馬車を7台盗んで売りに行け」など、とにかく数を要求されるものが多い。
  • マップ
    • 今作にも前作相当のマップ*4はあるのだが、ゲームが進んでエピローグ編になるまでは安全に立ち入ることができない。
      • それ自体は指名手配されているので妥当ではあるが、ウエストエリザベス州を抜けてニューオースティン州に立ち入ると、特に理由も無いのにもかかわらず、見えないスナイパーに即射殺されてしまう。
      • この「見えないスナイパー」は、文字通り何処にいても一撃必殺の弾を撃ち込んでくる。たとえトンネルなどに逃げ込めたとしても。せめて道をふさぐ検問などであればまだ妥当と言えたのだが…。
    • 上記のようにやや理不尽な制限が敷かれている割には、ニューオースティン州でできることは少ない。メインミッションでさえただの一度しか訪れない。
      • 一方で、ニューオースティン州にしか自生していない動物や植物もあり、一部のクラフトアイテムやチャレンジ(前述のハーバリストチャレンジ・ランク9が該当)が終盤まで達成がほぼ不可能となる*5
    • なお、ブラックウォーター以西のウエストエリザベス州もエピローグ編までは指名手配されているが、こちらには上記のスナイパーは出現しないものの、ブラックウォーター市内に入ろうとした場合はその限りではない。
      • ただし、法執行官が際限なくスポーンし即座に発見・攻撃されるため、やはり安全に探索するのは不可能。
    • ちなみに、前作では行けたメキシコには本作では行くことができない(マップ自体は存在するが建物等はほぼ何も無い)。
  • 限りあるサイズに高地の雪山から低地の砂漠まで再現した関係上、マップの高低差が非常に大きい。
  • 地形や道路があまりにも急傾斜なので、道を間違えたり外れたりして、十数メートル程度行っただけで元の道とかなりの高低差が生じてしまい、わざわざ戻らなければならなくなることもザラ。

