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ウルトラマン倶楽部 怪獣大決戦!!

【うるとらまんくらぶ かいじゅうだいけっせん】

ジャンル アクション・シューティング
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 3MbitROMカートリッジ
発売元 エンジェル
開発元 インターリンク
発売日 1992年12月25日
定価 6,800円
プレイ人数 1人
判定 なし
ポイント シリーズ唯一のアクションゲー
敵怪獣よりもギミック避けの激戦
ある意味原点回帰
原作よりも13年も早くあの宇宙人が登場
ウルトラマンシリーズ


概要

1992年12月に発売されたファミリーコンピュータソフトで「SDウルトラマン」こと『ウルトラマン倶楽部』のアクションゲーム。
これまで『ウルトラマン倶楽部』単独のゲーム化作品の家庭用作品はいずれもRPGだったためアクションゲームとしては初登場で結果的に唯一となった。
発売元のエンジェルはバンダイの別ブランドにあたる。


ストーリー

M78星雲・ウルトラの国にある平和の象徴「ウルトラタワー」には、ウルトラ兄弟の努力によって平和が守られ「命の炎」「正義の炎」「平和の炎」の3つの炎が美しく輝いていた。
ところがある日、その3つの炎が弱まりはじめ、ついに消えてしまった。宇宙の平和が乱れていると察知したウルトラの父はウルトラ6兄弟を集め調査に乗り出し、兄弟たちは担当の惑星へ向かった………
はずだったがウルトラマン(マン)だけは寝坊してしまった。父に叱られたマンは遅れて自身が担当する地球へと向かった。
その頃、ウルトラの星では遅れたマンを除く5人からの連絡が途絶えてしまった。
5人の兄弟を救出しウルトラタワーの炎を取り戻すべくマンの戦いが始まるのであった。


内容

  • プレイヤーはウルトラマンのみを操作して、敵の怪獣たちと戦うアクションゲーム。
    • ステージを進んでいき行き切った区画にボスがいて、それを倒すとステージクリアーとなるスタンダードなステージクリア式。
    • それぞれのステージに兄弟が囚われており、それを救い出すのが目的だが、救出しても彼らを操作することはない。
  • ライフは画面下にハートで表示され、これがゼロになるとミスとなる。
    • それとは別口に3分の時間制限がありこれが切れてもミスとなる。
      • 数字などで表示はされていないが1分を切ると恒例の「ピコンピコン」が始まり画面上部のカラータイマーが点滅する。残り時間が少なくなるほど速くなる。
  • 基本の攻撃はBボタンで繰り出す格闘系の技。敵との距離によってパンチ、チョップ、キックが自動で出る。
    • 上を押しながらBで光線系を出す。光線技は4種類ありエネルギー消費で使用する。
    • ライフ表示その下にエネルギーゲージ(最大16メモリ)があり、これが光線技で消費されるエネルギーにあたる。
    • 技アイコンの切り替え(光線技の選択)はスタートボタンでポーズして行う。エネルギーが足らない場合、×が表示される。
      • SL・スラッシュ光線(スタンダードに一直線に飛ぶ)
      • AT・アタック光線(貫通性能あり)
      • UL・八つ裂き光輪(足場や壁沿いに這うように進む)
      • SP・スペシウム光線(貫通性能あり・威力大)
  • 敵を倒すとアイテムを落とすことがあり、また固定で配置されているものもある。アイテムは下記8種類。
    • ハート小・ライフが1メモリ回復
    • ハート大・ライフが2メモリ回復
    • エネルギー小・エネルギーが2メモリ回復
    • エネルギー大・エネルギーが4メモリ回復
    • ライフカプセル・ストックされ任意で使用可能。
    • 1UP・残機アップ
  • ステージ1・3・5クリアー時にはボーナスステージとしてヨコスクロールシューティングになる。
    • ここでの攻撃はスラッシュ光線のみ。もちろん無制限に撃てる。
    • ステージ1後
      • 大きな隕石にはアイテムが隠されているが、動きが速い上に光線を何発も当てなければならないので破壊しにくい。
    • ステージ3・5後
      • 登場する敵の集団を全滅した場合にアイテムをドロップする。
  • ステージ内に「ピグモンの部屋」があり、いずれも普通のジャンプではまず届かない高い位置のため、ここに入るにはジャンプ台に乗って発動スイッチに光線をあてる必要がある。
    • 光線をあてると跳ね上がって大ジャンプとなり入り口に届くことができる。もちろん跳ね上がっても部屋に入るには十字ボタンで方向を調整して入れなければならず、入れないとまた光線をスイッチにあてるところからやり直し。
    • 部屋の中ではピグモンが3色の風船を飛ばしてきて、これを割ることでアイテムがもらえる(ハズレもあり)。
      • ピグモンは「1つだけ割ってみてね」と言うが2つ割ることは簡単にできペナルティなどもない。

