ボンバーマンジェネレーション
【ぼんばーまんじぇねれーしょん】
| ジャンル | アクションゲーム |  
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| 対応機種 | ニンテンドーゲームキューブ | 
| 発売元 | ハドソン | 
| 開発元 | ゲームアーツ | 
| 発売日 | 2002年6月27日 | 
| 定価 | 7,140円 | 
| 判定 | 良作 | 
| ボンバーマンシリーズリンク | 
 
概要
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ゲームキューブでのボンバーマンシリーズの第一作目。
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本作では、『爆ボンバーマン』と同じく3Dマップを探索するノーマルモード、最大四人で対戦できる2Dのバトルモードがある。
ストーリー
未知のエネルギーを秘めた6つの結晶「ボムエレメント」。
それを運ぶ輸送船がムジョー率いるヒゲヒゲ団に襲撃され、惑星テンタコルに落下した。
ボンバーマンはドクターアインの指令を受け、ボムエレメントの回収に向かう。
特徴
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ノーマルモード
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「爆ボンバーマン」と同様にマスは存在せず、爆風は円形。様々なアクションを駆使してステージの謎を解きながら進んでいく。
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ボンバーマンの初期体力はハート3つ。ハートのうつわを取ることで最大8つに増える。敵との接触でハートの4分の1、爆風に巻き込まれて2分の1減少する。
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アクションには、ボムを持ち続けてボムをパワーアップさせる「ためボム」、ボムを蹴り飛ばす「ボムキック」、敵の一部の攻撃を防ぐ「ボムバリア」などがある。
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ステージには目的地へ進んでいくエリアと、ヒゲヒゲ団の幹部である「クラッシュボンバーズ」と戦うエリア、ボムエレメントを持つボスと戦うエリアに分けられている。
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キャラボンという様々な能力を持つ生き物もいる。例として、ボムを踏み台にしてジャンプする「ボムジャンプ」や、ボムを好きなタイミングで起爆できる「リモコンボム」などが使えるようになる。
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最初の一匹は会うだけで仲間になるが、それ以降はキャラボン同士のバトルに勝つと仲間になる。また、仲間のキャラボン同士を合成させて新たなキャラボンを生み出すことも可能。
 
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ステージ途中にあるミニゲームをクリアすると、合成ボムの素材が手に入る。それを持ってステージ途中にある合成ルームに行くと合成ボムを入手できる。これもキャラボンと同じく様々な能力を持つ。
 
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イナズマカードを収集するやり込み要素もあり。
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エリアに隠されていたり、クラッシュボンバーズ戦で条件を満たすと入手できる。ただし「爆ボンバーマン」と違い、エリア最後の大型ボスはカードを持っていない。
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一定枚数を入手した状態でボスに挑むと、ピンチになった時にマックスが援護してくれる。
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そして全てのイナズマカードを集めると…?
 
    
    
        | + | ネタバレ注意 | 
バトルモードでマックスが使用可能になる。性能差はないが非常に雰囲気が変わる。
ちなみにボンバーマンと違い、どのプレイヤーが使っても色は変わらない。全員がマックスを使用したらどれが誰かわからなくなる。それはそれで面白いか…?
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バトルモード
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いわゆる2Dボンバーマン。もちろん爆風は十字。ルールは以下の五つから選べる。
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「いつものバトル」―相手をボムやアイテムを使って倒し、最後まで生き残ったプレイヤーが勝利となる。
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「ぬりかえバトル」―パネルを爆風で自分の陣地にしていくモード。倒れると陣地の半分を失う。最終的に最も多くの陣地を獲得したプレイヤーが勝利となる。
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「コインでバトル」―ソフトブロックから出るコインを集めるモード。相手を倒して奪うことも可能。最終的に最も多くのコインを獲得したプレイヤーが勝利となる。
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「かわしてバトル」―プレイヤーはボムを使えず、上から降ってくるボムをひたすら避けるモード。最後まで生き残ったプレイヤーが勝利となる。
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時間が経つごとにボムの数、火力が増し、特殊ボムも出現し、安置がたった4マスしかないパターンも出てくる。
 
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「みそボンバトル」―全員みそボン状態(ステージの外枠からボムを投げる状態。いつものバトルでは倒れた時になる)になり、ステージ内のモグラを倒すなどして得点を稼ぐモード。目標スコアを一番先に達成したプレイヤーが勝利となる。
 
評価点
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良好なゲームバランス
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主人公が頑丈ということもあって、初心者でもやられにくい。『爆ボンバーマン』のような凶悪な敵や仕掛けもなく、サクサク進める。
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かといって全く手ごたえがないわけではなく、少し難しめの謎解きや強敵もいて、マンネリ化を防いでいる。
 
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キャラボンや合成ボムを利用した謎解きが豊富。
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ハードの進化によりフルボイス化がされた。敵味方問わず喋りまくり、気分を一層盛り上げる。
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敵となるキャラクターも「クラッシュボンバーズ」や「ゲンバオーX」をはじめ、個性的なメンツが揃っている。
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そしてボンバーマンらを演じる声優陣も川上とも子氏や堀内賢雄氏などかなり豪華なメンバーがおり、後年放送されたアニメ・ジェッターズにも負けず劣らずの顔ぶれとなっている。
 
