【さもんないとしっくす うしなわれたきょうかいたち】
ジャンル | シミュレーションRPG | ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション4 プレイステーション・ヴィータ |
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発売元 | バンダイナムコエンターテインメント | |
開発元 | メディア・ビジョン | |
発売日 | 2016年3月10日 | |
定価 |
【PS4】7,200円 【PSV】通常版:6,800円 サモンナイト15周年記念豪華パック:9,800円 (全て税別) |
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レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
廉価版 |
Welcome Price!!:2017年3月30日 【PS4】3,800円 【PSV】2,800円(各税別) |
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判定 | シリーズファンから不評 | |
ポイント |
ナンバリングされているがお祭りゲー シリーズ未経験者お断りシナリオ パートボイス仕様を初めとした手抜きの多さ 開発チームもシリーズ未経験? |
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サモンナイトシリーズ |
『サモンナイト』シリーズ15周年を記念して製作された、約3年振りの完全新作。ナンバリング作品としては初めて副題が付いている。
据置機での発売は外伝の『グランテーゼ』以来6年振り(ナンバリングに限るとPS2版『4』以来約10年振り)。
PS4/PSVでは初のシリーズ作で、2種類の機種での同時発売も初めて。PS4⇔PSV間のクロスセーブに対応している。
「歴代キャラクターが多数共演」というシリーズファンにとっては夢のような内容(*1)である一方、同じコンセプトだったソーシャルゲーム『サモンナイト メモリーズ』がキャラ改悪などで評価が散々だったこと(*2)もあり、期待と不安が入り混じる中での発売となった…。
本記事には『1』~『5』(以下「原作」と表記する場合あり)のネタバレも含まれるので、各原作を未プレイの人は閲覧に注意。
アクティブターンバトル
サモナイトリーフ
サモンバースト
連携攻撃
コネクト
戦闘のオートモード
戦績評価
派遣クエスト
様々なシチュエーションのBGMの変更機能
フィルージャ住人の固有スキル
ブレイブクリア
戦闘難易度の切り替え
バトル時の撤退
キャラクターのボーナスポイント
戦闘中のキャラクターの交代
主人公・パートナーの選択
好感度・仲間友好度
夜会話
ミニゲームの釣り
鍛冶による武器・召喚獣の強化
カルマ値の撤廃
スキルポイントの取得制限の撤廃
歴代キャラクターのやり取り
自由会話
主人公の程良い存在感
『1』のバノッサ・カノン、『5』のエルストが味方として使用可能
BGM関連
引き継ぎ要素の増加
戦闘時のボイスのバリエーションの増加
『4』の女性主人公フェアに初めてボイスが付いた
『1』主人公ハヤトのボイスについて
一部声優の変更や演技
DLC・アップデート関連
キャラクターの3Dモデルの出来
ダメージ予測
バランスブレイカー級のキャラクターの存在
過去作との大幅な仕様変更
お祭りゲーム仕様
恋愛描写
+ | アムと恋愛ルートとなった歴代男性キャラクターの例。 |
BGM関連
シナリオの問題点
+ | フィルージャに召喚された歴代キャラクターの一部が弱体化した理由に関する齟齬 |
会話の問題点
エンディング関係
+ | 背景使い回しの中でも特に酷い例。ネタバレ注意 |
シナリオ会話・夜会話のパートボイス化
アニメーションについて
歴代キャラクターの扱い
+ | 『サモンナイト』の扱い |
+ | 『サモンナイト2』の扱い |
+ | 『サモンナイト3』の扱い |
+ | 『サモンナイト4』の扱い |
+ | 『サモンナイト5』の扱い |
不明瞭な歴代キャラ選別
+ | 本作のシナリオの根幹に関わる理由付けと、それに関する問題。こちらも原作のネタバレ注意。 |
バックログの未実装
サモナイトリーフの記述ミス
歴代キャラクターデザインの変更
トリスとライの声優について
戦闘マップの見づらさ・やりづらさ
移動周りの不便さ
必殺技について
サモンバーストの手抜き感
戦闘時のキャラクターのモーション・台詞
オートモードの頭の悪さ
戦績評価の不親切さ
周回で引き継がない要素
BGM関連
シリーズでおなじみだった要素の少なさ