ステージ構成

  • ステージ1・地球
    • マン自身が担当している星。ボスはゼットン
  • ステージ2・機械の星
    • セブンが囚われている。ボスはキングジョー。
  • ステージ3・氷の星
    • 帰ってきたウルトラマン(ジャック・新マン)が囚われている。ボスはブラックキング。
  • ステージ4・植物の星
    • エースが囚われている。ボスはヒッポリト星人。
  • ステージ5・火炎の星
    • タロウが囚われている。ボスはタイラント。
  • ステージ6・怪獣墓場
    • レオが囚われている。ボスはザラブ星人(ニセウルトラマン)。他に上記1~5ステージのボスが再登場。
  • ステージ7・地球
    • ラストステージでエンペラ星人とのラスボス決戦のみ。
  • 基本的にステージ1はマン、それ以降は囚われたウルトラヒーローに登場した怪獣が登場。
    • ただしステージ3にはメトロン星人が再登場、ステージ5ではボス以外タロウ本編で登場した怪獣が出ない*1など例外もある。
    • ステージ6のニセウルトラマンやその正体のザラブ星人は本来はマンでの登場。

評価点

  • 操作性は非常に良い。
    • ジャンプの動きなども感応が良い。
    • 空中での制御も十分にはたらくので後述の通りギミックとの戦いにもバッチリ対応できている。
  • グラフィックは当時の作品らしく細かいところまで描き込まれており、キャラクターもそれぞれSDながら特徴がしっかりしている。
    • ボスはそれぞれ攻撃や動き方にも個性が持たれているし、使いまわしのようなものはほとんどない。
    • デモもアニメ調でSDキャラとはいえリアルなアングルで展開されるなど、かなり凝った作り。
    • 敵怪獣もそれぞれが特徴をとらえたグラフィックが描かれている。
      • こういった部分はSDキャラゲーを多く出してきたバンダイ系らしい良さが存分に出ている。
  • 背景もまたそれぞれの星の雰囲気が描かれており、上記のキャラグラフィックと併せてさすがはファミコン後期らしく洗練されている。
    • ギミックもそれぞれ動きが細部まで追及されたものになっている。
  • 格闘系攻撃がパターン応じて切り替わる。
    • マンの攻撃はチョップがデフォルトながらキックになったりパンチになったりと機会に応じて変化する。
    • 自在に選べないのは難点のように思えるが、選べてしまうとプレイヤーはリーチで有利なキックばかりしがちになるため様々な格闘をするマンがみられるのは良い。
  • ウルトラシリーズの雰囲気を取り入れつつノリの良いBGM。
    • ロックマンシリーズ』にも似たスピードあるアクションとの相性の良いBGMばかりでコミカルながら小気味よいアクションとも相性が良い。
      • しかも、原作の特徴もとらえられており原曲の雰囲気とゲームテンポにもマッチしている。

