【どどんぱちだいおうじょう】
対応機種 | アーケード | ![]() |
ジャンル | シューティング | |
販売元 | エイエムアイ | |
開発元 | ケイブ | |
稼動開始日 | 2002年4月5日 | |
判定 | ゲームバランスが不安定 | |
賛否両論 | ||
ポイント |
高難度弾幕STGのターニングポイント 演出面のクオリティは非常に高い 高難易度に加えやや理不尽な仕様 超難易度の怒涛の2周目 難易度の高さが一種のカリスマ性に 「ブラックレーベル」は遊び易い良調整 |
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ケイブSTGシリーズ |
ケイブの看板タイトル『首領蜂』シリーズの4作目(ナンバリングになっていないのは『II』の存在が原因であると思われる)。
シリーズの方向性を決定させた『怒首領蜂』の内容を踏襲しつつ、敵の攻撃が激化する代わりに自機の攻撃力アップ&スコアを稼ぎやすくなる「ハイパー」等の新要素が追加された。
この前後においても難度の高さに定評のあるケイブが世に放ってしまった、ある意味到達点。その開発姿勢はPS2版での「死ぬがよい」の後付(*1)キャッチコピーによって端的に表明されることとなった。
本作の後比較的近い時期にリリースされた『ケツイ~絆地獄たち~』と共に、一時期はケイブ製弾幕系シューティングの最高難度作品と評されていた(*2)タイトルで、今なお「最高難度の弾幕系STGと言えば?」という話題ではよく名が挙がる作品の一つである。(*3)
難度の高さばかりが喧伝されるが、緻密な解法を要求するゲーム性・グラフィック・サウンドなど非常に高度に作りこまれた作品であるのも事実で、シューティング史に残る名作として評価されることも多い。
1000年前、無人の機械兵器同士による世界大戦があった。人類の代理戦争であったはずの戦いは、やがて人の手でコントロール出来なくなるまでに拡大。
全てを失った人類は、過ちを二度と繰り返さぬよう、その兵器のことごとくを月に封印した。
その後、ロボット技術が再び大きく発展し、人々は平和を謳歌していた時代。
月において封印されていた機械兵団が復活し、地球侵攻の動きを見せていることが確認され、国連軍は月の首都に向けて先制攻撃を仕掛けていった。
月へ飛び立つ者達の傍らには、知性や感情を持つ兵器強化用人型ロボット「エレメントドール」たちの姿があった。
かくして、機械対機械の戦いという過ちはここに繰り返されようとしている…。
+ | 1周目の難度曲線の具体例 |
ケイブの前身ともいうべき東亜プランが10年前に送り出した『達人王』からせっかく遊び易くなったのに、再び「超高難度化」という路線はやはり手放しに褒められるものではなかった。
その一方でゲームシステムやグラフィック・BGM等は非常に丁寧な作りであり、「理不尽で低品質なクソゲー」ではない事は間違いない。
なんだかんだ言っても家庭用移植の機会が多く、様々な分野の著名人にもファンがいることからケイブの代表作のひとつになっており、難度や世界観・操作感やシステムなどよくこの作品が判断基準になっていることも多い。
挫折したプレイヤーが多すぎるのも事実ではあるが、本作のクリアを目標とするプレイヤーも未だに多く、シューターの到達点として認知されている節もある。
ケイブはその後『ケツイ~絆地獄たち~』を経て、ゲームコンセプトの方針を変えていくことになっていく。
*1 「死ぬがよい」というキャッチコピー自体はアーケード版では使用されず、PS2版の発売の際に使用されている。
*2 個人差はあるものの『ケツイ』と比較しても『大往生』の難度は頭一つ抜けていると言われる。
*3 なお、STG全体の高難易度化は1980年代後半から指摘されており、本作でそのピークを迎えたというわけではない。 弾幕系STGに限って言えば間違っているとは言い切れないが。
*4 次ステージ開始時にストック分まとめて出現する。
*5 1P側はステージ道中が80フレーム、ボス戦は120フレームだが、2P側は道中、ボス戦共に80フレームになる。
