マイティー スイッチ フォース!
【まいてぃー すいっち ふぉーす】
| ジャンル | 横スクロールパズルアクション |  | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS (ニンテンドー3DSダウンロードソフト)
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| 発売元 | インターグロー | 
| 開発元 | WayForward | 
| 配信開始日 | 2013年11月13日 | 
| 価格 | 500円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1個 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | サイバー&セクシーなパズルアクション 次元スイッチの切り替えを使いこなせ
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概要
ダウンロード販売を中心に、海外ゲームの良作からニッチ寄りの作品まで幅広くローカライズし続けているインターグローが販売したニンテンドー3DSDLソフトの一角。
制作は『魂斗羅 Dual Spirits』や『ダブルドラゴン ネオン』、『Shantae』シリーズで2Dアクションには定評のあるカリフォルニアのデベロッパー、WayForward Technologies。 
DSiでリリースされていた、『マイティーフリップチャンプ!』『マイティーミルキーウェイ!』の流れを組む、マイティーシリーズ3作目。
ジャンルとしてはパズル色の強い横スクロールアクションゲームに該当する。
脱走した犯罪者集団"スペース・フーリガン"を確保すべく、人工頭脳平和主義者であるパトリシア・ワゴンが戦いに挑むというストーリー設定。
オートセーブ方式。メイン操作はすべて十字キー・ボタンで行う。
主なルール
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ゲームの流れ。
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パトリシア(以下:自機)を操作し、各ステージに定められた目的を達成すればクリアとなる。
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ステージクリア条件は「ステージ内のどこかにいるフーリガン5人を確保した後、どこかに出現するゲンドルモア伍長(ロボット・以下:伍長)に触れる」事にある。
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フーリガンはアイテム扱いな為、単に触れるだけで確保できる。抵抗や逃走は一切しないが、ステージによっては仕掛けの中に隠れている場合がある。
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下画面には「フーリガンレーダー」が表示されており、フーリガン・伍長がどの場所にいるのかの目安として利用できる。
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ステージ内は自機の位置によって、上下左右様々な方向へとスクロールする。フーリガンや伍長は画面から隠れている事がほとんどなので、レーダーを確認しないとクリアが長引く恐れがある。
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一部ステージだけは従来ルールの中に「リズムゲーム的な要因」が加わり、フーリガンの確保方法が変わるという相違あり。
 
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本作はステージセレクト方式を採用している。全16ステージ + 隠し5ステージ構成。
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一度プレイしたステージならば何度でもセレクト可能となる。プレイしていないステージはロックがかかっており、前のステージをクリアする事でロックが解禁される。
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ステージセレクト画面の各ステージには、最短クリア時間・及び後述の目標アベレージの表示がされている。
 
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本作にはクリアに関わる制限時間は存在しないが、各ステージにおいて「アベレージ」という推奨クリア時間が定められている。
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目標アベレージ以内でクリアすれば、ステージセレクト画面に「☆印」が付くというやりこみ要素がある。
 
 
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操作系統。
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自機の操作は以下の通り。
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十字キー(アナログレバー)左右で左右移動。
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Bボタンでジャンプ動作。ボタンの押す長さによってジャンプ力が変わり、ジャンプ中の移動制御も可能。
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Yボタンで前方に一方向ショットを撃つ。ジャンプ中でも放出可能だが、必ず前方にしか撃てない。ダッシュ中の放出は不可。
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L・R・Xボタンのいずれかで"次元スイッチ"の切り替え。画面が暗転していない限りは、自機着地時・ジャンプ時・ダッシュ時を問わず何度でも切り替え可能。
 
