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アラリック・ワード

生涯	3111-?
地位	カーン
所属	ウルフ帝国

人物列伝

ローマ帝国を滅ぼした西ゴート王にちなんで名づけられたアラリックは、カーン・ウラジミール・ワードの命により、彼の妃であるキャサリン・ウルフ(旧姓シュタイナー＝ダヴィオン)が監督するクラン・ウルフの実験的なアイアンボーン(鉄人)シブコから生まれた。アラリックがヴラッドの強さ、狡猾さ、知性、勇気を見習ったのに対し、遺伝母であるキャサリンは、自身のDNAとともに政治的洞察力、腹黒さ、冷酷な判断力を教えた。キャサリンは、彼をインナースフィアに対する復讐の武器にしようと彼の道を導いたが、最終的に彼女の影響から解放されて自らの運命に従うことをアラリックが選んだとき、彼の手によって滅ぼされた。
この100年、クランのライスター(有望株)は皆、自らがクランの民をイルクランの栄光へと導くと宣言してきた。しかしアラリックは、リバイバル作戦の失敗とパックス・リパブリカの間のクランの停滞を考慮し、クランのやり方はそのような努力には不向きであると考えるに至った。儀式化された戦闘、競り合い、武術の伝統に厳格に固執することは、個人の競争心と白熱した戦闘中の素早い戦術的反応を優先させるものであり、テラの征服につながるはずはない。特にインナースフィアが技術的に同等に近づき、クランの戦闘スタイルに適応していることを考えればなおさらである。したがって、クラン・ウルフはその運命を主張するために進化しなければならない。
独立心旺盛な頭脳集団を採用したアラリックは、2手先、3手先の戦略ではなく、数十年単位で将来を見据えた計画を立て始めた。
3135年、パラディンのヴィクター・シュタイナー＝ダヴィオンの葬儀のためにテラを訪れた彼は、その機会に将来の戦場を偵察しながら、その場にいた他の指導者たちを潜在的な敵味方として評価した。
カーン・セス・ワードに進歩の必要性を説得したアラリックは、ウルフ・クラン全体をライラ共和国と自由世界同盟の国境にまたがる新たな占領地域に移住させる工作を行い、クランの意図について潜在的な敵に誤解を与えるように設計された戦闘の実施で頭角を現した。しかしアラリックは、傭兵ウルフ・ハンターズのアナスタシア・ケレンスキーに屈した。彼女はこの若い戦士を出し抜き、打ち負かし、彼を拷問に掛けてからウルフに返した。ケレンスキーの拷問は、アラリックに過信の愚かさを教え、自分自身を知り、自分の弱点を理解する助けとなった。そして一般的にクランに欠けている感情である思いやりの大切さをアラリックに教えることで、これからの挑戦への備えをさせた。
自由世界同盟との戦いで戦士の地位と階級を取り戻したスターコロネル・アラリックは、アナスタシアを倒して絆を結び、ターカッドでライラ共和国の最精鋭を粉砕した。 ワード・ブラッドネームを獲得したアラリックは、その功績により殺されたカーンの後を継ぐことになったが、その後にシュタイナー=ダヴィオンの血筋で生まれたことを明かし、大公の称号も主張した。
3067年の継承法により法的根拠はなかったが、この暴露は征服されたライラ諸国に彼と彼らのウルフ帝国での地位を平和的に受け入れる道を与え、このことが反乱を未然に防ぎ、スフィア共和国に対する最後の攻撃を開始するための自由を与えることで、彼に政治的な報酬をもたらした。
アラリックは今、テラへの入り口に立ち、全人類は息を潜めてウルフの時の訪れを待つ。

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