本記事の解説は、原則として"Ver.15.20"(2023/10/17~)準拠であり、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。
本記事は『モンスターハンター:ワールド』の有償DLCについて記述しています。概要等についてはオリジナルの記事をご確認ください。
特別な理由がない限り操作キー等の表記はPS4版のもので記述します。
【もんすたーはんたーわーるど あいすぼーん】
ジャンル | ハンティングアクション | ![]() |
対応機種 |
プレイステーション4 Windows 7/8/8.1/10 Xbox One |
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発売・開発元 | カプコン | |
発売日 |
【PS4】2019年9月6日 【Win】2020年1月10日 【One(国内)】2024年6月5日 |
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定価 |
【PS4DL版】2,718円+税 【Win】2,718円+税 |
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プレイ人数 | 1人(オンライン:1~4人) | |
レーティング | CERO:C(15才以上対象) | |
判定 | 良作 | |
備考 | 『MHW』の超大型拡張コンテンツ | |
ポイント |
名称こそ異なるが扱いは従来のG級作品と同じ 新規モンスターに加え人気モンスター多数復活 定期的なアップデートにより問題点を大幅改善 新たに寒冷地のステージが追加 しかしストーリー終盤の寒冷要素は薄め 一部新要素の仕様には賛否が分かれる |
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モンスターハンターシリーズ |
さあ、新たな狩猟世界へ。
『モンスターハンター:ワールド』(以下『MHW』)の
超大型拡張コンテンツ
。アップデートによるDLCという形でのタイトル移行はメインシリーズでは初となる。
シリーズ恒例のG級拡張版であり、これまでの作品に倣うなら『MHWG』とでも言えそうだが、『MHW』が既存のシステムや要素を革新的に見直したように、本作もこれまでのG級作品には見られなかった大胆な改変が多いのが最大の特徴。
追加要素の数もシリーズ随一の膨大さであり、
「超大型」の名に恥じないボリュームアップを遂げた
作品へと仕上がった。
公式によるタイトルの略称は『MHW:I』と言う表記であり、プレイヤーからは『MHW:IB』とも表記される。
プロデューサーは辻本良三氏、エグゼクティブディレクターは藤岡要氏とシリーズお馴染みの面々が担当。開発ディレクターは『モンスターハンターダブルクロス』(MHXX)でもディレクターを務めた市原大輔氏が担当している。
インタビューで『MHW』のアップデートや『MHXX Nintendo Switch Ver.』『MHRise』の開発と同時並行で開発が進んでいた事が明かされている。
価格
開発側の姿勢
大幅に改善された『MHW』の不満要素
バランス・難易度の調整
UI・快適さの向上
グラフィック
ビューモードの汎用性
BGM
プレイヤーの好みや個性を反映できる要素の充実
モンスターの仕様・設定
その他
マルチプレイ用難易度の仕様
クラッチクローの使用を強制されるバランス
クラッチクローの張り付き位置
システム・バグ
モンスターの調整
武具の調整
一部難がある拠点の仕様
ストーリー
悪印象を改善出来ていないNPC
道のりが長過ぎるエンドコンテンツ
導きの地関連の問題点
その他の『MHW』から未改善の問題点
従来のシステムを『MHW』の超大型拡張コンテンツとして、ゲーム設計はほぼそのままに大幅なボリュームアップでユーザーの声に応えた形となっている。
新モンスターの数は歴代G級作品でも随一、人気モンスターも多数復活したことで『MHW』最大の課題であったモンスターの少なさは劇的に改善され、継続的なアップデートも含めてシリーズ最高峰のボリュームを誇る遊び応え抜群の一作となった。
加えて武器・防具の重ね着や多彩なカスタマイズ要素を始めとしたビジュアル面の大幅拡充は、ハンターの個性や好みを存分に反映することができ、『MHW』の不満点からの脱却を目指した改善が図られている。またシステムの面でも利便性や快適性を意識した改善が随所に見受けられる。
一方で、クラッチクローや導きの地を始めとする新要素の調整不足さが否めず、「新要素の押し付け」によってプレイスタイルが制限されがちな点は評価が分かれる所。
