「ドラゴンボールZ Sparking! METEOR」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ドラゴンボールZ Sparking! METEOR - (2016/03/09 (水) 18:15:19) の編集履歴(バックアップ)


ドラゴンボールZ Sparking! METEOR

【どらごんぼーるぜっと すぱーきんぐ めてお】

ジャンル 3D対戦アクション

対応機種 プレイステーション2
Wii
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 スパイク
発売日 2007年10月4日
定価 7,140円(税込)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント スパキンシリーズ完成版
ドラゴンボールZ準拠の声優が揃うのは本作が最後
Wii版はシリーズ初のオンライン対戦実装
防御テクニック増加でさらに戦いは複雑化
対戦ツールとしての出来はお察し
ドラゴンボールゲームリンク


概要

ドラゴンボールZ Sparking!の第三弾。Sparkingシリーズの集大成とも言える出来で、システムの追加や全体的なボリュームアップ、キャラの追加や仕様変更がなされた。
PS2版とWii版の発売は今回同時に行われたものの、それぞれモードに差が存在し、マルチプラットフォームでありながらやや違った内容が楽しめた。
Sparkingシリーズとしては本作が一応の最終作となる。

追加要素

  • ただでさえ多量だった登場キャラクター数が、無印時代のキャラを中心にさらに増加し、合計161キャラ。
    • ハッチャンやアックマンといった初期のドラゴンボールのキャラクターが多数登場。本作で一番追加されている作品群である。
      • ほとんどがゲームシステム的には使いづらいキャラクターが多い*1が、ファンにとっては感涙ものなチョイス。
    • Zからもフリーザ編で印象深いキャラであったネイル、また、ベジータ王*2(ベジータの父)や未来悟飯などドマニアックなキャラも参戦した。
      • また、悟空やピッコロが前作のベジータのように原作時期ごとのキャラとして分割された。
      • さらにキャラではないが、今回はコスチュームがさらに多数追加された。悟空は三分割されたこともあって特に多い。
    • GTからは超サイヤ人4の流れを自然にするためにGT版の縮んだ悟空や、邪悪龍の一体である四星龍が参戦。これによりアニメ化された悟空の形態は全て集結した。
    • さらに原作でもゲスト出演していた関係で、なんと今回はアラレちゃんが登場する。声優も最初のアニメ版である小山茉美。必殺技演出でガッちゃんズも登場する。
      • ちなみにこのキャラクター数は、後のレイジングブラストで一度リセットされ激減したため、本作のキャラクター数は異常なものになっている。
+ キャラクター一覧

