この項では360版『ドリームクラブ』と、PSP/PS3移植版について言及しています。
判定は360版/PS3版がバカゲー判定、PSPが劣化ゲー判定です。
【どりーむくらぶ】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | Xbox 360 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | D3パブリッシャー | |
開発元 |
ドリームエックスクリエイト タムソフト サウンドエイムス |
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発売日 | 2009年8月27日 | |
定価 | 7,140円(税込) | |
プレイ人数 | 1人 | |
通信機能 | Xbox LIVE対応(通信対戦、ダウンロードコンテンツ) | |
レーティング | CERO:C(15才以上対象) | |
廉価版 | プラチナコレクション: 2010年3月11日/2,940円 | |
配信 | ゲームオンデマンド版: 2010年10月27日/2,600円 | |
判定 | バカゲー | |
ポイント |
「夜のお店」で働く女性ヒロインという異色のギャルゲー ヒロインとひたすら会話できるシステムや「酔い」の再現 「カラオケ」で行われる美麗な曲やダンスも魅力 ゲームとしての戦略性はやや乏しい 選択肢によっては理不尽で唐突な暴走を見せる主人公 メインヒロイン「最高のお友達です!」 |
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ドリームクラブシリーズ |
SIMPLEシリーズや女性向け恋愛シミュレーション(乙女ゲー)で有名なD3パブリッシャーによる恋愛シミュレーションゲーム(ギャルゲー)。
タイトルにある「ドリームクラブ」とは、いわゆる「夜のお店」である。
本作はその「夜のお店」を舞台に、「飲酒」をしながら「ホストガール」と呼ばれるお店の女の子達とコミュニケーションを取って仲を深めていく。
このギャルゲーとしてはかなり特異な設定が、本シリーズの最大の特徴となっている。
これは同社が過去に発売したホストクラブを題材にした乙女ゲー『ラスト・エスコート』シリーズの男女逆転版と言える。
また同社の過去作『Love Songs』『THE ホストしようぜ!』などを昇華させたとみられる部分も一部に見受けられる。
キャラクターは全員3Dモデルで描かれている。
キャラクターデザインはライトノベル『とある飛空士の追憶』(挿絵)やアニメ『輪廻のラグランジェ』で知られる森沢晴行氏。
同社の看板キャラクターである「双葉理保」もヒロインの1人として出演している。
プレイヤーの分身である主人公(名前入力可能)はある日、街で「ドリームクラブ」の受付嬢(*1)に呼び止められて、半ば強引にクラブの会員へと指名されてしまう。
そこは大人の社交場であり「ピュアな心の持ち主だけが週末の夜に入店できる」という、存在自体が都市伝説となっている不思議なクラブであった。
主人公は突然のことに戸惑いながらも、ドリームクラブに通い始め、そこで働く「ホストガール」と呼ばれる女の子達とお酒を楽しく飲み交わす。
いつしか彼女たちも、仕事を超えた親愛の情を主人公に寄せ始める。
しかし、会員権が続くのは1年間でしかない。その期間中、あなたは本懐を遂げられるだろうか…
+ | ホストガール紹介 |
+ | しかしその結末は……? |
「キャバクラ(に似た店)」という設定と「酒を飲む」という要素が非常に特徴として突出している。
実際にその設定が「お酒を飲んで話す」という、他のゲームではあまりないヒロインの個性の引き出し方、特徴的なゲームシステムに繋がっている。
「正統派」とは余りに程遠い色物的な設定に、ヒロインたるホストガール達にも身構えてしまうプレイヤーもいるかもしれない。
だが、(ごく一部の展開を除けば)その点は問題なく、魅力的なヒロインも多く登場し、恋愛シミュレーションゲームとしての根本的なイメージや楽しみ方から外れてしまうようなことにはなっていない。
他にもグラフィック、カラオケの楽曲やダンス、膨大なボイス量などといった演出面の拘り・ボリュームはシリーズを通しての主力武器となり、次作以降にも引き継がれている。
一方、実際のところあまり根本的なゲーム性は高くないものも多い恋愛シミュレーションゲームというジャンルだが、本シリーズもその傾向は強い。
「とにかく一杯女の子と喋れる」という高い独自性に魅せられたファンも多い反面、「『ゲーム』としての面白さは薄い」という点で微妙に感じたというプレイヤーも散見され、評価は分かれる。
初出となる360版については、UIやバラエティ性等での物足りなさもやや否めない。
丁寧に作りこまれており「良作」としての側面も持つが、それ以上の「ネタゲー」「バカゲー」要素に満ち溢れており、そして明確な欠点もいくつか持っている。
とにかくおよそ他に類のない、特異なゲームであることだけは間違いない。
なお、現在は後述の通り移植版となるPS3版が発売されており、この無印に関しては基本的にそちらのプレイを推奨する。
【どりーむくらぶ ぽーたぶる】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | ![]() |
対応機種 | プレイステーション・ポータブル | |
