G1グランプリ
【じーわんぐらんぷり】
| ジャンル | シミュレーション |  
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| 発売元 | 元気 | 
| 発売日 | 2012年5月24日 | 
| 価格 | 6,090円(税込) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1個 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | カードによる生産など新しい試みの数々 | 
 
概要
自分が馬主となって競走馬を生産し、レースに出走させて賞金を稼ぎ、馬主としてのランクを上げていく競馬ゲーム。
『ダービースタリオン』や『ウイニングポスト』とも異なる新しいスタイルになっている。
特徴・評価点
カードによる競走馬生産
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このゲームでは種牡馬と繁殖牝馬が共にカードになっていて、これを合成することで競走馬を生産する。
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カードは1回限りの使い捨てで、使用すると次に手に入るまでその種牡馬や繁殖牝馬は使えない。
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ゲームスタート時にもらえる繁殖牝馬と自家生産の繁殖牝馬及び自家生産の種牡馬は入手時9枚もらえる。
 
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カードの種類は種牡馬、繁殖牝馬共に豊富でステイゴールドやディープインパクト、ブエナビスタなどの国内や海外の現役種牡馬や繁殖牝馬はもちろん、
 惜しまれつつこの世を去ったサンデーサイレンスももちろん登場し、パーソロンやミルリーフ、ノーザンテーストなどの歴史に残る名種牡馬もいる。さらには世界的な伝説の種牡馬ノーザンダンサーまで登場する。
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競馬ファンにとってうれしいのはライスシャワーやサイレンススズカ、ラインクラフトなど引退前に非業の死を遂げた馬も全てではないが種牡馬や繁殖牝馬として登場していることだろう。
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一部のカードにはスーパープレミアムというレアバージョンが存在する。
 
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カードを選択するとインブリードやニックスなどの、配合理論によって決まる相性が表示され、相性がよければいい馬が生まれやすい。
 
騎手
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このゲームは騎手が実名で登場している。
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騎手に関しては武豊や安藤勝己といった有名騎手からデビューしたての見習い騎手、さらに古今東西の実力地方騎手や短期限定としての外国人騎手まで登場しており幅広い(戸崎圭太ら一部の地方騎手はなぜか外国人騎手と同じ「短期限定」枠で登場している)。
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なお主要騎手で藤田伸二騎手だけは登場しない。これはダービースタリオンの時に藤田の能力設定や肖像権等で揉めたためといわれる。
 
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厩舎によって所属騎手が4人ずつ設定されており、そこの厩舎以外に入厩させるとその騎手に騎乗依頼する事はできない。
 
調教とレース、スキル
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このゲームでは調教は完全におまかせで、8つある厩舎のうち初めはゲームスタート時に選択した所にしか預けられない。預けられる厩舎を増やすためには親睦パーティーを開く(オフィスから購入する)必要がある。どこが増えるかはランダムだが、リセットで調整できる。
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ローテーションも任せるか、出走を指示するかの切り替えがいつでも出来る。ローテーションの画面では出走予定のレースにどこまで仕上げて出すかを指示できる。
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レースは中央だけでなく、地方や海外の重賞レースも豊富に用意されている。
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ファンファーレは著作権の問題から本物ではなく違う曲になっている。
 
 
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レースシーンは公式PVの謳う通り、制作のこだわりを感じさせる作りとなっている。
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実際の競馬中継さながらのカメラアングルやナイター競馬等が再現されており、読み込み時間はあるもののよく出来ている。
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馬群の動きもよく出来ており、馬が左右に小刻みに動く等の不自然な動きも見られず、理不尽な不利も全くないとは言えないがあまり起こらない。
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モーションにも力が入っている。馬の動きは常に一定ではなく、首を大きく動かす馬もいればあまり動かさない馬もいるし、カーブでは曲がる方向に首を向ける。直線では脚色が良いほど足運びが早くなり、騎手は腕を大きく動かして手綱をしごいたりムチを振るうなど、色々作り込まれており、カメラアングルと相まって迫力あるレースシーンを演出するのに一役買っている。
 
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レースに勝つとカードチャレンジができカードを1枚もらえる。カードチャレンジは3つの袋(トレカが入っているようなパッケージ)のうち1つを選ぶ。レースの種類や格によってもらえるカードが変わってくる。牝馬限定戦なら必ず繁殖牝馬がもらえ、海外レースなら海外の種牡馬や繁殖牝馬が出やすいといった具合。
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競走馬の能力はレベルとサブパラメーターで表されている。
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レベルは主にスピードを表し99まであるが馬によって限界が決まっていてそれ以上は伸びない。GIに勝つためには55くらいは必要。
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サブパラメーターは気性や勝負根性、ダートや坂の適性などがSからEまでのアルファベットで表されている。
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これによって「全般的に高い能力を持つが左回りだけは苦手」や「根性はあるけど坂が苦手」等の個性が生まれてくる。
 
