SuperLite1500シリーズ ボンボート

【すーぱーらいと1500しりーず ぼんぼーと】

ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 サクセス
発売日 2002年8月29日
定価 1,500円(税別)
配信 ゲームアーカイブス:2010年8月11日/300円
判定 なし
ポイント ドットイート + ボンバーマン
ステージバリエーションの少なさ
SuperLite1500シリーズ


概要

2002年にてサクセスがプレイステーションにリリースしたSuperLiteシリーズのオリジナルソフトの1つ。
ジャンルとしては固定画面の縦視線ドットイートアクションにあたる。

元々は1985年にパソコンで発売されていた作品(第2回 アスキーソフトウェアコンテストグランプリ受賞作品)のリメイクで、当初はアーケード版(タイトーG-NET基板)としてリリースする予定で2002年に渋谷のタイトー直営店でロケテストも行われていたが、お蔵入りになってしまったものが、プレイステーション用としてサルベージされた。
同じ例として「ザンファイン」「バトルクイックス」「キーパー」等がある。


主なルール

  • 1~2人同時プレイ可能。全100ステージ構成。
  • 海辺の孤島(?)を舞台に、主人公である丸っこい生き物*1を操り、複数でたむろする敵達を回避しながら画面内にあるフルーツアイテム(ドット)をすべて集めれば1ステージクリアとなる。
  • 5の倍数ステージはボーナスステージとなっており、敵は一切出現しない。このステージには明確な制限時間が設定されており、時間内にフルーツを全回収すればボーナススコアが貰え、時間が0になってしまうと強制終了となりクリアボーナスが貰えない。ボーナスの有無に関わらず、ステージを終えると次のステージに進める。
  • 方向キーにて主人公の四方向移動操作、ボタンは爆弾ボタン(○ボタン)のみを使用。
    • 主人公は行き止まりの道ではない限りは、常にオートで向き前方に動く性質があり、止まる術を持たない。よって、それを踏まえた移動操作が必要となる。
    • 爆弾ボタンを押せば主人公のいる位置に爆弾を設置でき、時間経過にてその位置に爆破を起こせる。移動しながら爆弾を複数の地形に設置する事も可能。爆弾の詳細に関しては下記にて。
      • 但し、本作の爆弾はボンバーマンシリーズのように連鎖的な複数爆弾の一斉爆破という性能はなく、必ず一つの爆弾が個別に爆発する仕掛けとなっている。
  • 各ステージの通行路の道幅はキャラが1マス分通れる程の狭さとなっており、敵と正面衝突すると直接的にかわす事はできない。例えるならばドットイートの金字塔『パックマン』と同様のものと思ってもらえればいいかと。
    • 通行路には「通常の道」と「橋」の2種類のものが存在する。橋に爆弾を設置して爆発させると、その橋を陥没させる事ができる。陥没した橋は一定時間経過すると自動的に元の状態に修復する。
    • 橋を破壊する度にランダムで何かしらのアイテムが出現する(但し、一度破壊した橋を再度破壊してもアイテムは出現せず)。アイテムに関しては下記にて。
    • このゲームにおける攻略ポイントの一つとして「いかに橋を破壊して敵の進入を防げるか」という重要な点がある。
  • 爆弾の爆破を敵そのものに巻き込んでも若干ひるむだけで直接的に倒せる訳ではない。その為、ただ爆弾をぽんぽんと置いていけば敵を倒せるといった行動は本作には通用しない点に注意。
    • このゲームにおける敵を倒す手段は橋に爆弾を仕掛けそこに進入してきた敵を一緒に橋ごと陥没させる行動が唯一となる。よって、本作における敵の倒し方は、待ち伏せして橋に爆弾をしかける戦法が重要となってくる。
    • 但し、倒した敵は一定時間経過すると何度でも倒した数だけ復活し、完全に全滅させる事は絶対にできない。場合によっては無理に倒すよりも複数の敵をおびきよせて無駄に敵を復活させずにいるかという戦略性も必要となる。この辺がこのゲームにおける攻略ポイントの一つとなる。
    • 敵の移動先に爆弾を置くと、そいつはその場に立ち止まって爆破するまで動かなくなるという性質を持っている。これを利用すれば敵を足止めしたり、確実に橋陥没の巻き添えに食らわせるという攻略法も成り立つ。
  • 各ステージには適所に「ボート」が設置されている。これに接近すると主人公がボートに乗り、向こう岸の通行路へワープする事が可能。
    • 敵に追い込まれた状態でこれを利用すれば素早く別の通行路に回避でき、ピンチ状態から免れる。これもこのゲームにおける攻略ポイントの一つとなる。
    • 但し、一度乗ったボートは沈没し二度と利用できなくなる。よって、何度でも同じボートで行き来するような利便性はない点に注意。
    • 向こう岸に敵がたむろしている状態でボートに乗ってしまうと、何の抵抗もできずに敵に触れてミスとなるので、乗るタイミングに注意しなければならない。
  • 各ステージにおいて短時間でクリアできないでいるとBGMのテンポが上がり「Hurry Up!」が表示される。この状態でさらにクリアが長引くと地形を関係なしに動き回き爆弾の爆破や橋陥没の巻き添えが一切効かない無敵の飛行敵が出現し、さらにクリアが困難となるペナルティがある。
  • 橋を陥没させる度に何かのアイテムを落とす。以下詳細。
    • 「魚介類」…数種類存在するスコアアイテムで物によって入手スコアに相違あり。
      • ドットはフルーツアイテムなのに、何故スコアアイテムは魚介類なのかは謎ではあるが、その辺は気にしてはいけないのだろう。
    • 「靴」…そのステージ内にて主人公の移動スピードが上がる。ステージクリアかミスするまで有効。
    • 「時計」…一定時間敵の動きを止める。
    • 「爆弾」…画面内の敵をすべて倒してしまう。但し、上記にも述べたとおり、敵は何度でも即復活するので完全なる全滅ではない(下記の力こぶも同様)。
    • 「力こぶ」…一定時間主人公が無敵となり、触れた敵を倒してしまう。
    • 「ボート」…沈没したボートをすべて元の状態に修復する。
  • 途中復活の残機制ですべてなくなるとゲームオーバー。ミス後の復活時は一定時間だけ主人公が無敵(アイテムの力こぶと同じ効果)になれる救済処置が発生する。
    • 主人公がミスする条件は以下の通り。
      • 敵に触れる。
      • 橋にいる状態で爆弾を設置し、その爆破による橋陥没に巻き込まれる。
      • 設置した爆弾と同じ位置に立ち、その爆破に巻き込まれる(敵とは違い、主人公には爆破に対する耐性はない)。
    • また、敵接触以外のミス条件はボーナスステージにも適用されており、ボーナスだからとはいえミスしてしまうと残機をロスしてしまう。
      • とはいえ、ボーナスステージには敵が出現しないので爆弾を設置する意味合いは存在せず、わざと自爆する以外でミスする要因は全くない。
    • 有限だが途中コンティニューがあり、それを利用すれば途中復活の状態でそのステージを再開できる。
  • ゲームオーバーになった後にタイトル画面に戻ると、今まで進んだステージまでのステージセレクトが可能となっている。その状態でセーブして次回プレイ時にてロードを行えば、ステージセレクトが可能な状態での再開ができる。

