本記事では、SFC版である『ロマンシング サ・ガ2』と移植版であるPSV/PS4/Switch/One/Steam版『ロマンシング サガ2』(判定は共にスルメゲー、不安定)を解説する。



ロマンシング サ・ガ2

【ろまんしんぐ さ・がつー】

ジャンル RPG
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 16MbitROMカートリッジ
発売・開発元 スクウェア
発売日 1993年12月10日
定価 9,900円(税抜)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2010年3月23日/800Wiiポイント
【WiiU】2014年1月22日/800円
【New3DS】2017年8月23日/823円(税8%込)
レーティング CERO:B(12才以上対象)
アイコン:麻薬等薬物
※バーチャルコンソール版のみ
判定 スルメゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 千年を超える戦いを描いた歴史ドラマ的RPG
「ひらめき」「陣形」等後のサガシリーズの基盤に
シナリオ・戦闘共に戦略性と自由度が非常に高い
魅力的なボスキャラ&没個性的なプレイヤーキャラ
サガシリーズ特有の名言ラッシュ
敵の攻撃力が異様に高く、難易度はかなり高い
上記ひっくるめて全ての要素がネタにされやすい
サガシリーズリンク

概要

数々の斬新なシステムを売りにするも、その酷いバグ振りで良くも悪くも話題となった『ロマンシング サ・ガ』に続くシリーズ第2弾。
システム的には前作から発展させつつ、更に斬新なシステムを多く盛り込んでいる。


ストーリー

古代、七英雄と呼ばれる集団は数多くの悪しき魔物を倒し、いずこかへ消えた。
いつの日か、七英雄は戻ってきて世界を救うのだという。
世界が乱れるたびに人々は伝説を語り、七英雄が戻ってくることを願った。
平和な時代が訪れると七英雄の伝説は忘れられたが、人の世の興亡は繰り返す。
安定した国々による平和な時代が終わり、分裂と闘争の時代が始まった。
七英雄の名は再び語られ始めた。そして、彼らは帰ってきたのだが…。
バレンヌ帝国の皇帝レオンは世界の統一を掲げ、大陸を駆け回っていたが、
帝都アバロンの東の町・ソーモンを根城とする七英雄の1人クジンシーの突然の襲撃によって
長男ヴィクトールを殺害される。七英雄は世界を救う存在などではなく、
もはや七英雄を倒さなければ世界の統一も平和もあり得ないことをレオンは悟る。
女魔道士オアイーブから志と能力を伝える伝承法を教わったレオンは、
自らの命を犠牲にして次男ジェラールにそれらを託し、またジェラールも同じように次の皇帝へと託すのであった。
こうして、何百、何千年にも渡る皇帝とその仲間達による、世界統一に向けた戦いの歴史は紡がれていく…。


評価点

ひらめきシステム

  • 本作最大の発明と言っても過言ではない画期的なシステムで、これが導入された事により今までにないRPG体系を実現させている。以降のサガシリーズ(コンシューマー作品はもちろんソーシャルゲームまで含む全て)においても長く愛されているシステムである。
    • 従来のRPGではいわゆる「経験値」を溜めてレベルアップし技能を修得するものばかりだったが、今作では戦闘中に突然キャラの頭上に電球が出て新たな技を「ひらめき」、その技を使えるようになる。
      • 術レベル成長による上位の術の開発や武器レベル成長による威力上昇など、従来のRPG同様の育て鍛える要素も存在する。
    • ひらめきの条件に「特定の技の使用」が含まれている場合もあり、序盤用の技かと思いきや終盤の強力な技の派生元だったりもするため、WP不足で弱い技を使用した際に思わぬひらめきが発生する場合も*1
      • WPはいわゆる技用のMP。術用にはJPを使用。実際にはWP、JPの表記はゲーム中には無く、技:現在値/最大値といった表示がされている。
    • また、本作ではキャラによって「この技は閃くが、あの技は絶対に閃けない」という閃きタイプが設定されている。
      • ひらめきの魅力にとりつかれ、派生ルートの探求やひらめくキャラを見つけるといったやりこみに莫大な時間を費やしたプレイヤーも多い。
  • 基本的に強敵との戦闘であるほど強力な技をひらめきやすくなるため、強力な技のひらめきで窮地を脱したプレイヤーも多い。
    • ただし技をひらめいた場合、ひらめいた技を使う代わりにそのターンに使わせるはずだった技を使わないため予定が狂ってしまうことも。
  • 『見切り』技能
    • 「ひらめき」は自分で使用する技のほかに「特定の相手の技を完全に回避できる見切り技」もひらめける。
    • 強力な敵に対してもその敵の攻撃にたいする見切り技を装備しているだけで非常に有利に戦えるため、ゲーム攻略上非常に重要な要素
      • 物語中でも序盤のボス戦で見切りの大切さを教えられる。後述の「伝承法」システムも絡め、シナリオ上における序盤の山場である。
    • 技と見切りを装備する技覧は共通のため、合わせて8つまでしか装備できない。
      • 攻撃重視にするか、防御重視にするかプレイヤーの腕が問われる所である。
      • また技覧が一杯だと新しい技を閃けなくなるので、ひらめきも考慮するなら7つ以下に抑える必要がある。
        逆に8つでは「ひらめけない」事を利用して、ひらめきによる予定外の行動をなくすといった戦略も。
    • 実はすべての『使える技』には『見切り』が存在する。
      • 極端な例では味方しか使えない技の『見切り』も存在する*2ため、そこもプレイヤーのやりこみ魂をくすぐるエッセンスになっている。
    • 見切りも万能ではなく、麻痺や眠りといった状態異常のときは発動しない。場合によってはそれらへの対策も必要となる。
  • 技と見切りは一度閃けば技道場に登録され、年代ジャンプ(後述)を経た次世代からは技道場にてどのキャラにも習得させられる。また、一度技道場に登録された技は二度と閃かなくなる。
    • 強力な技や有用な見切りをなるべく早い時期に技道場に登録し、共有化させることが重要となる。

LP(ライフポイント)システム*3

  • HPとは別に「生命力」を示すLP(ライフポイント)の導入。戦闘不能になったり、戦闘不能時に攻撃を受けたり、LP直接攻撃系の技を食らうたびに1ずつ減っていく。
    • HPゼロ≠死となっており、戦闘不能にはなるが一般的な回復手段で復帰させられるようになった。その代わりLPゼロ=死から復活する手段はない。
    • その一方で常にHP全回復の状態で戦闘が始まるしくみであるため、LPさえ減らなければダメージを全く気にせず戦うことができる。
    • また、2の時点ではLPを回復させる手段が少なく、回復量1の希少なアイテムか、宿に泊まると装備者のLPは全快するが仲間のLPは1減るという装備品くらいしかない。お陰で戦闘不能になるたびに迫ってくる死に怯えるハメに。
      • 死亡しても後から際限なく補充できてしまうため、キャラを使い捨てる覚悟があれば死亡など怖くないのだが。とはいえ、戦闘中やダンジョン奥など補充ができない・難しいときのキャラロストはやはり怖い。良くも悪くも、多くのRPGの常識観念が通用しない要素である。
    • キャラごとに最大LP(それ以上の数値には上げられない固有値)が設定されており、そこからもキャラの背景や役回りなどが見えてくる。最強クラスの能力なのに最大LPが1というなんともはかない命のキャラも存在するが、逆にLP99のキャラもいる。

陣形

  • “陣形”(戦闘時のキャラの立ち位置)が進化。前作を含む歴代のスクウェアRPG作品の「前・中・後列」だけのシステムから大幅に戦略要素が追加されており、戦闘の局面に応じた陣形を選ぶ事により低レベルでも有利に戦闘を進められる。
    • 各陣形のキャラの立ち位置は決まっており、皇帝以外のメンバーの配置換えができる。
      • また縦列・横列といった攻撃範囲の概念もあり、例えば縦並びの陣形では横列攻撃に強いが逆に縦列攻撃には非常に弱くなってしまう。敵の攻撃と陣形の相性を考えて戦う必要がある(また上記の「見切り」で陣形の弱点を補う事もできる)。
    • ダッシュ中に敵と接触すると陣形が乱れてフリーファイトという基本陣形での戦闘になってしまう。
  • 序盤では最前列に攻撃を集め、後ろのメンバーを守護する「インペリアルクロス」と縦1列に並ぶ「フリーファイト」しかない。いずれも使える陣形とはとても言い難いが、他に選択肢が無い以上この2つを使い分けて運用せざるを得ない。
    • 該当する陣形を所持しているクラスを皇帝にして、陣形道場の人に話し掛けることで新たに陣形を開発出来る。攻撃力・防御力・素早さ・術法攻撃力の上昇するものから、必ず先手・後手を取れる陣形やパーティーメンバーの行動順序が固定できる陣形まで、様々なバリエーションに富む。
      • ただし、効果が極端な陣形もある反面、誰が得するのか分からない陣形もある。
    • オリジナリティの高かった前作の隊列システムに比べ、本作の「味方の配置によって能力値が上下する」という陣形システムはカプコンの天地を喰らうII 諸葛孔明伝の陣形システムとの共通点が多い。

装備と属性の戦略性

  • 本作での攻撃は斬・殴・突・射・炎・冷・雷・状の8種類の属性に分類されており、攻撃にはいずれかの属性が*4、各防具やモンスターにはそれぞれの攻撃属性に対して個別に防御力数値が設定されている。
    • 攻撃が複数の属性を持つ場合、ダメージは最も低い数値が基準となって計算される。例えば斬+殴属性の攻撃を受けた場合、斬と殴の防御力の低いほうの数値が基準となる。このため、複数属性を持つ技は扱いやすい。
    • ただし、これについてはマスクデータと言っていいほどゲーム中では不親切な仕様だったが(詳しくは後述)、術法には特定の攻撃への防御力を高めるものが数多く存在し、「なべつかみ」といった一見防御力の低そうな防具でも特定の攻撃に対しては思わぬ防御力を発揮することもあるなど、敵の攻撃と防御属性を考えて装備を吟味するなどの戦略性が生まれた。
  • また、バトルフィールドにも火・水・風・地・冥の5つの属性が存在する。これを地相(地形効果)という*5。その効果は以下の二つ。
    • 地相と同属性の術の攻撃力が増す。
    • 地相がそのキャラ・モンスターの得意属性である場合、HPの自動回復効果(再生)が発生する。
      • ただし、地相は決して固定的なものではなく、特定の術を使えば別のものに切り替えることが可能である。したがって、プレイヤーには自身にとって有利になる地相をいかに保つかという戦略性が求められる。
      • なお、「水・火の地相」「風・地の地相」「冥の地相」はそれぞれ独立している。なので、例えば「火+風の地相」や「水+風+冥の地相」といったものも存在する。
  • 前述の「見切り」と同様に、このような装備品の性質や地相の効果の利用を前提にしたゲームバランスは次作以降にも引き継がれてゆくことになる。