*6 使用している基板が「448×224」という若干小さく、かつかなり特殊な解像度を採用しているため。
*7 スタッフロールでは「SUPER ADVISER」の役職で彼の名前が記載されている。
*8 通常は1個だがポッド回転中に破壊すると2個出現する。
*9 『最大往生』の方は攻撃パターン一巡後の第2波が難しくなるが、大抵それまでに倒されるのであまり問題になってない。むしろポッド破壊時のボス本体のノックバックにより弾幕が一時的に薄くなるメリットがあるため、ポット破壊を推奨される事が多い。
*10 左右両端パーツを破壊してから、本体をボム以外でとどめを刺すと隠し1up出現。
*11 ステージ内に隠された蜂アイテム10個全てを回収、かつ最初回収~最後の取得の間でノーミス。達成時は獲得スコア表示に大文字で「×2」の表示が追加され、以降のステージにて基礎点が上昇する
*12 この部分のみゆっくり文字送りされる
*13 本作で画面内に表示できる敵弾数は最大210発。ちなみに前作『怒首領蜂』で使われた基板は最大245発まで表示可能だった。
*14 稼働当時のアルカディア集計ではAタイプBタイプの2部門集計だった故に、EXとLどちらが稼げるかというのが問題となった。2019年JHAでのルール改正で各タイプ×エレメントドール別集計に変更されたので、あくまでもハイスコアに関しては当時の話。
*15 ミス時のパワーアップアイテムは「累計ミス数-1」の数が放出される。最大8個まで。
*16 2周目の追加エクステンド条件は「残機0で突入したステージをノーミスでクリア」に変更されている。
*17 秋葉原Heyでも一時期リセットスイッチを用意していたが基板の故障により、復帰後は黒固定となった。
*18 緋蜂はボムバリアが優先されるため、回復なし。
*19 アーケードゲームがCS機に移植される場合、クレジット数に制限が設けられているケースがあるが、それだとクリアできない人がいるため「プレイ時間に応じてクレジットが増加する」等の救済措置を用意している場合がある。
*20 そもそもアーケードゲームは短時間で終わらせることを前提に作られているため、ただ単に移植しただけではボリューム不足になりがちである。その為、CS版においては新たな要素を多数追加してボリュームアップを図ることが多い。ダウンロード販売が普及してからは、アーケードSTGなどの小規模な作品はDL販売/配信が主流となっている。
*21 もっとも上級者でも初見プレイでは研究の為にコンティニューし続けることも普通である。
*22 CS機の性能が低かった頃はゲームセンターに行かないとプレイできないことがアーケードゲームの魅力であった。アーケードゲームが自宅で存分に楽しめることがゲーマーの夢であったが、いざそれが当たり前になると皮肉にもアーケードゲームの価値が下がってしまい、業界全体が衰退してしまった。以後、アーケードゲームはゲームセンターでしか体感できない要素を押し出したり、逆に移植を前提とした展開を行うようになった。また、依然として移植度の高い・遅延が少ない移植ソフトがないアーケードゲームの移植にも需要があり、レトロゲームやeSportsの種目に選ばれているアーケードゲームの忠実移植は喜ばれる。
*23 アーケード版準拠の「ハードコア」、スーパーイージー準拠の「カジュアル」、前述のアレンジモード準拠の「アレンジ」の3コースから選択。
*24 起動時のバージョン選択も再現されているが、ブラックレーベル収録の白版はオンラインランキング集計対象外となる。
*25 続編である『怒首領蜂大復活』でも隠し要素扱いとなっていた。
*26 なお、「大往生」の意味は「少しの苦しみもなく安らかに死ぬ。もしくは立派な死に方」である。
*27 更に『怒首領蜂大往生 臨廻転生』限定版に付属された冊子のインタビューによると開発期間は半年、割当てられた開発メンバーも6人と少なく、開発途中段階で井上淳哉氏がケイブを退職してしまい、現場が混乱したためやむを得ず急遽ケイブの社長である高野健一氏が開発に加わる形になった。
*28 何故か名前表記はSHOTIAと英語表記になっているが。