The Talos Principle(タロスの原理)

【ざ たろす ぷりんしぷる】

ジャンル 3Dアクションパズル
対応機種 Windows Vista~10
Mac(Intel Macのみ)
Linux
発売元 Devolver Digital, Croteam
開発元 Croteam
発売日 2014年12月12日
定価 3,980円
判定 良作
ポイント パズルと舞台設定の両方を解き明かすゲーム

ストーリー

廃墟となった庭園のような場所に送り込まれたどうやらAI搭載のアンドロイドらしき主人公は、この世界の創造主と主張する"エロヒム"により、"庭"に隠されたすべての"印章"を集めるように命ぜられる。さすれば永遠の命を得られると言う。
また"エロヒム"は"塔"は決して近づくなと警告する。果たして"塔"には何があるのか。
そもそも"エロヒム"とは何者で、自分はどういう存在なのか。"端末"に残されたデータを手がかりにこの舞台の、そして自身の謎に迫ってゆく。

概要

  • FPSの名作である「シリアスサム」シリーズを手掛けたクロアチアのデベロッパー、Croteamが送る3Dアクションパズル。
    • 設定によりFPSとTPSが切り替えられる。
    • 様々なギミックを、時には組み合わせて、障害物を乗り越え"印章"を集める。

システム

  • 印章
    • テトリミノの形をしたピース。これらを集めることでドアのロックが開放されたり、ギミックの封印が解かれたりする。
    • 印章は色によって大別されている。黄色はギミックの解放、緑は"聖堂"の解放、赤は塔のフロアの解放に使う。
    • 解放の際には、集めた印章を組み合わせてタングラムのように指定の図柄を作る必要がある。
  • 聖堂
    • 舞台はA~Cの3つの聖堂から飛べるそれぞれ10個程度のエリアからなる。それとは別に、"塔"がある。
    • 各エリアへのワープポイント以外に、解放すべきギミックの封印がある。
      • 各エリアへのワープポイントの前に立て札があり、そのエリアで獲得できる印章の種類との数が示されている。
      • エリアにて印章を獲得した場合、立て札の当該のテトリミノの絵に×印が付く。
    • エリア内に壁で仕切られた区画。各庭とも1つの"印章"が必ず隠されており、入り口前の立て札にてどの"印章"があるかが示されている。
      • 立て札に書かれた"印章"以外にがある場合もあるが、入り口の立て札には明記されない。
      • にて印章を獲得した場合、入り口の立て札のテトリミノの絵に×印が付く。
    • に入ると、庭の副題が表示される
      • 副題は婉曲な表現でそののヒントとなっている
      • 「急がば回れ」などの抽象的な表現は『Dungeon Master』の石版を彷彿とさせる。
  • 端末
    • もともとはデータベースに接続していたらしいが多くは接続を確立できなくなっている。また、肝心のデータベースもデータの半分以上は既に壊れてしまっている。
      • 端末ごとに、かつてネットワークに接続していた頃のキャッシュデータが2~5個残っている。
      • 他AIがハッキングに成功して残したファイルもある。
    • 内には、のエレベーターのユーティリティを扱える端末もある。
  • メッセージ
    • 壁などにQRコードのようなものが書かれていることがあり、他のAIからのメッセージが読める。
      • 実際に外部のQRコードリーダで読み込まないと問題文そのものが読めないものもある。
    • 主人公が"絵の具"を拾った場合、同様にメッセージが書けるものの、内容は定型文の中からしか選べない。
      • このメッセージはSteamのフレンド向けとなっており、ストーリー中のAIとの会話を目的としたものではない。