皇帝たちの何代にも渡る戦いを演出する「伝承法」システム

  • 本作には一貫した主人公は存在せず、パーティーの中心である操作キャラはバレンヌ帝国の皇帝である*6
    • プレイ中「皇帝のLPが0になって死亡」「パーティーが全滅」「年代ジャンプ(詳しくは後述)が発生」といったことが起こると、次の皇帝への継承(皇帝継承)が行われ、新しく別のキャラが皇帝となる。
    • そして、新しい皇帝は「伝承法」による能力の継承により、先帝の技と術、そして技能レベルが受け継がれるようになっている。皇帝となるキャラクターがどんどん変わっていっても(腕力、魔力など基本能力はキャラクターごとに固有ではあるが)育成を続けることが可能となっている。
      • また、継承するにあたって、先代・後継双方のキャラのマスターレベル(後述)を含めた初期技術レベルのうち、高い方が引き継がれる。つまり、様々なクラスを渡り歩くことで、術を含めたあらゆる技術を非常に高くすることができる。
      • 後継者に指名できるのは、先代と同じクラスのキャラとそのクラスによって決まる特定のパターンの中からランダムで選ばれる3種、計4種の中から選ぶことになる。ロードすると再抽選される。
      • つまり、基本的に全滅してもゲームオーバーにはならない。敗北後の皇帝継承時に「先帝の無念を晴らす!」と言うのが印象深い。
  • 本作では一定数のイベントをクリアすると「○○年後」とメッセージが表示され、次の時代へと移る。これは「年代ジャンプ」と呼ばれており、ジャンプすると以下のようなことが起こる。
    • 前時代のパーティーはリセットされ、新しい皇帝による新パーティーを再編成することになる。
    • 長い時間が経過し、新たなイベントが発生する。年代ジャンプを繰り返しながらストーリーは最終決戦へと向かっていく。
    • 前時代に閃いていた技・見切りが技道場に登録され、全てのキャラが習得可能になる。また、発注していた合成術が完成する。
    • 前時代に試作品を開発(詳しくは後述)していた武具が、量産されて購入可能になる。また新世代の武具が開発可能になる。
      • このように、年代ジャンプが行われたタイミングで技術・装備品が充実してくるので、年代ジャンプで時代が下る度にパーティーを強化していける。
      • ただし、年代ジャンプが発生する回数は有限。もう年代ジャンプが発生しない時代に無計画に到達すると、技を閃いても登録できないわ、武具が開発・量産できないわで泣きを見ることになる。一世代で計画的に技の閃きや武具開発を行っておくプレイが求められる(一応、年代ジャンプが発生しない時代になっても、擬似的な年代ジャンプが行われることはある*7)。
  • 今作のストーリーは年代ジャンプのシステム上、(長くて)何千年にも渡り、(序盤と終盤を除いて)皇帝は「伝承法による皇帝位と能力の継承」を繰り返して代替わりしていくことになる。

パーティー構成の選択の幅が広いクラスシステム

  • 本作のパーティーキャラクターはすべて何らかのクラスに属している。クラスとは職業・種族のことであり、1クラスは8人のキャラで構成されている。仲間になっているクラスから好きなキャラを自由に選んでパーティーに加入させることができ、もちろん皇帝となるキャラもどれかのクラスから選ばれる。ただし、同クラスのキャラはパーティーに2人以上入れることはできない。
    • クラスは全部で32種類で、それぞれ8人所属しているので、256人のキャラがいる計算になる(また、扱いが特殊なキャラがあと5人ほどいる)。
    • キャラのLPがゼロで死亡しても、名前は同じ新キャラ*8としてまた現れるので仲間がなくなる心配はない。
    • 初期状態では猟兵や歩兵などの帝国兵しかいないが、ストーリーが進むと聖騎士、遊牧民、ハンター、町の泥棒、海女、船乗り…果ては人魚や火トカゲ族、モグラ人間などの亜人クラスまでパーティーキャラに使えるようになる。クラスによっては皇帝にした際、特定の陣形を思いつくのもポイント。
    • 例として、体力が高く防御に優れる「帝国重装歩兵」、平均的な能力値で体術以外の武器は何でもそれなりにこなせる「帝国軽装歩兵」、腕力が高く序盤の攻撃の要となる「フリーファイター」などのクラスがある。
    • クラスの中には性別が存在するクラスもあり、男女別々のクラスとして扱われる。中には「ホーリーオーダー」のように性別によって能力値の傾向が全く異なるクラスもある。(男は剣や槍が得意なコテコテの前衛タイプ、女は槌と天術が得意な術士タイプ)
    • 「剣が得意な~」「何でも器用にこなし、特に小剣が得意な~」という加入前のセリフでクラス全体の特徴はある程度判断でき、同じクラス内ならば、キャラの所持技能・閃きに優れる武器の種類・能力値などの特徴は大体同じである。得意技能や能力値は固定なので、それぞれのキャラに合った役回りをパーティー内で考える必要がある。
      • ただしクラス内での閃きタイプの若干の違いが主要な技を閃けるかどうかにも関わってくるためキャラ交代で完全に代用できるというわけでもない。中には得意武器と全く異なる閃きタイプを持つ癖のあるキャラもいるため注意が必要。
      • なお、剣と大剣、小剣と槍、斧と棍棒は技は異なるが技能は共通。小剣は器用さで槍は腕力に依存するため、小剣使いと槍使いの互換性は低め。
    • 本作では通称「マスターレベル」というマスクデータがあり、各自の技術レベルの他に全キャラで共通して蓄積する技術レベルがある。
      • 通常の技術レベルは同一戦闘で複数種類使うと技術点が分散されて配分されるが、マスターレベルは誰かが使ったカテゴリ全てにそれぞれ丸ごと蓄積される。その為、効率よく上げるには一度の戦闘でできるだけ多くの種類のカテゴリを使う必要がある。
      • マスターレベルはメンバー加入時に参照され、そのメンバーの補正値を加えた値が初期の技術レベルとなる。つまり、偏った育て方をしていると年代を経てもその偏りまで継承されてしまう。
      • 上記の通りマスクデータであるが、知ってさえいれば体術以外は正確な値を割り出すことは容易。
    • クラスのキャラ名にはそれぞれ元ネタがある。例えば、帝国重装歩兵なら「ベア」「ライノ」など動物の名前から、宮廷魔術士男なら「ジェミニ」「カプリコーン」など星座の名前からである。
      • 面白いものとして、宮廷魔術士男「サジタリウス」は射手座の名前の通り弓矢が得意、宮廷魔術士女「サファイア」は漫画『リボンの騎士』のヒロインよろしく小剣が得意、沖田総司を元ネタにしたイーストガード「ソウジ」は「薄命の天才」を意識して高ステータスの代わりにLP1、軍師「コウメイ」はモチーフの諸葛孔明の如く全キャラ通して術の威力がトップクラス…など名前を活用したニヤリとくる小ネタも含まれている。
    • また、基本的にそれぞれのキャラは無個性で、固有のイベントを持つのはジェラールなど一部のキャラだけである。
      • だが、各クラスごとに隠しデータで「性格」が設定されており、「マジメ系の男性・女性」「ワイルド系の男性・女性」の4種類に大別できる。同じイベントでも、皇帝の性格が違うと一部の展開や喋るセリフが異なるので、クラスの違いによるストーリーの変化がある程度楽しめるようになっている。

成長システム

  • まず、前作のように「キャラを好きなように育成できる」のではなく、本作ではキャラの腕力・体力などの能力値は完全に固定で変化しない(HPなどは成長する)。 魔力が高く術法に向いたキャラ、器用さが高く弓が得意なキャラなど、キャラの向き不向きはほぼ決まっている。
    • 新たな成長要素に、「技能レベル制」を採用しており、武器と術法のそれぞれの系統ごとに個別のレベルが設定されている。
      • 前作のような確率で上昇する方式ではなく、敵に応じた「技術点」が戦闘で使用した技能に振り分けられてレベルアップしていき、その技能の威力や効果が強力になっていく、いわゆる経験値方式。
    • どのキャラも、どれかの技能が「所持技能(得意技能)」として設定されている。初めてパーティーに加入した初期状態のキャラでも、そのキャラの所持技能レベルはマスターレベルを基準に調整され一定レベルまで成長した状態になっている。パーティーキャラの入れ替わりが頻繁に発生するために、初期状態のキャラでも即戦力になるよう採用された成長システムであろう。
    • 「魔力が高いキャラは術法系の技能を所持している」など、基本的にキャラの能力値に合った所持技能となっており、それを戦闘で使用して伸ばしていくことがほぼ前提となっている。

お金について

  • 本作では、戦闘に勝ってモンスターが落としたお金を獲得するという一般的なRPGのスタイルとは少し違う。敵と戦闘になるたびに、税金が国庫に入るという仕組みになっている。一回の戦闘で獲得できる「税収」の量は、帝国の領土が増えることで上がる。ちなみに、本作でのお金の単位は「クラウン」。
    • 税収は領土ごとに異なるため、収入の多い地域を早めに領土にするほど資金効率が良くなる。
  • そして、国庫に納められたお金は様々なことに投資できる。新しい武具の開発(後述)、帝国大学や新市街の建設、新部隊の結成などと国内の発展や軍備の充実のために数百万単位の資金が必要である。
    • そのため、各地のダンジョン内の宝箱からお金が入手できるがその額も10万や20万などと高額である(しかし、必要な額が高いのでお金は中々足りない場合が多い)。
    • 後述の通り戦闘回数や年代ジャンプにより敵は強くなるのでその前にいかに収入を増やし武器防具の開発などを進めるか計画性が問われることになる。
    • これがまた絶妙なバランスとなっており、不足しがちな資金も考えてやればちょうど良い収支になるようにできている。
  • 国庫とは別に、皇帝の財布にも1万クラウンまでお金が持てる。ただし、皇帝のポケットマネーを使うのは領土外で買い物した時ぐらいである(また、財布の仕様上、価格が1万クラウン以上の商品はない)。
    • 領土内の店での買い物は基本的に皇帝特権でタダである。つまり一度高額で開発したものは流通後いくらでも揃えられるというシステムである。
    • 薬などの消耗品は売っていないため、倉庫に補充された限られた分を慎重に使う必要がある。
    • タダで手に入れたものを売っても金は手に入るがポケットマネーの上限までしか補充はされず国庫には入らない。
    • ポケットマネーの補充はこの他、国庫管理の大臣に話しかけたり、宝箱からクラウンを得ることでも可能。

開発システム

  • 装備については店で買う・宝箱で手に入れる・敵のドロップアイテムとして入手のほか、自帝国内で何十万クラウンとお金を投資することで武具の「開発」も可能。
    • 最終的には剣と重鎧を除く系統において、開発される武器・防具が最強の性能になり、自由で店で購入することができるようになる。
    • 開発は、段階的に高性能のものが開発可能になっていく。開発に必要な資金も40万、80万、120万と高性能になるほど増加する。ただし、一世代で一段階しか開発できず、「年代ジャンプ」を経ずに序盤から一気に最高の武器まで開発するといったことはできない。
  • 術(魔法)は戦闘を重ねて技能レベルを上げると新たな術を習得できるようになる他、「合成術」と呼ばれるものはお金を投資することで開発が可能。
    • 術の習得、合成術の開発のどちらにも「術法研究所」の建設が必要。この建設にもお金がかかる。

