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軍資金ポイントシステム - (2023/10/15 (日) 15:32:52) のソース
軍資金ポイントシステムは、戦闘から生じる報酬や機会を抽象化したものである。軍資金ポイント(WP)は単なるお金ではなく、名声、人脈、適切な時に適切な場所にいるなどの抽象的な要素を考慮する。軍資金ポイントは、特定の戦闘に参加したり、特定の契約を結んだり、輸送手段を見つけて費用を支払ったり、[[バトルメック]]を手に入れたりといった機会を表している。また、トラックの戦場環境を形成し、プレイヤーはより大きな報酬を得るために、より大きなチャレンジに挑むことができる。 #contents **はじめてみよう カオス・キャンペーン:継承権戦争は両軍とも&bold(){1,000軍資金ポイント}で開始する。 次に、プレイヤーグループは&bold(){任意の12機のメック}を選ぶ。これらのユニットがプレイヤーのスタート戦力となり、WPで購入する必要はない。カオス・キャンペーンシステムはプレイヤーの戦力をOpForの基盤としているため、これらのメックはどのようなサイズやバリエーションであっても構わない。軽量級ユニットを多く選択したプレイヤーは、それに応じた軽量級ユニットと対峙することになる。同様に、すべて強襲級メックを選択したプレイヤーは、敵軍に多くの強襲級メックを見ることになるだろう! 緩やかなガイドラインとして、プレイヤーは軽量級と中量級のランスを1つ、中量級と重量級のランスを1つ、重量級と強襲級のランスを1つ選ぶことを推奨する。プレイヤーは相性が良いと思われるユニットを選ぶこと。バランスの取れた良い開幕戦力として、プレイヤーはサイドバーの開幕中隊例で提案されている12個のメックを使用してもよい。 プレイヤーは12機のメックを厳密に編成されたランスにグループ分けするよう心配する必要はない。多くのトラックでは、プレイヤーは全兵力の一部しか配備する必要がないので、プレイヤーは目的を達成するために様々な個別のメックを選択したいと思うことが多いだろう。 &bold(){OpForの選択}:プレイヤーが12機のメックを選んで開幕部隊を構成するのと同様、このキャンペーンではGMも開幕OpForを選ばなければならない。OpForの名簿の各ユニットにはプレイヤーと同じように修理、再武装、募集のためのコストがかかる(P.8「トラック間の時間」を参照)。OpForはプレイヤーの開幕時の兵力と同じトン数でなければならず、それを上回ることはできない。このOpForはそのトラックが許可している場合、サルベージすることを要求し、使用することができる。 &bold(){砲術スキルと操縦スキル}:開幕時の各メックウォーリアーの砲術スキルは3、操縦スキルは4である。 &bold(){中隊を超える規模}: このキャンペーンは中隊規模の部隊を念頭に置いて設計されているが、どのような規模の部隊でも使用することができる。その場合、GMは軍資金ポイントの換算の項(p.8 を参照)を参照し、各トラックの間に軍資金支出を調整する必要がある。 &bold(){ファクション}:このキャンペーンを含め、ほとんどのトラックのプロットはプレイヤーが傭兵部隊であることを想定している。ストーリーに若干の修正を加えれば、プレイヤー部隊は五大家、海賊、あるいは企業警備隊になるかもしれない。例えば、プレイヤーが五大家の部隊を使うことに決めた場合、彼らは上級指揮官から切り離され、任務のために派遣されているのかもしれない。最終的に詳細を決めるのはGMとプレイヤーである。プレイヤーは、ある派閥が自分がプレイしたいメックを入手できるかどうかを心配する必要はない。何世紀にもわたる戦闘の末、ほとんどのバトルメックは主要五大家によって鹵獲されたり、身代金として要求されたり、サルベージされたりしている。傭兵部隊はメックウォリアーの経歴が多様であるため、さらに多彩なユニットになる。 しかし、本当に派閥に特化したプレイを望むのであれば、マスターユニットリストのサイドバー(p.26)を参照すること。 **トラック 各トラックには以下の項目がある(16ページを参照): -&bold(){状況}:作品世界におけるその紛争の状況を記述する。 -&bold(){セットアップ}:プレイエリアを作成する際に使用するマップシートの種類と数を詳述する。また、このセクションは攻撃側と防御側の軍をどのように構築し、プレイングエリアに配置するかを記述する。 またマップのどちらのサイドが攻撃側と防御側のホームエッジとみなされるかも記載する。なお、プレイヤーの役割はトラックごとに変化し、攻撃側と防御側の間を行き来することができる。 -&bold(){軍資金}:2つのセクションを含む: --&bold(){トラックコスト}:各トラックにはWPコストがあり、そのトラックに参加するために必要な作品世界内の交通費、付随費用、コネクション、評判をカバーする。