''このページでは『機動戦士ガンダム 戦場の絆』の全ver.を取り扱います。'' ---- *機動戦士ガンダム 戦場の絆 【きどうせんしがんだむ せんじょうのきずな】 |ジャンル|>|ドームスクリーン式戦術チーム対戦ゲーム(FPS)|&image(https://gundam-kizuna.jp/sp/images/title/01.jpg,width=343)| |対応機種|>|アーケード(P.O.D)|~| |使用基板|REV.2.x以前|System N2|~| |~|REV.3.x以降|System ES1|~| |販売元|REV.1.x以前|バンプレスト|~| |~|REV.2.x以降|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|>|バンダイナムコゲームス|~| |稼働開始日|REV.1.x|2006年11月7日|~| |~|REV.2.x|2008年12月8日|~| |~|REV.3.x|2011年7月29日|~| |~|REV.4.x|2016年12月21日|~| |稼働終了日|>|2021年11月30日|~| |判定|>|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|>|CENTER:''[[ガンダムシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズに出てくる人型兵器「モビルスーツ」(以下MS)の操縦席型の筐体にプレイヤーが乗り込み、実際にMSを操作しているような体験ができる対戦ゲーム。~ 略称は『戦絆』『絆』など。~ キャッチコピーは「''仲間を感じろ!コイツは戦争だ!''」~ 2021年11月30日をもって稼働終了となった。 -筐体はMSの全天周囲モニター型コクピットを模しており((なお原作の設定では、全天周囲モニターはアレックス以降の最新鋭機(本作で当てはまるのはアレックスとGPシリーズ)のみに搭載されたシステムであり、例えば(ファースト)ガンダムは原作では平面モニター3つの仕様である。))、映像は「パノラミック・オプティカル・ディスプレイ(P.O.D.)」と呼ばれる半球スクリーンに映し出される。 --今までにない「没入感」がある一方で、「狭い閉鎖空間」ゆえの問題がいろいろ出てきてしまった。((盗難や置き引きを始め、中で寝る、食べ散らかす、ゴミを片付けない、いじめやカツアゲ、男女での密室プレイなどなど…))この対策として、POD内に小型の監視カメラを増設した店舗もあったほどである。 -プレイヤーは地球連邦軍とジオン公国軍に分かれ、4人対4人から8人対8人で戦う。 -1クレジット500円で2戦プレイできる。 -それまでは1年戦争系列及び0083のMSのみであったが、稼働十周年を迎えた大型アップデート(rev4)にて時代背景がユニコーンになり、ユニコーンのMSを選択出来るようになった。 ---- **ゲーム内容 大まかなゲーム内容は敵陣営のMSや拠点を撃破していくことで戦力ゲージを減らしていき、残りの戦力ゲージが多い方が勝利するというもの。~ ガンダムvs.シリーズと同じコスト制を採用しているが、本作では時間切れの場合でも勝敗の判定が行われる((vs.シリーズでは時間切れの場合は双方とも敗北となる。))。~ プレイにはバナパスポートが必要(一応無くても出来るが、出来ることはかなり少ない)。P.O.D.とは別のパイロットターミナルでパイロット登録を行うことで、その後のプレイを記録できる。 ''操作形態'' -機体の操作には左右二つのレバーとそれにつけられたボタンとトリガー、足元についている二つのペダルによって行う。 --レバーは主に移動に使われる。操作は二つとも前に倒せば前進、後ろに倒せば後退、横に倒せば平行移動で、片方を前にもう片方を後ろに倒せば旋回する。文で読むには難しそうだが、実際に操作する分にはいたって単純。 --ペダルを踏むと、ブーストゲージを使用する代わりに素早い移動が可能になる。右ペダルでダッシュ、左ペダルでジャンプし、どちらもレバーの倒す方向で移動する向きを決められる。使いすぎるとオーバーヒートとなり、しばらくの間ダッシュとジャンプが不可能になる。 --武装は右トリガーのメイン射撃と、左トリガーの格闘、両トリガーを同時に押すことで使えるサブ射撃、加えて右レバーを右に、左レバーを左に倒すことによって発動する「タックル」の4種類 ---射撃、格闘、タックルは丁度3すくみの関係になっている。おおざっぱに言えば格闘は射撃に強く、タックルは格闘に強く、射撃はタックルに強い。 --レバーに取り付けられたボタンは敵のロックオン(常に画面の中心に敵を捕らえ続けるようになる)と、味方と連携を取るためのシンボルチャットのために使う。 ''ゲームルール'' -前述の通り敵のMSや拠点を撃破する事によって敵の戦力ゲージを減らして行き、その大小で勝敗が決まる。 --プレイヤーは撃破されても戦力ゲージが残っている限り何度でも復活する。 --拠点を撃破する事によって敵の戦力ゲージを大きく減らすことができる。が、拠点を破壊できる有効なダメージを与えられるのは「遠距離砲撃型」というカテゴリのみで(詳しくは後述)、この機体を援護していかに拠点撃破を円滑に進め、かつ敵MSを撃破出来るかが勝敗のカギとなる。 ''パイロットターミナル'' -プレイ後、パイロットターミナルという別の筐体にバナパスポートカードを通すことで、プレイ中に敵を撃墜することによって獲得するスコア(バトルスコア、以下BS)や評価(パイロットランク)に応じて新たなMSの支給、MSの武装の支給、階級の変動を受けられる。 --BSによってMSの武装支給が行われるのだが、武装支給にはタイプの違うマシンガンやビームライフルなどの支給の他、「セッティング」というものがある。 ---これは機体の性能を調節するためのものであり、「機動セッティング」ではMSのHPであるAP(アーマーポイント)を減らす分、機体の機動性を強化し、「装甲セッティング」ではその逆で、機体のAPを増やす代わりに機動性が低くなる。 --新たなMSはパイロットターミナルで自分の欲しい機体を選択して配備申請を行った後、それに応じたBSを所得することで支給される((BSを所得するかわりに勝利した数が支給の条件になっているMSもある。))。始めて間もない頃は配備申請ができず、プレイ数に応じて機体が支給される。階級が配備申請する条件になっているMSもあるため、高性能の機体を手に入れるにはある程度の実力も必要になってくる。 --BSとは別に表示されるパイロットランクは階級の変動に影響する。良い評価をたくさん得ていれば階級は上がり、マッチングする人も次第に手強くなっていく。 ---パイロットランクはBSだけでなく被撃墜回数によっても決まり、BSをたくさん取得しても高コストのMSで何回も死んでいたら評価は低くなる。 -パイロットターミナルの上にでかでかとついているモニターには自分が実際に行った戦闘のリプレイが表示される。 --自分が敵を撃破している様子を眺めるのもよし、自分の行動を反省するのもよし、楽しみ方は様々。 ---なお、このリプレイはYoutubeの「戦場の絆チャンネル」に1日2回まで動画としてアップすることが可能((ただし、店舗によってはできない所もある。))。カメラなどは一切必要ない。 ''ボイスチャット'' -同じ店から出撃している味方には声による意思の疎通が可能な他、声の通じない味方に対しても、声を認識して定型文を送信することによって連携が取れる「ボイスシンボルチャット」(通称「ボイチャ」「チャット」)が大きな特徴。 --味方に対して番機指定で指示や提案などの意思疎通が可能であり、定型文でありながらゲームの戦略の上での大抵の事は伝えることが可能である。 --一方で定型文に無い罵詈雑言などはカットされる仕様と、トラブルの原因となりにくいよう配慮してある。 --rev4より、店外のプレイヤーとも互いのIDを認証していれば通話による意思疎通ができるようになった。 ''カテゴリー説明'' -このゲームのMSは「格闘型」「近距離戦型」「射撃型」「遠距離砲撃型」「支援型」の5種類のカテゴリーに分かれており、それぞれ得意とする間合いや役割が異なる。~ ざっくりと分けると、格闘型、近距離型、射撃型の3つは「前衛」と呼ばれ、ライン(戦線)の形成が主な役割となる。