 
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競走馬には上記の能力以外にレースで発動するスキルを持つ馬がいる。
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スタートで一気に前に出る「スタートダッシュ」、最後の直線でスタミナの減少を抑え逃げ切りを図る「一人旅」後方から追い上げる脚が長持ちする「スパート」等系統がいくつかありそれぞれ3つのレベルがある。「天馬」などのスペシャルスキルや「砂被り癖」などのマイナススキルもある。
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スキルは配合することで子供に受け継がせることができ、両親が同じ系統のスキルを持っていたり、組み合わせるとランクアップしたりする(一人旅(逃げレベル1)+一人旅で逃避行(逃げレベル2)など。)。
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スキルの発動は効果音とともに馬にエフェクトがかかり、発動が即座に確認できる。種類までは分からないものの、CPU馬も同様に確認が可能。
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プレイヤー馬のスキルはレース中も下画面に表示され、発動の有無も確認できる。
 
オフィスとクエスト
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オフィス画面ではゲームスタート時に選んだ秘書があいさつをしてくれる。
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秘書は4人(隠し含む)いて、それぞれ個性がある。
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オフィスではクエストを受けたり、データを確認したり、牧場の設備や遠征用の馬運車や飛行機や自家生産種牡馬や繁殖牝馬のスロットを買える。
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クエストは関西弁をしゃべる芦毛馬「ウマピー」がテレビの取材として依頼してくる物と、いつの間に通信で配信されていた(配信終了したが・・・(後述))ダウンロードクエストがある。ダウンロードクエストではウマピーと同じく関西弁をしゃべる黒い馬「ブラピー」が登場する。
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クエストをクリアするとクエストに応じたアイテムやカードなどがもらえる。
 
 
問題点
いろいろと不親切
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操作がほぼタッチオンリーで、ボタン操作が効くところと効かない所がありわずらわしい。
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週や月を送ること自体はどの画面でもできるのだが、送るたびにオフィスに戻ってしまい、いちいち画面を切り替えなければいけない。
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カードは使い捨てのため、使いたいタイミングで使いたいカードが無い、という事態が起こりやすく、自由な配合があまり楽しめない。
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特に、繁殖牝馬のカード枠に限りがあるため、相性の良い種牡馬がいないなどの理由でカード合成を見送ると、一年間その枠を潰すことになる。カード入手によるカード枠の超過の度にカード売却画面が出るのも煩わしく感じてしまう。
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その週の行動を変えない限り、レース結果や勝利後の3枚のカードは同じになるため、少々面倒だがリセットを繰り返し欲しいカードを選ぶという手もある。望みのカードが手に入るとは限らないが。
 
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カード合成画面で表示されるのが相性値だけであり、かかっているインブリードやニックス他の配合理論を確認できない。
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ほかのプレイヤーと対戦するために馬のパスワードを取れるのだが、自分の方で対戦モードに登録するとパスワードが取れなくなる。
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隠し秘書を出すための条件が非常に厳しい。
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オフィス画面で購入できる物をすべて購入したうえ(2000億ほどかかる)で、さらに500億が必要になる。
 
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対戦モードでは天気と馬場状態以外の条件を自由に決められない。
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実在のGIから開催するレースを選ぶ形になっており、出走条件もそのままなので馬の性別と年齢によっては出す事ができない。
 
レース関連
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レースシーンで能力が高いとほとんどぶっちぎりになったり、レコード更新になってしまうなど、現実離れしている。
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ライバル馬だけでなく自分の馬でも強くなると勝つときにはこうなりやすい。
 
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一部のライバル馬は出てくるレースが決められているのだが、それ以外の馬は現実では出ていないレースも含めてあり得ないローテーションで出てくる事がある。
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最後の直線で内がまったく開かないことが多く、外に持ち出しにくい内枠や先行と差しがやや不利になっている。
バグやミスが多い
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クエストを受けた際に対象レースの前に他のレースを挟むと(レースに出たのがクエスト対象馬ではなくても)それに負けただけで失敗にされたり、ずっと挑戦中のままになってウマピーが消えてしまうバグがある。
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スキルの継承やランクアップがおかしい点がある。
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種牡馬や繁殖牝馬の距離適性の下限がおかしくなり、下がりすぎると正しい適性が発揮されなくなる。
総評
名作には一歩及ばないものの有名競馬ゲームにも引けを取らない出来で、十分に楽しめるゲームである。
修正パッチ
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2012年10月12日になんと修正パッチが配信。上記のウマピーバグやパスワード関連等大きく修正された。
 これまでに配信されたダウンロードクエストも全て入っている。
最終更新:2025年09月28日 21:56