これはトラック開始前に双方が支払う必要がある。 --&bold(){オプション}:トラックにはそれぞれの前にWPの値が記載されたオプションが設定されている場合がある。プレイヤーは記載された惑星環境や作戦状況に従うことを選択することができる。プレイヤーはより多くの獲得WPを要求するため、記載されているオプションの全て、または一部を使用することができる。しかしWPボーナスはオプションがトラックに適用され、少なくとも1つの目標が達成された場合にのみ発生する。 -&bold(){目的}:すべてのトラックにはそれぞれの説明の最後に括弧書きでWPの値が記載された目的がある。プレイヤーはその目的が達成された場合そのポイントを得る。または発生した場合(負けたかWP値がマイナスの場合)、そのポイントを失う。 -&bold(){特別ルール}:そのトラックにおいてどの特別ルールが適用されているかを示す。これらはプレイヤーにWPボーナスを与えない。 -&bold(){次のトラック}:プレイヤーが選べる次のトラックの選択肢を示す。 &bold(){セットアップとバランス} 各トラックでは、攻撃側と防御側の総戦力のうちどの程度をそのトラックに投入できるかが規定されており、通常、端数は四捨五入される。 このパーセンテージは、GMが戦力均衡のために使用するシステムに適用されなければならない。このモジュールでは、戦力均衡のためにトン数が使用されることを想定している。 パーセンテージを使用することで、プレイヤーが使用したい殆ど全てのバランス調整方法との互換性が生まれ、ユニットの重い軽いに関係なくプレイ可能なトラックを維持することができる。また、プレイヤーが配備するユニットの数に柔軟性をもたらす。 トラックに示されている割合は、そのシナリオにおいてプレイヤーが配備することができる最大戦力であることに注意すること。つまり、より少ない戦力を選ぶこともできる。 またトラックがそうでないことを示さない限り、OpForは常にプレイヤーが配備する戦力のトン数によって算出され、決してプレイヤーの総戦力によって算出されるわけではない。加えて、OpForはプレイヤーの戦力以上の数のメックで構成されることはない。 &bold(){マップシート} トラックに特別な記載がない限り、マップシートはプレイヤーの部隊の1ランスにつき1枚(切り上げ)を使用する。しかし多くのトラックではマップシートの使用に関するガイドライン(最低使用枚数など)を示している。 お望みならばランダム地形表(以下を参照)でロールすることにより、どのマップシートを使用するかを無作為化することができる。同じマップシートの反対側や、プレイグループがまだ所持していないコレクションのマップシートなど、使用することができない結果は再ロールする。 プレイヤーはマップシートの枚数が多ければ多いほど、ゲームが長くなることに注意するべきである。地形を横切り目標を追跡し、戦闘に入るまでに多くのターンを費やすことになる。 &bold(){プレイエリアへの進入} そのトラックのセットアップにおいて「イニシアティブの順番でホームエッジから進入する」ことが要求されている場合、第1ターンのイニシアティブロールの敗者が最初に1ユニットをプレイエリアに移動し、次に勝者が1ユニットを移動する。 この方法でマップシートに進入するユニットは最初に進入する全ヘクスに対して移動ポイント(MP)を支払う必要がある。そのヘクスが平地ヘクスであれば1MP、林ヘクスであれば2MPというようにである。進入したいヘクスがレベル0より上または下の場合、そのユニットは同じレベルの他のヘクスからそのヘクスに進入するものとして、追加でMPを支払う必要はない。 複数のユニットが同じ進入ヘクスを使用することができるが、それぞれのユニットが移動の終了時にそれぞれ別のヘクスにいることを条件とする。セットアップに別段の定めがない限り、自軍のホームエッジに沿ったすべてのヘクスが進入ヘクスの資格を有する。 &bold(){イニシアティブ前の配備} セットアップにおいて「イニシアティブ前の配備」が要求されている場合、そのユニットの配置はイニシアティブロール前におこなわれなければならない。これはしばしば、防御側がプレイエリアに陣を張り、攻撃側からの強襲に直面している場合に起こる。 セットアップにおいて配置に制限がない場合、プレイヤーはそのユニットをプレイエリアのどこに配置してもよい。プレイヤーは通常このオプションが提示された場合、理想的な位置を取りたいと望むだろう。 特定のトラックにおいては、イニシアティブの前に片方のユニットの一部のみが配備され、残りは上記のようにプレイエリアに入る。 &bold(){撤退とゲーム終了} どのユニットもMPを消費してそのホームエッジに到達し、戦場から退出することで任意にプレイから撤退することができる。