~ 拠点を破壊できる遠距離砲撃型は「タンク」、後方からの強力な支援が可能な狙撃型は「スナイパー」と俗に呼ばれる。~ これらのカテゴリ毎の特性をちゃんと掴み、考えて動くことが勝利への近道となる。 #region(各カテゴリーの特徴。長いので格納) -''格闘型'' --100m前後の格闘戦に特化したタイプ。 --全カテゴリーの中でも最も高い格闘威力を持ち、更に格闘を振った時にタイミングよくメイントリガーを引くことで射撃による追撃ができる「クイックドロー」(通称QD)が可能であることが大きな特徴。更にこのQDにより、基本3回出しきりの格闘攻撃も一撃や二撃からQDが可能で、短時間でダウンを奪いつつ離脱したりなどもできる。また、QDで出る射撃をわざと外し更に連撃を行う「QD外し」もあり、ワンチャンスでの最大ダメージは非常に高い。 --その代わり、ダッシュは速度が速い代わりにリミッターが掛けられており、他のカテゴリーに比べると一度に移動できる距離は短く、慣れない内は距離を詰めにくい。リミッター発動の度に硬直を晒すことになるため、下手に追いかけたり遠い敵へ仕掛けようとしても撃ち抜かれるだけ(しかし、その分ダッシュ距離辺りのブースト消費量は少ない)。また、射撃武器は威力・射程共に劣り、牽制や格闘への布石としては使えるが、基本的には射撃戦に耐えられる仕様ではない。 --格闘距離では爆発的な火力を持ち、更に一撃QDやQD外しなど柔軟性が高い反面、射撃武器がロック距離は短く威力も基本的に低く、ダッシュの航続力が低いので、距離を取られてじっくり射撃戦をされると何も出来なくなってしまう。瞬発力とインファイトでは強いが、持久力とインファイト外では辛いカテゴリ。いかに仕掛けられる状況に持ち込むか、チャンスを見逃さないかが鍵となる。 -''近距離型'' --200m以内の距離での戦闘に向いた汎用タイプ。 --メイン射撃は硬直の無い連射の利くものがほとんどであるため、足回りがよく、初心者にも扱いやすい。隙の少ない射撃は牽制に優れ、まともに喰らえば軽視できないダメージもあるためストッピングパワーも高い。 --格闘機のようにQDはできないが3連撃が可能で、格闘の威力もやや高め。また格闘機同様、射撃ヒットから格闘への連続技「クイックストライク(通称QS)」が可能で、インファイトでも格闘機に一応対抗可能。 --しかし、格闘も射撃もある程度可能な分器用貧乏であり、格闘一辺倒や射撃一辺倒になるくらいなら格闘型や射撃型に乗ればいいなんてことになってしまう。 ---とはいえ、格闘はともかく射撃については、威力は低いが手数と硬直の無さに優れており、牽制やストッピングパワーは高い、と住み分けできている。また総合的な機動力は随一である。 --扱いやすいが、真価を発揮するには高い汎用性を活かし、敵機の不得意なレンジでの戦闘に持ち込んだり、戦局で不足している役割を担ったりなどをする必要がある、初心者向けでもありながら極めがいも深いカテゴリ。 -''射撃型'' --200m程度の射撃戦に特化したカテゴリ。 --近距離戦型と比較すると、連射力や前衛での進攻抑止力は劣るものの、一撃で与えられるダメージが大きい射撃武器を多く持つ。射撃戦でのダメージレースにおいては他のカテゴリに負ける事はそうそうなく、ダメージソースとなるのが主な役目。 --だがその分、射撃武器の硬直も大きいものが多いため、使用するタイミングを誤ると逆にこちらが硬直を晒して大ダメージを受けるなんてこともありうる。3連撃の格闘が一応可能だが、威力は近距離のものより劣るなど、近い距離では一応程度の戦闘力しか発揮できない。 --一部の機体は格闘トリガーにも射撃兵装を積める「ダブル・アームド・システム」(通称DAS)を持つ。射撃のバリエーションが増えるものの、当然格闘が使えなくなる。 -稼働からしばらくは「中距離型」であり、連撃は2撃までの代わり射撃能力が更に高く、射程も150m~400m程度と長かった。しかし手数と誘導に優れる射撃を味方を盾に撃ちまくる「垂れ流し厨」温存の原因となったため、近距離機等とほぼ同等の交戦距離に変えられた経緯がある。 -''遠距離砲撃型'' --400m~700mでの長距離射撃に特化したタイプ。通称「タンク」。 --撃破することで敵の戦力ゲージを多く減らすことができる「拠点」破壊をメインに据えたカテゴリであり、「戦術上最も重要なカテゴリ。」(公式談) --近距離での戦闘能力は皆無に近く、他のカテゴリと戦うことはまず不可能。よって、拠点を叩くにはこのタンクをちゃんと護衛する必要がある。 --逆にこちらが拠点を落として、かつ敵の拠点破壊を阻止することが出来れば大きなアドバンテージを得られるため、敵のタンクを破壊または妨害して味方拠点攻撃を遅延させる行動(通称「アンチ」)が重要になってくる。 --通常の砲撃能力もあり、遠距離支援射撃ができる。これも距離を取れないと当てること自体ができない。 --戦局の流れを作れる反面、戦術眼がないと敗因に直結しかねない。このゲームの流れの中心はタンクであると言っても過言ではない。 -''支援型'' --射撃型に更に手数を増やした上級者向けタイプ。メイン射撃2種類を切り替えるダブルカートリッジシステムが特徴。 --この支援型の中にも4つのタイプがあり、スナイパータイプ、範囲ビームタイプ、ミサイルタイプ、キャノンタイプがある。 --スナイパータイプは旧バージョンにおける狙撃型で、近距離戦で使えるカートリッジ1と、遠距離から一方的なスナイプができるカートリッジ2を使う。カートリッジ2を活かしたスナイプは使いこなせば前衛のサポートやダメージ稼ぎで強力な反面、安直に味方に救援を求めたり、容易に撃破されるようでは味方の負担なだけ。また位置取りが悪かったりして攻撃力を活かせなければただの空気と化してしまうなど、非常に扱いが難しい。 --範囲ビームタイプは、そのまま打てる扱いやすいカートリッジ1と、チャージ形式で巨大なビームを放つカートリッジ2が特徴。カートリッジ2の巨大ビームは乱戦に撃つことで複数の敵に大ダメージを与えることも可能。ただしどちらのカートリッジも、射程は射撃型に毛が生えた程度の距離な上、機動力に難があるので他のタイプほど遠距離からの一方的な攻撃は不可能である。 --ミサイルタイプは単発もしくは数発のミサイルを敵1機に対して放つカートリッジ1と、複数の敵をマルチロックオンし、それぞれにミサイルを放つカートリッジ2が特徴。多くの敵に一斉攻撃できる上、ロック可能距離も長い反面、他のタイプに比べてカートリッジ1の弾速が遅くクセが強いため自衛手段に乏しく、近距離での乱戦では味方に負担を与えやすい。 --キャノンタイプは高速弾道単発のカートリッジ1と、MAPを開き決めた地点に爆風の広がる榴弾を放つカートリッジ2が特徴。榴弾は自分から真上に向かって撃ち、一定高度まで上昇した後降下するという、山なりの弾道を描く。 そのため着弾地点まで若干のタイムラグがあり、着弾地点から一定範囲を爆撃する。この爆撃範囲に入った場合、敵にも特殊なアラートが鳴るのも大きな特徴の一つ。カートリッジ2の運用も難しくなく、カートリッジ1は連射性や硬直の少なさいため支援型の中でも最もクセが少なく、人気も高い。 --どのタイプにも言えることだが、撃たれたくないからと安直に使ってはただの味方負担(通称「地雷」)になる。またマップによって活躍しやすさに大きな差がでるため、マップと合わない支援型を選択した時点で拒否反応を示すプレイヤーも多いので選択するときは慎重に選ぶべきである #endregion ---- **評価点 ''種類豊富なMS'' -MSは原作の時系列での一年戦争(U.C.0079)~デラーズ紛争(U.C.0083)の間及びユニコーンの機体が登場し、映像化された作品に限らず、小説やゲームが原作の作品の機体も登場する。また、本作がオリジナルの機体も存在する。更に続々と追加されており、リストラされた機体は無い(性能が一変した機体は多数あるが)。 --Rev4から勢力戦の報酬としてZ、センチネル、ZZ、CCA、ナラティブ、F90、F91のMSが手に入るようになるなど、ガンダムVSシリーズのような多彩さになっていった。 --その数は連邦、ジオンの両軍を合わせると100を超える。1つの機体につき数種類の武装を持つため、それらのバリエーションも含めると実際に選択可能な機体は非常に多い。 --更に装甲重視や機動重視等のセッティングでもかなり動きが変わる。一部機体はホバー移動できるようになったりする特殊セッティングもある。 --性能の低い機体は1対1には弱いが、相応にコストが低く護衛や壁役などでの使い所があり、多対多戦では1対1が発生しにくいためデメリットも小さくなる。逆に高性能な高コスト機は使いこなせばかなり強い反面、撃破されると大きな敗因となる。性能的な上位互換が居てもコスト差から住み分けが可能。 --rev4で低コスト機体ほどリスタートポイントがより前に、より多くの箇所から選択できるようになったため、更にコスト運用に幅が出るようになった。 ''高い戦略性'' -MSは基本的に遅く、ダッシュ、ジャンプ後の着地、射撃、格闘と、あらゆる行動で硬直が発生する。 --そのため、1対2で戦うことは不可能。精々威力の低いマシンガンやバルカンで逃げながらの応戦が出来る程度で、一人の力では敵の撃破どころかまともに戦うことすらままならない。いかに味方と連携を取るかが重要になってくる。 --他のFPS/TPSでありがちな「ぴょんぴょん飛んでいれば大体躱せる」などと無様な格好は無く、ダッシュすべきか、多少のリスクは犯してでも歩きで我慢するか、味方はどこにいるか、ダッシュ後の硬直を隠せる障害物の位置は…など考えることが守りの強さを作り出す。 -ゲームは基本的に敵拠点を破壊できる「遠距離砲撃型」ことタンクを中心に展開される。 --前衛は主にタンクの拠点破壊を援護する「護衛」と、敵の拠点破壊を妨害するための「アンチ」に分かれる。 --このタンクにより、終始キャンパー((拠点付近に引きこもること。拠点に居ると耐久力を回復でき、拠点自体も障害物として使える。また撃破されても戦線復帰が早いため、敵に篭もられるとなかなか崩せない。))することはほぼ意味を成さない。撃破されず敵をいくらか撃破したとしても、遠距離砲撃で拠点を撃破されてしまえばコスト負けするからだ。逆にキャンパー対策としてもタンクが必須となっている。 -日によってマッチングするステージや対戦人数が変わるため、立ち回りや使用する機体選択が大きくモノをいう。 ''真っ当な判定'' -当てれば当たり、避ければ外れる。当たり前過ぎてしばらく評価されていなかったが、後年の同種ゲームの酷さから再評価される。 --新しいはずの『[[ボーダーブレイク]]』や『[[スティールクロニクル]]』では、通信のずれによる超常現象(当たって/避けているはずなのに…)が多発してゲーム性を損ねている酷さであり、本ゲームの凄さを逆説的に表している。 -それは傍観視点のリプレイが視聴に出来ることにも現れている。ボーダーブレイクなどでしようものならば、とても視聴に耐えられるものではないだろう。 -もっともこれには良好な通信環境整備が必須であり、POD一式価格の高さに加えて店舗側への導入に際する重い負担となったのだが((特に稼働当時は高速回線自体が希少であり、相当高いハードルであった))。上記の作品においてもゲーム性うんぬんではなく通信状態からくる劣悪部分が問題の原因である。 ''頻繁な調整'' -いわゆる「産廃」や「ぶっ壊れ」だけでなく、強機体・弱機体レベルにも頻繁な調整を行っている点は評価できる。 --ただその調整が極端な感はあるのだが、ロクにしないよりは遥かにマシ。 --またできるだけインフレにならないように調整されているのも、長きにわたって稼働しつづけられる一因だろう。 -全体的な調整により、ゲーム性が変わる程の変更もある。 --これらについては、飽きを防ぐ反面、それまで積み上げてきたものが崩れることから賛否両論でもある。詳しくは問題点で。 -また稼働が非常に長期に渡るにもかかわらず、機体の追加などアップデートを欠かさない姿勢も評価できる。 ---- **問題点 //業務形態や環境の違いについては言及すべきじゃないので削除 ''アップデートの度に異様に変化する環境'' -徐々に進行するインフレによって初期から登場している機体は活躍が難しくなってきている現状があるのだが、そういった機体を強化する際、ぶっ壊れになる可能性が高い。 --逆にぶっ壊れだった機体を弱体化させる際、今度は見る影も無いくらい弱体化される事も多い。 -また、武装の大幅な仕様変更によって以前の武装の特徴は見る影も無くなり、事実上削除されるようなことも多々ある。 --アップデートにより調整されなかった機体も、他機体の調整により環境的に強くなる・弱くなるといったこともありうる。 --そのため、復帰勢が久しぶりにプレイすると愛機がまったく別機体のようになっていた。ということも多々ある。 ''MSのバランス'' -種類が豊富な以上、やはり弱機体、強機体なるものは存在する。 -―とはいえ互換性を持つような機体はそこまで多くなく、状況を選べば活躍も出来る機体も多いため、一概には言えない。 -また頻繁な調整により、この機体は使えないで固定、この機体は使えで固定ということもまず無くなっている。 ''露骨な連邦軍有利なゲームバランス'' -評価点で頻繁な調整とは書いたものの、基本的には地球連邦軍が明らかに優遇されている時代が多い。特にrev3以降はジオンにない高性能MSの配備や、調整による高性能化が目立つ。 --これには、稼働初期から中期までは一定期間開催イベントである勢力戦でほとんどジオン軍勝利で終わっていたことが理由としてあげられる。これは決してジオン軍の機体がぶっ壊ればかりだったのではなく、ゲーム戦略に長けていた大人プレイヤーがジオン軍に固まっていた事が理由として挙げられやすい。 -圧倒的瞬間火力のガンダム、低コストかつ高機動で拠点落としスピードも速いジムスナイパー、近距離型にもかかわらず射程が射撃型レベルかつ格闘範囲も広いジムカスタム(シルバーヘイズ改)、BB(射撃硬直をダッシュでキャンセルできるシステム。一部機体のみ搭載)可能で高火力高機動と優秀なサブ武器をもつGP03。どれもガンダムを除けば後に弱体化を受けたが、これらの機体がそれぞれ環境を支配していた時代があり、その時代では特に4vs4でジオン軍が大幅不利になっていた。 --rev4では更に、連邦軍のみ安全な場所から拠点砲撃しやすいマップ「トリントン湾岸基地」の登場、反則的強さをもつNT-Dを搭載したユニコーンガンダムや圧倒的機動力と隙のない射撃ができるシルヴァ・バレトが追加。ガンダム試作2号機(MLRS仕様)やヘビーガンダム等の範囲攻撃が強力で制圧能力に優れた機体が連邦に多いこと(ジオンにも互換機体がいるが、コスト相応に劣化していたり武装がなかったりするため事実上互換ともいい辛い)もあり、更に連邦優遇に拍車がかかっているという意見が多い。特に上級者同士による4vs4では、ユニコーンやシルヴァ・バレトに対抗できる機体がジオンにはなく勝ち目が無いとも言われている。 --ただし、ジオン軍が環境的に有利だった時代も連邦有利バランスになる前にあることはあった。またギガンやギャン、ゲルググM(s)といった連邦にない強みがある機体も存在することは考慮したい。 ''3D酔い'' -本作は他の3Dゲームと比較して、とにかく3D酔いに冒されるリスクが非常に高い作品だと言える。 --これは目の前の大画面がめまぐるしく動き回るのに対して、身体や筐体が微動だにしないので平衡感覚が狂う事が原因。 --何度もプレイする内に慣れて耐性が付いたという人も多いようだが、駄目な人は本当に駄目なようである。中には''筐体の中で嘔吐した人がいた''という、とんでもない実例まである程。 --後のアップデートで3D酔いに関する注意書きが、プレイ前に表示されるようになった。 --勿論酒酔いや風邪などではより酔いやすくなる。慣れた人でも、POD中央からズレた位置から見ると酔いやすい。 -次回作では筐体の構造自体が見直され、3D酔いが起きにくくなった。それでも酔う人は酔うが。 ''高い戦略性故の狭いプレイ幅'' -やることは粗方決まっているチームプレイであるため、それ以外のプレイを許容しない向きが強い。 --協調が重要だが、ほとんどの場合でプレイヤー間の直接リンクが全員取れない。故に齟齬が発生するのは当然だが、チームプレイでもあり、参加人数も多くはないので個人プレイは敗因でもあり… --被撃破に伴う味方への負担と敗北への貢献が大きいのも、この一因といえる。 --特定カテゴリや固定編成に拘り他を絶対に認めない(更に自分は負担の大きいのはやらない)「脳筋」、味方を盾に後ろから撃って稼ぐ「垂れ流し厨」など、他プレイヤーを罵る言葉((それ以外には「バ格」「チ近」「グ射」「姫タン」等がある))も多い。 ---協調性がなく味方とかみ合わないと、わざと高コスト機に乗って撃墜され続け味方を負けに導いたり、ひたすらチャットを行い続け味方を貶したり(通称チャテロ)、捨てゲーを行うプレイヤーもいるなど、プレイヤーモラルに関する問題も発生しがち。 --脳筋を除いても、やはり機体・武装選択・戦術は、チーム全員がチャットで連携を取れない限り、連携と戦術理解度という点でかなり鉄板な感がある。故に「お前、ここはこれ使えよ!」「なぜそんな奇策に走る?!」的な思考の人も多い。勿論それを覆すことも十分可能ではあるが、大体において正しいのも確かであり…。 -ある程度はオンラインゲームである限り付き物ではある。しかし、相手のゲームセンターに殴りこみにいったという噂もまことしやかに流れる辺りが、このゲームに熱くなりすぎる人と定番の強さを表しているだろう。 --こういった点を大きく見てか、ボーダーブレイクやスティールクロニクルでは、広いプレイ幅・機体選択幅を許容できるようなゲームシステム構築をしてある。 ''CPU戦の強制'' -マッチングに失敗すると、自分以外全てCPU戦(通称「バンナム戦」)に自動移行する。これが問題。 --クラス分けや所属する軍があるので、マッチング失敗自体はあっても仕方ない。だが最近のバージョンまで非常に多かったのが難点。プレイする人は対人戦がやりたくてプレイしているのに…そして料金とプレイ時間は同じ。 --練習台がやっとの馬鹿っぷりなCPU機なので、面白みは明確に薄い。更にこの練習台にすることすら潰された時期があった。現在ではやや改善されているが。 --とはいえ、遠距離砲撃をしているとまとわりついて妨害する味方機など、馬鹿なのは変わらず。 ---- **総評 -稼動から10年が経つ今でもアーケードでは人気の高い作品であり、シンプルさと高い戦略性を併せ持つゲームである。 -少し位プレイ料金が高くてもモビルスーツの操作やチームの連携を体感したいなら、今から始めても十分楽しめるであろう。 ---- **余談 -稼動5周年を記念して、テレビ番組「第07板倉小隊」が放送された。お笑いコンビ『インパルス』の板倉氏がMCを務める番組で、好評なのか2014年現在で第5期まで製作されている。 --板倉氏自身もこのゲームが下地になっている漫画『機動戦士ガンダムKATANA』に出演していたり、現在では芸能人初のガンダム小説を執筆している。その作品に登場する機体がゲーム本編に逆輸入されるなど、今や切っても切れない関係になっている。 --ターミナルでは板倉小隊の出演者がゲームの遊び方や操作方法、テクニックを紹介する動画が流されていた。しかし、2015年11月のアップデートで小隊が出演していた動画はすべて削除され、シンプルな動画に変更されてしまった。 -何とPSPに移植されている。それだけでも驚きなのだが意外にも本作の雰囲気を損なっておらず、かなり遊べる出来になっている。 --ただしプレイ人数が最大4人なので、本作の醍醐味である人間チーム対人間チームのプレイがほぼ無理なのはかなり残念。 -稼働より15年が経過した本作だが、続編である『戦場の絆II』が2021年の7月27日より稼働開始。こちらはPODではなく、一年戦争時のMSコクピット内部を反映した縦長モニターが三つ並んだ専用筐体となっている。 --また、この他にもかつて新宿にあった『VR ZONE SHINJUKU』にて期間限定で『戦場の絆VR』がテスト稼働していた。内容は宇宙空間で戦う((時間内にムサイへ特攻を仕掛けるマゼランを守り切れば連邦の勝ち。特攻が決まるまでにシャアザクの対艦ライフルをマゼランに五発当てて沈めればジオンの勝ちと言う方式で、出撃出来る機体は固定されていた。))と言う、操作感覚も『[[機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン DX]]』の宙間戦闘に近い形式だった。 ---HTC-VIVEを装着し、視点移動で射撃する方向へ狙い撃つなどの操作や稼働筐体と言う事もあって臨場感はトップクラスの物であったが、残念ながら製品化には至らなかった模様((制作に関わった小山氏曰く『人類がニュータイプになるにはまだ早すぎた』との事らしい。))。