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BGMもまたステージの雰囲気にマッチするものが使われており、どれも良質。
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通常エリアに隠されているイナズマカードは、獲得のために合成ボムやキャラボンが必要なものが多いため初めてエリアを訪れた際には取れないものが多いが、隠し場所自体はわりとわかりやすいものが多くきちんと探索すれば見つけられるのがほとんど。「爆ボンバーマン」、「爆ボンバーマン2」と違い高度なボムジャンプも必要としないので通常エリアに限ればカード集めの難易度は大きく下がった。
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世界観がかなり明るくライトなノリになった。爆ボンバーマンは2作ともややハードな世界観だったので今作は比較的とっつきやすくなったと言える。
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バトルモードは多種多様なルールがあり、多人数でやると盛り上がること間違いなし。
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「いつものバトル」限定だがアイテムの出現数も決められ、自由度が高い。
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アイテム設定をいじればなんと「リモコン」もバトルに出せる。
 
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特に最初から全員フルパワーアップ状態になるステージ「ギンギンパワー」は一見の価値あり。
 
問題点
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ボムキックが使いにくい。
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爆ボンバーマンの2作品では静止した状態でボタンを2度押せばその場でキックを出せたが、今作では出したボムに体当たりしないとキックできない。2Dならともかく、360度動ける3Dゲームで狙った方向に蹴るのはけっこう難しい。
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さらに今作のキックは過去作より弱体化しており、一定距離で止まってしまう。特定のキャラボンを使えば過去作同様の長距離キックができるが他の有用なキャラボンをさしおいて出す価値があるかと言うと…
 
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キャラボンの使い勝手の露骨な格差。
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はっきり言ってリモコンボムが使えるようになるキャラボンが強すぎる。しかもそのうちの一体は2面の後半という比較的序盤に手に入る。そのためそれ以降は他のキャラボンの出番は激減し、謎解きなど必要な場面にだけ使うプレイになりがち。
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明らかに使えない一体のキャラボン、ユニコルノス。
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彼の能力は一直線にボムを並べることだが、ボムの発生がやたら遅く、遠くまでボムを置くこともできない、ためボムも使えなくなるといいことがない。
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もっともこの問題はあくまで彼のみの話であり、プテラドンと合成して誕生するファイヤーホーンは遠くまでボムを置くことが可能になったり、ボムジャンプができたりと謎解きに重宝する。
 
 
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コンティニューする意味があまりない。
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今作ではセーブデータにパワーアップの状態もセーブされるので、ロードしてもパワーアップが残る。
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一方で、倒れた後にコンティニューすると体力は全快するがパワーアップが初期値に戻ってしまう。よって倒れてもコンティニューせずセーブデータからやり直した方が良いことになる。
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特にクラッシュボンバーズの最後の相手はかなり手ごわく、初期状態で戦うのは無謀。
 
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これによりボムを置ける数が最大になるライガンを始めとした各パワーアップを最大値まで上げるキャラボンがあまり役に立たない事態になってしまった。
 
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ボス戦前のデモムービーをとばせない。敗戦からの再戦やイナズマカードを狙う時には面倒。
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ボスには基本的にためボムしか効かないという仕様。通常のボムではダメージを与えられない。
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2面の大ボスが序盤とは思えないレベルで強い。
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ダメージを与える方法を見つけるのに一苦労。見つけても実践するのに一苦労。他のボスよりも明らかに難易度が高い。
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さらに序盤でボンバーマンがまだ弱い事も難易度を高めている要因。幸いこのゲームは1面~3面は好きな順で攻略できるので先に3面に行ってボンバーマンを強化するのも手。
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前述の通りイナズマカードをある程度集めておけばピンチの時にマックスが助けてくれるのでこれも有効活用するとよい。
 
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クラッシュボンバーズ戦のイナズマカード入手条件がノーヒント。
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「爆」もそうではあったのだが、今作のボムの種類が多いためヒント無しでは非常に難しい。
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幸いにも「爆」のボス戦とは違い、取得したイナズマカードの記録が次に挑戦するときも持ち越されるため、一度で全て取る必要は無くなった。
 
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タイムの概念
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本作は「爆」と同じくタイムの概念があるが、規定タイム以内でイナズマカードを取れる条件があるのはクラッシュボンバーズ戦のみ。
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タイムアタック向けかもしれないが、クリアしたときのタイムが保存されるわけでもないので、クラッシュボンバーズ戦以外では無意味なものとなっている。
 
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ボス戦用のBGMは1種類のみ。
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クラッシュボンバーズ、各面最後の大型ボス、最後のボス、全て同じBGMというのはなんとも寂しい所。BGM自体は良曲なのだが。
 
総評
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64時代から一転して万人向けのボンバーマンに仕上がっている。『爆』で挫折してしまって敬遠している人は、一度遊んでみてはいかがだろうか。
最終更新:2025年08月27日 06:56