本稿ではPSP版の本編を中心に、スピンオフ2本も概要レベルで解説しています。
『密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE』については 2021年3月17日以降 の扱いとなります。


密室のサクリファイス

【みっしつのさくりふぁいす】

ジャンル トラップアドベンチャー
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 D3パブリッシャー
開発元 インテンス
発売日 UMD版:2010年2月4日
DL版:2010年3月4日
定価 UMD版:5,040円(税込)
DL版:3,990円
レーティング CERO:C(15歳以上対象)
判定 ゲームバランスが不安定
スルメゲー
ポイント 可愛らしい絵とシビアなシナリオの両立
バラエティ豊かかつボリューム満点の脱出パート
難易度は非常に高い


概要

SIMPLEシリーズの『THE 密室からの脱出』シリーズなどを中心に、多くの脱出ゲームを製作しているインテンスが製作した脱出ADV。
同シリーズで得た脱出ゲームのノウハウをベースに、脱出ゲームにおいて希薄であることが多いキャラクターやストーリーといった面も深く作りこんだ作品。
公式では「脱出ゲームとサスペンスが融合したトラップアドベンチャー」とされている。

ストーリー

その先にあるのは希望か? 絶望か?

地底奥深くに建造された巨大な地下生活施設"ファウンデーション"。
いつ、何の目的で作られ、誰が、そこへ人々を導いたのか——
真実は長い年月の中に風化し、その歴史ははるか昔に消え去ってしまった。
そして、ファウンデーションだけが人々の唯一の「世界」となっていた。
しかし、その「世界」を突如異変が襲う。
人々は消え、無人と化したファウンデーションは時折来る大振動とともに崩落し始める。
そんな中に取り残された、ミキ、アスナ、オルガ、クロエ、イトカの5人の少女。
それぞれ過去に闇を負った彼女らが出会った先に訪れる、友情、疑念、裏切り、殺意、葛藤、サクリファイス(犠牲)。
少女たちに最後の、そして長い試練が、今訪れる——。

特徴

システム

  • ゲームは全36のシナリオに分かれている。
    + ネタバレ うち1つは条件を満たさないで入った場合バッドエンド直行(この時は謎解き要素がない)となる。
    • 各ステージは、テキストを読み進めていくADVパートと、アイテムを見つけ使用したり暗号を解くなどして、その際陥っている状況を乗り越える探索パートに分かれている。
    • ADVパート内で起きた危機や困難を乗り越える際に、探索パートが挟まれる形で各シナリオが構成されている。
    • 開始後しばらくはシナリオの順番は固定だが、メインキャラが揃った辺りで次に読むシナリオが選択できるようになる。一度シナリオを選択すると他のシナリオが選べなくなることもあるため、事実上の分岐要素となっている。
      • シナリオには「入るために生存している必要があるキャラ」が設定されており、ある時期以降のものには「そのシナリオで死ぬキャラ」も設定されている。ただし、その前に通過したシナリオによってそれらの設定が変化するケースもある。
  • メインキャラクターである5人の少女は全員が主人公であり、各シナリオはそれぞれのキャラクターをメインに設定されたシナリオがほぼ均等の数に割り振られている。
    • エンディングも各キャラクターに用意されており、ステージを選ぶ順番によりルートが変わるマルチエンディングとなっている。
  • 一度クリアした後は「やりなおしプレイ」としてそれまで辿ってきたルートの途中に戻ることで、クリアしたステージをやり直したり、別のステージに行くことで別ルートを模索したりできる。

探索パート

  • 全36ステージ中探索パートが2~3回あるステージもあり、かなり簡単なものからとても難しいものまで総数はおよそ4~50にのぼる。
    • 各探索パートは、脱出ゲーム要素としてはそれぞれ完全に独立している。たとえ同じステージであっても、前の探索パートで持っていたアイテムや行動内容などは引き継がれない。
    • 謎解き要素の無い探索パートもある。探し物をするシーンなど、プレイヤーに操作をさせることで感情移入に役立てている。
  • 本作を象徴するのがこの探索パートである。難易度は高めで、全体的に脱出ゲームに慣れた人向けの難易度となっている。
    • 基本的にノーヒントで進む。キャラクターが明確なヒントを言わないため、ほぼ全てを手探りで進めていかなくてはならない。
    • 手がかりが必要な謎解きにはもちろん手がかりはあるが、それ自体がものによってはかなり複雑な暗号になっている。