変身するキャラクターの変身形態は一段下げて表記する。合体戦士は別枠。

  • 孫悟空(前期)
  • 孫悟空(中期)
    • 孫悟空(中期) スーパーサイヤ人
  • 孫悟空(後期)
    • 孫悟空(後期) スーパーサイヤ人
    • 孫悟空(後期) スーパーサイヤ人2
    • 孫悟空(後期) スーパーサイヤ人3
  • 孫悟空(GT)
    • 孫悟空(GT) スーパーサイヤ人
    • 孫悟空(GT) スーパーサイヤ人3
    • 孫悟空(GT) スーパーサイヤ人4
  • 孫悟空(少年期)
    • 大猿(下級戦士)
  • ベジータ(スカウター)
    • 大猿ベジータ
  • ベジータ(前期)
    • ベジータ(前期) スーパーサイヤ人
    • 超ベジータ
  • ベジータ(後期)
    • ベジータ(後期) スーパーサイヤ人
    • ベジータ(後期) スーパーサイヤ人2
  • ベジータ(後期) 魔人
  • ベジータ(後期) スーパーサイヤ人4
  • ベジット
    • スーパーベジット
  • スーパーゴジータ
  • ゴジータ スーパーサイヤ人4
  • 孫悟飯(幼年期)
  • 孫悟飯(少年期)
    • 孫悟飯(少年期) スーパーサイヤ人
    • 孫悟飯(少年期) スーパーサイヤ人2
  • 孫悟飯(青年期)
    • 孫悟飯(青年期) スーパーサイヤ人
    • 孫悟飯(青年期) スーパーサイヤ人2
    • グレートサイヤマン ※孫悟飯(青年期)からスーパーサイヤ人とは別ルートで変身できる*3
  • アルティメット悟飯
  • 孫悟飯(未来)
    • 孫悟飯(未来) スーパーサイヤ人
  • 孫悟天
    • 孫悟天 スーパーサイヤ人
  • トランクス(剣)
    • トランクス(剣) スーパーサイヤ人
  • トランクス(格闘)
    • トランクス(格闘) スーパーサイヤ人
    • 超トランクス
  • トランクス(幼年期)
    • トランクス(幼年期) スーパーサイヤ人
  • ゴテンクス
    • ゴテンクス スーパーサイヤ人
    • ゴテンクス スーパーサイヤ人3
  • クリリン
  • ヤムチャ
  • 天津飯
  • 餃子
  • ピッコロ(前期)
  • ピッコロ(後期)
  • ヤジロベー
  • ミスター・サタン
  • ビーデル
    • グレートサイヤマン2号
  • パン
  • ウーブ
    • スーパーウーブ
  • 亀仙人
    • 亀仙人MAXパワー
  • ラディッツ
    • 大猿ラディッツ
  • ナッパ
    • 大猿ナッパ
  • ベジータ王
    • 大猿ベジータ王
  • 栽培マン
  • ネイル
  • フリーザ第一形態
    • フリーザ第二形態
    • フリーザ第三形態
    • フリーザ最終形態
    • フリーザフルパワー
  • メカフリーザ
  • コルド大王
  • ザーボン
    • ザーボン(変身後)
  • ドドリア
  • ギニュー
  • ジース
  • バータ
  • リクーム
  • グルド
  • キュイ
  • アプール
  • フリーザ軍兵士
  • セル第一形態
    • セル第二形態
    • セル完全体
    • セルパーフェクト
  • 人造人間16号
  • 人造人間17号
  • 人造人間18号
  • 人造人間19号
  • ドクターゲロ
  • セルジュニア
  • 界王神
    • キビト神
  • 魔人ブウ(善)
  • 魔人ブウ(純粋悪)
  • 魔人ブウ(悪)
    • 魔人ブウ(悪) ゴテンクス吸収
    • 魔人ブウ(悪) 悟飯吸収
  • 魔人ブウ(純粋)
