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このページでは、Wii版『THE HOUSE OF THE DEAD OVERKILL』と、完全版となるPS3版『THE HOUSE OF THE DEAD OVERKILL DIRECTOR'S CUT』をまとめて扱います。
判定はともに「判定なし」です。
THE HOUSE OF THE DEAD OVERKILL
【ざ はうす おぶ ざ でっど おーばーきる】
ジャンル
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ガンシューティング
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対応機種
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Wii
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発売元
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セガ
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開発元
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Headstrong Games
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発売日
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2009年9月17日
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定価
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通常版:4,800円 Wiiザッパー同梱版:5,980円(税抜)
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レーティング
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CERO:D(17才以上対象)
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判定
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なし
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ポイント
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徹底的なB級映画リスペクト 珍しい家庭用限定作品 ゲーム自体はやや退屈
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THE HOUSE OF THE DEADシリーズリンク
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ストーリー
アカデミーをトップクラスの成績で卒業したエージェント、"G"。
AMSの工作員として初のミッションを与えられた彼は、ある事件を追ってバイユーシティを訪れていた。
「F●●K!」
悪態をつきまくる刑事ワシントンとともに、なんとか事件の首謀者をつきとめたGだったが…
そこにはとんでもない光景が広がっていた!
パパ・シーザーが待ち受ける恐怖の館!
生きた人間を餌食にしていく、禁断の実験!!
そして、表れた謎の美女の正体とは?
概要
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『THE HOUSE OF THE DEAD』シリーズの外伝作品にあたるガンシューティングゲーム。開発もセガではなく海外のHeadstrong Gamesが担当。
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シリーズでは珍しくアーケード展開はされておらず家庭用ゲーム機のみで発売されている。そのためかナンバリングではなく「OVER KILL」がタイトルにつけられている。
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時系列としては『1』よりも更に前の1990年。
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キャラクター
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G
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本名不明でシリーズ精勤賞のAMSエージェント。本作の時点ではAMSアカデミーをトップの成績で卒業したばかりの新人。
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『1』のような手段を問わないデジタル思考が最も表れており、移動手段としてアイスクリーム販売車を選んだり、焼却室に入っている一般人とミュータントを一緒に燃やす等、かなり意外性を持ったキャラクターになっている。
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ワシントンに比べて事務的であるが、ミュータントに対して「君には黙秘権がある」と言ったり、感化されてFワードを言い出すなど、後作に比べてボキャブラリーに富んでいる。
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アイザック・ワシントン
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バイユー警察所属の刑事。パパ・シーザーに父親を殺された過去を持つため独自に追っている。Gとは接点は無かったが、偶然居合わせた際に利点が合致したということで同行。
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正義感はあるものの非常に口が悪く2回に1回はFワードが入るほど。そのため出会ったばかりのGとは衝突が多い。マニキュアが趣味。
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条件を満たすと、1人プレイになる代わりに2丁拳銃でプレイできるようになるが、操作はワシントンになる。
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パパ・シーザー
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人間をミュータントにする調合薬「フォーミュラX」を撒いた張本人。ジャスパーに調合薬の複製をさせていたところをGとワシントンに見つかり逃走する。
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ヴァーラ・ガンズ
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普段は酒場のダンサーで日銭を稼いでいるセクシーな女性。ジャスパーの姉であり、こき使われていた弟の復讐としてシーザーを追う。
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ほとんどGとワシントンに同行せず、別行動をとる。『PS3版』では別行動をとっていた時期を補完する、彼女がプレイヤーのステージが追加されている。
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ジャスパー・ガンズ
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車椅子生活を余儀なくされている青年。科学者として優秀な面をシーザーに利用され「フォーミュラX」の複製をさせられていた。
その後反抗し、自分に薬を投与してミュータント化。
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理性が無くなり、シーザーが逃走したことでGとワシントンと対決することになる。
