【注意】本稿では『モンスターハンターポータブル 3rd』と、PS3移植版『モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver.』の2本を紹介する。
【もんすたーはんたーぽーたぶる さーど】
ジャンル | ハンティングアクション | 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | プレイステーション・ポータブル | |
発売・開発元 | カプコン | |
発売日(UMD/DL) | 2010年12月1日 / 2011年7月28日 | |
定価(UMD/DL) | 5,800円 / 4,800円 | |
プレイ人数 | 1人(アドホックモード時1〜4人) | |
レーティング | CERO:C(15歳以上対象) | |
廉価版 | PSP the Best:2011年9月22日/2,990円 | |
備考 | 「日本ゲーム大賞2011年間作品部門」大賞 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
『MH3』ベースの新作 遊びやすさを意識した進化へ 新要素は概ね好評 ポータブルシリーズ及びPSP作品最大のヒット作 事実上の『ポータブル』シリーズ最終作 |
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モンスターハンターシリーズ |
『モンスターハンターポータブル 2nd G』(以下『MHP2G』)以来となる、モンスターハンターシリーズの2年半ぶりの携帯機向け新作。
『モンスターハンター2(ドス)』がベースだった『MHP2G』と異なり、当時の据え置き向け最新作であった『モンスターハンター3(トライ)』(以下『MH3』)をベースとして多くの要素を受け継ぎ、携帯機向けの調整と追加要素を施した作品である。
モンスターは『MH3』の大部分のものに加え、看板モンスターとなる雷狼竜「ジンオウガ」や既存モンスターの亜種を含め16種が新規追加。既存モンスターの亜種を除くと7種(*1)。
本作で狩りの拠点となるのは、和風の世界観が特徴的な「ユクモ村」。UIや音楽、システム面にも和の要素が多く取り入れられている。
新要素や『MH3』からの変更点の多くは良い方向に向かっている。下記を参照。
+ | 新モンスター |
+ | 以下武器詳細 |
モンスター関連
マップ関連
装備関連
その他
『MH3』をベースに遊びやすさを意識した改良や手堅い造りと大幅なバランス調整で、やりこみ要素こそ前作には及ばないが、高い完成度をもつ作品に仕上がっている。
前作の人気も衰えない中で発売された本作は、爆発的に売れ470万本以上の(当時)シリーズ最高の売り上げを記録した(*9)。
魅力的な新モンスターや世界観にも今なお根強いファンが多く、末長く愛される一作だといえよう。
【もんすたーはんたーぽーたぶるさーど えいちでぃーばーじょん】
ジャンル | ハンティングアクション | 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | プレイステーション3 | |
発売・開発元 | カプコン | |
発売日 | 2011年8月25日 | |
定価 | 4,800円 | |
レーティング | CERO:C(15歳以上対象) | |
廉価版 |
PlayStation 3 the Best 2013年3月14日/2,800円 |
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判定 | 良作 |
PSP版をHDリマスター化し、3Dテレビによる立体視に対応。HDによるハイクオリティな映像で狩りが楽しめる。
カプコンの辻本良三氏の話によると、「PSPリマスターの話を受けた際に、既にSCEによるデモが作られていた」という。
あくまでも『モンスターハンターポータブル 3rd』のHDリマスターであり、PS2感覚での操作やトロフィー、振動といった据置機ならではの機能に未対応。
本作は「PSPリマスター」というPSPのゲームソフトをPS3でHDリマスターを施したシリーズ第一弾として発売された。
携帯機とのセーブデータ共有やクロスプラットフォームでのマルチプレイなど、今までにない試みがなされており、単なる移植に留まらない実験的要素の多い作品と言える。
とはいえ、やはり携帯機と据え置きの同時マルチプレイは無理があったのか、発売初期にはオンラインプレイに多数の不具合が見られ、本作の評価を落とす要因となってしまった。
しかし、それらの原因である「アドホックパーティ」に関しては後のアップデートで迅速に改善された。現在ではPSPとのマルチプレイに関してほとんど偏見は無くなっている。
*1 厳密にはもう1種存在する。
*2 ミラボレアスに代表される、攻略本などの公式資料ではほぼ全ての情報が伏せられるモンスターのこと。
*3 モンスターをスタンさせる攻撃の蓄積値が1.1倍になる。実際は数値の低さと状態異常の自然回復の仕様上、蓄積したスタン値を僅かに長持ちさせるくらいの効果しかなく、『MHW』で徹甲榴弾との組み合わせで有用性が明らかになるまで微妙なスキルとして敬遠されていた。
*4 モンスターを疲労させる攻撃の疲労効果を1.2倍に強化する。無理に疲労させなくても通常の火力スキルを発動させた方が早く終わる上に安全であり、モンスターによっては疲労状態で厄介な攻撃が解放されるため忌避されていた。疲労効果が大きく強化された『MHRise』でようやく注目を浴びることとなった。
*5 狩猟笛以外の武器に笛吹き名人、咆哮を放たないモンスターに(高級)耳栓など、武器やモンスターに対して全く効力を発揮しないスキル。
*6 攻撃によってスキル「ガード性能」「ガード強化」が必要だが。
*7 規格外のサイズを誇るハプルボッカが居るクエスト
*8 ミニサイズのクルペッコと戦うクエストで、クルペッコが呼び寄せるウラガンキンもこれまたミニサイズ
*9 2018年現在は『MHW』の世界売上に抜かれている。ただし、日本国内のみでの売り上げは未だに『MHP3』がトップである。