キャラクター

  • 「まはん。」氏によるキャラクターは間違いなく萌え絵の範疇に入るデザインであり、メインキャラが全員学生年齢の女の子であることもあって一見ギャルゲー的。
    • 若干ながらサービスシーンもあるなどそういった面が全くないことはないのだが、シナリオ自体は基本的にシリアスかつシビアである。
  • 主人公である5人の少女は皆大なり小なり過去に闇を負っており、またそのために各々が独自の信念や目的の元に動いている。
    • 冷淡なミキ、我儘なアスナ、他の4人を利用しようとしているクロエと、友好的とは言いがたい人物も多い。共に行動してはいるが、想いは人それぞれである。
    • そのため、協力したり仲良くしたりといったシーンもあるが、ギスギスした険悪なシーンも少なからず描かれている。
    • これと危機的な世界背景も相まって、緊迫したこのゲームの独特の空気を作り上げている。
  • 登場はほぼ回想の中だが、主人公たち以外にも話に深く関わる登場人物が3人いる。
    • 表立った登場人物は主人公を含めたこの8人のみで、そのうち7人が女性であり、男性は1人のみである。

評価点

探索パートの評価点

  • 脱出ゲームの基礎部分は良好
    • 探索パートがいわゆる脱出ゲームのパートとなるが、単に脱出するだけでなく、「何かを探す」「目的地への扉を開ける」など目的は様々。
    • 持っているアイテムを調べる、アイテム同士を組み合わせて別のアイテムに変化させるといった、脱出ゲーム定番の要素もある。
    • クリア済みのステージはADVパートも探索パートもスキップすることが可能となり、他のルートのためのやり直しがあまり苦にならなくなっている。
  • 探索の舞台となる場所も、近未来的な現実空間の他に、ストーリー設定を活かして夢の中やサイバー空間で謎を解くステージもある。
    • それらの一部ステージではギミックにある程度現実性を持たせるという「縛り」に囚われない構成がなされていて、脱出ゲームというジャンルと世界設定がうまくマッチしている。
    • 美味しい紅茶を作るだけのほんわかした探索パートがあったり、一種のパズルを解くステージや、カードゲームの詰めゲームのようなことをやる探索パートなど、バラエティ豊か。
    • 一般的に脱出ゲームは「身の回りのものに脱出ゲームとしてのギミックを持たせる」ために日常を切り取ったような舞台になるか、もしくは牢獄や個室といった「閉じ込められた」感の強い舞台になるかのいずれかになることが多い。しかし本作はそのいずれでもなく、近未来的な地下施設を中心にした世界観で違和感なく脱出ゲームの舞台を作り上げている。
  • 多くのステージがあるが探索パートにおける描画の使い回しはほとんどなく、ゲーム全体では相当数のグラフィックが使われている。
    • 探索パートのギミック自体もバリエーション豊かで、50近くという量の探索パートを持ちながら、「似たようなの前にやったなあ」という既視感に囚われるようなことは少ない。
    • それでいてネジ回しや鍵の付いた扉など、一般的な「脱出ゲーム」でイメージしがちなありきたりなギミックにはあまり頼っておらず、非常に発想力豊かである。
    • 脱出ゲームに求められる発想力や多彩なシチュエーションを十全に満たしており、多くの脱出ゲームファンが満足できる出来と言っていいだろう。
  • ストーリーからそのままの画面で脱出パートに入るため、切り替わりが自然でプレイヤーの没入感を損なわない。
  • 操作に関しては、カーソルを動かし対象に合わせて調べる方法。対象が調べられる場合、分かりやすいようにカーソルにサークルが出るようになっている。
    • アイテムをはじめ調査可能なものが、良くも悪くも違和感なく背景に溶け込むように置かれているため非常に役に立つ。

