スーパー詰将棋1000

【すーぱーつめしょうぎせん】

ジャンル 将棋
対応機種 スーパーファミコン
発売元 ボトムアップ
発売日 1994年12月16日
定価 9,800円
判定 良作
ポイント 全日本詰将棋連盟_公認
SFCの詰将棋“初”ではない
筆体フォント
問題数も手数も最高値
ぱすわーど一本道


概要

  • SFCで将棋ゲームは数多く発売されており、本作は詰将棋に特化した作品である。
    スーパーファミコン“初”の詰将棋専門ソフト登場! とあるが実際には「詰め将棋と銘打った将棋ゲーム」として初。
    詰め将棋をメインに置いたゲームとしては94年2月に発売された『伊藤果六段の将棋道場』が実際には“初”であると思われる。
    パッケージにもある通り全日本詰将棋連盟から公認されており電源を入れると真っ先に表示される。

特徴・評価点

詰将棋1000問

  • 問題選択の画面から、「入門 270問」「初級 310問」「中級 320問」「上級 100問」とレベル別に用意。入門の簡単な3手詰めから数十手以上と幅広いプレーヤーに対応。
  • これはSFC詰将棋の中で最大であり、書籍でもありえない数。
  • 「問題選択」では最初から全問選ぶ事が出来る。無理な問題を選んだ際はスタートボタンを押せばあきらめますか?という選択肢が出るので引き返すことが出来るようになっている。
  • 経過時間も表示。特に制限時間は無く目安として使える。
  • LRボタンでは助言をしてくれる、ただし次に使う駒を示すのみである。
  • 入門 270問に限り、AIが応手をしてくれるので間違った手を指すと咎めてくれる。
  • 詰め上がりの際にどっちの駒で詰まそうかという際は、どちらでもきちんと正解扱いにしてくれる。
    • それだけかと思うかも知れないが、『伊藤果六段の将棋道場』など正解手(としている手)以外は問答無用で弾くゲームが主流。
      • ただし上級問題で左右対称が出題された際に初手が2通りあるが、もう片方は不正解にされるという問題はある。

グラフィック

  • タイトルは画面いっぱいの筆体で書かれておりBGMとともに盛り上げてくれる。
  • フォントも非常に拘っており、なんと本作全体にわたって筆体の縦書きで構成されている。
  • 背景も色々用意されており派手さはないが雰囲気はある。

その他

  • ゲームタイトルでどんなゲームかすぐに分かる。
    • 他の詰将棋重視タイトルは『伊藤果六段の将棋道場』が365(+α)問、『将棋三昧』が500問。有名作ではあるものの知らなければ分からない。
    • 内容も最初は簡単だが、飛車の不成り、上級の最後には煙詰や100手超えなどスーパー詰将棋というタイトル通りの驚異的なもので構成されている。
  • 対局モードから、プレーヤー同士の対戦も行える。
    • 読み上げはしてくれないが、駒落ちは6枚落ちまで用意、二歩や打ち歩詰めなどの禁じ手は止めてくれるなど一応揃っている。ただし、待ったは出来ないし、感想戦もない。

賛否両論点

  • AIの応手は入門270問まで
    • それ以降は正解手以外を弾く仕様になっている。問題点の項目でも述べるが、入門の時点で数十秒の長考も出てきている始末。
    • 詰め将棋で応手の機能があること自体がややレアであり、評価点ではある。
      • AIは終盤が得意とは言え、作品レベルの詰め将棋の相手は荷が重すぎた。後のハイスペック機ならばともかく、当時の性能では仕方のないところである。

問題点

詰将棋

  • ヒントは次に使う駒を教えてくれるのみで味気ない。なお、手順が間違っている際は戻してくれる。
  • 左右対称の初手について
    • 上級では左右対称も色々と出題されて初手が二通りあるが、片方は不正解にされる。本作に制限時間はなく、棒に振るのは数秒程度であるが正解を不正解扱いにされるのは違和感が強い。なお、初手が中央になる際は応手は2通りあるが必ず決まった方を取る。
      + 初手が2通りある問題は… 44、45、47、56、57、62問目

「はじめから」「途中から」が苦行

  • これは順番に1問ずつ解いて行かなくてはならない。毎回パスワードが出るので親切だが、最後に(入門なら270問の後)1問でも逃していると次は_全問解けるよう_がんばって_くださいと言われてタイトルへ戻される。出来なかった問題だけやり直す事も出来ないので、最初から全問解かなくてはならない。
  • スタートボタンであきらめますか?という選択肢が出るが、このモードでは絶対にやってはいけない。現在の問題を放棄して先へ進んでしまい、最後までやったとしても最初からやり直しが確定するからである。そんな状態でもパスワードが表示されてしまうので非常に厄介である。

入門270のAIの玉方

  • 長考
    • 例えば53問目で、67角を打つと1分近く待たされる。間違った手で詰まされるわけにはいかないので仕方のないところである。とはいえ、その間はキャンセルも出来ず、操作も受け付けずタイマーも止まっており、まるでフリーズである。
      • ちなみに、悩みどころは龍対策と思われる。
  • 207問目で、3手目に33桂とすると、本当は同金とすべきだが22玉としてしまう。この後23金から詰んでしまう。なお、手数がかかるので不正解扱いにはなる。
  • 262問目で最後に33玉の退路があるのに正解になっている。

その他

  • 詰将棋の回答機能はない。
  • 対局について
    • 駒落ちした側が「王」を持つべきなのに「玉」になっている。
    • 駒が成るかどうかの際は、いちいち画面が暗転するのでくどい。

総評

1000問という膨大な問題数から製作者の意気が伝わってくる。
はじめからモードは苦行だが、一問一問解いていくぶんにはおおむね好評。
実践的な問題も多く、棋力養成の問題集としても有用。
膨大な問題数の中に初心者向けから作品レベルの珍問まで収録されており、問題集としても希有な一本。

余談

  • 90年代中頃はなぜか詰め将棋ゲームが多数発売され、94年2月には『伊藤果六段の将棋道場』、95年12月には『将棋三昧』が発売された。
    『三昧』収録は合計500問にもなるが、現在はプレミアが付いて入手困難である。かわりに本作と「アクスレイ」を購入するのはいかがだろうか?
  • 95年にはミクロコスモスが1525手詰めになり発表されている。現在においても最長手数であり詰将棋にとっても語り継がれる年になった。