キン肉マン DIRTY CHALLENGER
【きんにくまん だーてぃちゃれんじゃー】
ジャンル
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スポーツ(プロレス) |
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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4MbitROMカートリッジ
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発売元
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ユタカ
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開発元
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ノバ
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発売日
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1992年8月21日
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定価
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7,800円(税別)
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プレイ人数
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1人~2人
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判定
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シリーズファンから不評
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ポイント
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キン肉マンというよりただのプロレスゲーム DIRTYどころかむしろCLEAN ビッグボディがゲーム初登場!違った意味でネタキャラに 原作再現度は低い
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キン肉マンゲームリンク
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概要
「キン肉星王位争奪戦」に登場するキン肉マン(スグル)と運命の五王子が王位を争って戦う。
キン肉マンのゲームとしては『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』以来5年ぶり。
対戦できるキン肉マンのゲームは『キン肉マン マッスルタッグマッチ』以来7年ぶり。
当時放送されていたアニメ『キン肉マン キン肉星王位争奪戦編』に伴う商品展開で発売された。
原作屈指のネタキャラ「キン肉マンビッグボディ」初登場のゲームとなる。
内容
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完全なプロレスルールでの戦い
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ピンフォールで3カウント、又は締め技によるギブアップによる決着(リングアウトはない)で3本勝負。
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『ファイヤープロレスリング』のように相手とくっつくと組み合って、腰を落としたタイミングで技をかけるというスタイル。ただし腰を落とすのは自分で下ボタンを押す必要がある。
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大部分が組み合ってからコマンド入力だが、「立った状態」「走りながら」「走ってくる相手に対してカウンター」「倒れた相手に対して」と5つの区分がある。
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技の威力区分としては技ゲージの消費度合いによって「消費なし」「消費小」「消費大」「消費特大(必殺技)」の4段階に分類され、消費量が多いものほど威力も高い。
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技ゲージは時間経過でジワジワ増えるが、ダメージを受けたり、消費なしの技を決めたりしても増える。
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必殺技は「組んでから腰を落としてRボタン」とすこぶる単純だが相手の耐久力に依存してかからないことがある。だいぶダメージを与えてからでないと技ゲージをムダに大量消費しただけに終わる。
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耐久力は技ゲージの両端にそれぞれキャラの顔があり、3段階に表示される(なくなってくると首がうなだれる)。
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モードは「シナリオ(1Pのみ)」と「シングルマッチ(VSのみ)」「団体戦(1P・VS)」に分かれている。
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「シナリオ」は他の王位継承候補相手に1人ずつ総当たり戦を行う(いずれも3本勝負)。
順番はビッグボディ→ソルジャー→マリポーサ→ゼブラ→スーパーフェニックス→キン肉マン(スグル)→グレート→テリーマン
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難易度が「EASY」「NORMAL」「HARD」とあり、「EASY」ならキン肉マン(スグル)まで「NORMAL」ならグレートまでで、「HARD」をクリアしてはじめて本当のエンディングが見られる。
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「シングルマッチ」は、1P2Pがそれぞれ1人を選んで3本勝負で対戦する。
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「団体戦」は原作のように「先鋒」「中堅」「大将」の3対3で「勝ち抜き戦」を行う。
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このモードの場合、3本勝負ではなく負けたら即敗退となる。また勝った方も次の試合では耐久力が少ししか回復せずダメージを残した状態となる。
登場キャラ
+
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8人の登場キャラ
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キン肉マン(スグル)
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必殺技はマッスルスパーク。
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特別な強みはないが弱点もないバランスタイプ。
