このページでは、ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソード I、及びエピソードIIの二つを取り扱う。
ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI
【そにっく ざ へっじほっぐ ふぉー えぴそーどわん】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | プレイステーション3 Xbox 360
 Wii
 | 
| メディア | ダウンロード専売ソフト | 
| 発売元 | セガ | 
| 開発元 | セガ ディンプス
 Playsoft Games(Win)
 | 
| 発売日 | 【PS3/Wii】2010年10月12日 【360】2010年10月13日
 | 
| 定価 | 1,500円(税込) | 
| 備考 | 日本未発売のWin(Steam)版あり | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | メガドライブ血統ソニックの最新作 ボイスがなく、ストーリー性は薄い
 後のメガドラリスペクトソニックの先駆け
 | 
| ソニックシリーズ | 
 
概要
メガドライブ版『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の16年振りの最新作として発表された作品。
横スクロール方式のアクションゲームで、システムはメガドライブ版に準じている。
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』までの全てのアクションが使用可能な他、『ソニックアドベンチャー』で登場したホーミングアタックを実装している。
ゾーンは安価なゲームなためか4つのみ。各アクトは3つずつあり、全てクリアした後でボスであるエッグマンが登場。
全てを攻略するとラスボスのエッグマンと戦うゾーンが登場する。
当初から二部構成だったのだが、2が出るまでに約2年の歳月を要した。
システム
- 
非常に簡潔な操作
- 
やや複雑化してきていたソニックシリーズだったが、本作はMD版の続編ということもあり、基本はダッシュとジャンプのみでクリア出来るゲームとなっている。
- 
スピンダッシュもしっかり可能。スピード自体はそこまで出ないがタイムアタックには欠かせないアクション。
- 
『ソニックアドベンチャー』シリーズからの逆輸入アクションとしてホーミングアタックが追加。空中でターゲットが出た時にジャンプボタンを押すことで発動する。何もないと空中で少しダッシュする。
 
- 
アイテム入手方法
- 
ソニックシリーズではお馴染みのリングは懐かしのシステムを継承している。
- 
1個でも持っていればミスにならない。100個とると1UPする。
- 
『ワールドアドベンチャー』『ジェネレーションズ』と違い、1ダメージで全てのリングを落とす仕様に戻っている。
 
- 
アイテムボックスもモニター型に回帰。丸まった状態で接触することで入手される。
 
- 
懐かしのカオスエメラルドシステム
- 
50枚のリングを持ったうえでゴールに辿り着くとボーナスステージにいけるリングが出現。その中に飛び込むことで突入し、ステージの中にあるエメラルドを探すことになる。
- 
勿論、全てのカオスエメラルドを集めて最後のエッグマンを倒さないと真のエンディングにはならない。
 
- 
セーブシステム
- 
本作はオートセーブであり、随時データが保存されていく。
 
評価点
- 
MD版お馴染みのわかりやすい操作。
- 
ステージ自体の難易度は低いとはいえないが、とりあえず移動とジャンプだけ覚えればクリアは可能である。
- 
ホーミングアタックを続けることで手軽に加速していけるため、MD時代に比べてスピード感、爽快感もアップしている。
 
- 
初期作品に対するこだわり
- 
後の『ソニック ジェネレーションズ 白の時空』(日本語据置機版)でもそうだったが、セガのロゴが出る時の音声は近年のスタイリッシュなものではなく、あの有名な「セーガー」になっている。
- 
SEは全てMD版のものに統一されている。ホーミングアタックのSEも初登場のSA1のものが使われている。
 
- 
程よいレベル調整
- 
残機など全てがセーブできるからという理由もありきだが、レトロゲームにありがちな不安定なゲームレベル設定にはなっていない。
- 
ステージ選択が出来るため、カオスエメラルドの入手も非常に楽に出来る。
 
- 
タイムアタック・スコアアタック両方のモードの搭載
- 
どちらにも世界ランキングがあり、他のプレイヤーと競う楽しみが追加されている。
 
- 
MDらしさを意識したBGM
- 
3&ナックルズのような地続き的なステージ展開ではないが、アクトごとにBGMパートが異なるなどしっかりとこだわりを見せている。
 
問題点
- 
ダウンロードゲーム故の薄さ
- 
ボスを除けばステージは12しかない。その代わり一つ一つのステージの密度は濃い目ではあるが。
 
- 
ストーリー性の薄さ
- 
ソニックと言えば『アドベンチャー』以降子供向けであってもストーリーが背景にあったのだが、本作はレトロゲームよろしくそういったものは皆無。
- 
ただしラストでメタルソニックの存在を匂わせるなど、ファンをワクワクさせる演出はある。
 
- 
メインキャラがソニックとエッグマンのみという簡潔さ。
- 
『ソニック ワールドアドベンチャー』以降、ソニックとテイルスだけというゲームが主流となるが、本作に至ってはキャラすらも2名のみとなってしまった。
- 
代わりに、敵キャラに関してはMD時代に登場した懐かしのキャラが盛り沢山。
 
- 
Wii版の不遇さ
- 
本作はWiiでも展開するため、若干グラフィックの質をWiiのスペックに合わせているのだが、Wii版は何故か微妙にBGMの質が落ちている。
- 
一番の差はクリア時のBGM。Wii版は鉄琴のような音を使ったBGMだが、HD版では重厚なサウンドになっている。好みの問題だろうが何故ここに差をつけたのか謎。
 