自由度が高いイベント構成で、プレイヤー独自の帝国史を作れる

  • プレイヤーはバレンヌ帝国の皇帝を操作し、世界の統一と七英雄打倒を目指していく。基本的には世界各地の問題(イベント)を皇帝直々に解決し、お礼にその地域をちゃっかり帝国の領土にすることで世界を平定していく。問題の多くは七英雄と繋がりを持つ事が多く、実際は世界の平定より七英雄打倒が主目的である。
  • 世界各地のイベントや、七英雄を倒す順番はある程度自由に行える。また、1つのイベントに複数の攻略法が用意されているため、プレイヤー個人個人によって違った展開となるのが魅力。
    • 例えば要塞の攻略でも、「正面から強行突破するか、お金を払って道を教えてもらうか、あるクラスに依頼して秘密の通路から楽々攻略するか」という3つのルートがある。同じイベントでも着手した時期や所々の行動によって展開が変わったり、さらに皇帝の「性格」によっては強硬な手段に訴えたりと細かい分岐パターンは数多く、全容は把握しにくい。それだけに色んな進め方が可能で複数回プレイに耐える内容である。
    • 反面、選択や行動次第でクラスを仲間にできない、領土に加えられないなど不利な結果に終わってしまうこともある。全体的に取り返しがつかなくなる恐れのある要素は多めだが、一応、基本的に個々の要素はもし入手できなくてもゲームクリア自体に著しく影響することはないという設計ではある。
  • ある地域のイベントをクリアしてから何百年か経つとまた次のイベントに派生したりと、年代経過を生かした壮大なストーリー展開である。帝国の領土の拡大や、帝都に大学や新市街が建設されたりと帝国の発展する様も楽しい。
  • そして、エンディングではクリアまでにプレイヤーが作り上げた帝国の年表が表示される。ゲームクリアまでにはプレイヤーそれぞれの違った帝国史が完成したはずであり、長い戦いを振り返る演出は感動的である。
    + フリーシナリオの真髄ともいうべき選択肢(ネタバレ注意)

魅力的な敵キャラ

  • 主要な宿敵である七英雄もそれぞれのキャラが立っており、単純な悪党と言うよりはこの物語の名敵役として見る動きもある。
    • 物語の節々に七英雄に関するエピソードがはさまれており、それにより七英雄が七英雄となってしまった悲しい境遇が暗示されている。これを踏まえて「七英雄こそ真の主役」と解釈するファンもいる。
      + 七英雄一覧動画。動画内にはネタバレも有り。

演出面

  • 戦闘とフィールドのキャラグラフィックが統一されている。実は新機軸であり、戦闘シーン時の多彩なモーションが、マップ画面でのイベントのキャラのリアクションやステータス表示画面のモーションとしてよく使われる。この仕様が、以後のドット絵のスクウェアRPG作品に多大な影響を及ぼしているのは言うまでもない。
  • 現在でもネタにされている独特なセリフ。
    • 「流し斬りが完全にはいったのに……」「ははっ、ざまあみろ!」「アバロンのダニが一匹減ったな」「やめろー!卵をよこせー!」「アリだー!!」「男が来たら殺すのよ!」「ま、また~、なんでオレだけ2回も~」「うりうりビチグソだぞー」&「やめてよーやめてよー」「はたらげー」「ほ、ほぎー」「・・・・まさか こ う て い ?」「あ う お」などシュールな言い回しはサガシリーズを象徴していると言える。
  • 前作から引き続き、伊藤賢治氏がBGMを担当。「クジンシーとの戦い」「七英雄バトル」といったバトル曲はもちろん、「皇帝出陣」などのダンジョン曲も好評。何千年にも渡る戦いの帝国史という本作のテーマに合った重厚かつ哀愁あるサウンドである。
  • キャラや技エフェクトなどのグラフィック面や四倍画では無い漢字フォントなど前作より進化した部分も多々ある。

その他

  • 後述のように設定ミスやバグが多数存在するがゲーム進行に係わるような重大なバグはほぼ発生しない。
    • ゲーム進行に係わるようなバグが存在しないわけではないが、意図的に行わない限り普通にプレイする限りではまず遭遇しない。
    • また同様に作りかけで放棄されたイベントやダンジョンも見当たらない。
      • データ上には新施設予定の図書館やデバッグルームも存在するが、通常プレイでは絶対に行けないので、作りかけの施設が目に見えてしまっているといった事はない。

賛否両論点

非常に尖ったゲームバランス

強烈な敵の強さ

  • 敵の苛烈な攻撃
    • 敵の火力が全体的に高い。
      • 雑魚ですら初期だと防御が売りのキャラが3発食らえば死に、キャラによっては一撃死する。後半の敵の中にはHP上限を超えるダメージを与えてくる敵もいる。
      • 意外な事にあからさまな大技を使う敵は少なく、強敵の多くは中級以下の技で無慈悲な大ダメージを叩き出す。「キック」や「触手」といった何の変哲もないネーミングの攻撃でオーバーキルされる様は非常にシュール。強力な全体攻撃ともなればそれだけで全滅の危険性もありうる。
      • これは、雑魚敵の直接攻撃の多くが体術に分類されていることも一因。体術技や術法は防御力1ポイントにつき一律で5しか軽減できない(軽減量=防御力×5×段数)。敵の使うパンチや爪の通常攻撃、「キック」等は数百ダメージに及ぶのを考えると防御力による軽減などほんの気休めにしかならない。
    • 状態異常攻撃も序盤から激しい
      • スタン*9効果のある範囲攻撃で攻め手を潰されたり、重度の混乱や魅了などによる味方の攻撃であっさり殺される事も多い。
      • 状態異常の回復手段はあるが、耐性防具等は少ないため、どうしても後手後手になってしまいやすい。
    • ただし本作は戦闘終了時にHP全快、状態異常全快になっていることもあり、戦闘の被害を引きずらないようにできている。そのぶん戦闘内容を激しくしているとも言える。
  • 戦闘回数による敵の強化
    • 戦闘を繰り返せば繰り返すほど敵の強さが上がっていくシステムだが、戦闘回数は、倒しても逃げても全滅しても加算されるため、逃げ続けていると成長しない上に敵ばかり強くなるという悪循環が起こる。
      • 年代ジャンプによっても[ジャンプ年数÷4]の戦闘回数が加算される仕様になっている。ジャンプ年数自体戦闘回数によるので、二重に敵が強くなってしまう*10
      • 進行の仕方によっては何もできないような状況に陥ってしまうこともしばしばある。
      • ただし、国庫への収入は戦闘発生毎にあるため、逃げてばかりでも装備などの開発は可能。
    • 一部には明らかに強さと登場時期が合っていない敵がいる。
  • 雑魚敵を避けにくい
    • 前作と同様にシンボルエンカウントではあるのだが、キャラクターが大きい上に、当たり判定が大きいため、特に狭い通路では避けるのは難しい。
    • ダッシュには色々デメリットがあるため、敵を避けるためにダッシュを行いづらい。
      • まずダッシュ中は円で囲まれた自キャラの周り以外は敵が見えなくなり、その演出が入る際にはタイムラグも生じる。
      • ダッシュ中敵に当たると陣形を乱される。
    • 一応、「ダッシュ機能なし」「フロアの敵全員がこちらを追尾」という仕様だった前作に比べれば、こちらが近づくまで追ってこないだけでも格段に避けやすくなってはいる。
  • RPG史上最強のラスボスとも評されるラスボス。
    • 「とあるバランス崩壊級の術法(後述)を使わないと、勝利するのがかなり困難である」などという(誇張気味な)評判まで流れた。
    • ラスボスは今までのボスより段違いに強い。HPだけでも、ラスボスは合計HP10万余りを誇る(それまでの大ボスは最大でも3万程度)。速攻で一気に沈めるのは難しいし、技と術の使用ポイント切れも起こしやすい。長期戦に耐えられる力が必要になっている。
      • 単純な攻撃も熾烈だが、「男性キャラ全体を魅了」「全LPをロスト(=食らったキャラは完全死亡)」などほぼ見切り必須な初見殺しタイプの技も使ってくる。加えて1ターン中に4~5回行動し、場合によっては最大7回行動する。
      • しかも、ラスボス戦直前になると後戻りできなくなるため、そこでうっかりセーブするとどこにも移動できなくなってしまう。ネット情報がない当時は詰んで泣きを見た人も多い。ラスボスのもとへ向かう前に「もう戻れないぞ」としっかりと警告は出ているのだが…。
    • とはいえ術・武器防具・陣形などのシステムをきちんと理解していれば、実は各系統の最高位術を覚えるレベル35程度でも倒せる。ラスボスは最初1回行動であり、ダメージを与える毎にどんどんパワーアップする。最初に補助技や補助魔法を使い込んで味方を強化し、万全の体制を整えてから攻撃を開始するのが定石である。
      • しかしゲーム内の情報だけでは気付けない・気付きにくい要素が多く、それによってラスボス以前のボスは皆強力な技で一気に押し切ってしまえるため、補助術の有用性に気づく暇がない。
      • そのため、長期戦の戦い方を知らないままラスボスに到達してしまったという事態に陥り、HPが多い上に段階を経る必要があるラスボス戦でつまずいてしまった人も多い。後々、強化の必要性に気が付いたとしても、ラスボス手前でセーブしてしまったら2度と戻れない
    • 後に、予備知識を付けてガチガチに対策を固めて挑んだところ、昔の記憶が嘘のように余裕勝ちしてしまったという話も割と聞かれる。実際、やり込みにおいては皇帝1人でラスボスを倒す、更にはノーダメージという条件付きで倒す猛者も現れたぐらいである。
    • 故に今作では「次のダンジョンのボスをどうやって倒すか」といった短期的な対策を超えて、装備の開発や技や見切りの獲得、術の強化等をゲーム開始からラスボス戦に至るまでにどうやって進めるか、といった長期的な見通しが求められる。ウォーシミュレーションゲームで言うなら「戦略級」レベルの攻略が問われる。

上記敵の強さに対応可能な各種要素
これらだけでは敵が理不尽に強いだけのゲームだが、本作は敵の強力さありきでゲームバランスが取られている。
それ故に、その高い難易度や独特のシステムを魅力的に感じたプレイヤーも多い。
最終的には「自軍も敵軍も強すぎる」という一種の世紀末バランスともいえるゲームに。

