注意:ここでは、AC版『怒首領蜂最大往生』(不安定/賛否両論)と、360移植版である(劣化ゲー)について紹介する。
【どどんぱちさいだいおうじょう】
ジャンル | 弾幕シューティング | ![]() |
対応機種 | アーケード | |
発売・開発元 | ケイブ | |
稼動開始日 | 2012年4月20日 | |
判定 | ゲームバランスが不安定 | |
賛否両論 | ||
ポイント |
本格派高難易度弾幕STG 演出・BGMは好評 過去ファンに嬉しい演出 賛否両論のキャラ要素 『大往生』譲りの高難易度 |
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ケイブSTGシリーズ |
ケイブの看板作品『首領蜂』シリーズ最新作。
「『怒首領蜂大往生』の時点で終結させる予定のシリーズを、会社上層部の意向より文字通り『大復活』させられてしまった事を受け、今作で本当にシリーズを完結させる」
という思いを込め、タイトルロゴは「完」の文字があしらわれている。…が、その意図は無かったことが後に判明した。
「クールでスタイリッシュな新しい怒首領蜂」「2012年版の『大往生』」がコンセプト。
文字通りシステム・ゲーム性から敵のデザインに至るまで、『大往生』の方向性を進化・発展させたものになっている。
精鋭「首領蜂隊」に指令が下る。
コンピュータの統治下にある、戦争とは無縁の「理想の街」。
そこに入り込んだ“機械化惑星人”を排除すべく、コンピュータシステムを武力で停止させよ――
言い掛かりに近い命令に疑問を抱くパートナー・エレメントドールの問いに
パイロットが返した答えは『首領の命令は絶対』ということだけだった。
翼を共にするエレメントドールは、ただパイロットの無事を祈る。
最後の戦いへ向けて。
『大往生』以来の「ガチンコの弾除け技術が要求される」硬派なバランス
演出・BGM
随所に仕込まれた過去CAVE作へのオマージュ
ストイックなガチ避けを要求されるゲーム性・書き込まれたグラフィックなどの面で、硬派な高難度弾幕STGの大復活と言うに相応しい出来となっている。
スコアシステムに批判はあるものの上級者シューターからの評価はそれなりだった反面、その難易度の高さから初心者には勧めづらい作品であるのもまた事実である。
後述の家庭用版やバージョンアップ版での追加要素は、いずれも初心者に取っ付き易くする調整が入ることとなった。
一応上述の無料でお試しできる「お試しモード」が存在するので、運よく「お試しモード」が有効な台を見つけたら気軽にスタートボタンを押してみよう。
どういうゲームなのか、どの機体が使いやすいか、などを体験してみると良いだろう。実際にその時間まで生き残れるかどうかは別問題として。
【どどんぱちさいだいおうじょう】
ジャンル | 弾幕シューティング | ![]() ![]() |
対応機種 | Xbox 360 | |
メディア | DVD-ROM | |
発売・開発元 | ケイブ | |
発売日 | 2013年5月30日 | |
定価 |
通常版:7,140円 限定版:9,660 円 超限定版:13,440円 |
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プレイ人数 | 1人~2人 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
判定 | 劣化ゲー | |
ポイント |
高画質化の弊害か、処理落ち多発 ある程度の不具合はパッチで修正 未だ不具合・バグ多数 360モードを台無しにしてしまったキャラ要素 『インスタントブレイン』の教訓は生かされず 難易度的な意味では遊び易くなっている |
本作の家庭用機移植版。ケイブの360向けソフトは『虫姫さま』の移植で終了の予定ではあったが、突如開発が発表され、アーケード稼働から約1年1ヶ月後に発売。
移植やHD化のみではなく、専用自機・専用システム・新キャラクターで遊べるストーリー仕立てで遊べる「New360モード」と、難易度を下げた「Novice」に加え、AC版を再調整した「1.5」を収録。
ゲーム内で貯めたコインで壁紙やボイスコレクション、更にはお助け要素まで買えるショップも搭載。
多発する処理落ちや数々の不具合など、基本的にアーケード版のプレイヤーを対象にしたものであるにも拘らずアーケードモードの出来が一番悪いという致命的な問題点があり評価は低い。
そればかりか制作総指揮・浅田氏の「声優には拘るがシナリオやシステムの不備は二の次、特に考えも無く新しい要素を無理矢理ねじ込む」といった制作方針が再び現れ、同氏の前担当作インスタントブレインと同じ轍を踏む事になった。