シナリオ

  • ストーリーはよく作り込まれており、ADVパートのみでもかなりのボリュームがある。
    • SF要素の強い、近未来的な世界観も本作の特徴のひとつであり、雰囲気作りを助けている。
    • 探索パートの評価とも被るが、ほぼ自然にシナリオと探索パートが融合しており、探索パートを入れたお陰でストーリーに無理が生じている、ということは全く無い。
    • 作中にはロシア語(キリル文字)が多く使われており、雰囲気作りに役立っている。勿論、ロシア語がわからないと探索パートができないということは全くないので心配無用。
  • 雰囲気はかなりシリアスで、上記の通りそのキャラクター造形とのギャップが魅力となっている。
    • ゲームは主人公の1人であるミキの視点で開始し、他の女の子達と出会っていく形になるが、 血塗れの姿で現れた上に放射線被曝している アスナ、箱に入れられた状態で登場するイトカはその出会いの時点で目を引く。
    • 序盤はキャラクター同士が出会ったばかりということもあり、描写も比較的和やかで落ち着いているが、それでも各々のキャラが内面的に抱えている闇が感じ取れ、波乱を予感させる。
    • 後半になると、キャラクター同士の軋轢が表面化し、ルートによっては事故や殺人すら発生する。もっともその中で確実に仲間としての絆も育まれており、それが真エンディングへと繋がっていく。
  • 小出しに少しずつ明かされていく各キャラが抱える重い過去やキャラ同士の繋がり、現在襲い来る異変に関する謎、そして衝撃的な展開など、早く続きを読みたいと思わせる内容・構成になっている。
    • 他人同士であるはずのメインヒロイン5人だが、断片的に描写される過去には妙な繋がりがある。その詳細が徐々に明かされていく様は伏線も張られており、評価は高い。
    • 1ステージにつきシナリオ部分はボイスを含めても10~20分程度であるため、読みやすく中断もしやすい。ラストに衝撃や謎を残して終わるステージも多く、コメディ要素は少ないが読ませる力は低くない。
    • 世界設定やキャラの背景はルートにより判明する内容が違うため(キャラが違うので当たり前だが)、全てのシナリオをプレイしてようやく完全に把握できるようになっている。
+ エンディングについて ※ネタバレ注意
  • 上記の通り、各キャラクターにそれぞれエンディングが用意されているが、イトカルートのエンディングは作品そのものの真のエンディングという位置づけになっており、他の4人のエンディングを見た後でないと正しいルートで進んでも見ることはできない。
  • ちなみに、イトカ以外の4人のエンディングは、マルチバッドエンドのごとく救われない展開ばかりであり、元々暗い世界観と相まって今作を鬱ゲーと言って差し支えないものにしている。
    • しかし、最後の最後に見られる真エンディングでは、全てが繋がり全員のトラウマが解消された上で生還する、文字通りのハッピーエンドを迎える。
      • それまでがひどい鬱展開である反動も相まって、その感動は一際際立ったものになっている。
      • ラストステージは、それまでにあった各ヒロインの回想を扱ったステージを繋ぎ合わせた構成になっており、非常に感慨深い。
      • スタッフがインタビューにて、「脱出ゲームに必要なのは"折れない心"」と言っていたが、ストーリー的にも最後まで折れてはいけない。
  • フルボイスが演出を盛り上げる。
    • 声優陣の演技は、緊迫した状況や和やかな状況など、シーンにより違うキャラクターや雰囲気をより引き立てるのに貢献している。
    • 脱出ゲームなので、ギミックを調べた際にキャラクターが感想を述べたりリアクションを取ることもあるが、ストーリーだけでなくそれらも全てフルボイスとなっている。
  • BGMも緊迫感の強いストーリーに合った張り詰めた音楽揃いであり、質は高い。
    • 緊迫感を保ちつつ、探索パートでプレイヤーが考える妨げにならない程度にうまく調整されている。

賛否両論点

  • 探索パートの難易度
    • 全体的にヒントが少なく、プレイヤーが自分で考えなければならない事が非常に多い。特に後半は謎解きの難易度も上がり、規模も大きくなっていく。
    • 序盤~中盤でも、暗号はシンプルで分かったらなーんだという話なのだが、ヒントが少ないため脱出ゲーム慣れしていても詰まりかねない場所がある。 わずか3ステージ目 の「父親」が代表的で、少なからぬプレイヤーが苦汁を舐めた。
    • 使用の方法や用途が全く不明な機械やギミックが置いてあり、自分で使ってみて、その結果から法則や正解を導き出さなければならないというパターンも比較的多い。
    • 何も分からない状態から、「必要なモノを自分で集めて仮説を立て、それを試し、ダメならもう一度」という幾度もの試行錯誤することが醍醐味であり、そのやりごたえは十分すぎるほど。自力で解決させたときの達成感と爽快感には凄まじいものがある。
    • 反面、ヒントの少なさは詰まってしまう要因にもなっている。
      • ただ、意図的なものかどうかは不明だが、代わりにこの手の作品にありがちな「作品の雰囲気を削ぐ、妙に説明的な台詞」というものがあまりないため、脱出ゲーム部分になってもシリアスさを損なわずに進められているという部分があることは付記しておく。
  • ギャルゲーライクな絵柄
    • パッケージだけ見てギャルゲーだと思って買うと、ガチサスペンスなシナリオや超難度の探索パートなど色々と痛い目にあうことになる。
    • 一方でそのギャップに魅きつけられたプレイヤーも多く、よりストーリーに引き込まれる要因にもなっている。

