本稿ではPSP版の本編を中心に、スピンオフ2本も概要レベルで解説しています。
『密室のサクリファイス/ABYSS OF THE SACRIFICE』については
2021年3月17日以降
の扱いとなります。
【みっしつのさくりふぁいす】
SIMPLEシリーズの『THE 密室からの脱出』シリーズなどを中心に、多くの脱出ゲームを製作しているインテンスが製作した脱出ADV。
同シリーズで得た脱出ゲームのノウハウをベースに、脱出ゲームにおいて希薄であることが多いキャラクターやストーリーといった面も深く作りこんだ作品。
公式では「脱出ゲームとサスペンスが融合したトラップアドベンチャー」とされている。
「その先にあるのは希望か? 絶望か?」
地底奥深くに建造された巨大な地下生活施設"ファウンデーション"。
いつ、何の目的で作られ、誰が、そこへ人々を導いたのか——
真実は長い年月の中に風化し、その歴史ははるか昔に消え去ってしまった。
そして、ファウンデーションだけが人々の唯一の「世界」となっていた。
しかし、その「世界」を突如異変が襲う。
人々は消え、無人と化したファウンデーションは時折来る大振動とともに崩落し始める。
そんな中に取り残された、ミキ、アスナ、オルガ、クロエ、イトカの5人の少女。
それぞれ過去に闇を負った彼女らが出会った先に訪れる、友情、疑念、裏切り、殺意、葛藤、サクリファイス(犠牲)。
少女たちに最後の、そして長い試練が、今訪れる——。
+ | ネタバレ |
+ | エンディングについて ※ネタバレ注意 |
+ | ただ、終盤には4桁数字などかわいいものがあるわけで……(ネタバレ) |
+ | 一例(ネタバレ) |
昔の脱出ゲームを彷彿とさせる高難易度により、大きなやりごたえを得られる一作。
ただし難易度の高さにより、シナリオの先が読みたいのに脱出パートがクリアできないプレイヤーも多く見られる。
露骨な誘導やヒントの少ない硬派な作りを受け入れられれば、高難易度とシビアなシナリオを堪能できるだろう。
魅力あるキャラクターや重苦しいながらも壮大でよく作り込まれたシナリオはプレイヤーを世界観に引き込み、メインであろう脱出ゲーム部分を食ってしまうほどの出来である。
脱出ゲーム要素を本格的なストーリーの中にうまく取り入れている点は、ブラウザゲームなどで遊ぶ脱出ゲームではまず真似できない部分だろう。
タイトル | 発売日 |
密室のサクリファイス~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ | 2010年10月21日 |
密室のサクリファイス~ミキ:ハイテンションナイト~ | 2011年4月21日 |