【ごーすと おぶ つしま】
ジャンル | アクションアドベンチャー | ![]() |
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対応機種 |
プレイステーション4 プレイステーション5 (完全版のみ) Windows(Steam/Epic Games Store) |
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発売元 | Sony Interactive Entertainment | ||
開発元 |
Sucker Punch Productions 【Win】Nixxes Software |
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発売日 | 2020年7月17日 | ||
定価(税別) |
通常版: 6,900円 デジタルDXエディション: 7,900円 |
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プレイ人数 |
1人(本編) 1~4人(冥人奇譚) |
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完全版 |
【PS4/PS5】2021年8月20日/7,590円 【Win】2024年5月17日/7,590円 |
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レーティング | CERO:Z(18才以上のみ対象) | ||
判定 | 良作 | ||
ポイント |
オープンワールド時代劇ゲーム 驚異的なロードの速さ 重厚なストーリーと個性的な登場人物 バグが一部話題になるも愛嬌でウケた |
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PlayStation Studios作品 |
WARNING!!!!!!!
残虐描写を多分に含むCERO:Zのゲームです。
『怪盗スライ・クーパー』シリーズや『inFAMOUS』シリーズで知られるSucker Punch Productions開発による最初の元寇(文永の役)を題材にしたオープンワールドゲーム。
13世紀の対馬をモチーフにしたマップを舞台に、強大な蒙古(モンゴル)軍に立ち向かう1人の侍の生き様を描く。
すっかり海外発ならではのネタと化してしまった「勘違いニッポン」とは一線を画す、日本の時代劇への愛とリスペクトに溢れた作風は大きな話題を呼んだ。
キャストには主人公の仁役に「硫黄島からの手紙」のツジ・ダイスケ氏、ハーン役に「ナイト・ミュージアム」のパトリック・ギャラガー氏を起用。
なお、あくまで元寇を題材にしているだけなので、人物などは架空である点に注意(*1)。
文永(十三世紀後半)、モンゴル帝国(大元・蒙古)は東方世界の征服をもくろみ、立ちふさがるすべての国を蹂躙していた。
東の果て、日本に侵攻すべく編成された元軍の大船団を率いるのは、冷酷にして狡猾な智将、コトゥン・ハーン。ハーンは、侵攻の足掛かりとして対馬に上陸する。
これを防ぐべく集結した対馬の武士団は、初めて見る元軍の兵略によって初戦で壊滅。島はたちまち侵略の炎に包まれる。だが、かろうじて生き延びた一人の武士がいた。
境井 仁(さかい じん)。
仁は、境井家の最後の生き残りとして、たとえ侍の道に反した戦い方に手を染めることになっても対馬の民を守ろうと決意する。
冥府から蘇った者「冥人(くろうど)」として、あらゆる手段を使って故郷を敵の手から取り戻すのだ。
(公式サイトより)
謎の毒によって苦しんでいる民を見た仁。そこを調査すると壱岐の“オオタカ”が仁を待っているのだという。
オオタカ軍を討つべく壱岐へ渡った仁。しかし、仁はオオタカに捕らえられてしまう。
捕らえられた仁は、ボスであるオオタカと出会い、“霊薬”と呼称する謎の液体を仁に飲ませたのだった。それこそが、民を苦しめているオオタカの謎の毒だった。なんとか開放されるも、仁は毒を飲んでから謎の幻覚が見えるようになってしまう。
壱岐はかつて侍が攻めて虐殺した島で、幼少期の仁が、父の討死を目の当たりにした場所でもある。
今や壱岐は罪人を島流しする場所になっており、海賊もいたりと、治安は悪い。仁は幻覚に苦しみながらも、壱岐の浪人“・蔵(てんぞう)”、女海賊“ふか”などと手を組み打倒オオタカに挑む。
陰惨な作風
探索
装備
戦闘
難易度
冥人奇譚
美しいグラフィック
豊富な探索要素
サブクエスト
多彩な立ち回りが楽しめる手強い戦闘
ゲーム性とシナリオがマッチしている。
重厚で渋いストーリー
個性的ながら魅力的な登場人物
考察されたローカライズ
ロードの速さ
中世日本のオープンワールド
大らかな表現
良質なDLC
一部のバグ
ボス戦
時代考証と時代劇
LGBT要素
巴
+ | ネタバレ注意 |
難易度曲線
物資・素材関係
サブウェポン関係
+ | その方法とは… |
入れなくなるエリア
マップの見づらさ
+ | 改善された問題点 |
今までの海外ゲームとは一線を画する時代劇へのリスペクトと愛に溢れた作風と重厚なストーリーは、世界中のプレイヤーを虜にした。
戦闘に関してはやや難易度が高いが、闇討や一騎討ちといった本作独自のシステムさえ覚えてしまえば、緊張感のあるステルスプレイやチャンバラを楽しめる。
史実や時代考証を掘り下げるとおかしな点もあるが、そんな事を気に留める必要は全く無い。なぜなら、これは「古き良き時代劇映画」をゲーム化したものだからである。
数多くの時代劇が制作された昭和の時代、それを楽しむために前知識は何も必要なかったし、娯楽優先で考証は二の次だった。
時代劇が娯楽の中心にあった年代・世代の作品から受けた影響を濃縮し、サッカーパンチは全世界の誰にでも楽しめるサムライの物語・新たな時代劇を作り上げた。それが「Ghost of Tsushima=対馬の冥人」である。
オープンワールドゲームのファン・時代劇愛好家、面白いゲームを求める方のいずれにも是非プレイしていただきたい傑作である。
タイトル名関連
現実や史実との差異など
ゲーム関連の事情
SCE作品のクロスオーバー小ネタ
論争関連
残虐描写を多分に含んだCERO:Zのゲームでありながら、そもそも普段ゲームに触れる見込みの希薄な層とのコラボが複数確認されている点も特筆すべき点と言える。
コラボ関連など
ローカル紙におけるリーク
*1 地名については概ね現実に準ずるが、実際の位置関係や気候・地形などは異なる。
*2 一応、自軍の犠牲を増やさないためという理由はある。
*3 弓兵のみ、有利な型は無いが体力が低くどの型でも簡単に倒せる。
*4 本作における銃火器にあたる武器。
*5 ただし、序盤のいくつかの譚はメインクエストも兼ねている。
*6 国内ではあまり知られていないが、サッカーパンチはPS1全盛時代に敢えてN64でその手腕を鳴らしていたほど筋金入りの技術屋集団である。開発スタッフは僅か200人程度という超少数精鋭揃い。
*7 鉄砲が主戦力となった戦国時代後期に作られたもの。
*8 室町時代に主流となったスタイル。
*9 火槍とは、おもちゃのロケット花火と同じ原理で矢を飛ばすもので最初期の火薬兵器。ゲーム内で登場するタイプのものは、元寇襲来から約75年後に朝鮮で原型が開発されている。
*10 実際の有名時代劇にも史実より見栄えを重視した部分は多い。
*11 特に女性同士の恋愛は全く伝承がない。男性にバイセクシャルの伝承が数多く見られるのは戦国時代以降の名立たる戦国武将の多くが現れてからである。
*12 強化後のくないやてつはうは一発で敵を倒せる他、煙玉は既に敵に見つかっていても再び暗殺可能な状態にできるなど。
*13 バグなどを用いれば中に入ることはできるが、中はもぬけの殻なので特に意味はない。
*14 実際にあるものではなく、本作オリジナルの家紋である。
*15 GOTYにノミネートされ非常に高い評価を得た『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』でさえ25万本である。