これまでのシリーズ作品とは異なり、本来共存する事がない歴代キャラ達が同時に登場し、舞台もリィンバウムではなくなった本作。
キャラクターデザインは秀逸なのでシリーズ未プレイの人でも過去作に興味を持つきっかけになれるが、本作自体のシナリオ・会話を理解する場合は優しくない内容。
一方でシリーズを経験してきたプレイヤーから見ると、キャラクターの待遇の差や特定のカップリングの扱いなどで賛否が分かれる。
また会話パートのパートボイス化・シナリオや過去作設定の不備等、過去作からの劣化点も足を引っ張ってしまう。
大幅に手が加えられた戦闘システムも、過去作でできた事ができなくなっていたり、まともにテストプレイをしていれば気付くはずの不便な点が多い等、大小様々な粗が目立つ。
クソゲーと呼べる程酷くはないものの、上記の通りシリーズプレイ済み・初プレイどちらの視点でも見過ごせない問題点が多い。
「サモンナイトシリーズ15周年記念」という名目で発売された割にその意気込みが全く感じられない、残念な作品となってしまった。
雲行きが怪しい状況が続くシリーズに更なるダメージを与えてしまったことで、シリーズの未来やファンの期待まで失われたといっても過言ではないだろう。
*1 PSP版『3』『4』でも、傀儡かつフリーバトルの会話限定とはいえそういった要素はあった。
*2 システム面の不便さや、運営による低評価レビューの削除など他の悪因も重なり、わずか9か月でサービス終了となってしまった。
*3 『1』ではどの主人公でも、魔王側の声は檜山修之氏が担当していた。
*4 一方本作の『1』主人公は、『2』番外編同様『1』における同性別同性格のパートナーの本来の声優が担当している。
*5 メルギトスのみ最終話で、他の3人は22話でイベントが解放される。
*6 本作におけるマグナとアメルはサモナイトリーフ内ではっきり「恋仲」と書かれている。一応、『2』の後日談を描いたドラマCDではそういった描写がされている。
*7 『2』のフォルテとケイナなど原作時点で既にそういう描写があるペアは別として。
*8 『1』の主人公達も四者四様であるにもかかわらず原作でこういった問題はあった。『2』~『5』の主人公達の場合は、男女の差や微妙な個性の違いはあっても基本的な性格が同じなので、原作でテキストが似通っても然程大きな問題は無かった。
*9 PSP版『3』『4』のフリーバトル会話にも無かったわけではないが…。
*10 アップデート後はさらに最後の夜会話中の選択肢で上のものを選ぶ。
*11 ルヴァイドの一人称が「俺」だったり「私」だったりと安定せず、相手によって使い分けている訳でもないのにバラバラになっている。本作の新キャラクターであるイストでさえ同じ場面で「僕」と「私」の両方を使うことも。
*12 アティがスカーレルを「スカーレルさん」と、イスラを「イスラ君」と呼ぶなど(前者は召喚された時期の時点で既に呼び捨てにしており、後者はそもそも呼び捨てか「さん」付けでしか呼んだ事がない)。また同じキャラ同士のやり取りでも、会話によっては敬称付きだったり呼び捨てだったりと安定していない場合もある。
*13 追加クラスもレックスは「蒼き~」、アティは「碧き~」と異なっている(読みはどちらも「あおき」)。
*14 原作ではシナリオ・バトル共に『切り札』的存在として扱われているが、「碧の賢帝」で抜剣覚醒するとシナリオ上では徐々に精神を蝕まれるなどの問題が起き、バトルではカルマ値が上昇するというデメリットがある。「果てしなき蒼」ではこれらのデメリットが解消されている。
*15 終盤に少しは話し合いの余地がありそうな場面で、レックスが問答無用で押し通るような発言をするなど。
*16 実際は別のとある人物がリィンバウムの環境に適さないアルディラの体調管理の為にクノンを召喚している。
*17 『2』に登場した姪のモーリンと一緒にいた時の出来事で、『3』番外編ではモーリンがこの事を『2』主人公に話すイベントがあった。しかし『3』本編は『2』本編の20年ほど前であり、『2』本編時点でモーリンは19歳(攻略本情報)であるため、『3』本編の時点ではモーリンは生まれてすらいない。
*18 原作では12話で帝国軍と決着がつき、13話で無色の派閥と戦う直前にスカーレルの過去が判明する…という流れ。
*19 プリモはルエリィのエンディングの一枚絵にのみ登場。
*20 『クラフトソード物語』本編に登場したのは『1』主人公のみで、パートナーは後日談の小説にしか出ていない。
*21 『2』のフリップのサモナイトリーフ内での説明では正しい表記になっている。
*22 本作のシナリオではエニシアを「姫様」と呼んでいるがこれは『4』本編で条件を満たさず離反した時のものであり、一方でサモナイトリーフでの記述は逆に離反しなかった時のものになっている。
*23 同名のソーシャルゲーム(2015年に終了済み)とは無関係。