  • キャラの使い捨てが可能なシステム
    • まず主人公である皇帝も含め、使い捨て可能なシステムになっているため、仲間が死んでもいくらでも補充できるし、皇帝もよっぽどの事がなければ継承対象がなくなる事はない。
      • 仲間の育成のし直しが必要だったり、同じクラスでも個人差はあるなどの問題はあるが、仲間がいなくなる心配等はない。
      • 条件を満たすと登場する最終皇帝の登場後は、他キャラへの継承ができなくなるが、代わりに死亡時には仲間を犠牲にしてLPを回復可能。
  • 強敵ほど成長しやすい
    • 確率で技を覚える「閃きシステム」だが、敵が強ければ強いほど強力な技を閃くので、敵との強さの差が広がってしまった場合でも、その強さの差を利用して強力な技を覚える事による対処も可能。
      • ボスは戦闘を重ねてもたいして強くならないことを利用して、早めに強敵と戦い強力な技を覚えてボス戦で楽をするというテクニックもある。実際、技能レベルもガンガン上げたいなら、退却を繰り返し一気にモンスターを高レベルにして即死技で狩りまくるほうが時間的に効率がいいことも。
  • 通常エンカウントの雑魚敵は全て退却可能
    • 退却できる場合(ボス戦ではなく、皇帝のHPがあり行動可能なときのみ)は相手の行動前に必ず成功する。
      • 戦闘開始時に皇帝が行動不能になっている事はないので、戦闘開始直後であればボス戦以外は確実に逃げられる。
      • マップによっては雑魚を避けるのがつらいマップもあるが、雑魚敵との戦闘での消耗を避けたい場合は逃げながら進むこともできる。
      • 一部イベント戦も退却が可能。これにより戦闘中に強力な技を閃いたものの形勢が不利になってしまった。などと言う場合は退却→再戦というのも戦略の一つとなる。
  • サポート術法も便利なものが多い
    • 反則的な強さとして特に話題に上がるのが水の上級術「クイックタイム」。使用するとそのターンの敵側の行動が無効化され、さらに以後数ターン味方に先制攻撃効果が付加されるというもの。
      • クイックタイムで消費する術ポイントは高めではあるが連続使用も十分可能。また、システム上、パーティーキャラ全員に習得させることも容易であり、ラスボス相手でもコレを交代で唱え続ければ全く行動させずに簡単に勝ててしまう。
      • 実際のところ、初心者向けの救済措置として用意されたのではないかと考えられる。プレイ体験でも「クイックタイムを使ってなんとかクリアできた」という話は結構見られる。そのため、ラスボスは「クイックタイムがなければ攻略不可能」というような誤解が広まってしまった。
    • 本作においては強力な補助術は他にも多数存在する。HP全快で自動復活させる火術の「リヴァイヴァ」、斬属性攻撃を100%無効化する天術の「ソードバリア」、全物理攻撃を2/3近い確率で無効化して一部の複合属性なら100%無効化する地術の「金剛盾」等。実際のところこれらをうまく運用すればラスボスをクイックタイム抜きで完封に近い形で勝利することも十分に可能である。
  • プレイヤー側も状態異常を活かしやすい
    • 特にスタン効果を付与する攻撃は序盤から習得可能で消費WPも0の物が多い。
      • 陣形による最速行動や素早さの補正を活かせば、強力な敵も封殺が可能。
  • 一部陣形が非常に強力
    • 前列3人に行動後防御を付与し攻撃力と素早さを飛躍的に上げる「アマゾンストライク」、中央の皇帝が囮となり周囲全員の直接攻撃力を増強する「鳳天舞の陣」、必ず先制攻撃できる代わりに回避不能になる「ラピッドストリーム」、自動防御でダメージを2分の1にできるが敵に先制される「ムー・フェンス」、この4つを戦術に応じて使い分けるのが基本となる。
    • 他にも、先頭の皇帝が囮となり前列の直接攻撃力を増強する「デザートフォックス」、インペリアルクロスを改良し多くに素早さボーナスと行動後防御を付与する「インペリアルアロー」、皇帝以外の前一列メンバーに素早さボーナスと行動後防御を付与する「フリーファイト-1」と強力なものがある。
    • 先制陣形と「使ったターンはダメージを2分の1にする術」のようにサポート術と組み合わせることによりより強力な戦術となりえる。こうすることで敵の苛烈な攻撃もそれほどでもないように感じられるようになる。
    • なおアマゾンストライクやインペリアルアローなどの「行動後防御」はバグによる産物である(バグの項目後述)。そのため意図されたバランスよりも強い陣形になっている。

その他の賛否要素

  • 明確な主人公と呼べるキャラが存在しない。
    • 好きなキャラでパーティを組める事と、代替わりによってそのパーティの総取替えを強要される事も含め、「自由度が高い」「キャラに感情移入しにくい」と意見は分かれている。

問題点

説明不足な数々の要素

本作の難易度を高くしてしまっている原因の一つで、仕様を理解しているかどうかで難易度が変わってくる。

防御力値の仕様

  • 「防御力」として表示されるのは斬防御のみ
    • 前述のとおり、本作の防御力は「斬・打・突・射・熱・冷・雷・状」の計8属性が存在するのだが、数値として示されるのは斬防御のみで、それ以外は「防御特性」にアイコンが表示される形でしか表示されない。
      • つまり斬属性以外の防御力に関しては「耐性のある装備をしているかどうか」しか分からないため、ボス等の強敵に対して特定の属性防御特化にしようと思っても難しい。
    • 一応斬属性の数値が高い物を装備すれば他属性もそこそこの数値になる事が多いので、雑魚戦等の汎用的な戦闘ではそこまで困らない。
      • ローブ類は物理防御よりも魔法防御のほうが高い代物となっている。これも斬防御の数値に比例して魔法防御が上がるようになっているのだが、「魔法防御は最大でも5ほど」と把握しておけばよい通常の防具に比べて、マスクデータである魔法防御の方が数値が大きくなる分非常に把握しづらい。
      • ただし中には頭防具の「最強の帽子」のようなトラップに近い防具も存在し、この防具は斬属性防御が13と非常に高いのだが、それ以外の防御力は全て1。確かにアイコン表示が全然ない事で表示されてもいるのだが、最強どころか最弱の帽子「ヘッドバンド」よりも「熱・冷・雷・状」は弱い始末…。
      • アクセサリーにいたっては軒並み物理防御が1で「熱・冷・雷・状」のなにかしらに防御力があるため、魔法防御装備と言えるのだが、アイコンでなんとなく把握するしかなく、それぞれの防御力の違いが非常にわかりづらい。
    • 結局、装備欄が少ないこと、魔法防御力もそこそこあることから、わからなければとりあえず数値の高い全身鎧を装備しておけば間違いないということになりがちになってしまう。ただし全身鎧は素早さが大きく下がってしまう。

防具の仕様

  • 盾の仕様が分かりづらい
    • 装備した段階で盾防御力が加算されるが、実際にその防御力が適応されるのは戦闘中に盾が発動した場合のみで発揮される防御力は表示されている数値の2倍である。
    • 両手武器や体術技、術を使用するターンは盾防御が発動しない。ただし、法則に当てはまらない例外技がいくつかある。
    • 発動率は敵の攻撃によって補正がかかるため変動する。表示されている数値は目安に過ぎず、実際には多くの攻撃で数値以上の発動率を発揮する。逆に小剣技の場合は特殊補正がかかり発動しなくなる。
    • 盾によって[斬殴突射熱冷雷状]のどの攻撃属性が防げるか決まっているが、[熱冷雷状]に該当する攻撃はほとんどが術など盾では防げないものである。よって盾のこの防御属性はあまり意味がない。
      • 一応、赤竜波、月影、サイコバインドといった大ボスが使う下手すれば一発で全滅しかねない全体攻撃に対してピンポイントで活躍することがある。
    • ガーダーは盾より発動率が低めに設定されており「発動すると敵の攻撃を完全無効化する」「防御すると発動率が上がる」「盾より軽い」という特徴がある。
    • 術によって作られる魔法盾は「斬/打/突」+「射/熱/冷/雷/状」属性ならば100%、「斬/打/突/射」属性ならば65%の回避率となる。さらに両手攻撃や回避不能の陣形でも発動し、小剣技など通常の盾では防げない攻撃や一部の術まで無効化してしまうチート気味な性能を持っている。戦闘中に限り有効で防具として装備することはできない。
  • 防具の重さ
    • 表示されないが防具には重さが設定されており、装備の重さで素早さが下がる
    • 回避率に影響する他、腕力と素早さの両方が威力に影響する体術は重い物を装備すると威力が落ちてしまう。
    • 陣形の中には「行動後自動防御」が設定されているものが多くあるため、とりわけ有用とされるものの非常に重い全身鎧との相性は悪く、軽い防具にも大きなメリットがあると言える。
  • 腕防具や全身鎧を装備すると弓の命中率が下がる
    • 弓を使うのに邪魔になるという事なのだろうが、説明がないせいで弓の命中率が低いと誤解される原因となった。

その他説明不足な点

  • 以下のような点も、知っていると便利だが説明のない点。
    • 資金は戦闘一回ごとに(退却・全滅でも可)収入分が国庫に入る。
    • 武器防具開発は1回の戦闘ごとに開発できる種類が変わり、戦闘5回で開発が終了する。
      • 重鎧、兜、足防具、小手をひととおり開発するとその段階ごとの全身鎧が開発された状態となり、次世代から流通させることができる。
    • 各施設は発注後戦闘15回で完成し、年代ジャンプでは完成しない。逆に合成術は年代ジャンプでなければ完成しない。
    • 各陣形の効果は開発時におおまかな説明が一度あるだけで、それぞれの詳しい効果を知ることはできない。
    • 術やアイテムの副次効果
      • 術は使用者の術レベルが上がると効果が増えるものがあり、攻撃を防ぐ壁の術にターン終了時の攻撃が追加されたり、回復術に状態異常回復効果が追加されたりする。
  • 個人のレベルは複数種類の武器や術を使うと技術点が分割されて成長が遅くなるが、マスターレベルには技術点が分割されることなく各種類にそのまま蓄積される。
    • 新たな術の習得や合成術開発にはある程度マスターレベルを上げることが必要だが、どの程度上げればよいかはゲーム中で確認できない。習得できるようになっても告知もなく、いちいち術研究所に行って確認しなければならない。
  • マスクデータ「理力」(後の移植版による正式名称。移植前は冥力、冥才、術補正、魔力補正値などとも呼ばれていた)
    • これが高いほど、隠し術である「冥術」の威力がアップし、「冥術」以外の威力がダウンする数値で、ゲーム中一切表示されない完全なマスクデータとして存在する。
      • つまり魔力が同じキャラ同士でも、理力が低いキャラのほうが普通の術の威力が高い。ただし、火術の「黒点破」*12の命中率・風術の「体力吸収」の威力は理力に依存する。
    • 防具の中にはごく一部*13に「冥術」ボーナスが存在するのだが、「冥術」自体がそもそも威力が低いので、実質「術攻撃力ダウンボーナス」というデメリットになってしまっている。
    • またこれらの防具は、ステータス異常を無効化する能力もあるのだが、なぜか説明が表示されない。