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ステージは「熊本城」で特殊な仕掛けのないリング。
キン肉マンビッグボディ
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必殺技はマッスルリベンジャー(原作ではマリポーサが使った上からヘッドバットする「偽・マッスルリベンジャー」)。
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長所・締め技が強い。
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短所・動きが鈍い。
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ステージは「刑務所」で特殊な仕掛けのないリング。
キン肉マンソルジャー
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必殺技はナパームストレッチ。
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長所・投げ技が強い。
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短所・打撃技に弱い。
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ステージは「コロシアム」でロープが電線になっており、ロープに触れるとリバウンドが発生せずダメージを受ける(ハンマースルーで振ってダメージを与えることもできる。)。
キン肉マンマリポーサ
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必殺技はアステカドロップ(アノアロの杖により全身を炎に包んだ状態で繰り出すエルボードロップ。)。
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長所・ロープの反動を利用した技が強い。
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短所・耐久力が低い。
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ステージは「雪山」で滑りやすいリング。
キン肉マンゼブラ
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必殺技はマッスルインフェルノ。
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長所・打撃技が強い。
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短所・絞め技に弱い。
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ステージは「サバンナ」でロープのリバウンドが弱く半分で止まってしまう。
キン肉マンスーパーフェニックス
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必殺技はパーフェクトマッスルリベンジャー。
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特に弱点もないバランスタイプでキン肉マンを上回る。
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ステージは「建設中のビル」で下が鉄板でできているため、激突技のダメージが増大。
キン肉マングレート
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必殺技はマッスルスパーク。
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キン肉マンと同じ。
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ステージは「刑務所」で特殊な仕掛けのないリング。
テリーマン
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必殺技はカーフブランディング。
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特に弱点もないバランスタイプでキン肉マンを上回る。
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ステージは「刑務所」で特殊な仕掛けのないリング。
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問題点
原作の再現度がかなり低い(キャラ面)
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特に槍玉に上がるのがビッグボディ。原作では技らしい技も出さずに瞬殺されたため、オリジナル技などでの補強が必要だったのだが……
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必殺技がなぜかマリポーサの使用していた「偽・マッスルリベンジャー」。
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そもそもこれは飛び技で、パワー型のビッグボディとは全く噛み合わない。原作でも「鍛練に鍛練を重ね身体中のムダな贅肉を絞り、全身をバネとすることで可能な技」と称していたのだが……
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「五王子がキン肉三大奥義を使用するのは当然」「体重のあるビッグボディが落下技を使うと威力が大きい」などの理由は考えられるが、マリポーサから最大の必殺技を奪うほどの理屈ではない。
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必殺技前のカットインでは「
ウオォーッ!! パワー120パーセントオォー!!
」と叫ぶのだが、自重で落下するだけの技で何のパワーが120%なのだろうか。
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Bのみで出る技が本来スグルの持ち技である「キャプチュード」。元ネタは前田日明のオリジナル技で総合格闘技のイメージが強く、ビッグボディの技としてはしっくりこない。
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原作でネタキャラ扱いだったキャラを、バランスを保ちつつネタキャラのままにできたことは評価点かもしれない。
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マリポーサはマリポーサで、ダウンした相手への攻撃が「ストンピング(踏みつけ)」。これこそ力任せのビッグボディにふさわしい技では……?(一応ビッグボディも使う)
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原作では、倒れたロビンマスクに「アステカ・ドロップ」「アステカ・セントーン」「アステカ・ニードロップ」「アステカ・ヘッドバット」などの飛び技の4連撃を加えている。このうちアステカドロップは
本来の必殺技をビッグボディにパクられた事情により代替の必殺技に抜擢されたので、残りのうち1つをダウン攻撃に採用すれば良かったのでは?
