藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合! SFドタバタパーティー!!
【ふじこえふふじおきゃらくたーず だいしゅうごう すこしふしぎなどたばたぱーてぃー】
ジャンル
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ドタバタパーティゲーム
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対応機種
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Wii U ニンテンドー3DS
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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インティ・クリエイツ
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発売日
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2014年11月20日
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価格(税別)
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WiiU
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6,640円
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3DS
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5,690円
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判定
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なし
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ポイント
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F先生版『マリオパーティ』 テラコヤス無双 ブラック要素もあり Q太郎と黒べえ…。
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藤子不二雄シリーズ
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バンダイナムコ クロスオーバー関連作品シリーズ
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概要
今は亡き漫画界の巨匠、藤子・F・不二雄先生の生誕80周年を記念し、バンダイナムコゲームスから発売されたパーティーゲーム。
ドラえもんを始め、様々なF先生のキャラ達が登場することで注目を集めた。
登場キャラ
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プレイアブルキャラとして以下の6名が登場する。
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ドラえもん(『ドラえもん』)
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佐倉魔美(『エスパー魔美』)
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コロ助(『キテレツ大百科』)
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21エモン(『21エモン』)
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チンプイ(『チンプイ』)
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パーマン(『パーマン』)
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また、上記以外の他作品のキャラクターも「なかま」として登場する。
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「なかま」とは、藤子キャラクターが描かれたカードのことで、ゲーム中で取得できる。詳細は後述。
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さらに、ゲームの司会進行役として『パーマン』の「星野スミレ」と、『21エモン』の「ゴンスケ」も登場する。
ゲームシステム
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本作はいわゆるボードゲームで、すごろく風の「ドタバタステージ」とターン終了時に発生する「ミニゲーム」をプレイして、設定されたターン数が終わるまでに「なかま」をたくさん集めることが目的。
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プレイヤー全員が順番に1回ずつサイコロをふって移動し、止まったマスによって様々なイベントが起こる。全員が移動を終えるとミニゲームが始まり、ミニゲームで勝利したプレイヤーは「Fポイント」を獲得できる。ここまでの流れで1ターン終了となり、設定されたターン数だけゲームをプレイすると結果発表となる。
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「Fポイント」はステージ上の施設でなかまやアイテムを入手するとき等につかう。
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おおまかに言うと、任天堂の『マリオパーティ』シリーズにやや近いゲームシステムである。
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ステージ上で入手した「なかま」は勝敗順位に関わるだけでなく、なかまごとに様々な特殊能力が設定されており、能力の使用がゲームの行方に影響をあたえる。
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各なかま毎に一回だけ使用できる他、「所持しているだけで別の「なかま」使用時の効果を強化する」アシスト能力や「特定の「なかま」が使用された際にそれをキャンセルさせる」カウンター能力を所持しているものもある。これらは、原作での人間関係を再現している。
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例えば「のび太」の場合、通常はサイコロの数を2個に増やすが、「しずか」があると強化されてサイコロが3個になり、「ジャイアン」や「スネ夫」でキャンセルさせられる。
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プレイアブルキャラと同作品出典のなかまは「キラなかま」といい、カードの絵柄が豪華になっている。キラなかまには「1枚入手する毎にサイコロの目の最高値が+1される(12まで増える)」、「同一作品のキラなかまを4種揃えると逆転アイテムが貰える」といった特典がある。
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初見で勘違いされやすいが、特殊能力を使った「なかま」は消費アイテムのように消滅する訳ではない。ターンが少ない場合は温存せずに積極的に使用した方が戦況を有利に傾けやすい。
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最後のターン終了時には「ファイナルゲーム」が発生し、ファイナルゲームの得点が勝敗順位に関わる。ファイナルゲームが終わると結果発表となり、ステージで集めた「なかま」の数とファイナルゲームの成績を合計した得点が、もっとも多いプレイヤーが優勝者となる。最後のミニゲームで逆転も可能なため、「なかま」が多い=勝利確定というわけではない。
ゲームモード
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ドタバタパーティー
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1人用のモード。上記プレイアブルキャラから操作するキャラを1人選択し、シナリオに沿ってパーティーゲームでCPUと対戦し優勝を目指す。
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3つのステージでそれぞれ1位になると、エンディングとなる。プレイするターン数は、どのステージも7ターンで固定。
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本モードでエンディングを迎えたキャラクターは、デザインやカラーリングが変更されたモデリングに変更出来るようになる。
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フリーパーティー
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任意のキャラクターやステージ、好きな設定を選択してパーティーゲームを行うモード。複数人でのプレイも可能。
