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本項目では1997年に発売されたPS版と、2021年にPS4/Switch/Win/iOS/Androidで発売されたリマスター版を共に解説します。
判定はどちらも
良作
です。
【さが ふろんてぃあ】
ジャンル | RPG | ![]() ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
メディア | CD-ROM 1枚 | |
発売・開発元 | スクウェア | |
発売日 | 1997年7月11日 | |
定価 | 6,800円 (税抜) | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:C(15才以上対象)(*1) | |
廉価版(税別) |
スクウェアミレニアムコレクション 2000年6月29日/3,990円 PS one Books 2002年3月20日/2,625円 アルティメットヒッツ 2006年7月20日/1,575円 |
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配信 |
ゲームアーカイブス 2008年11月26日/600円 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
GB『サガ』と『ロマサガ』の融合 各7人の主人公で異なる物語が展開 GB『サガ風』多種族ごった煮世界観 「連携」システム初登場 |
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サガシリーズ |
それまでのカセットロムからCDロムに変わり、"フロンティア"のタイトル通り新境地を目指した『サガ』シリーズ7作目にして初のPS系列での発売となる作品。
『サガ』シリーズはプレイヤーを選ぶ作風と高難易度かつ難解なシステムで有名だが、この作品はそれらのハードルが比較的低い。
戦闘バランスも不条理な部分は抑え目のため、シリーズの中でもかなり遊びやすい・とっつきやすい部類に入る(*2)。
開発当初の仮タイトルは『ロマンシング サ・ガ4』であり、ロゴやタイトル画面まで作られていたが、ハードの移行に伴い改題された。
後に同じく「サガ フロンティア」の名を冠する『サガ フロンティア2』が2年後に発売されており、連携システム等も引き続き登場しているが、
一方でゲームの方向性としては、続編ではなく別作品と言える程に本作とは大きく異なっている(詳細は当該項目を参照)。
以下、本項目では便宜上、過去作であるゲームボーイで展開された『魔界塔士Sa・Ga』や『Sa・Ga2 秘宝伝説』等をGBシリーズ、
スーパーファミコンで展開された『ロマンシング サ・ガ』シリーズを『RS2』『RS3』『RS』シリーズ等と略記する。
世界観
+ | 各種族の特徴を説明すると… |
シナリオ
+ | 各シナリオ解説(ネタバレ注意) |
連携システム
術の「資質」と「学習」
属性システムのマイナーチェンジ
+ | クーン編の重大なネタバレ |
+ | 詳細(分量が多いため折りたたみ) |
RSシリーズで培われた高度で奥深いゲームバランスを誇るシステムと、GBシリーズに立ち返った様なちゃんぽんな世界観を合体。
シリーズの魅力をより掘り下げた唯一無二のRPGとして完成された。
先述したように、この作品から取り入れられた連携システムは高い支持を獲得。
これは後継作品にも受け継がれるようになり、シリーズのバトルシステムを一変させた。
ところどころ人を選ぶ展開が入るものの、システムはわかりやすく、難易度もサガにしては低め。
全体的に判断すれば誰にでもお勧めできるゲームである。特にこれからサガシリーズを遊ぶ方には入門編として最適な作りになっている。
本作の発売当時はプレイステーション黄金期であり、同社製作品では『ファイナルファンタジータクティクス』や『ファイナルファンタジーVII インターナショナル』が前後に控えていた。そのためか、本作は一際荒削りな要素が目立つ。
+ | 本作のキャラも登場するインペリアル サガ(旧インサガ)/同エクリプス(インサガEC)において(ネタバレあり) |
【さが ふろんてぃあ りますたー】
ジャンル | RPG | ![]() ※アジア版パッケージ |
対応機種 |
プレイステーション4 Nintendo Switch Windows(Steam) iOS Android |
