フェラン・ケル - バトルテック日本語ルール@ ウィキ

フェラン・ケル

生涯	3031-3108
地位	サカーン/カーン
所属	クラン・ウルフ 放浪ウルフ

人物列伝

戦士として生まれたフェラン・ケルは、3049年にナーゲルリングから追放され、一族のケルハウンドに仕えるようになったものの、後のクラン侵攻時に現れた、やがて養子となったクランの大部分を率いて亡命することになる、どっしりと構え自信に満ちたサカーンその人とは似ても似つかぬ人物だった。
3049年、フェランがザ・ロックでクラン・ウルフに捕らえられたことがクラン侵攻の始まりと考える者もいるが、それは間違いなくこの青年の人生の分岐点だった。ウルフの中で素早く居場所を見つけたフェランは、カーン・ウルリック・ケレンスキーに信頼されるボンズマン(クラン転向者)となり、侵略をより流血を伴わずに進め、ライバルのクランに対してより効率的に入札を行う方法について助言した。「平和の年」にクランがそれぞれのホームワールドに戻ると、フリーボーンのフェランは正式に戦士として採用されたが、それは彼が成し遂げた驚くべき偉業のほんの始まりに過ぎなかった。ワード一族との母系的な血のつながりのおかげで、フェランはブラッドネームを競い最終的に勝ち取ることを許されたのち、有名なナターシャ・ケレンスキーのもとでサカーンに上り詰めた。
ツカイードの休戦後、3054年から3055年にかけてのレッド・コルセア事件ではサカーン・フェランはウルフ部隊を率いて、ケルハウンドや連邦共和国の指導者たちと緊密に協力し、両者から個人的な信頼を取り戻した。この信頼は、拒絶戦争でフェランがウルフたちのウォーデン(守護派)の受け皿となったときに決定的なものとなった。ウルリックとナターシャは、自分たちが紛争を生き延びられる見込みがないことを知っていたため、守護派ウルフの戦士と資産の大部分をフェランに託し、アークロイヤルの民の中に彼らのための聖域を見つけるよう命じた。
フェランと放浪ウルフたちは、新天地での最初の数年間は不安定な生活を強いられたが、3059年までに十分な力を取り戻し、クラン・スモークジャガーに対するブルドッグ作戦に参加した。第1回ホワイティング会議のコンサルタントであったフェランは、この作戦とインナースフィアの対クラン戦略全体の立役者の一人であった。戦士として、また指揮官として全盛期を迎えたフェランは、ピーター・シュタイナー＝ダヴィオンのライラ同盟に加わり、連邦共和国内戦(シビルウォー)の最中、ターカッドへの最終攻撃に参加した。またジハードではウルフを率いてストーン連合に参戦した。後者の戦争では、愛するランナ・ケレンスキーが3077年にキャラで戦死し、フェランにとって個人的に悲劇的な出来事となった。
彼女を失い、ジハード後の平和な時期が続いたことで、フェランはアーク・ロイヤルでの放浪ウルフの住まいを確保し、彼の世代の戦士たち以上の未来を確保することに集中するようになった。70代前半に入ると、フェランの政治指導者としての手腕はますます高まり、放浪ウルフやアーク・ロイヤルの住民たちからの人気も高まっていった。妹のケイトリンとの親密な関係、そして後に彼女の子供であるエヴァンとマーティンとの親密な関係は、核心部であるリラン国境の防衛において、ウルフたちとケルハウンドの緊密な協力を確実なものにした。
放浪ウルフは3108年、ジェイドファルコンのアーク・ロイヤル主要工場襲来により最愛のカーンを失った。放浪ウルフの勢力基盤の拡大に腹を立てたファルコンは、海賊ジャンプポイントを利用し、アーク・ロイヤルの宇宙防衛線を突破して2つのトリナリーをウルフ・サイト3の外に着陸させた。カーン・フェランは、訓練中の若きシブコの3人組に自ら指示を出し、侵入に対応した。ファルコン軍が工場内で多数のウルフ市民やアーク・ロイヤル市民を無視して砲撃を開始したため、フェランはファルコン軍と交戦した。フェランは侵略者を撃退するため、自分自身と彼の若い部下を限界以上に駆り立てたが、戦闘の最後の瞬間に複数のコクピット被弾のため倒れた。ウルフとライラの市民を守るため奮闘したフェランは、その日の放浪ウルフの中で唯一の戦死者となった。

乗機