ルイージマンション2
【るいーじまんしょんつー】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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メディア
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1Gbyte3DSカード
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発売元
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任天堂
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開発元
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任天堂 Next Level Games
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発売日
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2013年3月20日
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定価
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4,800円
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プレイ人数
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1~4人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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廉価版
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ハッピープライスセレクション 2016年3月17日/2,700円(税別)
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判定
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なし
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ポイント
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待望の続編 基本は良いが粗も目立つ みんなでお化け屋敷探索も可能
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マリオシリーズ・関連作品リンク
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ルイージマンションシリーズ 1 / 2 / AC / 3
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概要
多くのルイージファンが待ち望んだ『ルイージマンション』の続編。
前作同様にオバケを吸い込む掃除機「オバキューム」を駆使しながら、屋敷を探索するのが目的。
それに加えて3DSならではの新要素を追加し、ボリュームはさらに増大している。
新要素
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複数の屋敷
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前作ではたった1つの屋敷の中のみを探索していたが、本作ではギミックやステージ構成が全く異なる複数の屋敷を探索する。
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屋敷毎に異なるミッションが用意されており、それらをクリアしながら冒険していく。
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ストロボ
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所謂チャージ攻撃。通常の懐中電灯で照らしただけでは怯まないオバケに対して使用する。
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これを用いなければ倒せないオバケもいるが、オバケの中には様々な手段で光を回避しようとするものもいるので、一筋縄ではいかない。
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マルチプレイ
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「テラータワー」と呼ばれるステージで、最大4人までの協力プレイが可能。
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その他変更点
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お金の使用目的の変更。前作ではエンディングでの最終評価に関係していたが、本作では貯めた額に応じてオバキュームがパワーアップされるようになった。
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蘇生アイテム「黄金の骨」の追加。これを持っていると、ライフが0になっても一度だけライフ満タンの状態で復活できる。
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ちなみに使わずクリアすると200コインに換算される。
評価点
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ボリュームの倍増
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前作が(GC最初期の作品とはいえ)非常に内容が薄かったのに対し、本作では倍以上のボリュームになっている。
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各ステージに隠された宝石集め、マルチプレイなど、やり込み要素もある。
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豊富なギミック
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ステージ毎に様々な仕掛けが存在しているのだが、そのどれもが非常に特徴的で面白い。
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植物だらけの屋敷では植物を用いて、機械だらけの屋敷では機械を用いての、様々なギミックを見せてくれる。
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ステージの演出
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お化け屋敷らしく時にハラハラさせてくるのはもちろんのこと、ステージ内の作りも凝っていて、雨が降っている時の演出もなかなかに素晴らしい。
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前作みたいにテキストで反応する要素がないのが少々残念だがルイージ自身も、臆病ながらも果敢にオバケに立ち向かったり、時には口笛を吹いたり、シャワーを浴びている時はちゃんと体を拭ったり、オバ犬に懐かれた時に笑ったりするなど、ルイージ特有の可愛らしさ、時に格好良さも立派にアピールしている。
賛否両論点
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ミッションクリア後の仕様
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本作では屋敷毎に用意されたミッションをクリアする度に、強制的にオヤ・マー博士の元(ステージセレクト)へと戻される。挑戦するミッションに応じて、屋敷内の探索できる範囲も変わってくる。
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また一つのミッションで詰まった場合、そのミッションをスルーして別のミッションに挑戦…ということも出来ない。
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分かりやすい形でヒントや次の目的地が明示される為、「次に何をすればいいか解らなくなる」という事は無い。しかし前作のように屋敷を自分のペースで自由に探索することが難しい為、「劣化した」とみなすユーザーも一部には存在する。
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謎解きの難解さ
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最近のマリオシリーズは低難易度化の傾向があったため敢えて難しくしたとも考えられるが、謎解きのためのギミックが分かりづらい。