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クレメント・ダーリング
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バイユー刑務所の所長。不健康そうな見た目と作中での奇行から、ワシントンと並んで本作を象徴するキャラ。また、極度のマザコン。
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キャンディ・ストレイパー
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後述の『PS3版』追加キャラで、ジャスパーの恋人。ジャスパーが死んだことを嘆いていたが、ヴァーラに諭されて同行する。
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ゲームシステム・変更点
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ステージの1つ1つが映画という体で括られており、クリアしたら映画選択画面に戻され、次の映画(ステージ)が出てくる。
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クリア後には敵の数が若干数増加する「エクストラミュータント」と、各ステージが長くなる「ディレクターズカットモード」が開放される。
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複数武器制になり、1ステージに2つ持っていける。
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最初は装弾数9発のハンドガン「AMSマグナム」のみであるが、ゲーム内のお金を使って銃の各性能を強化・新たな銃を購入出来る。
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お金はステージ内の札束を撃つ他にもステージを高命中率でクリアしたり、ハイスコアを達成することで更に増やすことが可能。
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プレイ中では武器をチェンジすることができる。
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システムではカプコンの『バイオUC?』、武器の改造システムでは『バイオDC?』に似通っている。
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コンボ
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外さずにミュータントを倒していくとコンボが増えていき、30発当てるとスコアの横が星条旗となり、ミュータントを撃破した際のポイントが1000点と高くなる。
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ライフが減る、もしくは外すとコンボロストとなり、また一からコンボ開始となる。
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ライフ
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最大値は10で最初から10目盛りだが、今作では攻撃の種類によってダメージ量が違う。
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具体的には、遠距離攻撃が1、直接攻撃は2、胃酸は3、といった具合。
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アイテム
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ライフ回復の救急箱は、外見が「緑色に光る横長の箱」になっている。
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スコアアイテムにあたるものは「黄金で出来た脳」になっており、一定量集めると隠し要素を解禁することができる。
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緑色のDNAを模したオブジェは一定時間スローモーションになる「アドレナリン」で、大抵ミュータントが奇襲してくる前に出現するので便利であるが、リロードも遅くなる点は注意。
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手榴弾は『4』のものと違い、ステージ内で拾ったものしか持てず、また壁やゾンビに当たると即爆発する。
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生存者
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助けてもライフは貰えないが、スコアが2000点加算される。
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また、撃ってもスコアは-5000点と大幅に減るがライフは減らない。
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醜悪なミュータント
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今作では他シリーズとは違い、人間が薬によって変異したものである。そのためか個体差は特殊なミュータントを除いてほとんど無い。
代わりに服装や見た目はホラー映画のゾンビそのものであり、ナンバリング特有の似たり寄ったりな見た目は改善されている。
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特殊なミュータントでは、「FURY」と「PUKER」が存在する。
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前者は上半身裸で太っており、こちらに走ってきて掴みかかってくる。振りほどけないと毒霧を吐いてダメージを受けてしまう。
後者は同じように掴みかかってくるが、全裸であり少々遅い。決定的な違いとして、間近で腹部を撃つと爆破して胃酸をまき散らす。
何れのダメージも高く、振りほどくか、頭もしくは足を狙って倒す必要がある。
評価点
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ストーリー性の増加
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家庭用のみで販売されているためか、アーケードゲームである他シリーズ作品と比べて数倍長い。とはいえ数時間程度で終わるのでサックリしている。
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ムービーの量も増えており、また後述の通りB級映画を強く意識しているためか、キャラクターの一人一人が濃い。特にGとワシントンはゲーム中事あるごとに口論になる。
その口論も「罵詈雑言のマシンガントークなワシントン・冷静ながらもキツくツッコむG」と共に非常にボキャブラリーに富んでおり、プレイヤーを笑わせに来ている。
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Gは後の時系列ではどちらかというと寡黙でクールというイメージが強いため、特にシリーズファンは今作での弾けっぷりに驚くことだろう。
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B級映画を絡めたオマージュへのこだわり
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開発が「徹底的に意識して作った」と言うほどで、パッケージからゲームの随所までいたるところに昔の低予算映画へのリスペクトを感じさせるネタがある。
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ムービー中ではナレーションが入るのだが、コレがまさに昔の映画の予告編のノリ。ゲーム中でも映画のような効果演出や稀にあった演出ミスも用意されている。