発売元 | D3パブリッシャー | |
開発元 |
ドリームエックスクリエイト (メイン開発)タムソフト (音響・ボーカル曲)サウンドエイムス |
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発売日 | 2010年10月28日 | |
定価 | 5,040円(税込) | |
判定 | 劣化ゲー | |
ポイント |
無茶移植だが頑張って移植はされている しかしやはりロード時間や描画に余波が PSPしか持っていなければまぁ…な出来 |
第2作『ZERO』の発売を控えた中販売された、PSPへの移植版。
ゲーム内容に大きな変更は無く基本的には単純移植となるが、ハードに合わせた細かい修正や追加要素はいくつか存在する。
『アイドルマスター』に続き360を代表する萌えゲーのひとつとしての立場に収まりつつも、プレイヤー層のやや狭い360という場から飛び出したいというメーカーの意図、自分の持っているハードに来て欲しいというユーザー需要のマッチした作品ではある。
しかし、やはり3Dキャラオンリーの本作に、360 → PSPというハード性能差は大きかった。
確かにPSPも当時の携帯機では最も高性能なマシンではありそれ以上の選択肢は無く、移植自体も若干の改良は見られる。
だが、本作を語る上でロード時間と描画の問題はどうしても評価から外れ得ない。
一応、移植元から削除されたのはDLCぐらいであり、ロード時間をそういうものだと割り切って満足しているプレイヤーもそれなりには存在する。
ただ、基本的には勧められる出来とは言えず、携帯機でプレイするとしても次作『ZERO』のポータブル(PSV版)の方が良いだろう。
【どりーむくらぶ こんぷりーとえでぃぴょん】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | ![]() |
対応機種 | プレイステーション3 | |
発売元 | D3パブリッシャー | |
開発元 |
ドリームエックスクリエイト (メイン開発)タムソフト (音響・ボーカル曲)サウンドエイムス |
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発売日 | 2012年11月15日 | |
定価 |
通常版:7,140円(税込) ダウンロード版:6,090円(税込) |
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判定 | バカゲー | |
ポイント |
追加要素の加わった完全版 UIの逆輸入により遊びやすさも改善 |
PS3への移植版。
続編である『ドリームクラブ ZERO』のシステムが逆輸入されている。
360版からプレイアビリティが向上し、追加イベントや追加衣装もありと、ハードの違いを除けば完全な上位互換となる。
いわゆる完全版ではあるが、移植元の発売から3年が経過しているため追加要素の導入は必然だっただろう。
あくまで移植であり、360版からのファンがまた買い直す程の内容ではないが、新規ファンならこちらを買うべきと言える。
ただし、追加キャラの存在や温泉デート等のイベントから、続編『ZERO』を先に勧められることも多い。
*1 シリーズほぼ全作に登場している謎のキャラ。単なる一従業員と思いきや、続編以降では運営役員クラスの権限をもっていると思しき描写も…。
*2 本人は「ツキノワグマだから大したことない」と言い張る。
*3 アンドロイドの「アイリ」を除く。
*4 「本職」や「将来の夢」を持っており、ホストガールはあくまで一時的な仕事、という娘がほとんどである。
*5 別に本気で怒っている訳ではなく、あくまでネタの範疇である。
*6 七色の層になったカクテル。見た目にも綺麗で、再現したファン動画等も存在する。
*7 「可愛いカラオケ」「可愛いからOK」等の意味を込めた略称とのこと。
*8 亜麻音役の小清水亜美氏がはっちゃけて歌ったところ、「流石にメインヒロインなので…」と止められたいうエピソード有り。
*9 高価な宝石だとかそういったものではなく、多くは若干値の張る日用品やグッズの類。
*10 それ以前にD3パブリッシャー自体、本作発売の約1ヶ月前にバンダイナムコゲームスの完全子会社となったので発売時点でも特に問題視はされていなかった。
*11 どんな形であれ、ひとまずEDまでプレイを続けないと周回が行えない。
*12 事前にアクセサリをプレゼントしておいて、店内で付けて貰った時にだけ聞ける会話がベストエンドに必須となる。
*13 理保のみ、担当声優である後藤邑子氏が入院療養中であったためイベントは追加されていない。
*14 「DREAM CLUB」という英字表記が他社に商標登録されているからという憶測があるが真偽不明。
*15 廉価版が早期発売される主な理由は、中古市場での売れ筋商品となってしまいメーカーに利益がもたらされないという事態を回避するためである。
*16 参考までにるいは88・62・90。これでも充分すぎるほどナイスバディである。ちなみに、るいは全ホストガール中3番目にナイスバディであり、一番は理保の96・59・85。いくらゲームとはいえ無茶苦茶であるが、それに迫ってしまっている原田氏も凄い。
*17 もちろん「ルパンIII世」から。
*18 原田氏は『Piaキャロットへようこそ!!3』のイメージソングで歌手デビューし、同年に声優デビューも果たしている。