水・食料と資源 - バトルテック日本語ルール@ ウィキ

水と食料

人類が他の星々に到達したとき、宇宙で最も一般的な化学物質のひとつである飲料水がほとんど手に入らないことに気づいた。人類の星間植民の最初の数十年間は、このため一握りの楽園惑星にのみ定住し、大気や重力、気候は適していてもきれいな水が得られない他の多くの惑星を迂回せざるを得なかった。ルドルフ・ライアンがアイスシップを導入すると、植民地化は爆発的に進んだ。やがて、無料の酸素があり、気温がそこそこ高い惑星なら、どこでも植民地化されるようになった。スターリーグが安価なハイテク浄水器を導入すると、かつては無視されていた何百もの惑星が入植した。
第一次、第二次継承権戦争の間、継承王家は互いの軍事力を破壊しようと、造船所、工場、ジャンプシップ、研究施設、その他の重要な資産を攻撃した。不幸なことに、これらの資産はまさに、インナースフィアや辺境の住みにくい世界で生命を維持するために必要なものだった。インナースフィアの200以上の世界(辺境ではさらに数百の世界)が、ジャンプシップやスターリーグの水ろ過技術を失ったり、テラフォーミング機構が機能しなかったりしたために、滅亡したり、放棄されたり、他の人類との接触が途絶えたりした。
今日、インナースフィアの技術回復は、少なくとも29世紀以前にジャンプポイントを埋め尽くしていた巨大な船団に比べれば、継承王家のジャンプ船団の規模を第三次継承権戦争後期のどん底から大幅に拡大するには至っていないと言わざるを得ない。インナースフィアの平均的な惑星人口は約30億人で、これは少数の例外(文字通り片手で数えられるほど)を除けば、平均的かそれ以上の人口を抱えるほとんどの惑星が自給自足し、新鮮な水を供給できていることを意味する。そうでない惑星は滅びるか、生き残るためにかなりの割合のジャンプシップを独占している。とはいえ、だからといってインナースフィアとその辺境にある生存惑星がすべて穀倉地帯だという意味では決してない。
多くの世界では、原始的でエネルギーを大量に消費する浄水器や、最適化されているとは言えない、環境に必要な労働集約的農業技術によって、経済のかなりの部分を単純なサバイバルに費やしている。水の供給を注意深く管理する独裁政権が支配する世界もあれば、食料を生産するために家庭菜園を維持することを健常者全員に要求する世界もある。3030年代から3040年代にかけての最大の好景気のいくつかは、新しいコンピューター・チップや復活したジャンプシップの設計によるものではなく、化学や農学といった無害な学問の回復によって、惑星は労働力全体を生存のためだけの仕事から解放し、学校の建設や工場への人員配置といった、より収益性の高い活動に従事させることができるようになったために起きた。

資源

資源の入手可能性と入手のしやすさは、日常生活に多大な影響を与える。以前は安価で広く使われていた資源が枯渇し始めると、それに依存するあらゆる産業や生活の側面に影響が及ぶ。石油の枯渇の影響は、おそらくプレイヤーにとって馴染み深いものだろう。長距離輸送される物資はすべて高価になり、セメントや鉄鋼のようなエネルギー多消費財の生産、家庭の暖房なども高価になる。
バトルテック世界では、カーニー=フチダ・ドライブが開発されて以来、人類は資源に苦労する必要がなくなった。惑星の鉱物資源にはばらつきがあるものの、枯渇したテラに比べれば、大半の惑星には莫大な埋蔵量がある。さらに重要なことに、それらの埋蔵量はテラの工業化以前の鉱物資源に匹敵する：地表近くで簡単に採掘できる。率直に言って、人類は簡単な資源に甘やかされてきた。惑星での鉱物不足は深刻だが、ほとんどの星系では近隣の小惑星に莫大な埋蔵量がある。テラの小惑星帯は、歴史を通じて人類が定住した惑星が必要とするあらゆる物質を、顕著な枯渇なしに供給することができた(しかし、小惑星の採掘には莫大な費用がかかるため、一般的な物質の採掘は現実的ではない)。
カーニー=フチダ・ドライブが開発されてからも、居住可能な惑星を採掘するのが最も安価であることに変わりはなく、採掘技術も21世紀から22世紀にかけてテラン星系で使用されたものほど高度なものはほとんどない。スターリーグ時代、テラン・ヘゲモニーは高価な採掘技術に頼るよりも、アウトワールド同盟から(辺境国家とインナースフィアの結びつきを強めるため)資源を輸入した。継承権戦争では、恒星間における鉱物の輸送をより困難にするほどのジャンプシップが破壊されたが、それでも21世紀のテラほど自力で採掘した惑星はほとんどない。
いずれにせよ、基本的な鉱物は一般的に容易に入手できる。ある種の元素(鉄、アルミニウム、炭素、酸素、水素など)は非常に一般的であるため、ある惑星が技術洗練度Cであれば、必要な一般的な合金、化学物質、燃料を抽出・合成するのに十分なエネルギー(核融合発電の形で)と化学をマスターしていると思われる。唯一の問題は、出来上がった製品がどれだけ高価か、そして国民が適切な技術知識を持っているかどうかである。例えば、恒星連邦のオケフェノキーは、少し誇張して言えば「地面にストローを刺すだけで」石油を得ることができ、安価な石油を燃料とする産業によって数十年にわたる経済成長を遂げてきた。一方、ライラ同盟の長期定住世界では、石炭を採掘したり、海底堆積物を浚渫して炭素を採取し、核融合炉で加熱したフィッシャー=トロプシュ炉で水と結合させ、高価な石油化学製品を生産している。
一般的なインナースフィアの世界では、鉄と石油をそれぞれ年間10億トン消費するため、大量に必要とされる物質を合成できることは幸運である；そのような量を、平均的かそれ以上の人口を持つごくわずかな惑星に運ぼうとしただけで、現存するすべてのジャンプシップが必要となる。