 
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次元スイッチについて。
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本作は「次元スイッチ」の切り替えを行い、的確に対象ブロックの変化を起こさなければならない。
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ステージ内には「具現」「透明」という対立するブロックが配置されている。必ず「片方のブロックは具現し、もう片方のブロックは半透明で表示される」という形となっている。
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スイッチ切り替えを行うと、具現と透明の立場が反転する。すなわち、具現していたブロックは透明化し、透明だったブロックは具現化される。
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このスイッチ切り替えによるブロック反転を駆使する事により、「"透明ブロックを具現化"して足場を確保する」「"具現ブロックを透明化"して素通りする」という攻略が行える。
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スイッチ切り替えを行う度に"微小の画面停止"が発生する。これを利用する事で、ある程度の切り替えのタイミングが見切りやすくなる。
 
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スイッチ切り替えが可能なブロックには、大きく分けて「コモンブロック」「フライングブロック」「ロックブロック」の3種類が存在する。
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コモン・及びロックブロックは「透明状態にて自機・及び敵が中に入っている最中にスイッチ切り替えを行うと、具現化のブロックとカメラワークに挟まれた扱いで圧死(ミス)」してしまう。
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フライングブロックは「透明状態で自機・及び敵が中に入りスイッチ切り替えで具現化すると、ブロック表示の矢印方向へとダッシュ」できる。このブロックのみ圧死の心配はない。
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ロックブロックは「ブロックに自機が着地している最中にスイッチ切り替えすると、着地側のブロックが透明化しないままに対立側のブロックだけが透明化・もしくは具現化」する。
 
 
    
    
        | + | アイテム・キャラ・敵・仕掛け一覧 | 
アイテム・キャラ系。
「フーリガン」…各ステージ毎に5人いるフーリガン達。"ステージ内にいるフーリガン全員を確保する"事がクリア条件の一つ。
「伍長」…フーリガン全員を確保した後に、彼に触れる事でステージクリアとなる。
「犬」…正式名はアグリー・ツイッチ・ドッグ。彼に触れると、ミスダメージ後の復活はそこからの再開となる。
「ハートディスク」…ライフ1回復の効果。
敵・仕掛け系。
「雑魚敵」…「単に自機の邪魔をするもの」「倒すと爆発するもの」「倒さないと先に進めないもの」など様々な雑魚敵がいる。
「コモンブロック」「フライングブロック」「ロックブロック」…詳細は上記参照の事。
「ブリックブロック」…自機のショット・及び爆発する敵の巻き添えで破壊可能なブロック。スイッチ切り替えの影響は受けない。
「ヒビ割れブロック」…爆発する敵の巻き添えのみで破壊できるブロック。スイッチ切り替えの影響は受けない。稀にブロック内にフーリガンが隠れている場合あり。
「グリーンブロック」…破壊不可能だが、ブロックが自機ショットを素通りする性質あり。スイッチ切り替えの影響は受けない。
「シェルター」…自機ショットで破壊するとフーリガンが出現する。
「ハッチ」…爆発する敵を無限に沸かせてくるハッチ。破壊不可。
「地雷」…自機が近づくと爆発する地雷。自機が爆風に触れるとダメージだが、同様に周囲の敵も倒せる。
「封鎖ゲート」…付近にいる雑魚敵を倒さないと開かないゲート。
「落とし穴」…自機が落とし穴に落ちてしまうと、ミスダメージのペナルティ。
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ミス条件について。
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3つのライフ制を採用している。残機の概念はなく、ライフが尽きるとゲームオーバーとなる。
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「自機が敵や敵攻撃に触れる」とライフを1つ失ってしまう。この場合はライフを失うだけで、そのままステージの続行となる。
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「自機がコモン・及びロックブロックの圧死を受ける」「落とし穴に落ちる」のいずれかになるとライフを1つ失うミスダメージ。この場合は戻り復活となる。
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コンティニューは存在しないので、ゲームオーバー後はステージセレクト画面へと戻される。
 
 
評価点
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仕掛けだらけのパズルアクション。
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本作のステージ中には、進行する上で避けられない仕掛けが大量に配置されており、それらをどう利用するのかが求められる。
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各種ブロックはもちろんの事、何気なく彷徨っている敵すらも"仕掛けの起爆装置"としての役割を果たす場合がある。
 