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メディア | ダウンロード専売(*60) | |
発売元 | スクウェア・エニックス | |
開発元 | バレット | |
発売日 |
【PS4/Switch/iOS/Android】2021年4月15日 【Win】2021年4月16日 |
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定価(税込) |
【PS4/Switch/Win】4,800円 【iOS/Android】4,780円 |
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プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:C(15才以上対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
幻となっていたヒューズ編がついに追加 アセルス編の没イベントが復活 倍速と引き継ぎ機能の実装でプレイが快適に 一方で一部のやり込みに不都合も |
2021年4月にPS4/Switch/Steam/iOS/Androidでリマスター版が発売(*61)。
本作はかつて2008年に電撃オンラインのリメイクして欲しいゲームランキングで9位にランクインしていた。
HDリマスターという形ではあるが年月を経て実現したことになる。
ただのリマスターに留まらず、オリジナルでは実現しなかった「ヒューズ編」が実に24年もの時を経て収録。
また、新規イベントや、アセルス編等で当時没となっていたイベントも復活収録されている。
+ | 引き継ぎ機能「NEW GAME+」 |
+ | 新シナリオ「ヒューズ編」 |
ヒューズ編の追加とアセルス編の没イベントの復活はファンにとっては感涙ものの追加要素。
オリジナル版の雰囲気や操作感を違和感なく再現しつつ、倍速と戦闘退却、引き継ぎなどの機能追加によりオリジナル版以上にストレスフリーな作りとなった事も大きい。
従来のファンは勿論、新規プレイヤーにとってもさらに入り込みやすい作品になったと言えるだろう。
*1 アルティメットヒッツ版で付与されたレーティングを記載。
*2 とはいえ、一部ダンジョンでの異様なまでに強いザコ敵や一部主人公のイベント進行の仕様など、初心者殺し要素が全く無いわけでもない。
*3 Inter-Region Patrol Organizationの略。リージョン間をまたいだ警察機構。
*4 ヒューマン・妖魔・メカの敵は基本的に憑依させられないが、マスターリング戦で登場する下級妖魔の敵を憑依できる等の例外も一部ある。
*5 特に全能力を大幅に増強する「オクトパスボード」は数が少なく、一部の主人公でないと複数入手できない。他にも先述の霊感グッズはレアな物が多く、ただ金を積んだだけでは通り一遍の強化しかできない。
*6 彼を使えるのはレッド編開幕時のイベント戦闘のみで、それ以降のパーティ参加はない。
*7 実際はレッドが「しゃべったらぶっ壊す」と脅している。
*8 ステータスが一定以上の状態で特定のボスを倒すか、通常戦闘にて「妖魔化」した状態で勝利することが条件。
*9 攻略本「解体真書」では技の閃きが不可と記載されているが誤り。
*10 攻略本「解体真書」ではこれらの耐性が付くと記載されているが誤り。
*11 他の主人公でも一部を除いてフリーイベントで入手可能。
*12 つまりラスボス戦にすら表に出なくてもいい。他の主人公は第1パーティーで固定となり、ボス戦は主人公に関係なく第1パーティーから戦闘が始まる。
*13 これは設定的な都合である。正確に言うと後日談などを用いない、描かないという演出の一種である
*14 邪術は入手手段自体が無いが、妖術については魔術を捨てて店売りのものを購入した上で、後に双子の弟を倒して魔術を復活させて両立するという裏技がある。ただし、有用な魔術が道中のボス戦で使えなくなるため難易度は跳ね上がる。
*15 本名は小此木烈人(おこのぎ れっと)と思いっきり日本人名である。
*16 ブルーも仲間にならないが、レッド編で登場はする。またブルーの兄弟であるルージュはヒューマンの主人公なら仲間にできる。
*17 名前変更可能だが、直してくれた技師・タコおじさんの趣味でプレイヤーの付けた名前の末尾に必ず「G」が付く。他の主人公のシナリオでは「T260」の名で登場する。なお主人公時に最大文字数である8文字の名前にすると「G」は付かない(リマスター版では8文字でも「G」が付いて9文字の名前になる)。