  • 魔導師バビディ
  • 魔王ダーブラ
  • スポポビッチ
  • ベジータベビー
    • スーパーベビー1
    • スーパーベビー2
    • 大猿ベビー
  • スーパー17号
  • 四星龍
  • 一星龍
    • 超一星龍
  • 孫悟飯じいちゃん
  • チチ(少女期)
  • ナム
  • ハッチャン
  • ピッコロ大魔王
  • タンバリン
  • 桃白白
  • サイボーグ桃白白
  • ブルー将軍
  • ピラフマシン
    • ピラフマシン 合体
  • アックマン
  • バーダック
    • 大猿バーダック
  • セリパ
    • 大猿セリパ
  • パイクーハン
  • タピオン
  • ガーリックJr.
    • スーパーガーリックJr.
  • Dr.ウィロー
  • ターレス
    • 大猿ターレス
  • スラッグ
    • スラッグ 巨大化
  • クウラ
    • クウラ最終形態
  • サウザー
  • メタルクウラ
  • 人造人間13号
    • 人造人間13号 合体
  • ブロリー
    • ブロリー スーパーサイヤ人
    • ブロリー 伝説のスーパーサイヤ人
  • ボージャック
    • ボージャックフルパワー
  • ザンギャ
  • ジャネンバ
    • スーパージャネンバ
  • ヒルデガーン
  • アラレ
  • 戦闘アクションにさらに追加。
    • 相手の打撃があたる瞬間、コマンドを入力することで気力を消費し相手の後ろに瞬間移動し反撃する「Zカウンター」。
      • コマンドが簡単だが特定の技にしか行えないZカウンター1(通称:ピシュン)とコマンドが難しいが大半の打撃を取れるZカウンター2(通称:ドゴン)が存在する。*4
      • ZカウンターをZカウンターで反撃する事も可能。どちらかの気力が尽きるか、コマンドを入力失敗するまで続く。
    • 当身のコマンド入力直後に打撃を受けると、打撃の乱打をかわす演出の後、カウンターで蹴り上げる演出になり敵の気力を減らせる「ソニックスウェイ」。
      • これにより、投げと打撃の駆け引きがやや重要になった。
    • 気力を消費しながらダッシュするドラゴンダッシュ中、もう一度同じコマンドを打つことで、気力をさらに消費し相手の背後へ高速移動する「Zバーストダッシュ」。
      • この状態で描く軌道は、緩いカーブを描くアニメなどでお馴染みのもの。
    • スパーキングモード*5中にコンボ攻撃の最後に追加入力を行う事で気力を消費しない特別なブラスト2(必殺技)で追撃する「ブラストコンボ」。
      • 威力は低下しているがスパーキングモードが終了しないため何度も発動可能。勿論瞬間移動で回避される可能性もある。
    • これらの追加により操作が複雑化したほか、これらを使いこなしてくるCPU戦の難易度もやや上がった。使いこなせるようになればあまり問題は無いが。
  • 戦闘中分岐の追加。
    • ドラゴンヒストリー(ストーリー)モードでは戦闘中、特定条件を満たすと他のキャラに交替する事が可能になった。
    • 原作通り一緒に戦ったメンバーに交代してそのまま戦闘が続行したり、原作とは異なるIFルートへ突入する事もある。
      • 原作通りの流れの方が攻略しやすくなっている。
  • 各プラットフォームにおける独自要素。
    • PS2版は、過去のSparking!、Sparking! NEOのディスクを入れることでアルティメットバトルの各モードがMETEORで遊べるモード「ディスク・フュージョン・システム」がある。
    • Wii版はシリーズ初のネットワーク対戦、ドラゴンネットバトルモードが存在する。