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次元スイッチ切り替えのタイミングを極めなければ、絶対にステージクリアはできない。
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スイッチ切り替えの仕方によっては"各種ブロックの具現・透明の立場"が変わる為、絶妙な操作で切り替えを行わなければ先へと進めない。
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「ジャンプでは届かない地形は、"ブロック具現化"で足場を作る」「行き止まり地形は、"ブロック透明化"で通行可能にする」といったテクニックは、本作における基本中の基本である。
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さらには「フライングブロックで遥か先の地形までダッシュする」「フライングブロックで敵を吹き飛ばす」というテクニックも、クリアする上で絶対に避けられない行動となる。
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「敵を透明ブロックで圧死させ、封鎖ゲートを開放」「ダッシュ中に迅速なスイッチ切り替えを行い、邪魔なブロックを透明化しながらダッシュを継続する」といったテクニックも重要。
 
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先述の通り、パズル要素の強い作品ではあるが、切り替えが関わるブロックは3種類しかない
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先のステージに進んでも新しい仕掛けに頭を悩ませる必要が薄い為、何をしていいのか分からずに詰む心配はほとんどないだろう。
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しかし、ブロックなどの組み合わせが絶妙に配置されており、単調さは感じにくい。「的確なタイミングによるスイッチ切り替えによる行動」というアクション要素も強い。
 
 
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難関のアベレージクリア。
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ゲームとしての総合的な難易度は"さほど"高くはなく、アクション・パズルゲームが苦手なプレイヤーでも余裕を持ったクリアが可能。
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ハートディスクが定期的に入手できる上に、犬の配置箇所も多い為、ゲームオーバーを恐れる心配は少ない。
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上記の通り、大量の仕掛けが配置されている故に"さっぱり"と先に進むのは困難だが、制限時間はないので"じっくり"と仕掛けを解いていけば必ずクリアできる。
 
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単にステージクリアするだけなら容易いが、アベレージ狙いのクリアだと歯ごたえがある攻略となる。
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アベレージの目標クリア時間は、スピードランプレイ前提といえる程に短く設定されており、初見プレイのクリアはまず無理といっていい。
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とはいえ、運が絡む要因はなく、仕掛けなどを確実に覚えてコツを掴むまで何度も挑戦すれば十分にクリア可能である。
 
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「初心者には"余裕あるじっくりプレイ"」「熟練者には"要パターン把握なスピードランプレイ"」と、様々なプレイヤーに対応した遊び方があるのは嬉しい配慮。
 
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セクシー色強めのサイバー世界観。
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どことなく懐かしいセンスを覚える、メカニック主体のサイバーな舞台設定ではあるが、その世界観は非常に魅力的なものとなっている。
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全身アーマーを装備し、ショットと次元スイッチ切り替えを駆使しながらステージに挑むパトリシアが非常にかっこいい。後述の件もあるが、普段はかっこいい主人公である。
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仕掛けや敵などもほぼすべてがメカニック系のもので統一されており、全体通してサイバーな世界観を貫いている。
 
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登場キャラの多くは女性キャラであり、露出度が高めなセクシーギャルばかり。
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捕獲すべきフーリガンはご丁寧にも5人共に容姿が異なっており、エロさを強調したファッションで統一されている。ステージクリアをすると、彼女達のサービスカット的なイラストが表示される。
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主人公のパトリシアも負けず劣らずのエロさ。ステージ中ではアーマー装備で戦っている為に露出度は控えめだが、ゲームオーバー時はアーマーが消滅してセクシーな姿を見せる。
 なお、ステージをオールクリアすると"アーマー非装備状態のパトリシア"のイラストが表示されるご褒美あり。おそらく、『メトロイドシリーズ』の主人公を意識していると思われる。
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パトリシアとフーリガン達はセクシーな容姿だが、ゲンドルモア伍長は全身ガチロボットであり、アグリー・ツイッチ・ドッグはそのまんま犬である。
 