だが定期的なアップデートで問題点の改善が為され、発売当時と比べれば格段にプレイしやすくなっており、総合的に見れば良作と言っても差し支えないだろう。
*1 この為『MHW』よりも全種の環境生物のコンプリートもしやすくなっている
*2 ラドバルキンやベリオロスなどの体色が白くわかりづらいモンスターは橙色の傷がつく
*3 例えばリオレウスは後ろ足にクラッチ判定が存在しないため、後ろ足にクラッチクローを当てると翼に張り付く。
*4 厳密には2019年のモンスターハンター15周年を皮切りに、ミラボレアスをはじめとした禁忌のモンスターの設定が次々と公式から明かされ、他の作品とのコラボで登場したりと、完全なサプライズ情報とまでは行かず、参戦を予想していたプレイヤーはそれなりには存在していた。とはいえ本作への参戦が公式のPVで堂々と発表されたこと自体が相当に衝撃的なものであった事には変わりない。
*5 Lv1時の発動時間。Lv2で3秒間に延びる。
*6 これまでは弾としてハンターに直接命中させる遠距離攻撃だったが、今作では地面にばら撒かれて着弾地点に龍雷が落ちるというトラップ的なものになった。
*7 赴くクエストによってはオトモダチモンスターが来なかったり、そもそも使用できない事がある。
*8 イビルジョーとバゼルギウスはムービーのみであるが導きの地で登場する場面がある。この事からイビルジョーもバゼルギウスも設定上は導きの地に原種が生息していると思われる。
*9 版権の都合もあると思われるが、『MHW』では他にも素材からはコラボ元に存在しない武器を作れなかったり、それに加え『モンスターハンター』の世界には無い設定の中から登場する事に難色を示すプレイヤーも存在し、レーシェンはそもそも「版権元の作品の主人公でしか挑めない」等、普通のクエストとかなり違う仕様でプレイを強制される点がある為、MR個体の実装はかなり困難であると思われる。
*10 導きの地で登場するイャンガルルガの任務クエスト少しだけ登場。しかしムービーが終わるとハンターと交戦する事は一切無く、フィールドからそそくさと立ち去る仕様になっている。
*11 一人でも仕様を理解していないプレイヤーがいるだけで、クエスト失敗に繋がり易くなっている。その為、全員がそれ相応の知識やプレイヤー個人としてのスキルを求められやすい。
*12 アルバトリオンの実装は本来なら2020年5月の予定であったが、この感染症の影響で開発が滞り、7月に実装が延期される事態となった。
*13 最終大型アップデートで登場する要素を紹介した「デベロッパーズダイアリーFinal」では、開発者らが「黒龍の装備が超強力な物として設定されている」事を示唆する発言をしていた為、調整ミスではなく意図してこのような仕様にしていたと思われる。
*14 ただし、スキルは従来以上のスキルを盛る事ができる。
*15 ハンター側の環境も違う為、一概に比較できる物ではないが、獰猛化モンスターも体力の高さから賛否が分かれた事を追記しておく。
*16 現状ではEXラヴィーナ及び赤龍武器の2択に絞られ、前者のみの場合はスキル構成や耐性面が、後者を利用する場合は武器の選択肢が狭まる事となる。強化しきった赤龍武器は一線級のスペックがあるのが救いか。
*17 ランクが上がるにつれて増えるモンスターの体力に爆弾や砲撃などの固定ダメージの価値が下がってしまうのを防ぐため。
*18 本作に限らず以前のG級相当作品でもよく見られる特徴ではある。
*19 作るのも強化するのも簡単でかつ物理偏重のランスにマッチした性能をしている
*20 『MHW:I』のメインテーマはちゃんと収録されているが、何故か『MHW』のメインテーマ「星に駆られて」が収録されていない。一部このフレーズが取り入れられた楽曲は収録されているが……。
*21 一部の会話パートのイベントや期間限定で流れるものも含める。
*22 古代樹の森を含めた小型・中型モンスターの戦闘BGM、追跡時のBGM、乗り拘束中のアレンジBGM、そして一部の任務クエストでしか聴けない戦闘BGMが該当。
*23 エンディングや任務クエストを貰う際はこの場でちゃんと主人公とやり取りするのだが、後者では特にメンバーと集まって話し合ったり、重要なイベントムービーがある訳ではない。
*24 Grindingとは工作機械の「グラインダー」で知られる研磨やすりつぶすという意味の他に、単調で退屈な作業という意味がある。
*25 なお、素材公開時には同じサル型生物として(巻き添えをくらった形で)環境生物のギンセンザルによるイージャン画像まで配布された。