そうすることでユニットはプレイから取り除かれるが、破壊されたことにはならない。 これにより、プレイヤーは目標が達成された後、または絶望的に失われた後でも、メックや[[メックウォーリア]]を危険にさらすことなく、残っているユニットを温存することができる。 同様に、双方がそのトラックの目標が達成されたこと、またはプレイを継続することにそれ以上の利点が残らないことに合意した場合、残っているすべてのユニットをホームエッジから退出させることなくゲームを終了することができる。これはプレイ時間を節約することに加え、慎重な戦場指揮官が戦闘を継続してもそれ以上の目的がないことが明らかになった時点で退却し、交戦相手にも同じことを許すという[[継承権戦争]]の基調を反映したものである。 相互の合意によって終了したゲームにおいては、どちらも戦場の確保を主張することができないため、どちらの側にもサルベージを要求する資格はないことに注意すること(p.12サルベージを参照)。 **トラック間の時間 トラックとトラックの間に行われることは、トラック中に行われるゲームと同様、キャンペーンにとって重要である。トラックとトラックの間の時間に、プレイヤーはWPを使用して兵員を強化し、修理や再武装を行い、新しい装備を購入することができる。WPのすべての支出は、次のトラックを選択する前に行わなければならない。トラックのプレイ中にWPを消費することはできない。 トラック間でWPを消費する場合、次のトラック自体も軍資金ポイントで購入しなければならないことに留意しよう。アップグレードにWPを使いすぎると、部隊が行き詰まってしまう可能性がある! **軍資金ポイントの換算 トラック間でWPを使用するには、サポートポイント(SP)に変換する必要がある。WPをSPに変換するには、変換するWPの数にプレイヤーの基本戦力サイズ倍率を掛ける。基本戦力サイズ倍率は、プレイヤーの開始戦力からいくつの基本ユニットを作成できるかを決定することで算出される。このモジュールは戦力を4メックのランスに分割し、端数は切り上げる。この修正値は戦力の拡大や減少に伴い、キャンペーンを通じて変化することがある。 SPをWPに戻すには、SPの数を基本戦力サイズ修正値で割るという逆の方法を用いることができる。これは、資産を売却して得たSPをWPに変換し、新しいトラックの購入に使用するのに便利である。 注:SPはトラック間で持ち越すことはできない。未使用のSPは上記のようにWPに戻すことができる。 &bold(){修理、購入、およびその他の用途} サポートポイントは、以下の「SP活動コスト表」に示されているように、修理や、新しいユニットや人員の購入に直接使用することができる。 &bold(){修理}:SPを消費して装甲や内部構造を修理した場合、そのダメージはメック全体から修復される。ただしプレイヤーがSPを消費して、1箇所以上の内部構造にダメージが残っている状態で装甲を修理した場合は例外である。その場合、内部構造にダメージが残っている部位を除き、すべての装甲が補充される。すなわち、それらの部位の装甲は回復しない。これはWPやSPが不足している場合に必要なことかもしれないが、プレイヤーは最終的にSPを支払ってメックの内部構造を修理し、その後再びSPコストを全額支払ってメックの装甲全体を修理しなければならないことを意味する。サポートポイントを支払ってユニットの内部構造を修理する場合、すべてのクリティカルヒットは修理され、すべての内部構造は欠損した部位であっても補充される。(ヒント:装甲を修理するにせよ、内部構造を修理するにせよ、オール・オア・ナッシングであることを覚えておいてほしい。時には非常に小さなダメージを受けたユニットを修理しないことを選択する価値があるかもしれない) &bold(){弾薬と購入ユニット}:新規購入ユニットには弾薬がフル装備されている。 &bold(){新人メックウォーリア}:新しく雇われたメックウォリアはレギュラー品質で、砲術スキルは4、操縦スキルは5である。なおこれらのメックウォーリアの質は、プレイヤーが最初に配備するメックウォーリアよりも若干低いが、これは初期メックウォーリアを健康に保つ良い理由となるだろう! &bold(){破壊VS真の破壊} A Game of Armored Combat (AGoAC)ルールブック(p.35参照)に書かれているように、ユニットはゲーム中に「破壊された」と見なすことができる。しかし、特定のゲームにおいて「破壊された」ユニットが、 キャンペーンの観点からは真に破壊されたわけではない場合がある。つまり、ゲームプレイ中に破壊されたと考えられているユニットがトラック間の修理によって作戦可能な状態に戻ることがありうる。 メックが真に破壊されるのは、中央胴体の内部構造が破壊されたときだけである。