わかりやすい物では、ステージ1のジャスパーがシーザーに殴られるシーンで、飛んで行った眼鏡が次のカットでは再度ジャスパーにかけられている、というもの。
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また、終盤においては敵と遂に対決…と思わせておいてフィルム紛失の画面が表示され、ゲームに戻ったと思ったらガトリングガンを持ったGとワシントンが既に敵を倒していた…という展開に。
当然こちらもオマージュであり、ゲーム本編の随所に昔のフィルムの保存環境の悪さをパロディー化している。
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このフィルムを紛失した間の展開は後述する『PS3版』で追加されている。
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BGMもオマージュの影響を受けている。ナンバリング作とは毛色が全く違う曲調が殆どだが、ホラーらしからぬ派手さは受け継がれており、それぞれの曲自体は良質。
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「THE TWINS」というボス戦のBGMは、とても戦闘で使うものとは思えないほどポップで明るい。逆に力が抜けること必至である。
賛否両論点
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下品な描写
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Fワード連発もそうだが、だいぶ下品な表現が多い。特にクレメント。これは人を選ぶ辺り、問題点に近い点であろう。
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ネタバレかつ汚いワードのため格納
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具体的には、嘔吐、放尿、胎内回帰。流石に胎内回帰に関しては直接描写しているわけではないが、音が生々しい。
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しかし、放尿に関してはアレは見えてないものの黄色いものが見えている上に長い。嫌な人にとってはとことんキツい。
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グロ表現はやや強め・かつ一部表現の規制が雑
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ミュータントは手榴弾で倒すなどすると四肢がもげて達磨になるなど、『1』『2』以上になかなかグロテスク。
しかし『3』までのように、風穴が空くわけではなく「もげる」といった感じが強い。
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ただし、これでも日本語版では規制により一部表現が削られており、やや不自然なシーンもある。
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日本語版では特にステージ1で規制がかかっているのだが、その規制が雑であり、Gとワシントンの発言とかみ合わない部分がある。
具体的には「扉を開けたら人の頭が転がってきてワシントンが愚痴る→その演出自体がまるまる無くなる」や、
「ミンチ機に人間の死体を入れ、その肉を食べるミュータント→人間と肉が無くなるが、ミュータントの動きと主人公らの発言に修正が無い」といった具合。
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逆に言えば、「販売がしやすいCERO:D判定に抑えるだけにはそれだけの修正が必要だった」という事である。
英語版発売から半年以上のブランクが空き、ファンからは半ば絶望視されかけた日本発売に漕ぎ着けただけありがたいとも言える。
問題点
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金が貯まりにくい
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道中のオブジェクトやリザルトでの加算を利用して武器を購入及び改造をしていくのだが、必要代金に対して1ステージにおける獲得量が低い。
序盤では1000$程度、最終ステージでようやく5000$貯まる。
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「ディレクターズカットモード」であれば獲得量も増えるのだが、当然1ステージにかかる時間も増えるため作業的になりがち。
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ルート分岐が無い
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完全に一本道であり、ルート分岐の豊富さが魅力の1つでもあったシリーズとしてはプレイの作業感を高める一因となっている。
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スコアアタック面でも、研究する余地が無く「正確にヘッドショットを決める」のみに集中している。
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ボスが弱い
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武器が無強化であっても理不尽にならないようにするためなのか、ボスが全体的に脆い。
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攻撃態勢に入ると赤い枠が出てきて、その内を撃ち続ける、もしくはキャンセルゲージを削り切ることでキャンセル出来るのだが、それが脆くノーダメージで倒すのは簡単。
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ただし、まともに武器を強化していないとむしろ固く感じる。金の貯まりにくさも相まって冗長になりがち。
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今作は全体的にミュータントの動き、攻撃が速く厄介な部類に入る。その比較からか道中の方が難易度が高いという逆転現象が起きてしまっている。
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また、敵ボス自体も攻撃方法も総じて地味。
ナンバリング作におけるマジシャン等が使う魔法にも似た超常的なモノは、ステージ1と2ボス以外無い。直接攻撃やミュータント召喚といった程度。
造形こそ今作独自とも言える気持ち悪さなのだが、せっかくのボス戦が一番盛り上がらないという欠点になってしまっている。
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武器の性能差
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今作で強いとされる武器は「アサルトライフル」と「オートマチックショットガン」。
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前者は、連射性能はサブマシンガンに劣るものの威力が段違いで、適当にばら撒くだけでも敵が倒れていくほど。ただしマシンガンという関係でスコアアタックには不向き。『PS3版』では3点バーストに弱体化した。
後者は高い威力と攻撃範囲、また連射性能も高い。マシンガンには弾数で劣るもののDPSで勝り、ヘッドショットがしやすくスコア稼ぎにはもってこいの扱いやすさを誇る。
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逆に弱いのは「ハンドキャノン」。
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一発の威力こそ最強だが、上記の強武器と比べてDPSや弾数で劣る。特に弾数は改造しても7発までと、特に数と機動力で攻めてくるミュータント相手にはキツい。
THE HOUSE OF THE DEAD OVERKILL DIRECTOR'S CUT
【ざ はうす おぶ ざ でっど おーばーきる でぃれくたーず かっと】
ジャンル