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CPUのキャラクターのつよさを個別に設定したり、プレイするターン数を5~10ターンの間で設定できる。
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ミニゲーム
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パーティーゲームで一度プレイしたことのあるミニゲームのみをプレイ出来るモード。
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こちらも「フリーパーティー」と同様に任意のキャラクターやCPUのつよさの設定、複数人でのプレイが可能となっている。
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コレクション
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ゲーム終了後に獲得したコインを使い、ガチャを回して藤子作品に関連したアイテムを入手できるモード。
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キャラクター紹介や作品紹介の他、マンガの1コマも対象となっている。また、作品紹介には、本作に登場しない作品もある。
評価点
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ジャイアンのリサイタルや魔美のエスパー特訓、空気砲対決等、F先生のファンならかなりツボを突くシチュエーションが再現されたミニゲームが多数収録されている。
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原作では狂気のレベルに達する怖さで知られる『21エモン』のエピソード「しあわせの星」をギャグミニゲームにしてしまうなどの斬新な仕上がり。
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中には『ヒョンヒョロ』『超兵器ガ壱号』を始めとするSF短編作品のネタも。パーティーゲームとしては異質なノリである。
流石に『ノスタル爺』や『ミノタウロスの皿』は登場しない
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特定の条件を満たすと、各作品の名場面を見ることが出来る。
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なかまキャラやステージ演出、コレクションも含めると『ドビンソン漂流記』や『宙ポコ』など非常にマイナーな藤子作品も多く参戦している。
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ナレーションやオノマトペのあるSEは声優である子安武人氏の声であり、ゲームの雰囲気に合っている。
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「ドダッ」「ニュッ」や「ジャーン!」、ファイナルゲームでミニドラが登場する時の「ルルルルルルルルル」といった文字の出るオノマトペSEは氏の声そのものであり、声にする事によって漫画らしさを引き立てている。
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最後の表彰式の「ワーッワーッ」や「パチパチパチ」すらも声である。しかも前者は甲高く、後者は若干低めの音程で発している。
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ドタバタパーティーではプレイアブルキャラ6人による作品の枠を越えた会話デモがある。原作のノリや口調を忠実に再現しており見応えはある。
例を出すとコロ助がドラえもんと21エモンが同じ「えもん」である事を突っ込んだりなど。
問題点
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CVが付いていない。
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アニメ版の版権表記が付いていないため原作と同じ声優を起用できなかったものと思われる。
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全体のデザインがアニメではなく原作漫画なのも理由としてあるだろう。それでもやはり寂しいが。
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『キテレツ大百科』みよこ役の本多知恵子氏など、鬼籍に入られている声優も何人かいるので再現そのものが困難なのだが、パートボイスでもいいからCVをつけて欲しい所である。
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『オバケのQ太郎』、『ジャングル黒べえ』のキャラが出ていない。
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前者は藤子不二雄A先生との合作扱い、後者は黒人差別云々の騒動があった為仕方がない様にも感じるが、せめてQ太郎とドロンパ位は出して欲しかった所。
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オバQは本作発売前に制作された「F組あいうえお」という楽曲の歌詞でドラえもん、パーマン、エスパー魔美、キテレツに並んで歌われており、代表作の一つという扱いであったので余計に残念である。
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収録されているミニゲームの数が全部で(2人用、4人用を合わせても)18と少なくボリューム不足。ファイナルゲームも「ミニドラえもん ウォッシュ!」1種類のみである。流石に対戦型のミニゲーム以外は1ゲーム中で再度出てきたりはしないが…。
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そもそものイベントマスによるイベントの種類が少なく、キャラクター同士の会話等も冒頭デモ以外存在せず、キャラ性能に差があったりもしない。なかまの種類もそう多くはなく、効果の被っている物も多い。コレクションを集めるために繰り返しプレイすることになるがかなり早い段階で飽きが来てしまうだろう。
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上記の通りドタバタパーティをクリアすると別ver.が選択できるようになるがそれだけで、他に特に特典があったりはしない。ドラえもんは黄色で耳がある本来の姿になったりとツボこそは押さえているが。
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本作と近い作風である『マリオパーティ』シリーズでは、収録されているミニゲームが最も少ない作品でも50はある。ファンアイテムも兼ねた本作に対し、あちらは純粋なパーティゲームということもあり、一概に比較できる物でもないが。
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3DS版はダウンロードプレイに対応しておらず、複数人でプレイするには人数分のソフトを用意しなければならない。
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コレクション要素が希薄。
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解説的なものや豆知識的なものは殆どなく、あくまでも紹介程度にとどまってしまっている。集めるにはプレイで手に入るコインでガチャをひたすら回すだけである。
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ゲーム自体のボリュームも少なくてコイン集めも苦労するし、ガチャも演出スキップできないので時間がかかる。一応「コインの枚数により表示されている未取得の物が出る確率が上がる」ため確実に集めきることは可能。ただ後半はかなりの枚数のコインが必要になる。
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知らない作品やキャラについての情報がなく、結局よくわからないのは残念である。一コマに関してはどういうシーンなのか知ってないと正直わからないだろう。そのためコレクションを集めるモチベーションにも欠けてしまう。
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一コマはエフェクトやキャラの手足が動く簡易的なアニメーションがついており、説明自体の雰囲気もばっちり。絵も原作漫画であるため懐かしむという点ではかなり評価できる。
総評
オバQやジャングル黒べえからの登場がない、CVがない等の問題もあるが、ミニゲーム自体はそれほど悪いというワケではない。
作品の網羅数はかなりのものなので、F先生ファンならニヤニヤできるため持っていても十分損はない。ただしパーティゲームとしてみるのであれば、正直なところ微妙である。
余談
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一部のファンの間では、「A先生のキャラ(例えば魔太郎や喪黒さん、ハットリくん等)に差し替えたバージョンも出して欲しい」との要望もあったとのこと。
最終更新:2024年03月24日 11:15