障害物

主人公の行方を阻む機械類

エナジーゲート
水色のバリア。全てを阻む。風さえも通らない。
パズルゲート
紫のバリア。ほとんどの物を通すが、配置されているギミックはパズルゲートを越えて持ち出せない。
基本的にの入り口はパズルゲートで防がれている。
ボンバスティカス
決められたルートを浮遊するセンサー付き機雷。センサーに反応した動く物に自爆アタックしてくる。
タレット
センサーに反応した動く物に対して銃撃を加えてくる。
ブザー
ボンバスティカスに似ているが灰色で、自爆機能はない。主人公がぶつかっても押し返されるだけで済む。
はしご
壁を登ることが出来る。
ロックされたドアを開けるための鍵。パズルゲートを越えては持ち出せない。
宙に浮いており、遠くからでもその存在は確認できる。
スイッチ類
レバー式スイッチや、上に物を載せると動作する感圧式スイッチ、隠された仕組みを起動するためのプッシュ型スイッチなどがある。
光源/受信機
光源からはコネクタによりレーザー光線を引き出せ、コネクタによりレーザー光線の色と同じ色の受信機に導くことでスイッチのように何らかの動作を生じさせることが出来る。
レーザー光線は減衰せずに分岐させることが出来、さらに、エリア内のかなり遠い距離を結ぶことが出来る。

ギミック

  • 開始当初からジャマーと呼ばれているジャミング装置が開放されている他、順次、"コネクタ"、"立方体*1"、"ファン"、"記録装置"、"斧"、"プラットホーム"といったギミックが開放されていく。
    • ゲーム内ではこれらのギミックの使い方は全く説明されず、このため使用方法自体がネタバレとなるため説明は割愛させて頂く。

評価点

  • ストーリー
    • 他AIの残したメッセージのIDを把握していると、きっちりとした設定があるAIが居るのがわかり、細部まで作り込まれていると感じる。
      • 死亡したAIのエラーメッセージとメモリダンプは切ない。
      • 逆に、聖なる館で見たことのあるIDのAIと出会うと親近感が湧く。
  • 立て札
    • 聖堂前やワープポイント前の立て札により、そのエリアで獲得し忘れている印章の有無が確認できるため、便利である。
    • エリア内でも、印章が隠されたの場所を示す標識があり、迷いにくい。

問題点

  • テトリミノの見分けがつかない
    • 黄色はギミックの解放、緑は"聖堂"の解放、赤は塔のフロアの解放に使うと大まかに別けられているものの、1つ1つのテトリミノがどのドアに対応するかまでは分からない。
      このため、苦心して取った印章が実はのまだまだ先の階のものだった、ということがある。

総評

非常に空間認識能力を必要とするパズルゲームであり、ミニマップなどがないことも難しさに拍車を掛けている。
自爆機雷を避けながら移動しなければならない場面も何度かあるなどアクション性も多少あるものの、事前の準備とマシンパワーが十分であれば大きな問題とはならないだろう。
ゲームがギミックの使い方を説明しないことで、プレイヤーがそのギミックの扱い方を試行錯誤するという投げっぱなしな方式は試みとして好感が持てるシステムであり、扱い方に慣れたと思った頃に意表を突く使用方法を求められる問題が出てくる事があり、良く錬られている。

余談

  • 本作は発売当初より日本語ローカライズされていたが、音声だけがローカライズされておらず、リリースから約1ヶ月半後の2015年1月30日に日本語音声が追加された。
    • また、字幕も当初は「原文を読んだ方が理解が早い」というレベルの珍妙な文章であったが、アップデートを経ていくに連れかなりの改善が見られている。
  • DLCは、本編の試作段階のマップが中心の追加ステージ集である「Prototype」、本編をクリアした人向けに送る難易度の高い追加シナリオの「Road To Gehenna」、そしてエロヒムの声がシリアスサムの声になり、プレイヤーの見た目もシリアスサム風になるというおまけ要素感の非常に強い「Serious DLC」がこれまでにリリースされている*2
  • 2017年4月12日にはこれまでにリリースされたDLC、サウンドトラック、メイキングビデオや各種コンテンツが収められた『The Talos Principle Gold Edition』が発売された。
  • 2017年10月18日にはVR機器専用版の『The Talos Principle VR』が発売された。こちらは前述のDLCの1つである「Road To Gehenna」が同梱されている。