設定ミスやバグ

防御アイコンの不備

  • 高い防御力を持っている属性があるにも関わらずアイコン表示の設定がされていない物があり、有効な場合にもそれと気づき難い。いくつか例を挙げると、
    • 強化服=全属性に8の防御力を持つが、アイコンは斬打突射のみ。*14
    • 精霊の指輪=熱冷雷状に10の防御力を持つが、アイコンは熱冷雷のみ。
    • キャンディリング=冷雷状に20の防御力を持つが、アイコンは状のみ。

数値ミス

  • 画面に表示されている性能と、実際のゲーム中での効果が違っているものが数多い。
    • 武器には「表示される数値が実際の数値に比べ多少ズレている」物がちらほらある。その大半は1~2程度なので大した問題はないが、棍棒はシルバーハンマーとアンバーメイスに5の差があり、そこそこの違いが出てくる。
      特に差が大きいのが大剣の1つオートクレール。攻撃力50と表示されているが実際は35。16進数で32とすべき所を間違えて23にしてしまった入力ミスと思われる。
      また、厳密には数値ミスではないが、妖精光はゲーム中で「素早さと術法防御を上げる」と説明されるが、実際は素早さしか上がらない。

全身鎧のランクダウン

  • 新しく防具を開発すると、完成品を受け取った途端流通している全身鎧がランクダウンしてしまう。
    • 全身鎧は兜・重鎧・腕・足の各部位の開発段階によって自動的に開発されるため、開発段階が変化する影響と思われる。

その他細かな設定ミスなど

  • 一部の陣形において能力値ボーナスが機能していない。
    • 開発できる陣形の1つ「ホーリーウォール」は、ゲーム中の説明とは裏腹に何のボーナスもない。
      • 後衛2人が非常に狙われにくくなるという特徴はあるので、後衛の2人を守るという特徴自体は機能しているのだが、本来は前衛にも行動後防御ボーナスがつくはずだった。
    • 「パワーレイズ」は術強化の陣形なのだが皇帝の「状」属性*15のみしか上昇しないため使いにくい。
      • 最強術である「クリムゾンフレア」のダメージを上げることができるので皇帝が強力な術士である場合には使えないこともないが、実用性はそれくらいである。
    • また実際には入手できない没陣形が1つあるのだが、これがエンディングで当たり前の様に登場する。そのため、どうやったら入手できるのかと物議を醸した*16
  • 一部のひらめき技が道場に登録されないが、内部では登録済みになってしまう。
    • どうやら通常の8つの武器系統に含まれない特殊な武器系統の技として扱われているようで、そのために道場で表示してくれない。
      • 表示はされないのだが「登録処理」自体は無事機能しているため、「閃いたことは記録されているが技道場で習得する方法がない」という結果に。
        内部では「道場登録済み」となっているためにまた閃き直すこともできない。
    • 登録されないのは4つだが、その内2つは有用なので地味に痛い。

バグ

  • 装備すると腕力や魔力などと言った能力値が上昇する防具は、実質のプラス値が表示数値よりも1低い場合が大半。特に、能力+1と表示されている防具は装備しても実際の能力値は全く上昇しない。
    • 解析によると数値自体は正しく設定されているものの、プログラムのバグにより能力上昇が実際のデータより1低い値で戦闘に適用されているようである。
      • このバグは個別に適用されるので、「+1」される装備を3個装備して「+3」にしても実際は「+0」である。
    • 表示通りに効果がある装備もあるが、これは表示用の数値より戦闘用の数値を1高く設定してしまっている入力ミスの産物にすぎない。
  • プレイヤーに有効なバグも多い。
    • 陣形のメンバーが受ける素早さ修正には、行動後自動防御がセットで付与されている。これは自動防御を指定するフラグのミスによる恩恵である。
      • このバグが「アマゾンストライク」を最強クラスの陣形に押し上げたといっても過言ではない。
    • 今となっては有名な話だが、「射」のみ100%無効にする盾「ワンダーバングル」が設定ミスで全物理攻撃を100%で無効化する最強盾と化している*17
      • とはいえ盾で回避しにくい技も存在するため、喰らうものは喰らう。
    • 「活人剣」という(敵を殺さず退却させる)技には、使用したターン中はほぼ全ての攻撃を回避できる効果がある。ところが活人剣を選択してキャンセルし、別の行動を選び直しても回避効果が得られてしまう。尤もこの技は習得が非常に難しいので、習得した頃には裏技が必要ないほど自軍が強くなっているケースが大半だが。
    • 盗賊が臣民から金を盗むイベントで、盗賊の隠れ家にある金を何度でも取れるバグあり。
    • 能力アップの武器固有技が閃いたときだけとても効果が大きい。
    • 特に特殊な操作をせずとも最序盤に最高ランクの雑魚敵「ナイトヘッド」が登場。もちろん撃破は事実上不可能だが、中盤での技をレオンの代で閃くことも可能。
  • 下記の2つはバグというよりテストプレイ時に発見できなかったチェック漏れである。(発生条件が偶然ではなく通常プレイではまずしない操作が必要)
    • ワールドマップ上である動作を続けた後、町やステージに入ると様々なバグが発生する通称「マップチェンジバグ」。危険だが、キャラが壁抜け可能になって通常プレイでは見られないものが確認できることも。
  • 見た目もおかしいバグ皇帝。
    • ある条件を満たすと、皇位継承候補を選ぶ時に技能レベルやステータス、名前やグラフィックが異常なキャラが候補に登場する。複数の武器の熟練レベルが最大値の50を超えたり、没になったアイテムや敵専用の技を装備していたりする。

武具・アイテムの調整不足

  • 前述した防御力値の仕様云々以前の問題として、武具やアイテムには大雑把すぎる調整が目立つ。具体例を挙げると、
    • 武器は多数存在するが最強武器は片手剣以外全て開発装備、宝箱等で手に入る伝説の武器よりも開発武器の方が普通に強い*18
      非売品には固有技が存在するものも多いが、役立つ固有技はごく僅か。しかも参照能力値/参照武器Lvが魔力・術威力・剣と棍棒Lvの複合だったりと、妙にひねくれている。
      一応、開発品が揃わない序盤に入手できるものもあり、その場合は「(その時点では)高い攻撃力と固有技の恩恵を得る」という事はできるが、逆に「苦労して入手したのに開発品より弱く固有技も閃き済の汎用技より弱い」という事態も起こりうる。特に槍のレア武器である「竜槍ゲイボルグ」は、全槍技最強の固有技を持つものの、武器攻撃力の関係で結局開発品で使う技以下になってしまっている。
    • 前作にあった石化/状態異常回復アイテムも本作では削除、特に石化は戦闘中の回復手段がない(次回作で復活)。
    • アクセサリーは例によって全て非売品。アクセサリーには能力値上昇・状態異常耐性・術法防御獲得と有用なものが多いが、敵の苛烈な攻撃に対し入手量が絶対的に不足しているため、有用な装備とはなりにくい。
    • 斬防御に秀でた防具が大量にある一方で、打防御にボーナスを持つ防具が開発品の頭防具のみ、射/突防御にボーナスを持つ防具はなし、雷防御にボーナスを持つ防具がラバーソウルのみと、防具の防御力設定にも杜撰な点が非常に多い。
      • 仮に斬防御だけでなく全属性防御が表示される仕様であったとしても、この防御力設定(+防具装備欄の少なさ)では、敵の苛烈な攻撃への対処するのは困難だったであろう。実際、後述の移植版では「特定の術法防御が高い防具」が多数追加されている。
      • これを見て「防具に頼らなくても補助術で何とかできるので問題点ではない」という意見を持つ方もいるかもしれない。事実、状態異常は元気の水やエリクサーで、射属性攻撃はミサイルガードで、雷属性防御はエアスクリーンで、その他物理攻撃も光の壁等で対処可能である。しかしこれは、裏を返せば「回復や防御等の補助を術に依存しすぎている」とも言える。術による能動的な対処法が異常に充実しており、防具による受動的な対処が困難。術では石化以外の全てを治療できHPも全快させられる方法がある一方で、回復アイテムでは400までのHPと毒しか回復できない。ここら辺はやはりバランス調整に不備があると言わざるを得ない。