問題点

  • 探索パートの判定が非常にシビア
    • アイテムが小さく紛れるように置いてある例が若干あり、見落としやすい。
    • 特に、「大きなドアのそばに小さな鍵が落ちている」のような、小さなアイテムが大きな「調べられるもの」に重なっている(連なっている)場合、視認のしにくさに加えて「調べられるものはアイコンがサークル状に変わる」ことによる判別ができないため、かなり見落としやすい。
    • 恐らくは画面の総当たりによるクリアを防ぐ為だと思われるが、何かを見つけても反応せず、拾えるアイテムでないと誤認も起きやすい。
    • 同じハードのADV『ダンガンロンパ』で例えると捜査パートの証拠品探しに苦労するようなものである。
      • 謎解きの難易度は賛否両論点だが、謎解きに必須のアイテムや情報を見つけにくいのは問題点だと言える。
  • 詰まってしまうとどうしようもない
    • どれだけ失敗してもヒントが増えたりといった事がない為、クリアできないとゲームが止まってしまう。ゲームの難易度が非常に高いため、フォローがないのが非常につらい。
      • ストーリーの先が気になるのに進めなくなってしまうことも多く、批判点として挙げられることも多い。
      • 幸い、詳細な手順まで記されている非公式の攻略Wikiはあるため、そちらを頼ればクリアは可能ではある。
    • 上記のシビアな判定もあり、「探索が足りていない」のか、「探索は足りているが、アイテムの使い方や暗号解読が間違っている」のかも判断しづらく、余計迷うことになりやすい。脱出ゲームでは、本作に限らずままあることではあるが。
    • 4桁の数字を解くギミックでは、総当り(10,000パターン)で無理押しするプレイヤーもいた。
      + ただ、終盤には4桁数字などかわいいものがあるわけで……(ネタバレ) トゥルーエンドルートの終盤では27文字中5文字(文字の重複使用不可)のパスワード……968万以上の組み合わせの中に1つだけある正解を当てなければならない。
      もはや総当たりも不可能レベルで、入力に対する応答の意味を理解する必要がある。
      しかも組み合わせの中にはダミーも仕込まれている(しかもダミーの方は並び順不問のため1個ではなく120個)。
      • なおダミーを構成する文字が正解には一切絡まないことに気づくと候補が316万強まで減る。
        さらに、ダミーが何かはわかる人には案外察しやすかったりも……?
        + ネタバレ ダミー(のうち意味のある並び方をしているもの)はある重要キャラの名前だったりする。
  • 一部の謎解き
    • 数字を逆さに読むなどのギミックを複数絡めたものがあり、さすがに理不尽とも言われる。
    • 総当たりで謎を解き、答えからヒントの意味を考察するという逆転現象も見られた。
    • 「マインスイーパー」「エイト・クイーン」「マスターマインド(ヒット・アンド・ブロー)」「数独(ナンバープレイス)」などをベースにしたパズルもある。ルールを知らなくてもギミックの結果から法則を推測できなくはないが、知らないとハンディキャップは大きい。
  • 不便なスキップ機能
    • 既読テキストや解決済みの探索パートのスキップ機能だが、そこに至るまでのルートが変わってストーリー内容に差が生じた場合、探索パートは全く同じでもスキップ不可能となる。
      • 変更点が現れるのはもっぱらADVパートなのに、ただでさえ高難易度で面倒な探索パートを何度も解かされるのは非常に面倒。
      • 特に本作は解決方法が分かっていても判定が小さくてクリックに手間取ったり、きちんとメモを残しておかないと解くのが大変な暗号なども多い為、一度解決した探索パートのスキップ機能自体は非常にありがたい。だからこそ、飛ばせないのが非常に不便である。
    • また、最終ステージはクリア後そのままタイトルに戻るため、クリアデータのセーブができない。
      • そのため、最終ステージはスキップできない。
  • 一部のシナリオの問題
    • よく練られ綺麗にまとまっているシナリオではあるが、一部若干無理やりっぽいところや放置されたままになる謎などもあり、全体的に良いだけに多少気になる。
      + 一例(ネタバレ) よりによってトゥルーエンドとなるルート内に「あるキャラの存在を抹消してしまっているのに、その先の展開では(存在形態はともかく)普通に出てくる」というものがあったりする。
  • その他UIの不満点
    • バックログの文章量が少ない。
      • 読み返せる量が文字送り20~25回分程度と少なめ。
      • シナリオ重視のADVとしてはやはり短く感じる事もあるし、脱出ゲームの情報を読み返すという意味でもっと保存してほしいというケースがしばしば出てくる。
    • 作中には一枚絵のCGイラストが多く登場するが、それらを自由に見返すことのできるギャラリーモードがない。
    • イラストと同様にBGMも鑑賞モードがない。曲数は多くないが、どれも質の良いものなので残念。
  • テキストの細かい誤字脱字が目立つ。
    • 文字では「やっちゃった」なのにボイスでは「やっちゃってた」というような、微妙な文字とボイスのズレも散見される。
  • 特定の場所でセーブするとPSPの電源が落ちるなどのバグが存在する。
  • イトカのあるCGにおいてボディのラインがおかしく「イトカはおっぱいが3つ」と揶揄された。
    • 問題点に置いたのはボディラインがおかしいという意味であり、このシーン自体はどちらかというとネタの方で広まっている。