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ゲーム中には頻繁にスタイリッシュ & セクシーな女性英語が頻繁に入る演出があり、ゲームを盛り上げてくれる。
 
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職人技なグラフィック・BGM周り。
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全体ドットで描かれたグラフィックのレベルは総じて高い。
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パトリシアの動きが非常に滑らかで、単に自機を動かすだけでも楽しい。フーリガンやゲンドルモア伍長などのアニメーションも相当に気合が入っている。
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『メタルスラッグシリーズ』を彷彿とさせる程に書き込まれたドットの繊細さも見所。背景の一つ一つに至るまで丁寧に書き込まれている。
 
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疾走感溢れる良質BGM。
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DLソフトの関係上、曲数はあまり多くはないものの、収録されているBGMの数々は神曲といっても差し支えない程のクオリティ。レトロフューチャー感溢れる曲調が痺れる。
 
 
賛否両論点
    
    
        | + | 小ネタバレ注意 | 
ゲームバランス崩壊級の強力無比なショット。
一旦エンディングを迎えると、クリアしたステージ限定で使用できる強化ショット「マイティガン」を使用可能となる。
マイティガンを利用すると一部仕掛けの過程を無視できる為、多くのステージにおいては劇的な短時間クリアが可能となる。
各ステージのクリア時間記録は通常プレイ・マイティガン使用プレイのどちらでも共通なので、せっかく通常プレイで記録したクリア時間を簡単に更新できてしまう。
いくらオールクリア特典とはいえ、ゲームバランスを崩すショットを正式採用するのはどうなのか…。せめて「マイティガン使用時は記録無効」或いは「マイティガン専用の記録とアベレージを表示」の仕様にすれば問題にならなかったはず…。
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問題点
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日本語版のフォントがチープ
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タイトル画面のゲームスタート、アベレージやベストタイム等のフォントはアンチエイリアスの無いゴシック体で、安っぽく見える。
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テキストボックスと選択肢、ステージ名称は明朝体となっているが、世界観に合っていない。
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次回作である『マイティー スイッチ フォース!2』ではある程度世界観に合ったフォントが使用され、解像度も上がった。
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しかし、WiiUやSwitchにて発売されている本作のHD版ではそういった点はあまり改善されていない。
 
 
総評
"適度な難易度のパズルアクション"と"アベレージ狙いのスピードランプレイ"が純粋に楽しい佳作。500円相当の価値は大いにあると思われる。
続編・移植
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後にWiiUとWindows(Steam)でHDエディションが発売された。
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Windows版は標準で日本語に対応しているのはうれしいところ。
 
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『マイティ・スイッチフォース2』
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前作から一転して消防士となったパトリシアが火災が発生している街の中で遭難しているスペース・フーリガンを救出するという物になっている事から、前作の基本システムを継承しつつ「似て非なる作品」として仕上がっている。
 
余談
当初、日本語版ではキャラクターの名前が原語版から変更されていたが、2014年1月に取扱説明書が更新されて原語版準拠となった。
何故変更されていたのか、何故後で戻ったのかは定かではないが、ゲーム内容自体に変更は無い(ゲーム中ではキャラの名前は一切出ない為)。
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(新・日本語版 → 旧・日本語版)
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「パトリシア・ワゴン」 → 「モニカ・ワゴン」
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「スペース・フーリガン」 → 「クレイジー姉妹」
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「ゲンドルモア伍長」 → 「スカイ・ロボット」
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「アグリー・ツイッチ・ドッグ」 → 「愛犬コロ」
 
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2019年7月25日には本作を含めたシリーズ4作品が収録された、『Mighty Switch Force Collection』がWindows(Steam)、PS4、Switch、XboxOneでリリースされている。
最終更新:2023年01月26日 13:18