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特にやり込み要素の一つである「宝石」を自力で全て見つけるのは非常に難しく、攻略本などを見ない限りは総当たりでのプレイが求められる。
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ステージをクリアするためのギミックは、ヒントや次の目的地を明示する機能により多少歯応えがある程度に収まっている。
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タイムは記録されるが時間制限は無くじっくりと試行錯誤できる仕様であるため、この難易度をやり応えがあるとして歓迎する人もいる。ただし、後述する中断不可の仕様がネックとなってくる。
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携帯機で発売されたこと
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前作はGCで豊富なボタン数を利用してお化けを吸い込む爽快感を演出していたが、本作はボタン数が少なく、前作の操作性を踏襲しにくい携帯機での発売であったため、前作ファンから不満や批判が大きい。
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『Wiiであそぶセレクション』というGCソフトをWiiコントローラーで遊べるように最適化してリリースするシリーズが展開されており、ヌンチャクコントローラーというより本作のゲーム性に適した周辺機器も出ていたのだが、前作はシリーズ対象外だったため、続編は据え置き機で遊びたいという意見が多かった。
また、後述のように操作性が劣化していることを始め、携帯機のゲームとしても不備が多いことも不満と批判を後押ししていた。
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シナリオ関連の消化不良感
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この作品はれっきとした『ルイージマンション』の続編なのだが、説明不足な点や前作から代わり映えしない点が妙に目立つ。
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「キングテレサ」がどのように復活したのかは不明で、どのような経緯でマリオをさらったのかも不明。
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前者については「霊力をフル稼働して絵画から脱出した」という仮説を考えることは出来る。あくまでも仮説止まりではあるが。
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前作とシチュエーションがほぼ共通していることもあって、登場人物に新規要素はほぼ存在しない。精々テレサ以外の雑魚オバケの見た目が変わった程度。
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『ルイージマンション』関連作をシリーズ作品として見た場合、上述した理由から本作は続編としてあまりにも薄いという指摘がなされている。
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前作や他の作品に出演した時に比べてオヤ・マー博士の性格が悪くなっている。
問題点
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操作性の劣化
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GCソフトである前作ではCスティックでオバキュームの高さと角度を自由に調整できたのだが、3DSにはアナログスティックが1つしかないので、本作では高さの調節しかできなくなっている。
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3DSにはもう1本のスティックが搭載されている周辺機器「拡張スライドパック」があるのだが、本作には非対応。
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ミッションが中断不可能
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ただでさえ謎解きが難解にもかかわらず、「プレイ途中での中断」ができない仕様。下手をすれば何十分もプレイするはめになる。
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中継ポイントが存在せず、一度ゲームオーバーになるとミッションのスタート地点に戻されるため非常に面倒くさい。
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そのためミッション中は腰を据えてのプレイがほぼ前提となり、携帯機である手軽さ・快適さが激減してしまう。
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クリア時のランクに多大な影響を与えかねない一部ギミック
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ネタバレ注意!
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ゲームの展開が中盤に差し掛かる頃に待ち受けているとあるボスステージには大階段が設けられており、これを上まで登っていくとボス戦に突入する。
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この大階段は左右と中央の3列分の階段が並んだ物となっており、正解ルート以外の階段を登ってしまうと一番下まで落とされて雑魚オバケに襲われてしまう。
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それだけならまだいいのだが、問題は正解ルートが完全にランダムで決定されるという事。早いタイム(≒高いランク)でクリアするにはリアルラックが必須となる。
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一度落ちてしまった箇所までは目印が出てくる上、落とされた地点から先を遠くからよーく見れば正解ルートが分かるようにはなっている。とはいえこの救済措置を利用可能になっている時点で、一番下までの落下と雑魚オバケとの戦闘で大きくタイムロスしている事には変わりない。
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テラータワーにまつわる問題
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バグが極めて多い。タンスの裏に閉じ込められ一切の操作ができなくなったり、鍵を手に入れてもゲームが進まなかったりするなど致命的な物も存在する。
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この点から「エラータワー」と皮肉を込めて呼ばれることも。
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マナーの悪いプレイヤーも多い。最終的にはプレイヤーの問題となってしまうが、何かしらの悪質プレイヤー対策は欲しかったところ。
総評
ボリューム面においても問題点においても、前作の倍以上の出来となった本作。
探索系のゲームが好きなプレイヤーにはうってつけの作品ではあるものの、万人受けする作風とは言い難いのが難点。
また、前作の続編としては若干消化不良な点も見受けられる。
余談
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本作のCMは、ゲーム内の各シーンを流しつつ語りが入るというありきたりなものだが、その語りを担当しているのはなんと怪談トークの大御所・稲川淳二氏である。
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氏の十八番である江戸っ子口調で語られるこのCMは一見の価値あり。
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公式サイトのキャッチコピーでは「不気味な洋館でマリオの弟を待っていたのは……」と何故かルイージの名前が伏せられていたため、ネタにされることがある。
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海外版のタイトルは『Luigi's Mansion: Dark Moon』となっておりナンバリングではなくサブタイトルが付けられている。
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本作は売り上げ本数がパッケージ版とDL版を含め、百万本を突破したことが2013年12月の『Nintendo Direct 2013.12.18』で岩田社長から語られたのだが、その際に「私も含め、社内の誰もまったく予想できませんでした」とコメントされた。
その後の展開
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2024年6月27日に『ルイージマンション2 HD』がSwitchで発売。
最終更新:2024年10月21日 12:18