評価点

  • 非常に再現度と自由度の高いバトルシステム
    • 元々自由度の高い3Dアクションであったが3作目となり完成度はかなりのものに。
      • 「吹き飛ばして背後に瞬間移動して追撃」「コンボから必殺技」「敵の気弾を弾く」「Zカウンター合戦による執拗な背後の取り合い」などのアクションはまさにドラゴンボール。
      • Zカウンターにより確定コンボと言うものがほとんど存在せず、攻守が目まぐるしく交代する。操作こそ非常に忙しいが、決して油断できないこのスピード感も評価が高い。
      • またそのため対人ではどうすればZカウンターしにくいか考えるのも重要でコンボのアドリブ性も高い。
  • 必殺技演出の強化、名称のそれらしい変更。
    • それぞれ固有の技がより演出が強化されている。これまで暫定的っぽい名前だった技の数々は、一部(特に前期)は劇中の台詞を元にしたものが多くなり、演出も変更された。
      • 悟空で言えば悟空の超必殺技は全て元気玉だが、演出はこれまでのように元気玉を放り投げるタイプ固定ではない。前期なら初期に使った時のように相手を打ち上げていく演出、後期であれば魔人ブウを倒した時の「スーパーサイヤ人になってから元気玉を押し込む」演出になっている。
      • バーダックの使い回し感バリバリだったラディッツは、「プレゼントしてやる!」「俺は一流の戦士だ!」「くたばれ!」など台詞技となり、演出も全て変更されている。これに伴い、バーダックの技もより固有技感がでるようになった。
    • ドラゴンボール無印キャラの再現度がどれも異常。
      • 元々桃白白やピラフなどネタ技の作りこみは凄かったが、本作での大量増加によりさらにそのこだわりが顕著に現れるようになった。
      • おまけ程度の参戦だった少年期の孫悟空の超必殺技が見直され、超かめはめ波からピッコロ大魔王にトドメを刺した一発限りの必殺技「つらぬけ!」に変更となった。
      • ブルー将軍は、なんとジェット機に乗り込み、追ってきた敵に対してロケットエンジンを浴びせるというネタ技を見せてくれる。技終了後はカプセルを回収するモーションがあるなど無駄に細かい。
      • アックマンのアクマイト光線は演出自体はたいしたことないが、相手が悪人であるとダメージが増えるという原作を意識した再現が行われている。原作通り悟空には効かない*6ほか、チチやアラレなどにも効かない。逆にピッコロ大魔王やヒルデガーンなどには大ダメージとなる。
  • GT悟空追加によって、超サイヤ人4にちゃんと変身出来るようになった。
    • 単独キャラだった超サイヤ人4が、GT悟空の最終変身へと変更され、演出が自然となった。
    • GT悟空も一応超サイヤ人、超サイヤ人3という前段階がある*7
  • 初期のキャラクターが追加された事で原作初期のストーリーも再現された。
    • これによりドラゴンボールの主要ストーリーをほぼ全て遊べるようになった。フリーザやセルを操作するステージも用意されている。
    • また、敵の強さが調整され原作通りの強敵ぶりが再現された。ラディッツのまさかの強さに驚いたプレイヤーも多い。
    • GTも今までは中途半端な再現だったが、本作は演出こそイマイチ再現できていないものの、ストーリーの台詞などはしっかり再現している。
      • GTキャラが比較的優遇されていたインフィニットワールドでも台詞は省かれていたので、この辺りのこだわりは賞賛に値することだろう。反面インフィニットワールドは悟空がクレーターから元気玉を溜めながら浮き上がる演出が追加されたのだが。
  • いわゆる「隠しキャラ」が非常に少なく、わずか20人程度。初期状態でも殆どのキャラで遊ぶことができる。
    • 過去作は「最初はZ戦士&強敵の通常形態のみ、あとはストーリーのクリアなどで解放」というのが通例だった。しかし好きなキャラを使えないストレスや大量のキャラを解放する手間を考えると、最初から多くのキャラで遊べるのは非常に楽である。
    • 当然「キャラを解放する楽しみがなくなった」という声もある。
    • なお隠しキャラはGTや無印、つまり本作追加キャラが多い。
  • Wii版はネット対戦が可能な点。
    • 正直対戦バランス的に本作はいろいろ崩壊しているが、これによって一応全クリ後の楽しみも確保された。
  • キャラのカスタマイズに使うZアイテムの効果が見直され、特殊な効果を持ったものがより豊富になった。
    • 敵の攻撃でひるみにくくなる、オーラの色を変える、CPUとして出てきたときの思考パターンを変えるなど。
    • ただし、問題点で後述するように単純にカスタマイズの幅が広がったわけではない。
  • ドラゴンボール図鑑、IFストーリーのカオスさ。
    • 本作ではプレイアブルキャラを解説する図鑑モードがある。解説するのはチチであるが、その内容がチチの主観に基づくものになっている。
    • しかもそれらは二代目チチ役である渡辺菜生子のフルボイス。味方はもちろん敵にいたるまで、チチらしい解説内容。ただチチ自身の知識が薄いものはあまり解説が濃くない。
    • 恒例のIFストーリーも充実。「こういうこともありえたかも」という空気のあった前作とは違い、完全なお遊びシナリオだが、どれもネタの濃い内容ばかり。
      • 特にアックマンがまさかの主人公に据えられ、フリーザ親子などの強敵相手に戦うといったカオスなシナリオは必見。
  • 戦闘前・戦闘後会話の充実具合。
    • 前二作のストックに加えて、さらに増えたキャラクター達により、膨大なパターンの掛け合いが楽しめる。
    • 孫悟飯(未来)のように、切ないやりとりのものや、孫悟空とチチ(少女期)のようにネタっぽいやりとりも豊富。
    • また、ドラゴンヒストリーモードでは戦闘中にも会話が行われるようになり、自然な流れで原作の名シーン、名台詞を再現している。