総評

昔の脱出ゲームを彷彿とさせる高難易度により、大きなやりごたえを得られる一作。
ただし難易度の高さにより、シナリオの先が読みたいのに脱出パートがクリアできないプレイヤーも多く見られる。
露骨な誘導やヒントの少ない硬派な作りを受け入れられれば、高難易度とシビアなシナリオを堪能できるだろう。

魅力あるキャラクターや重苦しいながらも壮大でよく作り込まれたシナリオはプレイヤーを世界観に引き込み、メインであろう脱出ゲーム部分を食ってしまうほどの出来である。
脱出ゲーム要素を本格的なストーリーの中にうまく取り入れている点は、ブラウザゲームなどで遊ぶ脱出ゲームではまず真似できない部分だろう。


体験版・関連作など

  • WEB限定の体験版が、本編の公式サイトで2つ、下記のイトカDLCの公式サイトで1つ公開されている。
    • 体験版は、画像こそ製品版の流用が大半となっているものの、謎解きは完全にオリジナルで、製品には存在しない構成の脱出ゲームをプレイ出来る。
    • 難易度もそこそこあるので、興味のある人はまずこれをやってみるといいかもしれない。
  • PSNでは、ヒロイン単体をフィーチャーしたスピンオフ作品が配信されている。
    • 現在発売されているのは下記の2本。
      タイトル 発売日
      密室のサクリファイス~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ 2010年10月21日
      密室のサクリファイス~ミキ:ハイテンションナイト~ 2011年4月21日
    • 共にジャンルは脱出ゲームで、定価は600円。レーティングも本編同様CERO:C。
    • これらスピンオフはガチガチな本編と比べ、コスチュームチェンジや乳揺れなど、ギャルゲー色を多く盛り込み前面に押し出した内容になっている。
      • そのため露骨なエロ要素が多く、本編とはまた違う方向で人を選ぶ事は否定できない。
    • しかしながら謎解きは本編と違わぬ難易度であり、やりごたえは十分である。
    • ちなみに、本編ではなかったイラストギャラリーだが、スピンオフでは搭載されている。
    • なお、先に「ミキ」を遊んでしまうと「イトカ」の展開のネタバレ(と言うよりオチの大ヒント)を喰らうため、発売順である 「イトカ」→「ミキ」の順でプレイすることを強く推奨 する。
  • 本作のヒロインの1人であるイトカは、PS3の『SIMPLE500シリーズ Vol.1 THE 麻雀』のDLCとして客演している。

関連作品

  • 本作発売前の2009年12月にスパイクから「脱出ゲーム×サスペンス」という同様のコンセプトのニンテンドーDS用ソフト『極限脱出 9時間9人9の扉』が発売されている。
    • こちらもインテンスが脱出ゲームパートを製作しているのだが、脱出ゲーム向きのDS用ソフトであることや、『infinity』シリーズの打越鋼太郎氏がシナリオを作成し、サウンドノベルで有名なチュンソフトがストーリー部分を製作していることなどから、本作はその影に隠れてしまったところもある。
  • 2020年12月17日に、本作の移植(リマスター)版『密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE』が発売された。プラットフォームはNintendo SwitchとWindows(Steam)。 これらは2021年3月17日以降記事執筆可能。
    • ヒント機能やギャラリーモード、サウンドテストの追加が行われている。グラフィックもリファインされており、背景の動きなども追加されている。

余談

  • ヒロインの1人であるミキの本編CGにスカートの下の大腿が大きく見えているものがあり、「はいてない」のではという疑惑がファンからネタにされた。
    • 公式も認知していたらしく、スピンオフ作品『密室のサクリファイス~ミキ:ハイテンションナイト~』は略称が「ハイテナイ」(履いてない)になっている。
  • 移植版発表の際、PSP版は時間ギリギリで調整しきれなかった部分もあったとディレクターの福田尚己氏が述べている。(該当ツイート
最終更新:2021年01月02日 13:34