その他

  • 前作とは違い、一度仲間に加えたキャラは死なない限り外す事はできない。また、皇帝であるキャラを交代させるには死なせるしかない。各クラスのキャラは決まった順番にしか登場しないため、特定のキャラを皇帝にしたい・仲間にしたい時はそのキャラが出てくるまで無駄に全滅させる、キャラのLPが尽きるまで敵の攻撃を浴びせて殺すといった作業が必要になる。当然、これをしている間にも戦闘回数は増えるし、敵もどんどん強くなっていく。
    • また、手っ取り早く皇帝の能力を上げるため、新皇帝即位→即全滅→新皇帝即位……を何度か繰り返すプレイヤーも多い。
    • 人によってこの行為は「謀殺」「ルドン送り*19」などと呼ばれ、ネタとして愛されてはいる。
    • もちろん、謀殺作業は無理に行わなくてもクリアはできる。しかし、死なせることでしか仲間を外せないのはやっぱり不便であり、仲間は普通に入れ換えさせてほしいと思った人は多いだろう。
    • 恐ろしい事にこの「謀殺」は、書籍『ロマンシング サ・ガ大全集』において「スキルを効率よく上げるには、皇帝を早く交代させろ」「仲間は使い捨てが可能だ。いらなくなったら遠慮なく殺せ」と書かれており、公式に推奨されている
    • 最高の人材をパーティに集めたり、どの時代でも同キャラ(システム上は同キャラだがストーリー的には同名の別キャラ扱い)でイベントを進めて永世皇帝による帝国史を作ったりと、やり込みの手段としても活用されている。
      • ただし、仲間キャラのステータスは一度仲間にしないと確認できない*20ため、ステータスをきっちり調べたうえで仲間にしたい場合にはリセットを繰り返すことになる。
    • 最終皇帝の代になると全滅はゲームオーバーになってしまうためこの手法は使えない。
      • ただし最終皇帝がLP0になると仲間が自分の命(LP)を皇帝に捧げて代わりに死ぬ救済措置が取られているため、就寝時にLPを吸い取られてしまう指輪で手軽に最終皇帝をLP1にできるのと組み合わせて、仲間の命を吸収していくソウルスティールまがいの謀殺が可能。
  • 本作では体術まで含めると8系統の武器が存在するが、それぞれの性能の差が激しい。
    • 武器威力の差、技威力の差などの他に、武器技能LVから算出される係数の計算式も系統毎に異なる。
    • 大剣は武器威力が他より一回り高く、技能LV由来の係数も最大で使いやすい。技威力は終盤は無条件で他を凌駕するダメージを叩きだすが、中盤は並であるため、開発による武器威力頼りのところが大きい。一応「全体攻撃がない」という欠点があるが、剣装備+その全体攻撃でフォローが可能。
      • 両手武器は盾を使えないという欠点があるが、大剣はそれを補って余りあるほど火力が高い他、終盤なら魔法盾という選択肢もあるため大して気にならなくなる。そもそも本作は先制陣形・術の強さ・装備欄等の関係で、盾装備の利点がRS3以降ほど高くない。
    • 剣はコスパのよい高威力の多段攻撃技や全体攻撃技があり、武器威力で大剣に劣ろうとも中盤まではダメージで上回ることも多々ある。盾使用可能で命中率も大剣を上回るため非常に使いやすい。
      • 剣と大剣は互換性も高く、両方の主要な技を閃ける者も多くいる。したがって両方を併用したり、中盤までは命中率が高く盾使用で使い勝手が良い剣を使い、終盤は技威力や命中率が高まった大剣に持ち替えるといったプレイもできる。
      • 開発費用の関係で資金面・効率面から言えば武器は最初1種を集中的に開発し複数人で使う方が良くなってしまい、技能を持つキャラが多く使い勝手が良い剣・大剣レベルだけ上げれば十分という事になってしまう。終盤は術のレベル上げに人数を割かなければならなくなる事もこれに拍車を掛ける。
    • 斧は中盤から使える武器で、入手時点で既に最強クラスの技を閃く条件が整っており、技能LV由来の係数は剣や大剣並に高く中盤における最大火力系統である。レベルが低い内は命中率に難があり、最強武器の攻撃力は控えめであるが、斬・殴両属性を持ち敵の弱点を突きやすい*21。終盤は大剣に水を開けられるが、遠距離攻撃ができ最強武器も早期に作れる等それでも強い部類。
    • 棍棒は強力な多段攻撃技があり火力はそこそこ高いのだが、強い武器が入手しにくくレベルを共有する斧に劣ってしまう。ただ斧の命中率に難がある術師の攻撃手段としては侮れないものがある。また、最終火力は斧に劣るものの補助効果を持つ技が非常に優秀。
    • 槍は攻撃力と命中率が高く、特に序盤は強い。しかし計算式の関係でそれ以降伸びが悪く、遠距離攻撃や全体攻撃の有無、攻撃属性の関係で斧や剣に劣るようになる。とは言え強力な武器を(開発品も含めて)早期に揃えやすく、終盤では強力なデバフ技も習得できるため、斧と並んで十分にパーティを支えてくれる。
    • 小剣は技能LV由来の係数が最弱で、同じ威力の武器と技と技能LVでも、他の系統に比べてダメージが弱くなる。武器の攻撃力自体も、第3段階まで開発しても最弱の36である。「フェイントでスタンさせる以外に使うメリットがない」と評価するプレイヤーさえいるほど。
      • 盾防御不能だったり技にトリッキーなものが多かったりと長所もあるが、圧倒的な火力不足はやはり致命的。最強技のファイナルレターは、即死耐性を持たない敵単体を約8割の確率で葬り去るが、それを覚える頃には他の武器や術で叩いた方が早い。
    • 弓は腕防具や全身鎧を装備するとただでさえ低い命中率が更に2割ほど下がり、盾も使用できないため防御に難がある。武器も第2段階までしか開発できず、その攻撃力も37と弱い。単純な火力では中盤まで最弱であり、最強技の威力もイマイチ。全体攻撃はそこそこ優秀だが、やはり剣の全体攻撃で斬るか術で吹き飛ばした方が早い。
      • ある非売品の弓では全体即死技「皆死ね矢」を水術「霧隠れ」と組み合わせれば命中率が高まり終盤でもザコ狩りで活躍できる。ただし命中率は突技能依存であるため、実質的に槍・小剣系の技ともいえる。
    • 体術に関しては上記陣形での素早さ増減効果や装備の重量によりモロに影響を受ける。装備・陣形の条件を整えてなお中盤の火力は他の強い系統に劣ってしまうためデメリットが多く、とりわけ素早さが半減する有用陣形「ラピッドストリーム」と「ムー・フェンス」との相性が悪いことは致命的な欠点となる。腕力や素早さを陣形や補助術で強化すれば、体術最強技「千手観音」が大剣をも凌駕する最大ダメージを出せるため、本領発揮は終盤となる。
    • 弓、小剣が不遇の為、仲間選びにおいて「器用さ」は最も不遇なパラメータになってしまっている。
    • 総合すると最初から育てて使っていきやすいのが剣・大剣・斧であり、平均火力的には他と2倍程度の差がある。技が出揃う終盤には槍・体術も強くなるといったところである。
  • 術レベルが上げにくい
    • 攻撃術のない水術や初期に攻撃術のない地術は、余裕がある時は回復が不要なタイミングでも意識して使っていかないとなかなか成長しない。
      • 他の属性も攻撃術はあっても初期の術は威力が低めなため、やられる前にやるのが前提の本作では技に比べて実戦と育成を並行して行いづらい。効率面から言えばある程度敵レベルが上がってから一気に上げたほうがよい。
      • 風術だけは初期術の5レベルごとのダメージ増幅が大きいため、序盤は頼りになるが上位に使いやすい攻撃・補助術がないためいずれは力不足になっていく。地術はレベル23前後(マスターレベル18)になれば実戦的な全体攻撃術を覚え使いやすくなる。
    • 合成術を開発すれば全属性で攻撃術を使うことができるが、その合成術の開発自体ある程度の両術の術レベル(マスターレベル15及び25)が必要。
      • しかし開発してしまえば、2つの術のマスターレベルを技術点を分割することなく一気に上げることができ効率が良くなる。敵を攻撃しつつ3人で全系統を上げることができる。
    • 技P回復アイテムがパーティー全体回復なのに対し術P回復アイテムの方は単体回復である。よって技使いが多いほど消費効率が上がり、術使いが多いほどダンジョン攻略のやりくりが厳しくなる。戦士系でも回復術は覚えられるため術師を入れなくても攻略に差し支えはない。
  • 防具の問題点
    • 防具の種類が多い割には装備欄が3つと、「それぞれの部位の防具の特性を組み合わせて味方を強化する」というゲームデザインから考えても少ない。
      • 重い全身鎧をメインに防具を選ぶ場合は3つで十分な防御力を確保できるが、素早さを活かした軽装備にする場合は防御に不安が残ることになる。
      • 一部のクラスは欄外に4つ目の専用固定装備が付いていて、装備欄が少ないぶん大きな特徴になっている。
  • 上記のように、ラスボス直前でセーブするとどこにも移動できなくなるため、ラスボスに勝てなかったが対処のしようがなく詰んだ人も多い。
    • 一応、ラスボス前のある地点で「この先は、引き返せないぞ」と警告セリフは出る。が、ややこしいことに、実はそのセリフが出ている時点ではそこを過ぎてもまだ引き返せる。その後、ラスボスの前座ボスを倒すともう戻れなくなってしまうのである。
      • この警告自体も、システム的なアナウンスではなくキャラの台詞を体にしているために「最終決戦の緊迫感を出すための演出だろう」と聞き流し、進んでみると本当に戻れなくなって唖然とするケースも。
    • せめて「前座ボスを倒す→警告が表示される→そして進むと戻れなくなる」という順番だったなら、まだハマる人が少なかったと思われるが…。
  • 隠し要素として、「冥術」という本来は敵専用である術も使えるようになるのだが、「敵が使うもの」という前提でプログラムされているため、攻撃術は味方が使っても弱いものばかり。理力(冥力)などを最大まで調整しても最強の攻撃術は全体2000以下のダメージしか与えられない。
    • また、手に入れるには特別な手順が必要(しかも覚えられる場所がほぼ隠し要素)であり、やっと使用可能になるゲーム後半にレベル1から育て始めなければならない、冥術は天術と相反するので冥術使いは便利で強力な天術を持てない…と使いにくい要素が様々ある。
    • 補助術も、毒・魅了・物理攻撃には無敵になれる効果…など使いどころを見極めて初めて真価を見せるタイプが多い。しかし、上位術には強力かつ代用のない分身効果の術(攻撃回避&2回攻撃でダメージ2倍)と敵弱体効果の術があるので、その2つは冥術の持つ大きな価値と言える。クジンシーのフリーズバリアを解除する以外の用途がないヴォーテクスはどうしようもない産廃だが。
    • ちなみに、冥術はストーリーの展開上、「サラマンダー」というクラスと二者択一で入手することになるのだが、そのサラマンダーも全般的に直接攻撃面で最強に近い性能である為有用である。「冥術とサラマンダーのどちらを選ぶか」はプレイヤーの間で別れる。

総評

雑魚戦ですら命がけのバランスのせいで、著しく特殊効果の強い一部の技・術以外は火力重視での速攻が安定するという極論(とはいえ大体あってるが)に到達しやすい点が理解の難しさにつながっている。
他にもマスクデータやバグ等の問題もあり万人向けと言い難いのは確かだが、その自由度とゲーム性の高さから「サガシリーズで一番好き」と評する人も決して少なくない。
選択の自由度が幅広く、色々な遊び方が可能なため、一度クリアしただけでは飽きたらずに何度もプレイしたという人も多い。
高い難易度や独特のシステムが魅力的に感じたプレイヤーがいるのも確かで、現在においてもやりこみプレイを続ける人も少なからず存在する。
「年代ジャンプを最大まで発生させ帝国歴を4000年以上にする」「EDの年表を全て一人のキャラの業績にする」「序盤の皇帝ジェラールの時代に七英雄ロックブーケを倒す」などのやりこみ・制限プレイも多く行われた。

理解しにくい点や粗は多かれど、それすらも気にさせないほどの魅力に満ちた名作といえよう。


ロマンシング サガ2(リマスター)

【ろまんしんぐ さがつー】

対応機種 プレイステーション・ヴィータ
iOS(7.0*22)
Android(4.2.2)
プレイステーション4
Nintendo Switch
Xbox One
Windows(Windows10、Steam)
メディア ダウンロード販売
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 アルテピアッツァ
発売日 【PSVita/iOS/Android】2016年3月24日
【Switch/PS4/One/Win10/Steam】2017年12月15日
定価 2,200円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
アイコン:麻薬等薬物
判定 スルメゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント ガラケーアプリ版ベースの移植
グラフィックを大幅強化
やり込み要素も多く追加
PSVITA版は多少劣化気味

概要(リマスター版)

魔界塔士Sa・Ga』『ロマンシング サ・ガ』に続き今作もワンダースワンカラーに移植される予定があり、ゲーム雑誌などにも情報が載っていたのだが、いつの間にかお流れとなってしまっていた。 その後、2010年に追加要素を加えて携帯アプリ版として移植された。その携帯アプリ版(以下アプリ版と略す)をベースとして若干の変更点を加えて移植された作品である。
アプリ版は、SFC版から様々な追加要素を加えた上でリリースされたが、PSV版、iOS版、Android版ではアプリ版をベースとして、グラフィック面の向上などのマイナーチェンジに留まっている。
翌2017年には各据え置きプラットフォーム向けにも配信された。以下の記事では上記3つのバージョンとこれらのバージョンを合わせてリマスター版と表記する。
アプリ版についてはスクエニモバイルサービス終了に伴い配信も終了となっているため、本項目においてアプリ版における追加、変更要素についても扱う。

なお、アプリ版以降はタイトルの中黒がない『ロマンシング サガ2』が正式タイトルである。

追加要素(アプリ版、リマスター版)