この結果、ゲームの根幹に関わる不具合を無視して自身のコネをゴリ押しする等余計な事に尽力して本筋を疎かにし、作品を私物化する浅田氏の制作スタイルはケイブSTGファンに大きな遺恨を残す事になる。
移植版の評価点はNew360モードやNoviceモードなど、『初心者お断り状態であった最大往生を初心者でも爽快に楽しめるようにした点』に尽きる。
不快な会話さえ差し引けば、1つのシューティングゲームとしての完成度は及第点といえたのだが、結局本来のターゲットであるマニアプレイヤー層への求心力が整わぬままに本作はフェードアウト。
CAVEシューティングのコンシューマー展開の最期は非常に不本意な幕切れを迎えることになった。
問題点項で書いた通り隠し裏ボスの陰蜂は攻略を放棄されるレベルで強すぎるため撃破不能とされており、後に発売されたEXA版では難易度引き下げ調整が行われていたが、このオリジナル版陰蜂をノーコンティニューで撃破するべく攻略を続けてきたプレイヤー達もまた存在しており、アーケード版稼働開始から11.96年(11年+351日)の2024年4月6日に初めてのアーケード版でのALL-陰のクリア報告が上がっている。
この攻略にはPS2『大往生』のデスレーベルの2周目クリアを達成したプレイヤーも参加しているが、クリア報告までにかかった時間はデスレーベルの7年を上回っている。
*1 厳密にはゲージが溜まり切ってから発動可能になるまで10フレームほどのラグがある。
*2 通称リチャージ、5面後半は後述のオーバーフローを狙わなくとも連続リチャージで弾消ししていかないと追い込まれる場面が続く。
*3 従来作ではTYPE-Aに合わせられていた
*4 初期ボムがS強化3・L強化2・Ex強化1。
*5 わかりやすいところでは、4面BGMはほとんど大往生2面BGMだったり、5面BGMの後半も大復活2面のフレーズになっているなど。
*6 ちなみに出現回数は87回なので陽蜂勝利はわずか16回、さらにプレイヤー側の陽蜂完封が2日起こった。
*7 つまり「陽蜂は普通に倒せるので、陽蜂を相手するより幸龍の練習だけしてさっさと終わらせたい」ということ。
*8 『首領蜂』シリーズには一貫して「味方同士で殺し合い最強の軍隊を作り上げる」という裏の核心が存在している。
*9 今までのケイブ作品を遡ると、ギャグ重視の世界観(『むちポ』『フィーバロン』)、ゴシックファンタジー(『デススマ』)、スチームパンク風(『プロギア』『エスプガルーダ』)、和風(『ぐわんげ』『赤い刀』)等変り種はあれど、いわゆる「無難な遠未来SF」は最大往生が初めてだったりする。
*10 設定上は『大復活』に登場した「エレメントドーター」である。
*11 本作で多い針型の弾の判定が総じてシビアで、自機判定表示の真ん中付近を掠めただけで被弾と扱われるケースもある。
*12 ニコニコ動画では5面単体で4兆点を稼ぐ動画が投稿されている。
*13 『大往生』作中で大佐が登場するのはPS2版のデスレーベルモードの2周目開始前のデモのみ。
*14 当初はTYPE-Zとも呼ばれていたが、後述の最大往生EXAで正式にTYPE-Dと呼ばれるようになった。
*15 前者が『大復活』『ケツイ』『赤い刀』等『弾銃フィーバロン』など、後者『ピンクスウィーツ』『むちむちポーク!』など。
*16 これ以前に凪良氏が発行していた非公式画集の時点でイラストそのものは存在していた。
*17 エアプレイヤーの一種でゲームを遊ばずにプレイ動画を見るだけの層を指す。
*18 実質コスプレに近い物。それに際して『そっちよりもエレメントドール本人を出せよ』と言う声も多く挙がったようだ。…その当時は声優を雇う金が無かったのだろうか?
*19 ショット強化の通常衣装。スキル演出は最大往生のボムをイメージした内容だった。
*20 闇属性枠として期待されていたのだが、そこは前述の四人集合版が入った。次回があれば参戦に期待したい物だが…。
*21 なお、ボイスは最大往生のエレメントドールの三人がそれぞれ担当している他、使い魔覚醒によってエレメントドールの姿を見ることができるようになる。彼女らが中に乗り込んでいる物と解釈すればいいのだろうか?
*22 魚がモチーフのアイアンフォスルはともかく海要素が無い陽蜂がどうして?と思う方もいるだろうが、『LoV』シリーズにおいてメカ系統のキャラは海種に当てはめられるのが伝統である。
*23 開発・発売は『exA-Arcadia』を開発した株式会社Show Me Holdings。因みにライセンス供与は『怒首領蜂II』以来二度目になる。
*24 上記の素点オーバーフローバグは通常は修正されているが、コマンド入力で有効化可能。ランキング上でも別集計となる。