残念な乗り物

  • オープンワールドのゲームではほぼ必須であり、大きな遊び要素でもある乗り物。しかし本作では何かしら残念な仕様になっている。
    • 馬の性能は基本的にライフとスタミナの優劣のみで一長一短が無く、好み抜きで選ぶと全ての性能が高い競走馬や軍馬になってしまい、プレイヤーの好きな馬を選びづらい。
      • この仕様により特に馬車を牽くような大型の馬が割を食っており、本来得意とするはずのハンティングした動物などの重い物を運搬させても、競走馬の方がスタミナ値が大きいため、はるかに速く、長距離を走れる。
    • 同様にサドルなども性能が設定されており、見た目重視なプレイヤーには辛い。
  • 呼ぶための口笛が届く距離が制限され、自由に呼べなくなった。親愛度を上げれば呼べるが、序盤や新しい馬に乗り換えた場合は親愛度が上がっていないので範囲が狭い。
  • そのため、馬から逸れる種類のミッションで、そのまま馬と逸れてしまい徒歩で帰るハメになることも…。
  • 道沿いであれば通りかかった馬や馬車を盗むことはできるが、当然ながら名誉レベルは下がる。
    • 盗まなくても、呼び止めて同乗させてもらい近くの町まで乗せてもらうよう頼むことも出来るが、断られる場合もあり不確実。また、このインタラクションはゲーム中での説明が無いため、気付かないプレイヤーも多い。
  • 障害物にぶつかると簡単に倒れるため、プレイ中に億劫になりがちである。
  • 騎乗中はわざわざ降りないと死亡した動物や植物が取れない。
    • だからと言ってぶつかって瀕死にした動物に(とどめを刺さずに)放置すると名誉レベルが下がる、厄介な仕様も。
  • 可愛さから人気の高いロバとラバは、馬扱いで騎乗できるものの、馬用の薬は効果がなく、馬屋では一切の取り扱いを拒否される。
  • 列車
    • 本来長距離、高速の移動手段である列車だが、本作ではかなりの低速しか出せない。馬や馬車と違い重力の影響を受けないため、現実世界の列車では物理的に走行不可能な急傾斜を減速なしで登ってしまう一方、下り坂を利用して加速ということができない。
    • 馬どころか、ロバや荷馬車ですら最高速で走っている列車に追いつくことが可能なほどで、陸上の移動手段では徒歩の次に遅いというメチャクチャな仕様にされている。
      • その割に、ミッションなどに背景として登場するものはかなりの高速で走るなど、ご都合主義が目立つ。
    • また、マップに制約があるということを考えても線路が雑で急カーブが多く、そこではご丁寧にも自動ブレーキがかかって速度がかなり落ちてしまう。
      • そこまで急でないカーブでもわずかにブレーキがかかる、直角に曲がるような無理なカーブも多く、そこでは機関車の車輪がレールから外れてしまうなど問題多数。
    • そのため下手に列車を奪って運転しようものなら即通報され、騎馬の保安官に延々と併走され撃たれ続けるハメに。
  • 列車の出る西部劇映画によくある「連結を切り離す」「ポイントを切り替える」といった行為は未実装。
  • そのほか、前作から列車の走行シミュレート*6や貨車や客車のモデリングが悪化などなど挙げればきりがなく、どうでもいいような所まで恐ろしいほどの作りこみを魅せる本作の、もっとも雑な部分の1つが列車。
  • 馬車
    • 駅馬車だけに限っても車体の形状が数種類あるなど、すさまじいバリエーションを誇っているのだが、『GTA』シリーズのように保存することができない。
    • また、荷馬車にハンティングした動物などの荷物を積むこともできない。段差などを利用して無理矢理積んでも走ると滑り落ちてしまう。
    • 馬を馬車に繋ぎなおすのも不可能。段差や起伏などに乗り上げ馬が外れてしまえば、もうそこで終わりである。
      • 後進に非常に弱く、前進ではまったく問題なく登れる傾斜でも、後進では馬が転倒して外れてしまう。
    • 馬車馬はかしこく、立ち木や岩などの障害物を自動で避けてくれるのだが、この機能がアダとなり、障害物の間をすり抜けようとしたらあらぬ方向に自動で避けてしまい、結果別の障害物に足止めされるといったことがよく起こる。
    • 結局、気に入った馬車を見つけても保存も修理もできず、売却して金に換えるくらいしか使い道がない。
    • 馬車ほどではないが手漕ぎのボートにカヌー、蒸気機関を積んだ動力船、背景としての登場だが大型の貨物船、貨客外輪船など種類は豊富なのだが、これら全て保存できない。
    • ミッションを除いて、船の上で釣竿を出すことができない。おそらくこれが船のもっとも大きな問題点だろう。
    • 前作のプロローグでジョンが乗っていたブラックウォーター行きの貨客船、本作でもあるのだが設定だけであり、ブラックウォーターが解放されるエピローグ後も利用できない。
      • 一応、ミッションでは船に乗り込むシーンがあるのだが…。
    • 列車は操作説明が常に右下に出続けるが、動力船はまったく操作説明が出ない。