特に注記がない場合はアプリ版における追加要素を指す。

  • 追加ダンジョンである追憶の迷宮が追加(アプリ版においては有料DLC)
    • 追憶の迷宮は全部で4つのダンジョンからなる。SFC版では語られなかった古代の新設定が語られる他、新しく追加されたクラスやアイテム、SFC版における没陣形が入手出来る。
    • 追憶の迷宮のボス戦では伝承法が無効であるため、敗北するとゲームオーバーとなる。
    • 追憶の迷宮では本作としては唯一敵の強さが戦闘回数に依存しない。進行すればするほど強い敵が出現する。
    • 4つのダンジョンをクリアすると、大ボスともいうべきボスと戦闘出来るようになる。ラスボスの七英雄と同様に見切りがあるかないかで難易度が大きく変わる。なお七英雄と違い、クイックタイムへの対策を持っているため、クイックタイムによるはめ殺しは出来ない。
    • このダンジョンでは宝箱として原作に登場したものよりも強力な武器を入手できる。これにより最強武器が攻撃力不足のため使いづらかった武器が使いやすくなった。
      • 新たな武器や防具の名前はロマサガ1の最強装備(最終試練や巨人の里で入手できるもの)から取られているが、全ての種類があるわけではない(例えばロマサガ1で最も有名な武器・アイスソードは登場しない)。
      • アクセサリ類として各種ステータスや属性防御を1つ大きく上昇させるもののほか、技術点やアイテムドロップ率を上昇させるという稼ぎ効率が良くなるものが追加された。ただしランダムの宝箱からの抽選だったり、財布からの購入のため1回のチャレンジにつき1~2個しか買えないなど、入手はそれなりに面倒。
  • 追加クラス「陰陽師」と「忍者」の実装
    • 陰陽師はSFC版では隠し術法となっていた冥術をデフォルトで修得しているクラスである。
      • これにより、古代魔術書がなくても冥術を利用出来るようになった。しかしながら陰陽師以外のクラス(皇帝を含む)に冥術を覚えさせたい場合はやはり古代魔術書が必須。合成術も使えないし、デフォルトで覚えている2種類の冥術のみしか使えない*23
    • 忍者は格闘家と同様の体術使いである。
      • 格闘家より優れた点は、格闘家と比べて素早いキャラクターが多い事。そのため、攻撃面では格闘家以上に体術に適したパラメータとなっている。
      • 一方で体術を活かすには防具の重さを低く抑える必要がある(=防御力を上げられない)為、HP・LPの低さがネックになっており、その点では格闘家が有利。
  • タイトル画面で強くてニューゲーム(「NEW GAME+」表記)が選べるようになった(アプリ版においては有料DLC)。
    • 任意のセーブデータを選んで実行可能。クリアデータである必要はない。
    • 手持ちや倉庫のアイテムの大半、技や術のマスターレベル、完成させた合成術(武器・防具の開発は引き継げない)、閃いた技・見切り、お金が引き継がれる。戦闘回数(敵の強さ)、陣形や加入クラス、イベントアイテムは引き継がれない。
    • 古代魔術書も引き継ぎ出来ないため、サラマンダーと冥術の共用はやはり不可である。
  • 果樹園の追加(アプリ版においては無料DLC)。
    • クジンシー(1回目)を撃破後に玉座に座ることで作れる。アバロンの左下、大学の下のエリアに作られる。
    • 果樹園を作ると、収入が増える。また、戦闘回数に応じて果樹が成長して(アプリ版では本数が増えて)いき、その都度収入が増える。
      • ある程度戦闘回数が増えると、玉座に座った際に果樹園を大きくする提案が出る。費用は掛かるが大きくすることで更に収入が増える。
      • 最終段階の果樹園になれば、12,800クラウンの収入となる。
  • イベントの追加
    • 全てのクラス(陰陽師、忍者を含む)を集め、全ての領域を領土にした上で、最終皇帝になった時に特別なイベントが発生するようになった。
      • このイベントをクリアすることで、かなり強力なアクセサリを入手出来る。強くてニューゲームを使えばパーティ人数分集めることも可能。
    • アプリ版では全クラスを集めるという性質上、冥術を取った場合にはこのイベントは起こせなかったが、リマスター版からはサラマンダーは条件から除外されたため、冥術を選んでもイベントを起こすことが可能。
  • トロフィー/実績の追加(PSV・PS4・XOne・Steam版(アプリ版は対象外))
    • PSハード・Xboxハード・Steamでそれぞれお馴染みとなっている実績機能(PS系ではトロフィー)に対応している。各機種での内容もほぼ同じ。
  • 情報の追加
    • 原作では大量のマスクデータが存在したが、様々な情報を確認できるようになった。
      • 装備画面で武具の説明(盾の回避率等)を追加、戦闘中に選択中の技の説明を追加。
      • 陣形選択後に各ポジションのボーナスが明示されるようになった。
      • 装備の重さは倉庫の体重計で、理力は術法研究所で確認可能。
      • 戦闘回数を教えてくれる大臣の追加。

変更要素(アプリ版)

  • バグの修正
    • プレイヤーに有利なもの・不利なものを含め、大半ののバグや設定ミスは修正された。
    • シティシーフのイベントでの資金の無限増殖、ワンダーバングルの性能、沈んだ塔への強引な侵入等のバグは修正された。
    • 序盤にナイトヘッドが出現するバグも修正。
    • 装備品の性能が表記と異なっていたものについては、表記通りの性能になっている。
    • エルブンスキンは装備から外せられるようになった。ただし魔石の指輪はSFC版と同様に不可。
    • 陣形効果が正しく出ていなかった陣形も修正され、これによってホーリーウォールの実用性が増した。
      なお本来はバグの産物だった「素早さボーナスに付随する行動後自動防御」は修正されず仕様化されている。
    • 全身鎧の退化、地獄爪殺法等の見切りやベルセルクが道場で覚えられない、といった点は修正されていない。
      ベルセルクのアイコンが爪になり、技の説明の追加もされているので、正常化処理自体はされているのだが。
  • 防具の具体的な値(属性ごとのパラメータ)が分かるようになった。
    • 何故かこの追加要素は後のPSV版ではオミットされた。

変更要素(リマスター版)

基本的にアプリ版による変更要素は全て踏襲している

  • グラフィックの変更
    • フィールドのグラフィックが一新された
      • キャラクターのドット絵や敵キャラのドット絵については変更なし(一部敵キャラはドット絵が変更されている)。
    • ダッシュ時に視界が狭くならないようになった
      • 但し、ダンジョンなどでダッシュ中に戦闘になると陣形が乱されるのは変わらず。デフォルトでダッシュ状態(×ボタンを押しながらで通常速度)になっているので、陣形を崩してしまいやすい。
  • 一部の敵がアニメーションするようになった
    • アニメーションするのはボスキャラや、固定ボスとして登場するザコ敵(ゼラチナスマター等)。
      • ザコ敵の場合は色違いであってもアニメーションはしない(ゼラチナスマターの色違いであるゴールドバウムなど)。
  • 一部の合成術の威力が強化された。

評価点(リマスター版)

  • 強くてニューゲームの追加により、詰むことがなくなった。
    • SFC版では育て方・武具の開発方針・増えすぎた戦闘回数等によって、難易度が上がりすぎて投げ出してしまう事もあり得た。
      しかし本作では強くてニューゲームをする事で、技やレベルを引き継いで次周のプレイを楽にできるようになった。
    • 開発したものは引き継げないが国庫の資金は引き継がれる。
      • これにより最低限の開発で収入を上げ、十分に資金を蓄えた後に強くてニューゲームを始めることで、多くの武器防具・合成術を開発できるようになるため、資金不足のため使いにくかったキャラクターたちが使いやすくなりパーティーに多様性が出しやすくなった。
  • 追加ダンジョンでは出現する敵が戦闘回数に影響されない
    • 低階層では序盤の敵が、深い階層では後半の敵が出るようになっている。
      • これにより序盤から強めの敵を相手に育成を行ったり、逆に逃げすぎて敵が強くなりすぎてしまった場合でも、育成が行いやすくなった。
  • ドロップアイテムの収集が行いやすくなった。
    • 上記、追加ダンジョンでは序盤の敵も出現する為、弱いモンスターしか落とさないドロップアイテムを狙いやすくなっている。
    • 加えて、追加ダンジョン内ではドロップ率を高める装備も手に入る。
      • 一度しか戦えないモンスターとの対戦チャンスは増えていないが、これを装備する事で多少は楽になった。
  • マスクデータが開示された事で遊びやすくなった。
    • 特に陣形のボーナスは良い方も悪い方もはっきり表示されるようになったので、誰をどこに置いたら良いかという判断をしやすくなった。
  • 冥術の実用化
    • 冥術は全体的に威力が強化され、実用に耐えうる威力になった。
      • 特に合成術のサンドストームは2倍近くに威力が上がり、術全体でも上位の威力となった。
    • 冥術用の新クラス陰陽師のおかげで冥術の育成もしやすくなっている。
  • やりこみ要素の追加
    • 追加ダンジョンは各ダンジョンの最下層には強力なボスが控えており、それらを全て倒すとさらに強力なボスとも戦えるようになっている。
      • 最後に戦うボスはクイックタイムを使用するとクイックタイムで返される(プレイヤー側は無効化)というクイックタイムが強すぎた事への対策になっており、隠しボスにふさわしい強さになっている。
    • トロフィーもコッペリアの皇帝継承や最終皇帝以外でのクリア等、原作でやりこみの一環だった要素を拾っている。

問題点(リマスター版)

  • UIが全機種で全て統一されているためか、画面上にタップボタンがそのまま表示されている。
    • 一応、PSVなどのゲーム機では操作ボタンの解説が付いてはいる。
  • アプリ版で表示されるようになった各種防御力がまたマスクデータに戻った。
    • 防御力が分かりづらくなっていた原因なので、アプリ版でも歓迎された変更だったのだが・・・。
  • 一部の技が道場に登録できないバグがそのまま残っている
    • 本作では「強くてニューゲーム」が存在する為、「一度閃くと引継ぎプレイを続ける限り2度と閃けない」という移植前以上に後を引くバグになってしまっている。
  • 果樹園の使い勝手が悪い。
    • 序盤~中盤の一番金が必要な時期に建設料を要求され、SFC版以上に窮乏化する。戦闘回数の増える終盤には収入が多すぎて金が余りがちになる。全武器防具を開発するなどの完全プレイでもない限り、利用価値は低い。
  • SFC版では普通の斧技だった「高速ナブラ」の参照値がおかしくなった。
    • ロマサガ3の分身技と同じく、前回行動したキャラの参照値がそのまま引き継がれる形になっている。戦闘をまたいで引き継ぐ事も可能。
      • ロマサガ2にはパラメータを直接アップする術法が存在するため、あらかじめ重ねがけで超強化した攻撃を使用しておくと、その次の戦闘で1ターン目から9999ダメージを5連発できるという壊れ技になってしまった。
      • プレイ開始後すぐには参照値がないので低いダメージしか出ない。
  • 冥術が強化されたのはいいが、そのおかげで敵が使うサンドストームがとんでもない脅威になった。
    下手な全体攻撃よりも遥かに強力なため、使用する敵が出現した際は全滅を覚悟しなければならない。
  • 1コマンドでできるソフトリセットが存在しない。
    • 設定画面を呼び出してから「タイトルに戻る」を選択することでリセットしなくてはならいので、若干手間がかかる。
  • アニメーションの弊害
    • 基本的にボスに動きが追加されたのだが、一部のボスは後に雑魚としても出てくる。その際、完全な雑魚戦闘にも関わらず一部のモンスターだけが動き、しかも動くモンスターよりも強いモンスターは動かなかったりするので、通常戦闘では若干浮いてしまっている。
  • オリジナルより劣化した演出
    • 年代ジャンプ時の字幕表示がオリジナルでは黒地に字幕のみという演出だったが、リメイク版で何故かメッセージウインドウが表示されてしまい、オリジナル版がもっていた雰囲気を若干損なっている。