問題点

  • CPUの強化、アクションの複雑化により難易度は大幅にアップ。
    • 前作の反動か、今作のCPUは動き、反応ともにかなり歯ごたえがある。メインモードであるドラゴンヒストリーでは難易度変更が可能だが、本作から入ると最低難易度でもかなり辛い。
      • サイヤ人編のベジータ戦など、場面の任意進行を一切せずに原作無視で戦った方が楽なものもある。*8
    • チュートリアルモードの超修行モードも基本的にテキストとスクリーンショットを見るだけである。結局は戦いながら慣れるしかない。
  • 相変わらず必殺技演出がすごいものとあっさりなものの差が激しい。
    • 特に前作の使い回しキャラや、とってつけて作ったようなキャラは演出が微妙。特にGT関連は使い回しのような技が多い。
    • 元気玉に関しては前述の二つの再現度が異常な反面、中期の悟空とGTはいつも通り巨大気弾を投げつけるだけであっさり過ぎる。GTの悟空はシリーズ集大成としてアニメ本編ではそれなりの演出があったうえに、そもそも「超ウルトラ元気玉」という技もあるだけに勿体無い話である。
      • GTは本作でSparkingシリーズでは初めて本格的にシナリオ再現された。宇宙から元気を集めるというところまで再現しておきながら、元気玉の技発射演出がお粗末なため、演出に反してショボさが異常に際立つ。
    • 追加キャラ(GTを除く)はその分演出が物凄いのだが、今回は無印キャラが主なため、技の迫力自体はイマイチなものが多い。
    • 悟空・中期と悟空GTは中途形態は雑な技配分が多い。
      • GTは今回の新規キャラなのにも関わらず汎用技のオンパレード。他の形態と比べると同じ悟空とは思えない作り込み。変身直後の台詞も「さあ、やろうぜ!」でどちらも固定*9という手抜き具合。龍拳は一応GT本編のモーションが再現されており、比較的まともな方だが。
      • ドラゴンボールGTは、原作ファンからは親の敵のように嫌われている感はある*10。だからと言ってGTにもコアなファンはおり、それを蔑ろにする手の抜き具合は必ずしも良いとはいえないだろう。
      • GTは日本国内向け単独ゲーム化が一度もないため、使えるだけでも嬉しいというファンもいることはいる。
  • 各部キャラ選びが中途半端。
    • 無印のキャラに重点を置きすぎたため、それ以降のキャラクターがいろいろ揃わなかったりする。本作でZ準拠の声優が揃うのは最後となってしまっただけに惜しい。
    • クウラ機甲戦隊がサウザーのみだったり、邪悪龍は結局一星龍と四星龍のみだったり、劇場版の人造人間も13号だったり、GT悟空とパンはいるのにGTのトランクスやベジータはいなかったりする。
      • クウラ機甲戦隊と劇場版人造人間は、後の『レイジングブラスト2』で参戦を果たしたが、Z準拠のキャストとの対戦は果たせない結果となった。
      • GTトランクスは一応未来トランクスがその役割を肩代わりさせられているが、性格はあくまで未来トランクスのままなため違和感がある。GTトランクスがピックアップされるのは、データカードダス・ドラゴンボールヒーローズまで待つこととなる。
    • 今回はつまるところ、後期になればなるほどキャラクターの優遇度が下がっていく傾向にある。その代わり初期作品のキャラに対する作り込みはすごいのだが。
      • 悟空にGTが追加されてスムーズになった反面、超サイヤ人4のベジータは相変わらず単独キャラで、本作における変身しておく楽しみを体感出来ないのは残念。
    • 少女期がせっかく登場したのに、ゲーム・超ドラゴンボールZには登場していたチチの大人バージョンが参戦しなかったのは、本作のキャラの充実ぶり的には惜しいと言われる。
  • 音声関係のバグ・ミスが多い。
    • ピッコロ(前期)、孫悟空(GT・超サイヤ人)、孫悟空(GT・超サイヤ人3)の3キャラは、一部の戦闘ボイス(相手から攻撃を受けている時の声など)が何故か欠けており、他のキャラに比べてやたら無口な印象を受ける。
    • ドラゴンワールドツアーモードにて、試合開始時・終了時のレフェリーの声が、セルゲームと天下一大武道会とで逆になっている。