その場合、SP活動コスト表に記載されているように、修理することはできない。ゲームプレイ中にユニットが「破壊された」と見なすのに十分なその他のダメージは、完全に破壊された頭部を含め、トラック間で修理することができる(ただし、その場合は新しいメックウォーリアを雇う必要がある)。 &bold(){SP活動コスト表} |活動|SPコスト| |メック装甲完全修復|トン数| |メック内部構造完全修復|トン数×2| |メックの購入|トン数×10| |メックの売却|トン数×5| |ユニットの再武装&br()(弾薬1トンあたり)|5| |新人メックウォーリアの雇用|30| |メックウォーリアの治療|負傷ボックス一つごとに100| **スキル成長 トラック間において、前回のトラックに参加した兵員は、スキル成長表のSPコストを支払うことにより、砲撃スキルまたは操縦スキルを向上させることができる。最後のトラックに参加していない兵員もスキルを向上させることができるが、その場合表のコストの3倍のSPが必要となる。 各スキルはトラック間で1レーティングずつしか向上させることができない。例えば、メックウォーリアは砲術か操縦技能のどちらかを1レーティングずつ向上させたり、砲術と操縦の両方を1レーティングずつ向上させたりすることができるが、トラック間でどちらかの技能を2レーティング以上向上させることはできない。 &bold(){ヒント}:メックウォーリアーのスキルを向上させることは、プレイヤーのユニット自身と成功の可能性を高める重要な方法であり、優先的に行うべきである。 &bold(){特殊パイロット能力}:プレイヤーはビギナーボックスまたはA Game of Armored Combatのメックウォーリアカードに書かれているスペシャルパイロット能力を購入することができる。購入した場合、そのメックウォーリアーの砲撃スキルや操縦スキルを2つのトラック間で進めることはできない。特殊パイロット能力を受けるメックウォーリアは、その前のトラックに参加していなければならない。パイロットカードのサイドバーで説明したように、このキャンペーンではSPAが問題となる可能性があることを覚えておくこと。そのような購入は慎重に、そしてプレインググループ全員の同意のもとでおこなわなければならない。 &bold(){スキル成長表} |活動|SPコスト| |メックウォーリア砲術スキル-1|200| |メックウォーリア操縦スキル-1|150| |スペシャルパイロット能力|ポイントコスト×100| **軍資金の借金 プレイヤーは次のトラックを購入するのに十分なWPがない場合、次のトラックに参加するために軍資金負債状態になることができる。プレイヤーは軍資金の借金で補給サービスや装備品を購入したり、メックウォーリアを成長させたりすることはできない。 そのトラックで獲得したWPは、軍資金がプラスになるまで借金の返済に充てられる。 プレイヤーは続けて2つのトラックの戦費を支払うため、軍資金の借金をすることはできない。部隊が既に借金を抱えており、それでもなお次のトラックの支払いができない場合、以下の3つの選択肢がある。 -&bold(){資産を売る}:最初の選択肢は、次のトラックを購入できるまで資産を売却することである。借金中の修理は許可されていないため、完全に損傷していないユニットのみ売却することができる。 -&bold(){引退}:次に、GMとプレイヤーはその軍を退役させ、キャンペーンを終了することを決定できる。これは資産を売却することで戦力が減少し、今後のトラックがプレイヤーにとって楽しいものでなくなる可能性が高い場合に適切な対応かもしれない。常に楽しさを維持することが目標でなければならない。 -&bold(){トラックをスキップする}:3番目のオプションは、部隊にトラックをスキップさせることである。これは借金がある間のみ可能である。その代わり、部隊は修理や再装備に時間を費やし、次のトラックにアクセスできるよう手配する。実行できるのは修理のみであり、WPがある場合であっても、スキップしたトラックで追加の活動をおこなうことはできない。次にプレイヤーたちは、その先に進む余裕のなかったトラックを「次のトラック」の項目から選ぶ。GMは「軍資金」に記載されている「オプション」の中から1つを選択し(「2面プレイ」で複数の目標がある場合、ランダムに「オプション」を決定する)、新しいトラックに適用しなければならないが、プレイヤーたちはそのオプションによるボーナスWPを受け取ることはできない。追加オプションが選択された場合、プレイヤーたちは通常通りそのオプションに対するWPを受け取る。トラックをスキップするオプションは一度しか使用することができない。トラックをスキップして次のトラックをプレイし、その後再び次のトラックをプレイする余裕がなくなった場合、資産を売却するか退役しなければならない。