【れいまん】
ジャンル | アクション | ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション セガサターン |
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発売元 | ユービーアイソフト | |
開発元 | ユービーアイソフト モンペリエ | |
発売日 |
【PS】1995年9月22日 【SS】1995年11月17日 |
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定価 | 5,800円(税別) | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング |
【PS】CERO:A(全年齢対象)(*1) 【SS】セガ審査:全年齢推奨 |
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配信 |
ゲームアーカイブス 2012年4月11日/628円(税10%) |
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備考 | マイナーチェンジを施したWin版が同年発売 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
次世代ハード初期に投入された渾身の一作 完成度の高い横スクロールアクション 手足の離れたヘンテコな奴が主人公 時代背景を考慮してもかなりの高難度 主人公はUBIのマスコットへと躍進 |
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レイマンシリーズ |
カートゥーン調の世界を旅するアクションゲーム。
発売元は、後に『ASSASSIN'S CREED』『Watch Dogs』等のステルスアクション&オープンワールドで名を馳せることになるUBIsoft。
メイン開発は後にWii U専用のサバイバルホラー作品である『ZombiU』や第1次世界大戦が舞台のアクションパズルADV『Valiant Hearts: The Great War』などを手掛けたUbisoft Montpellier。
本作は海外で大ヒットし、数年おきにシリーズ作品が発売されるようになった。
以後、主人公のレイマンはユービーアイソフトのマスコットとして親しまれている。
本項目ではPS版を元に解説する。
一部の日本語訳はスマートフォン移植作品『レイマン クラシック』と異なるので注意。
パッケージには「レイマンよ!エレクトゥーンを救え!」という副題が書いてあるが、本記事名は正式タイトルに準じる。
レイマンの住む世界は平和で、とても豊かな自然に恵まれたすばらしいところです。この世界のバランスは、ビッグ・プロトゥーン(*2)とそれを中心とする何千ものエレクトゥーンでつくられた巨大な原子によって保たれていました。
ところがある日、世界の破滅をもくろむミスター・ダークによって、たいせつなビッグ・プロトゥーンが奪われてしまったのです。中心を失ったエレクトゥーンはいたるところに飛び散って、世界のバランスがくずれ始めました。
ミスター・ダークによってつくりだされた邪悪で奇妙な生き物たちが、つぎつぎにあらわれ、飛び散ったエレクトゥーンを見つけると、すぐさま檻の中に閉じこめていきます。人々はみんな恐ろしがって、姿を隠してしまいました。だれも恐ろしい生き物たちを倒すことができないのです。みんなが待っていました。勇敢に立ち向かうヒーローを……。
さあレイマン!すべてのエレクトゥーンを解放しなくては。そして最大の敵ミスター・ダークを倒して、ビッグ・プロトゥーンを取り戻せ!
(取扱説明書より引用)
+ | ワールド紹介 |
+ | レイマンのアクション |
本作には、アクションゲームとして強烈な個性があるわけではない。当時のレビューでも、真新しい要素が無い点を指摘されていたという。
それでいて海外で好セールスを記録し、高い評価を受けたのは完成度の高さにある。
他のゲームでもおなじみの手法が至る所に見られ、「アクションゲームのお手本」と言って差し支えない出来栄えである。
今作の細部に注目すると、至る所に「リスクとリターン」の工夫が込められているのが解る。
+ | 攻略のコツ |
2Dアクションのノウハウが蓄積された今日では、自然なチュートリアルやプレイヤーの心理を読み取った巧妙なトラップなど、巧みな技法が『スーパーマリオメーカー』で確認できる。
『レイマン』の凄さは、同様のノウハウがいち早く実現されていた点にあり、その作りこみを知るにはこの記事の文章を読むよりも実際に遊んでみるのが一番である。
日本に馴染みのないデザインは敬遠されがちだが、アクションゲームの面白さに国境は無い。横スクロールACTが好きな人ならば、きっと面白さに気付いてもらえるだろう。
最大のネックは難易度の高さ。プレイヤーによってはクリア前に投げ出しかねないのが難点である。
その代わりクリアした時の嬉しさは何ものにも代え難い。もし興味を持ったなら、レイマンと強敵に立ち向かい、勝利のカタルシスを味わおう。
日本では知名度を得られないまま埋もれていったが、海外では大ヒット。
特にイギリスでは、PS用ソフトとしてダントツ一位の売り上げを記録している。(参考)
様々な機種で同時展開され、後年には複数の移植版が作られている。
海外では移植の機会に恵まれているが、日本で遊ぶ手段はごく一部に限られる。
なお各バージョンの発売日は、複数のサイトで異なる情報が錯綜している。調べる際は要注意。
*1 ゲームアーカイブスで付与されたレーティング。
*2 『レイマン クラシック』では「プルトゥーン」表記。なお、ゲーム中のオープニングムービーでも「プルトゥーン」と呼ばれている。
*3 レイマン自身もエレクトゥーンの集合体であり、ミスすると6つのエレクトゥーンとなってバラバラに四散してしまう。
*4 最終ワールドのみ1ステージで終了する。
*5 PS/SS版オープニングムービーでは「バチラ」と訳されていた。後年の各シリーズ作品に合わせ、本記事ではベティーラと記述する。
*6 原語版は"Space Mama"。誤訳の可能性がある。
*7 後の『レイマン ミスター・ダークの罠』では正体が妖精であると明かされ、日本語訳も原語版と同じ「ティング」に変更された。本記事では解説を分かりやすくするため、および単なるアイテムとして扱われていた背景を尊重するため((後述するように通貨として扱われているだけでなく、別の作品では「Babble」という名称になっていた。))、PS版に合わせて「水玉」表記で統一する。
*8 海外ではゲームレンタルの文化があり、その対策としてゲームが難しく作られる傾向にあった。
*9 2022年現在、これらのバージョンは日本でプレイ困難。
*10 例外的に、天井に頭をぶつけた直後はヘリコプター操作を受け付けてくれない。このせいで残機を溶かされるマップがある。
*11 ある隠しコマンドを入力すると回数が増える。ただし、ゲーム内では一切説明されない裏技の範疇である。
*12 ポーズ画面にて、L2,R1,L1,R2の順でボタンを押しっぱなしにし、L1,L2,R2,R1の順でボタンを離す(成功すると画面が明るいままになる)。続いて、×ボタンを押す(押しっぱなしにはしなくて良い)。その後、方向キー上,○,□,△の順でボタンを押しっぱなしにし、方向キー上,△,□の順でボタンを離す。ポーズ画面が解除されれば成功。
*13 声質やイントネーションが一致している他、英単語の発音にネイティブらしさが垣間見える。
*14 例えるなら、ファミコン以上メガドライブ未満といった感じ。
*15 人物のセリフが変な位置で区切ってあったり、Eraserが「けしごむ」と表記されていたり、店の名前である「Eat at Joe's」を「ジョーのところで食事をしてね」と直訳していたりする等。ちなみに"Eat at Joe's"の元ネタは、海外で良く使われる架空の宣伝文句らしい。
*16 かつて存在した、Windows CE/Windows Mobile搭載PDA・スマートフォン
*17 補足しておくと、「任天堂製プレイステーション」ではない。任天堂は、ソニーとの絶縁後もCD-ROM機の開発を続けていた。