*18 ただしT260G編は他のシナリオに比べて強制戦闘が多い分時間がかかるので、アツいだけで短いタイムを残せるわけではない。
*19 組織の上司から「そんな筋肉では仕事はできん」と言われ、とある人物から「頭の悪そうな女」と思われている。そして実際にINTの成長率が全ヒューマンでもダントツで低い。ちなみにトップモデルという設定を反映して魅力とその成長率は高い。
*20 伏線も説明も一切なく唐突に出現して最終ボス戦が始まる。これは本来ラスボスになるべき人物が、見栄えやサイズ的な問題でラスボスに相応しくなかったので、新たにこのボスが用意されたとの事。
*21 悲劇的なエンディングの方の条件が「ダンジョンのボスを倒す」事の為。ただしこちらのルートも物語としてはきちんと決着を付けている。
*22 ピンクタイガーはライザ、ソードダンサーはアニーと同じ閃き適性となるのだが、アニー(ソードダンサー)の剣技はカタカナ技に適性あり・その他剣技の大半を占める日本語名の技に適性なしという極端な構成となっており、名前に反して剣技はかなり不得意。一方、ライザ(ピンクタイガー)の閃き適性は投げ体術全般だけでなくある程度の剣技適性も持った優秀な性能であり、剣技についてはむしろピンクタイガーの方が扱いやすい。
*23 攻略本では「マジカルバニー」は術、「リーサルコマンドー」は銃が得意になると記載されているのだが、実際には機能しておらずノーマルと全く変わらない。
*24 無論、普通に挑むなら相応の強さと戦略が必要だが、とある特性によって上級妖魔へ与えるダメージが大きく落ちるため、強力な上級妖魔を多く仲間にできる点も相俟って撃破難度を下げやすい。
*25 ただし、やり方を知っていれば簡単になる要素も多い。いかにもサガらしい。
*26 ただし、陽術の光の迷宮・陰術のオーンブルなど相反するものはさすがに無理。また、カバレロ襲撃イベントはゲーム上で口約束はするものの実際は行えない。
*27 他の主人公と違ってラストダンジョンのBGMが他のダンジョンの使い回しという点も手抜き感が否めない。一方、ラスボス付近のイベントに関してはムービーが用意されていたりと凝ってはいる。
*28 ただし非常に時間がかかるため、タイムアタックの場合は準備段階で他の戦闘も重ねた方が結果的に早くなる。
*29 エミリア・T260Gは作中で関連が明示されている。ブルー・クーンについてはゲーム中では不明のままだが、作中の重要物が超古代文明と関連していることが攻略本で明かされている。他シナリオはラスボスやラストバトルでチラッと触れるのみ。
*30 「不思議なデータディスク」に収録されている「本来1人しか覚えられないオーヴァドライヴをパーティ5人全員が覚えているデータ」であれば最大40連携が可能…と思われていたが、実はもう1個技を繋げた41連携も理論上可能であると発売20年目にして明らかになった。
*31 ラスボスをだいぶ弱く設定し直すことになった。全シナリオクリア後に彼のもとへ行くと限界まで強化されたラスボスと戦える。
*32 いずれも裏解体真書より引用。
*33 攻略本等ではかつて光属性やエネルギー属性等とも称されていたが、リマスター版で正式に気属性となった
*34 全身軟体の「スライム大」が鋭い刃の「ブレード」を使用する、など。DS版シリーズでも多少のカスタマイズはできるが、あちらは完全3Dになったためモーションの問題が生じ、物理攻撃は自由に受け渡しできない。細かいモーションを定めていない時代の作品だからこそ可能だった仕様とも言える。
*35 GBシリーズでは増減を確認可能だった。RS1では増加のみ確認可能。
*36 存在してもRS1では一部の術のみであり、RS3では「達人」システム自体の使い勝手が悪かった。
*37 特に1や5は人気が高く、インサガシリーズやLoVシリーズ(コラボ)など関連コンテンツでも多用されるほど
*38 つまり各主人公専用ダンジョンに行けず、シナリオ限定のアイテム入手やシナリオ限定の敵と戦えない。
*39 CD-ROM製RPGにありがちな戦闘時のロードでテンポを損なう事に加え、逃走後に敵シンボル消滅は不自然という理由で逃走の要素はあえて入れなかったと語っている。
*40 状態異常の耐性等は、RS3に引き続き明記されている。
*41 頭・腕・足防具の術法防御は物理防御の3~5割程度に設定されている。しかし頭・腕・足防具は最も高いもので7~10の防御力しかなく、その5~7割程度なら誤差の範囲。
*42 「ルーンの石」か「アルカナ・タロー」を入手する。