評価点

  • ドットイートにボンバーマン的な爆弾配置操作を組み入れた試みはなかなか面白い。
    • 橋陥没で敵を沈める様は結構豪快である。
  • 1,500円というソフト価格で総ステージ数が100も用意されている。
    • 価格の事を考慮すればボリューム感がある。
  • グラフィック周りは一昔のレトロさを再現したかのような懐かしさを覚える反面、書き込み自体は割としっかりしており、主人公達の容姿に愛着を覚える。
    • BGMも癒される良楽曲メインとなっている。
  • 1ステージあたりのテンポが非常にさくさくで、軽快に次ステージに挑みたくなる面白さを持っている。
  • ステージセレクトのおかげでぶっ続けで100ステージをプレイし続ける負担もなく、いつでも好きなだけ確実にステージ攻略が可能。

問題点

  • 総ステージ100といえば聞こえはいいが、そのステージバリエーションがかなり少なく、同じようなステージが集まったような内容でしかない。
    • 「メイン敵」と「時間経過による飛行敵」の2種類しか敵がいない。しかも、後者はよほどステージが長引かなければ出現しない為、実質の敵はガチでメインの1種類しかいない
    • 橋やボートなどの仕掛けも全編通しても1種類しかなく、「先に進むと新たなる仕掛けが増える」という楽しみすらもない。すなわち本作におけるステージは「すべて同じ素材で繋ぎ合わせて地形や敵配置を変えただけ」という寂しいものであり、TVゲーム誕生期並に質素な内容となってしまっている。
    • 一応はステージによって地形や敵の色が変化したり、フルーツアイテムが別の果物に差し替えられていたりという外観上の変化があるのだが、プレイしていくうちにステージが似たようなものでしかないという事実に気付くのもそう時間がかからないだろう。
  • 直接的に敵を倒せる手段を持っていないこのゲームにおいて、じわじわと敵に追い詰められて袋小路にされてミスするケースが多く、難易度は思いのほか高い傾向にある。
    • アイテム効果などを除けば、敵を倒す方法が爆破による橋陥没の巻き添えしかない。それでいて敵が粘着的に複数でこっちに向かってくる為、敵と敵との板挟み(もしくは行き止まりによる敵に追い詰められる)に遭遇しやすい。もしその状態で付近にボートや一部アイテムのような回避手段が存在しなければどうあがいてもミスは避けられず無抵抗のままに残機を大量ロスする事態が(特にプレイに慣れていない時にて)頻繁に発生してしまいがちである。
    • とはいえ、本作には途中復活の有限コンティニューやステージセレクト機能が完備されている影響で、ミス後の負担は少なくそれらを利用すれば大して苦戦するような場面は皆無である。もしノーコンティニューにこだわらないのであればクリアする事は容易いと思われる。
    • また、ステージバリエーションが少ないゲームなので初期ステージと後期ステージの難易度の差がほとんどなく、どのステージで挑もうが難しさに大差がない*2というバランスとなっている。そういう意味では「難関がなくてやりがいにかける」とも「終始同じノリで安心したクリアが望める」ともいえる模様。
  • 全ステージをクリアしても主人公の絵と共に「」という一文字でゲームが終了し、エンディングやスタッフロールは一切存在しない。
    • さらにはステージクリア後のおまけ的なサプライズも用意されておらず、最低限の楽しさしか存在しない素っ気無さとなっている。

総評

価格の割にはステージ数が多いのは嬉しく、懐かしのドットイートに『ボンバーマン』的な爆弾要素を入れた発想はいい線いってるものの、あまりにもステージバリエーションが少ないのが残念な一作。


その後の展開

  • ゲームアーカイブスで300円で配信されている。

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最終更新:2023年10月05日 19:53

*1 説明書にはキャラの詳細が書かれていないので名称などは不明。また、舞台設定やストーリーなども書かれていない。

*2 一応はステージを進めるにつれ、敵の移動速度が若干早くなるという差はある。