問題点

  • ファミコン末期のアクションゲームにしては内容が薄い。
    • この頃にもなればパワーアップや特殊アイテムなども大多数のゲームが持っている要素であるだけに回復アイテムだけではさすがに内容の薄さを感じる。
  • 敵の出現が少なく、どちらかといえばダメージギミック避けが重きを占める。
    • 全般的にダメージ系ギミックが多く「敵を倒す」というより「ギミックによるダメージを抑える」趣が強い。そのため、こういったアクションゲームで敵をなぎ倒す快感が得にくい。
      • またそんなギミックは序盤ステージ1でも初見殺しのノーヒントでいきなりガンガン来る。
  • 上記に付随して敵がかなりタフでデフォルトの格闘系の技ではザコでも一発撃破はできない。
    • それに付随して、倒した敵からのアイテムドロップも相対的に少なくなるのでボス戦前にダメージを残しやすい。
    • 前述の通り、敵の数こそ少ないものの敵怪獣がいた位置をスクロールアウトして戻ってこればリスポーンしていて再度倒してドロップが狙えるが時間がかかるし効率もよくないため結局光線を節約する必要性を迫られる。
  • ステージ2のボス戦(キングジョー)はかなりじれったい戦いになる。
    • バラバラ状態は攻撃が通用しない無敵状態で合体するまで動きはゆっくりな上になかなか合体しないので時間がかかるため、かなり焦れてくる。
    • それに合わせてタフさが削れていれば多少は緩和されたが、普通にほかのボス怪獣レベルのタフさも持っているのでかなり長くかかってしまう。
  • 「八つ裂き光輪」のエネルギー消費量がかなり多いにもかかわらず、それほど威力は高くない。
    • そこまでして厄介な場所に敵がいることが少ないので、エネルギー消費がかなり多いこれを連発してまで倒したいケースは少ない。当然それをするとエネルギーがスッカラカン同然になる。
      • 前述の通りアイテムによる回復もあまり望めないので継戦バランスを考えると一発喰らうのを覚悟で接近してデフォルトの格闘系の技を連打した方が効率が良い。

総評

グラフィックやBGMのクオリティは長年の蓄積に裏打ちされているだけあって申し分なくファミコンながら高いものが感じられる。
しかしゲーム全体のバランスでは敵の出現数が少なくしかもタフなため敵をバッタバッタをなぎ倒すよりも、どちらかといえばダメージギミックを避けることが重視されがちで爽快感はあまりない。
『ウルトラマン倶楽部』はSDキャラでありファミコンほどの処理性能でもアクションのしやすいモチーフであるため、そこは「敵も多いがガンガン倒してアイテムを落とさせて回復」という「打たせて打つ式」のスタイルでも問題なかったであろうと思われる。
操作性は良いもののプレイヤーキャラはマンのみ、パワーアップの要素もないなど全般的にはクソゲーでこそないものゲーム内容全体で見れば「あたりさわりない凡作」といったところだろう。


その後の展開

  • 『ウルトラマン倶楽部』単独のゲームは1993年4月23日にファミコンの周辺機器『データック』専用ソフトとして『ウルトラマン倶楽部 スポ根ファイト!』を発売。
    • 『データック』のバーコードリーダー機能を利用して強いキャラデータを探しながらSDのウルトラヒーローと怪獣たちが陸上競技でバトルするお祭りゲーム。
    • これを最後に『ウルトラマン倶楽部』単独のゲームは発売されていないためある意味で最後の作品となった。

余談

  • 本作と同日に同じファミコンソフトとして発売された『コンパチヒーローシリーズ』の『グレイトバトルサイバー』も「ステージクリア式のアクションゲーム」「敵はタフなのが1体ずつしか出ない」などかなり似通ったバランスになっている。
  • スタンダードなステージクリア型アクションといえば『ウルトラマン倶楽部』としては初だがリアルウルトラマンを含むと初のゲーム作品『ウルトラマン 怪獣帝国の逆襲』以来となる。
    • この作品でもプレイヤーキャラはマンで囚われた兄弟たちを救出するというストーリーの大筋まで同じ。
      • 言い換えれば原点回帰とも取れるような形になった。
  • ラスボスのエンペラ星人は当時は『ウルトラマンタロウ』で設定のみの存在で一度も登場しなかった。
    • そして原作での初登場は平成も中期に入った2005年の『ウルトラマンメビウス』なので、ある意味で本家に先駆けての初登場ということになる。
    • ただ、このようなケースでは恒例のことだが、のちにメビウスで登場した本物とは似ても似つかない。

最終更新:2026年04月26日 21:41

*1 殺し屋超獣バラバは『エース』で登場した怪獣。あとは再登場のレッドキング、イカルス星人、シーゴラス。