- 
最大の不遇点は
EpisodeIIが任天堂ハードでは配信されていない
こと。
- 
別ハードでやれば良いと思うかもしれないが、EpisodeIとIIの両方を所持していると隠しEpisodeが解禁されるため、Wii版でソニック4を買ったプレイヤーが隠しEpisodeを楽しむには他ハードで同じソフトを買ったうえでIIも買うことが必要になるのだ。
 
 
総評
MD版らしい簡単に誰でも遊べるゲームにまとめた、DL専売ゲームの良作。
ただ簡単に操作出来るだけでなく、難易度の調整も程よく出来ており、手軽に遊ぶには持ってこいのゲーム。
近年の壮大なソニックに触れているプレイヤーには物足りないかもしれないが、MD時代のソニックに興味を持つにも良い値段設定と内容であると言える。
ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードII
【そにっく ざ へっじほっぐ ふぉー えぴそーどつー】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | プレイステーション3 Xbox 360
 | 
| メディア | ダウンロード専売ソフト | 
| 発売元 | セガ | 
| 開発元 | セガ ディンプス
 ジーン
 セガ上海(Win)
 トーセ上海(Win)
 | 
| 発売日 | 2012年5月16日 | 
| 定価 | 1,500円(税込) | 
| 備考 | 日本未発売のWin(Steam)版あり | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | 完全なHD版として作られた続編 テイルス復活で新たなコンビアクションも
 レッドリングなど近年のソニックの要素も加えてやりこみ度アップ
 | 
 
概要 (II)
EpisodeIから約2年後に発売された続編。
対応ハードからWiiを切り、完全なHD用ゲームとして製作したことから、全作より多少映像のクオリティが上がっている。
追加要素として、前作で登場しなかったテイルスが復活、2以降のようにソニックに付いて回って活躍する。
それ以外にも本作ではテイルスと共に行う新アクションがたくさん追加されており、これまでの作品とも別物のオリジナル要素が増えている。
敵としてはEpisodeIのラストで存在を匂わされていたメタルソニックが登場し、本編に久々に登場することとなった。
システム (II)
- 
タッグアクション
- 
基本操作は前作と同じだが、本作ではテイルスと共に行うタッグアクションが追加されている。
- 
フライトコンビネーション:テイルスに持ち上げてもらい、一定時間飛行出来る。飛び続けるとテイルスがバテてしまうので着地して回復することが必要。
- 
サブマリンコンビネーション:ソニックが大の苦手とする水中を克服するアクション。テイルスの尾を推進力として水中を進む。着地すると解除され、そのまま水から出るとフライトコンボに移行する。
- 
ローリングアクション:スピンダッシュの強化版。テイルスとともに回転しながら突撃する。方向が変えられない他、壁にぶつかると減速するが、敵に当たっても一切ダメージを受けなくなる。
 
- 
オンラインプレイにも対応しており、二人のプレイヤーが協力してタッグアクションを繰り出すことも出来る。
 
- 
その他細かい追加要素
- 
『ソニック カラーズ』でお馴染みのレッドスターリングを追加。各ステージに隠されており、新たな収集要素となっている。
- 
落下地点に、MD版ソニックのミス時のポーズを象った警告標識が追加された。『ソニック ジェネレーションズ』にあった要素。
 
評価点 (II)
- 
DLゲームとしては綺麗な映像
- 
Wiiを切ったことで完全なHDハード用のゲームとなっており、ソニック達も敵も背景も、綺麗に描写されている。
 
- 
テイルスとのコンビネーション要素
- 
前作は悪く言えばあまり代わり映えがない内容だったが、本作ではテイルスとの新たなアクションを付けることで、新しい作品であることをより印象づけた。
 
- 
やりこみ要素
- 
『ソニック カラーズ』の要素として取り込んだレッドリングは、タイムアタック・スコアアタックの二つ以外にもプレイの楽しみを見出している。
 
問題点 (II)
- 
前作と同じく、ストーリー性は薄い。ただしメタルソニックの再登場など、前作よりプレイヤーをワクワクさせる要素はある。
- 
エピソードメタルの仕様
- 
EpisodeIでも示したが、これはEpisodeIとIIを両方購入してプレイヤーへの特典である。
- 
しかし、Wiiで購入したプレイヤーはどう足掻いてもこれを手に入れることが出来ず、格差が生まれている。
- 
本作発売から約半年後にWiiUが発売され、ソニックのゲームもWiiUにおいて比較的多めに展開されているのだが、EpisodeIがWiiで継続配信されている以外、セガはノータッチ。
 
総評 (II)
前作よりも新作感が増し、EpisodeIIとは名ばかりのちゃんとした新作に昇華されている。
テイルスも復活したことで3までの要素は本当の意味で全て組み込めることとなった。
Iだけでは物足りないと感じたのであれば、本作は間違いなくその乾きを潤してくれるだろう。
余談
- 
本作よりも前に、非公式の海賊版パチモノソフトとしてスーパーファミコンで1997年に『ソニック・ザ・ヘッジホッグ4』というソフトが存在している。
- 
内容はカゴに囚われているたくさんのマリオ達を助けていくという物。
- 
『マリオ&ソニック』の先駆け……などでは当然なく、イギリスのゲームハックグループ「Anthrox」が開発したアングラソフトである。
 
- 
Steam版は日本向けには配信されていないのだが(所謂おま国)、海外の外部ストア等から購入することができ、なんと普通に日本語が入っている。
- 
これに限らず、セガのSteam向けタイトルは日本での販売をシャットアウトしておきながら日本語対応というケースがいくつかある。
 
最終更新:2024年02月03日 10:54