八意家は薬師の天才家系で、中でも彼女の知は随一だという。
そのため「月の賢者」として民に慕われており、輝夜の教育係も務め、 月の使者達の纏め役であった。
しかしある時、輝夜からの命令と、彼女の「永遠と須臾を操る程度の能力」を応用し蓬莱の薬を完成させてしまい、
それを飲んだ輝夜は「穢れた罪人」として地球に追放されることになる(ここから御伽話『竹取物語』に続く)。
蓬莱の薬を作って渡してしまい、輝夜を止められなかったことを自分の罪として非常に悔いており、
建前上罪を許されたといっても蓬莱の薬を飲み「穢れた」ことで、月ではもう二度とまともな生活を送ることが出来ない輝夜を救うために、
輝夜を地球へ迎えに行く役目を負った際に他の使者を皆殺しにし、輝夜と共に月の使者から逃げ続ける道を選び、
「生きて守らないといけない方」として彼女の従者として生活するようになる。
逃亡生活を続けるうちに人里離れた山奥である幻想郷の迷いの竹林に行き着き、
月の使者に見つからないように永遠亭に輝夜の能力を応用した魔法を施して、以降1000年以上の間住んでいた。
月の使者に間接的にでも情報が伝わることを恐れて幻想郷の人妖からも隠れ住んでいた
(ただし、元から竹林に住んでいた 因幡てゐや、輝夜を宿敵としている 藤原妹紅、
月の都から逃げて流れ着いた 鈴仙・優曇華院・イナバなど、僅かだが外部との交流もあった)。
『東方永夜抄』の異変の後に永遠亭の魔法が解かれた現在は、
主の蓬莱山輝夜、弟子にした鈴仙、てゐとその部下の妖怪兎達と共に、
迷いの竹林の中にある永遠亭にて薬屋兼 医者を始めた(あくまで薬師であり、医業はたしなみと持て余した月の技術の応用)。
彼女の薬は効果が高く、かつ副作用が少なく値段も良心的とあって評判が良い。
単純に病を治すだけでなく、自己の殆どが精神で出来ている妖怪達にとっては心のケアの方が重要だとして、
悪夢を見なくなり快適な目覚めを行える効果がある「胡蝶夢丸」や、逆に悪夢を見たい人用の「胡蝶夢丸ナイトメアタイプ」といったものも売っている。
主の輝夜を上回る力を持つらしいが、様々な理由で常に力を輝夜以下にセーブしている。
結界組エンディングでお月見の宴会に出席した際には輝夜を「姫」と呼び丁寧語を使っているが、
教育係だった為か月刊REX連載作品『東方儚月抄』で永遠亭に居る時の会話では「輝夜」と呼び捨て、タメ口で話している。
そのへんは「 レミィ」「お嬢様」と呼び分ける パチュリーと同じものだろう。
ちなみに彼女は天才であるため非常に博識であるが、一般常識に疎い部分がある。そのためたまに何でもない質問に対して頓珍漢な答えを返すという。
…なんという萌え属性。我々の業界ではチャームポイントです。
ちなみに「永琳」という名前は仮称であり、本名は地球人には発音が難しいらしい。地上の生まれなのに…?
まぁ永琳が生まれたのは人類はおろか 恐竜の全盛期の時代だったので、そんな頃に付いた名前は人間にとって難しくても当たり前だろう。
十六夜咲夜に初めて遭遇した際非常に驚愕したらしいが、その理由は不明である。 *3
永夜抄6A面のルートの最後には蓬莱の薬を服用するような演出があり、
6B面のルートでも、幽冥チームのエンディングで彼女も蓬莱の薬を服用したらしきことを語っている。
輝夜や妹紅同様、死なないという性質上、 西行寺幽々子の「死を操る程度の能力」を持ってしても完全にトドメを刺すことが出来ないため、
幽々子の数少ない天敵の一人である。
『東方紺珠伝』では、月の使者の幻想郷への侵攻という一大事に際し、未来を見ることが出来るようになる「紺珠の薬」を作り、
弟子の鈴仙や霊夢ら主人公に託している。
今作のワンミスで即座にチャプター最初からやり直しになる代わりに残機によるゲームオーバーがない「完全無欠モード」は、
失敗する未来をこの紺珠の薬の効果により予知して回避しているという設定であり、
ゲームシステムレベルで設定に関わることになった。
しかも実は今回の異変の本当の原因や 首謀者を最初から全て知っており、その上で手を打ち主人公らを送り込み、
鈴仙にはその先の交渉の展開すらも先読みして想定させていたほど。
久々に天才の面目躍如である。
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