ストーリー

  • チャプター1
    • チュートリアルにあたるチャプターなのだが、完了するまではエリアとなる雪山から出られず、行動可能な範囲も非常に狭い。拠点から離れ過ぎると、猛吹雪により死んでしまう。
    • 完了するにも時間がかかり、初見プレイではどう頑張っても数時間は掛かってしまう。
    • 周囲が雪で覆われている都合上、戦闘時の白い射撃マーカーやイーグルアイでの追跡跡のハイライトが見え辛く、チュートリアルとしてはやや不向き。
    • 本作はシステムが複雑であるため、チュートリアルに多少の時間が掛かるのは致し方ないと言える。チュートリアル自体も、やりごたえはあるが難易度も高過ぎず低過ぎずと良バランス。
    • また、非ミッション時の拠点ではギャングメンバーとの会話があり、各キャラクターの背景や人物相関、ストーリーを深掘りする情報が多いため退屈はしない。
    • チャプター1自体はややだるいが、ここを乗り越えれば一気に自由度が広まる。もちろん、チャプター1のエリアにも自由に再訪することが可能。
  • 矛盾のあるストーリー
    • ストーリー中、ギャングは「金が必要だ」と再三再四言われ続けるのだが、少しやり込めば簡単に数千~数万ドル稼げてしまう。
      • トレジャーハントをして数千単位で稼ぎ、それらをギャングの募金箱に寄付したとしても、数日も経てば「金を稼いでこい」と言われてしまう…。
      • そもそも前作よりも過去の話でありギャング崩壊は避けられない運命ではあるものの、やはり物語上と実際の所持金とで矛盾してしまうのは気になるところ。
      • なお、寄付しなくても(文句を言われるだけで)問題はない。全額使い込んでしまっても良い。
  • グアーマ編
    • アーサー達はとあることからキューバをモチーフにした「グアーマ島」に漂流するが、店も無く金も使えないのでイベントを進めるぐらいしかできない。
    • ゲームの自由度はともかく、ストーリーの自由度は余り無い。
      • ミッションでは他のキャラと別行動を取るとすぐにミッション失敗になる。ミッション外でも、あまり拠点から離れると見えないスナイパーに射殺されてしまう。
    • 後述の「取り返しのつかない要素」にも関連するが、グアーマ島にしか生息しない動物も数種類存在する。
      • もちろん、チャプターを終えてアメリカに帰還するとそれらの動物には二度と出会えなくなる。

バトル

  • 基本的に敵の種類にそこまで差はない。両手銃片手銃以外の敵はせいぜい大砲とライフルとマシンガンぐらいである。
    • 壁で隠れている敵の頭が出てきたら撃つというモグラ叩きのようなパターンになりがちである。
    • 怒って突進する者や逃げ出す者など敵の種類にバリエーションがあれば良かったのだが…。
  • 一方で固定機銃を使用する敵はかなりの脅威で、目前の敵に気を取られていると集中砲火により瞬殺されることも。対策としてはとにかく優先して機銃手を倒すこと。
    • なお、固定機銃は自分が使用することもできる…のだが、役に立つ場面は少なめ。

取り返しのつかない要素

  • 本作ではゲームを進めると取り返しのつかなくなる要素が多数存在する。それ自体は他作品でも見られるが、とにかく時期限定の要素が多い。
    • 例えば、チャプター2のキャンプで仲間から受けられるアイテムリクエストを受けないままチャプター3に進んでしまうとリクエスト自体が発生しなくなる*7
      • 幸いにもそういった要素は100%クリアに無関係なので、無視して進めても問題は無いが。
    • また若干意味合いが異なるが、とあるアイテムのクラフトに必要な素材が1個しか手に入らないのにもかかわらず売却できてしまう問題もある。売ってしまったら最後、二度とそのアイテムを作成できなくなってしまう。
    • 前述のように動物に関しても期間限定のものが存在する。グアーマ島以外にも、25羽しか生息しないカロライナインコなど(当然、25羽すべて始末してしまうと以降二度と出会えなくなる)*8

その他

  • 一部のトロフィーが鬼畜。全種類(前述のグアーマ島の動物以外)の動物を図鑑に登録し、皮を剥ぐ実績など。
  • 『GTAV』及び『Grand Theft Auto Online』でも見られたが、オンライン限定の要素も多い。
    • その割に『GTAV』と異なりオンラインのアップデート頻度はかなり低い。最後の大型アップデートは2021年7月14日で、それ以降小規模なイベントこそ不定期に実施されるもののアップデートは無い。
  • 挨拶やちょっとしたやり取りの会話などには字幕が無く、英語が不得意なユーザーには辛い。