*43 なお、時術のイベントは関連するNPCの挙動がメインシナリオ関連で上書きされるため開始することすらできない。
*44 一方で、このダンジョン攻略後に初めて小石を貰った場合は二度と行けなくなるため、イベントを強制終了する救済措置が行えるようになる。……何故重大なもう一方のイベントで用意してくれなかったのか。
*45 エミリア編のヒューズはシナリオ上は当初敵対関係であるため、意図的に出会いづらくしている可能性も考えられる。しかしゲームの自由度を優先させたいとのことで、他シナリオより大幅に遅れるものの秘術イベント開始の段階でヒューズの態度は友好的に変わり、進行自体は問題なく行えるようになっている。
*46 つまり、1シナリオ中で実際に行けるのはどちらか一方となる。
*47 例を挙げると、政治機関「トリニティ」は説明が無いにも拘らず当然のように会話に出てくるので、ゲームをやっただけではどういう組織なのか何となくしか分からない。
*48 ただし肝心のシナリオの中身はほぼ作られておらず、専用セリフがいくつか確認できるのみ。
*49 1から9まである強さ評価を+2した敵が出る。そのため早い時期から強敵が出張ってくるため、ヒューマン・妖魔の能力強化やモンスターの吸収に都合が良い。反面早い時期に来ると強敵の群れにフルボッコされるため、人によってはトラウマダンジョンとなっていることもある。
*50 『FFVII』や『ゼノギアス』等。
*51 店で片方の術を購入した瞬間にもう一方を全て忘れてしまう。
*52 ただし、この状態で再び術の店に行くと相反する術は自動的に消されてしまう。
*53 ただし特別なセリフ等はなく、修行対象から自動的に外される。
*54 アイテムが揃っているため強化自体は容易だが、メカ最強の装備「オクトパスボード」が何故か取得リストから除外されている。
*55 一応、吸収済み能力のみ通常はあり得ない128種類吸収済み(本来は最大でも124種類)になっているためHP+512になるが、変身に必要な実際の能力は通常プレイ通り自分で集める必要がある
*56 制作は同じくスタジオベントスタッフが担当。かつてはFFシリーズを始め、当時のスクウェア作品を扱っていたが、アルティマニアシリーズが立ち上がって以降はBIOHAZARDや鬼武者と言ったカプコン作品を中心に展開していた。
*57 原作の威厳も強大さも何処へやらの情けないやられ役になっているラスボスも少なくない。
*58 そのキャラの小林氏のイラストは勿論存在し、裏解体真書の1ページ目や氏のウェブページで見る事ができる。なお、ページでの絵は裏解体新書の絵を紛失したので新たに描いたものらしい。
*59 インサガECには常設のメインストーリーと、その補足となる隔週イベントで進むシナリオがある。現在はR3Xは隔週イベント側のみ登場。
*60 東南アジア向けにSwitchのみパッケージ版が存在
*61 当初は2021年夏季に発売予定だったが大きく前倒しされた。
*62 忍者の姿をしたモンスター。本編ではヒューマン系の雑魚モンスターだが、こちらは姿が同じだけで能力は全くの別物。
*63 ただしごく一部だが、固有名詞に配慮して修正されたセリフもある。
*64 特にクーン編は殆どクーンの絵の使い回しだった。
*65 本編の妖魔ENDのようにアセルスが人間に戻らないままファシナトゥールの新たな城主となる展開だが、アセルスは完全な妖魔姿という訳ではなく、傍らに白薔薇もイルドゥンも居るため、本編とは状況が異なる。
*66 旧版では「鬼走り」+「当て身投げ」で何故か「当て身スイング」が発動していたが、リマスターでは「鬼走り」で「当て身走り」、「ジャイアントスイング」で「当て身スイング」が発動するよう修正された。
*67 ただし、リマスター版で追加されたおまけボスが敵専用の一人連携として「乱れ雪月花」を使用してくるようになっている。
*68 本来は装備しているだけで「自己修復」と同じ効果が出る設定になるはずだった魔術。実際の効果は未実装のため発動しない。
*69 一応内部データには旧版同様の没データがほぼそのままの状態で残されている。
*70 攻略サイトなどではLPブレイクとも呼ばれている、対象のLPを直接削る能力。
*71 一応、オリジナル版と比較してアセルス編のイメージイラストが1枚と、時の君のイラスト、ヒューズ&各主人公のSDアイキャッチが増えているが、いずれも既存のイラスト。
*72 わいじん。「背丈が低く体の小さい人」を指す。
*73 バレットは過去にPSVita『UPPERS』やSwitch/Win/PS4/One『牧場物語 再会のミネラルタウン』等を手掛けていた。