NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

風属性

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nier_rein

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草原の竜騎槍

私はとある国の王子だった。国王である父親は、侵略と圧政を繰り返した末に我を失い、民や臣下までも虐殺し始めた。そして実の息子である私にもその牙は迫っていた。

私の寝室に現れた、父に忠誠を誓う飛べない竜。その竜の鱗はおびただしい血で濡れていた。竜の牙が迫る直前、垣間見えた瞳がやけに悲しげだったのを覚えている。

私は小さな荒屋で目を覚ました。私は竜によって国外へと逃がされ、命を救われたのだ。それから数日もたたず祖国は崩壊、父と竜が死んだことを知った。

あの日から何年もの時が過ぎた。私は庶民になり、妻と娘とともに幸せな日々を送っている。娘に話すのは王と竜の昔話。種族を超えて助け合い、最後までお互いを思い合った二人の幸せな物語だ。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ
EN Dragoon Lance
DOD
NieR Replicant
NieR:Automata

+ DOD
DOD
昔、飛べない竜がいた。荒々しい高潔な心を持つ彼は人間と交わることはなかった。だがある日、傷ついた若き騎士と一匹の竜が出会う。

竜は騎士を助けると、彼が目覚めるのを見届け、その場を立ち去ろうとした。翼のない竜は、役立たずと人に忌み嫌われていたからだ。

別れ際、騎士が言った。「この恩は生涯忘れない」
時が流れ、年老いた竜は人間の軍勢に取り囲まれる。竜が死を覚悟したその時……

「翼なき友よ!長く待たせたな!」あの時の騎士が国王となり、数千の兵と共に現れたのだ。
竜は忘れていた牙を剥き出しにして吼えた。

+ NieR Replicant
NieR Replicant
王は老いていた。精悍だった眼差しからは光が失われ、逞しい体は見るも無惨に弛みきっている。
そして、老いるに従って身につけた虚栄や恐怖が、王の心を醜く蝕んでいた。
王は怖かった。だから守るべき領土を失わないように周辺諸国への侵略を繰り返した。
王は怖かった。国民の声も家臣の言う事も信用ならなかった。だから暴力と圧政で全てを奪い取ろうとした。

王に忠誠を尽くす竜が居る。
翼の無い竜は王の言う事なら何でも従った。彼は王に救われた恩義が故に、魂で報いる事を誓ったのだ。たとえそれが目に余る愚行でも、王の口から命じられたのであれば従った。竜にとって王は正義そのものだった。

ある日、竜が血まみれで王に謁見を申し出る。その血は幼い王子を暗殺した返り血だった。暗殺を命じたのは他ならぬ父王。竜は澱んだ目で王に願い出る。
貴公の命には逆らう訳にはいかない。だが、貴公の命に従う事ももう出来ない。殺してくれ。
そう言うと竜は力なくうなだれた。

それは昔話。数百年前に滅びた国の愚かな王と
翼の無い竜の物語。
草原には今も風が吹いていた。
王と竜が誓いを交わしたあの日と変わらず、風が吹いていた。

+ NieR:Automata
NieR:Automata
ボクは夢を見ていた。カレと会った日の事を。
カレは、小さく弱かった。
ボクも、世界が嫌いだった。

ボクはカレを助けた。
カレもボクを助けた。
気づくとボク達は友達になっていた。

もちろん、全部が上手くいった訳じゃない。
きっとどこかで間違えていたんだろう。
それでも、ボク達は友達だった。

この草原の風は青く、イイ匂いがする。
カレに頬を寄せると、くすぐったそうに身を捩る。
ボクは羽を広げ、カレを乗せて大空に舞い上がった。

百獣の双槍

むかしむかしある王国に3人の領主がいました。力の騎士、智の騎士、心の騎士と呼ばれた3人は、3つに分けた国の領地をそれぞれ任されましたが、その内の1人、心の騎士は、真面目なだけの平凡な青年でした。

心の騎士はその誠実な性格と人当たりの良さから、多くの領民に信頼されました。しかしその心労は余りに重く、彼はある事に深く頭を悩ませる事となります。それは自身が選ばれた理由、「心」の意味についてでした。

「力」の騎士はその武勇を、「智」の騎士はその知識を。ならば王は何を望み、「心」の騎士という名を私に授けたのか。彼は日夜考え続けましたが、どれだけ考えても納得のいく答えを見付ける事は出来ませんでした。

そうして彼は今日も、寝台の上で王の獣欲を浴びながら、「心」の意味について考え続けます。彼が王の真意に気付くことはありませんでしたが、それでも彼はその身の全てを捧げ、王の「心」を満たし続けました。

武器種    レアリティ ★★★  
属性 シリーズ 百獣
追加日 2021年3月31日
EN Beastcurse
解放: 世界を滅ぼした男(魂の青年)
NieR Replicant
NieR:Automata
SINoALICE

+ NieR Replicant
NieR Replicant
むかしむかしある王国に3人の兄弟がいました。
3兄弟の三男は毎日寝て暮らすなまけ者でした。
でも、三男はとても陽気だったのでみんなに好かれていました。

国に病気が流行った時も、三男は王宮でゴロゴロしながら鼻歌鳴らすだけ。でも街の人は三男の陽気な歌声に癒されるようだと三男の事を褒め称えます。
あの人は立派だよ本当に立派だよ。

国が戦争に巻き込まれた時も、三男は王宮でゴロゴロしながら昔話をするだけ。でも街の人は三男の面白い話で戦争のつらさも忘れる事が出来ると慰め合いました。
あの人はすごいよ本当にすごいよ。

ある日も三男は王宮でゴロゴロしていました。でも今日は街の人の声は聞こえてきません。三男はゴロゴロしながら、どうしてだろう?ゴロゴロ、どうしてだろう?ゴロゴロ、どうしてだろう?
ゴロゴロ……と考え続けていました。が、そのうち眠くなって寝てしまいました。
戦争と病でみんな死んでしまった国で、いびきだけが今日も王宮に響いています。
ここは幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。

+ NieR:Automata
NieR:Automata
むかしむかしある王国に三人姉妹の王女がいました。三女は世界一醜いと評判でしたが、とても心の優しい少女でした。

人の役に立ちたいと願う三女は野に下り、民に救いの手をさし伸べます。けれど、その手は弾かれ好意を受け取って貰える事はありません。それどころか人々は少女を疎み遠ざけます。

三女が拒まれるのは醜いからだと、ある人が言いました。しかし少女は自分の尽くす心が足りないからだと思い、毎日無償で奉仕を続けました。毎日毎日毎日毎日――

ある日、三女は路地裏で小さくなって死んでいました。けれどその遺体の醜さゆえに誰も葬ろうとはしてくれません。醜い少女は醜く腐ってそのまま土に帰りました。

+ SINoALICE
SINoALICE
王は謳う。
永久の王国を、沈む事なき太陽の実現を。

王妃は歌う。
偉大なる王を、彼の成し遂げた偉業を。

王子は詠う。
反逆に怯む事無く、前進する兵の尊さを。

道化は謡う。
権力に胡坐をかいて滅んだ、三人の王族を嗤う物語を。
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