PSV版特有の問題点

  • 画面切り替えが少し重い
    • アプリ経由で作られた関係でUnityで開発されておリ、他のUnity開発ゲーム同様PSVにおいては少々挙動に重さを感じる。ロード時間も少々入る。
    • 各据え置き移植版では改善され、ロードをほとんど感じなくなっている。
  • VitaTVに非対応。
    • スマホにも対応した影響からか、VitaTVには対応していない。
      • この件について、発売日直前に公式Twitterで謝罪と批判コメントのような呟きが投稿された。
    • 現在は後発のPS4版とクロスセーブできるようにアップデートされている。

総評(リマスター版)

コアなファンがいる作品ということで追加要素を含めた移植は大いに歓迎された。しかしながら2010年当時はスマホ黎明期であるにも拘わらず携帯アプリということでプレイを諦めたファンも多かったが、それから6、7年という時を経て各現行プラットフォームとPC、スマホへの移植と相成った。
基本的な部分は変わらないものの、プレイヤーへの情報開示を増やしたり、どのタイミングでも使用できる「強くてニューゲーム」の追加をするなど、遊びやすさは間違いなく向上している。
七英雄に関する情報の追加など、少ないながらも新規要素も悪くない。
「SFC版が難しすぎて投げてしまった」「どんなゲームか一度やってみたい」と思ったプレイヤーにはお勧め出来るリメイクであるといえる。


その他(リマスター版)

  • 配信当初は効果音がおかしかった。開発側も認識していたが修正が難航してとのことでおかしいままリリースされた。
    • 配信2ヶ月後のアップデートによりほぼ修正された。
  • 上記の通り、各リマスター版は開発エンジンにUnityを採用している。しかしUnityはPSVと相性が悪くまたスマホのほうがPSVより高スペックなこともままあるため、iOS版、Android版に比べてロード時間が若干長くかかったりする。
    • ダウンロード配信以前のニコ生でもプロデューサーがこの点について言及していた。
    • ただしスマホは機種によりスペックは様々なので、Android版は特定の場面でメモリ不足で強制終了してしまうなどの不具合も引き起こされた。
    • これら処理の重さは据え置き移植版では軒並みクリアされている。
  • 基本プログラムは同じはずなのだが、iOS版のみタップ操作とメモリ解放の挙動の違いから、初期Verにて様々なバグが引き起こされた。
    • バグを利用すれば別のセーブデータの倉庫にある古代魔術書を引き出して、サラマンダーと冥術の両立も可能だった。
    • このバグにより、陰陽師と忍者で開発できる予定だったとおぼしきボツ陣形の存在も明らかになっている。
  • レオン皇帝から息子ジェラールへの死の淵での言葉に対する返答「はい、はい」と「はい」でテキトーな返事である前者を選ぶと、「もっと真剣になるのだ!」と怒られてしまうのだが、さらにPSV版ではトロフィー「父の遺志を継いで」が解除されないようになっている。
    • 展開的にもそのような仕様だとユーザーも受け取っていたが、Ver1.01アップデートで「はい、はい」でも解除されるようになった。
  • イベントの進行などもかなりSFC版に忠実で、SFC版の時点でやや不自然だった進行ルート(スービエと二度戦える、最終皇帝以外のクラスでクリア)もそのまま残されていたりする。

余談

  • またしても攻略本に大嘘ばかり書かれている(それでも前作よりまだマシだが)。
    • データ上にのみ存在しているが実際には入手不能なアイテムが数多く記載されている。これらアイテムのほとんどは、上記アプリ版で正式に入手可能となっている。
    • 棍棒技「トリプルヒット」と小剣技「ライフスティール」が「敵も味方も使える通常の(=武器種さえ合えば使える)技」とされているが、実際には敵しか使えない。そのため本を信じてひらめこうとしたプレイヤーは時間を浪費することになった。
      • なお棍棒技ですらないトリプルヒット*24と違ってライフスティールは小剣「ソウルセイバー」の固有技のうちの一つとして設定はされているのだが、ひらめき難度の問題で実際にひらめくことはできない。ひらめき難度の設定ミスか、それとも意図的にひらめき難度を上げて実質上の削除を行なったものの資料変更をされなかったのか……。
  • 『ファミリーコンピュータMagazine』で漫画が連載され単行本化されている。全3巻。漫画そのものよりも、七英雄の過去を描いたシーン*25を素材にした七英雄コラで有名。ワグナス! 現在は絶版で入手困難だが良作なので、中古屋で見かけたら是非読んでみよう。
    • 全3巻という都合上、ゲーム上では再現できない&しにくい変更点もあるが、物語はおおむね原作に則った物になっている。*26
  • スクウェア・エニックスより発売されたオンライントレーディングカードアーケードゲーム「LORD of VERMILION」シリーズに七英雄がゲスト参戦している。
    • 裏面カードテキストなどにより新たな設定も判明した。
  • 2012年9月から配信されているソーシャルゲーム『エンペラーズ サガ』およびブラウザゲーム『インペリアル サガ』は本作の世界観をベースとしている他、敵ドット絵などのグラフィックが流用もされている。
  • 七英雄の名前の由来は「山手線の駅名を逆さにして、もじったもの(池袋、上野、恵比寿、五反田、品川、新大久保、新宿)」だというのは割りと有名なネタ。
    • ちなみにノエルの友人「サグザー」も東京の地名(浅草)から取られているとのこと。
    • 七英雄の名はその後、「クソゲーオブザイヤー2008の候補となった7本のクソゲーをさす別称(蔑称)」としても使われるようになる。また、これらの作品は「2008年クソゲー七英雄」とも呼ばれている。
    • 2015年には佐賀県とのコラボであるロマンシング佐賀2では七英雄の元ネタになっている駅に該当の七英雄の広告が展示された。(ダンターグとボクオーンに関しては形態毎の広告がある。)
  • 本作はロマサガ3部作の中で唯一、単独のムック本が発売されていない。
    ゲーム中で語られない「裏設定」があまり存在しないという事でもあるが、1や3と違って風呂敷を広げ過ぎず、そのソフト内だけで完結させたのだとも言える。
    • 携帯版追加要素で古代の天変地異についての裏設定が語られる。
    • 3部作を網羅したデジキューブのムック本「大全集」には、いくらかは裏設定が掲載。
  • 電撃オンラインのリメイクして欲しいゲームランキングで7位にランクインした。
  • 2017年春に舞台化されたロマサガ3の好評により、2018年秋には本作を原作とした舞台『SaGa THE STAGE ~七英雄の帰還~』が上演された。
  • CMは中世風の街中を色んな人がフキダシのセリフでしゃべるというロマサガ2の世界観を表現した実写映像。「ボタンひとつで歴史が変わる」というキャッチコピーをアピールしていた。
    + CM動画

最終更新:2020年09月27日 20:28

*1 ひらめいた瞬間に技を出す時はWPを消費しない

*2 魅了などのステータス異常で同士討ちされない限りはひらめくことができない。

*3 魔界塔士Sa・Gaのパラメータの1つであるハートがアレンジされて復活した。

*4 術法「ギャラクシィ」のように、属性を持たない(防御力を無視する)ものもある。

*5 効果などは違うが、地相という要素は前作から登場していた。

*6 あえて主人公を挙げるならゲーム開始時に名前をつける「最終皇帝」となるだろうが、その最終皇帝を出さずにクリアすることも可能となっている。

*7 技の登録などは行われるが、武具の量産が行われない

*8 見た目と名前は同じだが、それ以外は完全に別人でそのキャラが本来持っている技能以外は前に鍛えていても0になっている

*9 1ターン行動不能

*10 年代ジャンプにより開発武具の量産化、閃いた技の共有化によるパーティー強化が行われるので、その調整のためと思われる。

*11 バトル担当スタッフが見た目に応じて強くしたりしていた。盾を描いたら盾回避を設定されると警戒されたりしたらしい。

*12 対象のLPを1削る。敵モンスターは例外なくLP1に設定されているので、命中さえすれば即死させる。

*13 全装備の内5つのみ

*14 同じく全属性に防御力を持つ「アバロンの聖衣」にはちゃんと8つのアイコンが存在している

*15 状態異常を付与する術に付く属性。

*16 後の携帯アプリ移植版では入手できるようになった。

*17 プログラムの内部数値では弓と全物理は1つだけ数値が違うので、スクリプターの打ち間違いが原因であろう

*18 例外は片手剣の最強武器である竜鱗の剣のみ。

*19 「ルドン高原」というアバロンから簡単にいけるモンスターの生息場所に由来。誰に教えられたわけでもないのに多くのプレイヤーが同じ目的に使用した、恐るべき地域である。

*20 おおまかな得意武器などは話してくれるが具体的な技能数値などはわからない。ちなみに皇帝は選択時に確認できる

*21 通常攻撃は殴属性のみ

*22 iPhone5以降対応

*23 他の術と同様基本術のペイン+どれか冥術1つという構成になり、マスターレベルに応じてホラー、クロウエクステンド、デッドリードライブ、シャドウサーバントと候補が増えていくので冥術のマスターレベルを上げればペイン+シャドウサーバントを初期から持っている可能性がある

*24 実際は斬属性の技であり、天術のソードバリアで完全防御が可能。

*25 厳密にはウォンウォンと音が鳴り響く浮遊城の中でワグナスが過去を回想しているシーン。

*26 例を挙げると伝承法による皇帝継承が4回(レオン→ジェラール→オライオン(フリーファイター)→クリームヒルト(アマゾネス)→ジェラール2世、ちなみにクリームヒルトはある七英雄撃破のためにオライオンが力を貸すという形で継承し目標達成後は即位せずに最終皇帝であるジェラール2世に皇帝の座を譲っている。最終皇帝は序盤の主人公であるジェラールの孫で、名前も同じジェラール。)しかなかったり、物語が100年も経たないうちに解決したり、最終決戦時のクリームヒルトの装備が女最終皇帝の物だったりしている。