    • ステレオの処理がおかしく、BGMがスピーカーの右と左で全く同じ音が流れてたり、必殺技の爆発音が常に右側から聞こえてきたりする。
  • セルの演技が変。
    • 完全体はいつも通りなのだが、第一形態と第二形態の声音がアニメ本編とかけ離れた演技となった。特に第一形態は「ほろ酔いで収録したのか?」と言われるほどネタにされた。
    • これは音響スタッフの指示なのか、演じている若本規夫氏の方針の転換かは定かではない*11が、数年後に放送されたドラゴンボール改でもここまで違和感はないものの、似たような変化球的演技となっている。
  • Wii版にネット対戦があることを鑑みて、対戦ツールとしてのバランスを見るともはや崩壊している点。
    • どのキャラもあくまで戦闘力相応ということなのだが、ネットで幅広く対戦出来るゲームとして見るとそのバランス崩壊具合がやはりネック。
    • 超サイヤ人4ゴジータがやはり最強格で、あとはゲージ2で技が連発出来るものは、「相手のダウン中に気を溜めてまた技」の連発が強く、そうでなくても打撃が強いので押し込みやすく強い。
  • Zアイテムは上位互換と呼べるものがほぼ無く、カスタマイズの自由度が狭まってしまった。
    • 強力な効果を持つものほぼ全てにマイナス効果が発動するか、装備枠を複数使うか、その両方かのデメリットがある。前作までのように何も考えずに強アイテムを詰め込むことはできなくなった。
    • ネット対戦でのバランス維持を意識したのかもしれないが、元のバランスが崩壊気味なので焼け石に水。そもそもネット対戦ができないPS2版は完全にとばっちりである。
  • ドラゴンワールドツアーのシステム。
    • ドラゴンワールドツアーとは天下一武道会などの作中で開かれた大会を体験できるトーナメントであるが、従来に比べてシステムに難が多い。
    • 大会の種類はリングアウトのルールのある天下一武道会、マップがランダムの天下一大武道会、セルゲーム会場で行われるダメージ蓄積型のセルゲーム、制限なしのあの世一武道会、キャラ選択がランダムのヤムチャゲームの5種類だが、これら大会は設定されたゲーム内時間に行かないとお目当ての大会に出場出来ない。
      • ゲーム内時間はメインメニューから各モードに移動すれば1時間経つのだが、いちいち目当ての大会に出るためにそれの繰り返しで面倒くさい。更に難易度も3種類あるのだが難易度も新しい大会が開催された時点でランダムで決まり、お目当ての難易度ではない場合はまたゲーム内時間を進める必要がある。
    • 大会に優勝しないと登場しないキャラクターもいて、そのキャラを出すのも一苦労。特にコルド大王はセルゲームの最高難度に優勝する必要があり、ただでさえ強いCPUの敵と戦う必要があるのにセルゲームのルールとして1勝ごとの体力の回復は20%だけなので5回戦まで勝ち進むのは結構なゲームスキルを必要とする。
    • 前作までは各大会のアナウンサーが戦う前に選手名として各キャラの名前を呼んでいたが、それが無くなった。おそらく天下一武道会アナウンサー役の鈴置洋孝氏がお亡くなりになった為に新キャラの名前を言う音源が無かったのが原因かと思われるが、そこは代役を立てるなり方法があったであろう。

総評

Sparkingの集大成であり、キャラゲーとしてみればこれほど作りこまれた作品はなかなかないだろう。
アニメ版の映像をそのまま動かしているかのようなアクション再現の数々は二度の続編リリースもあってかなり極まっており、クオリティは高い。
しかし、Wii版でネット対戦が実装され、単純に友達とガヤガヤ遊ぶだけのゲームではなく、対戦ツールとしての見方が出てきたことで、バランスに対する見方がより強くなった。
そして、対戦ツールとして見るとバランスも何もあったものではなく、その点ではやや評価を落としている。

なお、ドラゴンボールZ準拠の声優のみでキャストを揃えたのは本作が最後。これ以降はドラゴンボール改以降のキャスト変更を主軸としたゲームとなっていく。
ライブラリ出演していた天津飯役の故・鈴置洋孝、本作発売の数ヶ月後に急逝したジース役の田中和美などもおり、特に田中に至っては本作が遺作の一つとなっている。
そういう意味でも本作はその後の3Dドラゴンボールゲームのターニングポイントになったといえよう。