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ガンシューティング
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対応機種
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プレイステーション3 Windows |
発売元
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セガ
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開発元
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セガ Headstrong Games
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発売日
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2012年2月23日
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定価
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5,980円(税抜)
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レーティング
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CERO:Z(18才以上対象)
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判定
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なし
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ポイント
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グラフィック面はもはやリメイク キャラ、ステージの追加
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概要(PS3)
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Wii版からHD化やステージ等の追加要素を加えた完全版。PSmoveに対応している。
主な変更点
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全グラフィックのHDリメイクと各種演出の強化
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全体に渡ってセガ側の方で見直されており、演出などほぼ別物と言っていい程に変わっている。
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操作キャラのステージ中のセリフも大幅に増えており、B級映画っぽい雰囲気を更に盛り上げてくれる。
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CEROのレーティングがシリーズ作品では珍しく「Z」になったことで、海外版との表現規制の差が無くなった。
ただし「人の死体をミンチ機にかける」シーンは死体そのものが無くなっている。これは本作の海外版でも同様。
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ボス戦においては、その殆どに新たな攻撃方法が追加され、歯ごたえが若干ながら増した。
中にはスローモーションになり、的を撃つことで攻撃をキャンセルするものも。
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武器の調整・追加
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アサルトライフルが弱体化し、実際のライフルによくある「3点バースト」になった。それでも強力な部類である。
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クロスボウの追加。ミュータントに当てると一定時間後に爆発する爆弾矢を飛ばす。
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このうち、サブマシンガンと2種のショットガンはグラフィックが1990年代の時代設定により合ったものに変更されている。
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但し、時代錯誤な銃がモデルのアサルトライフルはWii版の時点でムービーシーンにて使用されていた為か、変更が無い。
サブマシンガンは何故か日本製で時代錯誤な「9mm機関けん銃」になっており、違和感はWii版の銃より強くなっている。
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ステージ、モードの追加
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ヴァーラと今作の追加キャラであるキャンディが操作出来る、いわゆる幕間のステージが2つ追加。
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最上位難易度の「ハードコア」モードが追加。ヘッドショット以外ではミュータントが倒せない。
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前作でのフィルム紛失していた部分のシーンが「ディレクターズカットモード」にて追加された。
総評
ゲーム性ではナンバリングタイトルには及ばないものの、それでもガンシューとして水準程度に完成度を誇っており、ひと昔前の映画へのリスペクトを以て、また別の「見てて楽しい」を表現した作品。
往年のB級映画ファンや一味違ったHODを楽しんでみたい人向けの作品と言えるだろう。
現在では完全版にあたるPS3版が発売されているため、年齢制限やグロ表現に抵抗が無ければこちらを購入することをお勧めする。
余談
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『MAFIA2』に抜かれるまで、Fワードを言った回数が最多の「最も汚いゲーム」として本作がギネス世界記録に認定されていた。
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その数189回。一見不名誉な称号だが、開発者は「パロディ元であるグラインドハウス作品をリスペクトしており、このような賞を頂けたことは大変嬉しく思います」と感想を述べている。
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外伝作品ゆえか「リザルトとゲームオーバーBGM」「タロットカードを冠したボス敵」といったシリーズのお約束が無い。
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タロットに関しては、『4』が出た時点で大半を使っている状況であるほか、一部ボスは故意的に作られたものではないことから設定的にも敢えて脱却させた可能性がある。
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今作ではゾンビではなくミュータントと呼ばれている。理由は不明。
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SteamではPS3版を元に作られたタイピングソフトの『THE TYPING OF THE DEAD OVERKILL』が発売された。
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前作や前々作と比べてアレンジに乏しく「タイピング要素を加えただけ」と地味な印象を受ける。またドリームキャストを抱えていない。
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また、いわゆる「おま国」対象のソフトである。しかし、何故か「Fワードを解禁するDLC」は購入可能。