総評

7年という長い開発期間を経て発売された本作は狩猟や犯罪、コレクションといった要素が細部まで徹底的に練り込まれており、これらの要素が複雑に絡み合うことで西部劇ゲームとして他に類を見ない完成度に達している。
また、前作の前日譚となる重厚でシリアスな物語についても、同社の代表作である『GTA』シリーズとは対照的な作風でありながらプレイヤー・批評家の両方から前作を超える圧倒的な支持を獲得。
結果として、世界最大級のゲームイベント「The Game Awards 2018」では『Detroit: Become Human』を始めとした同年発売の強力な候補作品を抑え、見事「Best Narrative*9」を受賞するに至った。

極めて完成度の高いゲームであることは事実だが、陰鬱なストーリーや操作性にまで徹底されたリアリズムは人を選ぶため、そこは注意が必要となる。


余談

  • 2024年5月時点で本作の売上累計本数は6400万本を超えていることが判明している。
  • 「The Game Award 2018」においては総評で述べた「Best Narrative」以外にも、「Best Music/Score」「Best Audio」「Best Performance」の合わせて4部門を受賞した。
    • その年のGame of the Yearにもノミネートされるなど、絶大な評価を受けた(実際に2018年のGOTYを受賞したのは『ゴッド・オブ・ウォー』)。
  • 作中に「ピンカートン探偵社」が登場するが、現在も存在する実在企業である。このため、現実のピンカートン社がロックスターを提訴する事件が発生した。
    • なお、作中では政府のエージェントのような活動を行っているが、現実においてこれらは1893年に違法とされている。
  • 作中である1900年代の1ドルは現在だと25ドル(2500円程度)であり、サケの缶詰が5000円ぐらいの紙幣価値である。
  • 『GTAV』との連動イベントがあり、『GTA Online』にて本作をイメージした新武器「ダブルアクションリボルバー」「石斧」が手に入るイベントがある。
    • さらに、『GTAV』で石斧を入手していれば、本作でも特定の場所で「石斧」が入手可能に。ダブルアクションリボルバーも同様だが、こちらは『GTAV』との連動は不要。
      • ただし、黄金銃にするためには必須(その他の武器は最初から銃器店で黄金にできる)。
  • 日本での知名度は、前作は「知る人ぞ知る」といった程度だったが、本作は『GTAV』とのコラボがあったことと、ゲーム実況動画の普及によりまずまずの知名度を得ている。
    • タレントの有吉弘行氏が本作のファンであることを公言していることもあり、名前だけは知っているというライトゲーマーも多い。
  • アメリカの人気アニメ『サウスパーク』の『Time To Get Cereal』で登場人物達がRDR2に熱中する様子が描かれた。チュートリアルが不親切でオート走行が理解してないなどもネタにされた。

最終更新:2025年03月17日 14:31

*1 各種デジタルストアのページや動画のタイトル名、Win版でのエラーメッセージやサポートページ上など。

*2 通常、敵対NPC以外は殺害すると無条件で名誉レベルが下がる。

*3 エピローグ編であれば盗品商より購入できるので毛皮を用意する必要はないのだが、その頃になってまで必要かどうかと言われると…。

*4 ブラックウォーター以西のウエストエリザベス州からニューオースティン州の範囲。

*5 抜け道として幌付きの馬車を用いることでスナイパーの弾を防ぐことはできるが、一瞬でも自キャラがカメラに映ってしまうと即射殺されるため非常にシビア。

*6 加速が早すぎるのは前作からだが、本作はブレーキも車並みですぐ停まる。

*7 既にアイテムリクエストを受けている場合は依頼品を渡すことは可能で、報酬も普通に手に入る。

*8 実際のカロライナインコは1900年代には既に絶滅危惧種であり、1914年に最後の個体が死亡して以降目撃されておらず、絶滅したとされる。

*9 その年に最も優れたストーリーのゲームに贈られる賞。