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また何故か、コスチュームを着ておらず、パンツ一枚のスタイルになっている。エンディングではコスチュームを纏っているが、原作のデザインなのにアニメカラーになっている。
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キン肉マングレートの存在
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あろうことかスグルの単なる色変えで中身はまんま同じという手抜きキャラ。
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そもそもグレートは王位編に登場していないので、人選としてはミスマッチ気味。色替えで手早く実装できる人気キャラだったことが理由だろうか。
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グレートはその1つ前のエピソード「夢の超人タッグ編」のみ登場したキャラで、正体はスグルの師匠プリンス・カメハメか、後に引き継いだテリーマンのいずれか。しかしいずれにしろスグルとはファイトスタイルが違うので、スグルの色替えでは全く原作再現になっていない。
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テリーマンは個別に独立したキャラで実装されているため、王位争奪戦で登場したカメハメの代役というつもりでも、いくら師匠とはいえ元々のファイトスタイルはスグルとは全く異なるしマッスルスパークなど当然使えない。
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漫画オリジナルの技がそれぞれ必殺技のみで、他の汎用技はすべて現実のプロレスからの輸入技。
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最低でも、スグルは「48の殺人技」をはじめ数々のオリジナル技を持っているし、スーパーフェニックスも「不死鳥ストレッチ」などの技を持っていた。これらが登場しないのはかなり寂しい。
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固有技がパンチばかりのゼブラ、ロープを使う技がほとんどのマリポーサなどは厳しかったかもしれない。
マリポーサは先述の通り使えそうな技を使っていない時点で再現する気があるのかすら怪しいが…
原作の再現度がかなり低い(環境面)
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王位編を題材に純粋なプロレスゲームに仕立てた事
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『キン肉マン』は(超人)プロレスルールの下の戦いではあるが、命を懸けた死闘も多く王位編では特にそれが顕著。本作のようなピンフォール・ギブアップでの決着は皆無。
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ほとんどの試合が「必殺技→崩れ落ちる敵→戦闘不能と判断してゴング」という決着で、本作の「必殺技→体固め→3カウント」という流れは原作後期の雰囲気にはそぐわない。
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ピンフォール決着の試合であるキン肉マン対ロビンマスク戦では、「実力が劣るキン肉マンにも勝機があるように」と、ロビンマスク側がハンデとしてフォールによる決着をこの試合だけの特別ルールとして提案しているので、超人レスリングではピンフォールは基本ルールではない可能性がある。
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せっかく格ゲー風のシステムを採用したのだから、HP制のノックアウト決着にした方がよほど原作の雰囲気に近くなっただろう。
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漫画での試合は一本勝負の形式が多く、三本勝負はほとんど見られない。普通のプロレスや一般的な格ゲーに多い形式に合わせたのかもしれないが、漫画のファンとしては違和感が生じる。とはいえ、これは格ゲーにおいてはデフォに近いシステムではあるので、仕方ないと言えば仕方ない。
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ステージも原作とほとんど関係が無い。
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王位編ではギミック満載のステージが多数だったが、本作では特殊ステージは4種、ダメージに関わるものはわずか2種。
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原作ではアイテムが出てくるリング、六面体(のうち3面)で戦うリングなどが用意されていた他、ミスターVTR、ザ・ニンジャなどリングを変質させる超人も登場していた。
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ゼブラがサバンナというのは分からないでもないが、サバンナで戦っていたわけではない。
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フェニックスが工事現場というのも腑に落ちない。
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チームメイトのオメガマンが、硬い石垣リングで戦っており、近くの工事現場からクレーンの能力を手に入れるなどしたところからの発想だろうか。あるいは父のフェニックス太郎が工事現場の事故で死亡したからだろうか?
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刑務所、コロシアム、雪山などは意味不明。原作と戦った場所が一致するのはスグルの「熊本城」のみ。
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とはいえ、その熊本城でのマリポーサチーム戦も常に城内のリングで戦っていたのでゲーム中のように、熊本城をバックにしたリングで戦ったような描写はまったくない。
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一応、雪山での戦闘自体はあったが、マリポーサではなく本来のソルジャーチームが大会外でアタルに襲撃されたくらいでリングの上で戦ったわけではない。またマリポーサ絡みでは、その正体「盗っ人ジョージ」が極寒のモステクマ星で育ったことが語られていたので、それを取り入れたと思われるがそこで戦った描写はない。一応、その後マリポーサは原作漫画で本当に氷のリングで戦うことになるのだが20年以上を経た後の話である。
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とどのつまり原作と合致するものは1つもない。
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グレートやテリーマンが刑務所というのも少々腑に落ちない部分。隠れキャラなので独自のステージを用意しなかったのはわかるにしても一番晴れ舞台らしい熊本城を宛がった方がより最終戦らしさがあったと思われる。
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キャラが極端に少ない。
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いくらなんでも、スグル+五王子+グレート+テリーの計8人ではあまりに少ない。
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しかもテリーマン以外全員スグルの色違い。身長や体格の違いも再現できておらず、見た目のバリエーションに乏しい。
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ラーメンマン、ロビンマスクといったレギュラー級のキャラ、マンモスマン、サタンクロスなどの人気の敵キャラ、パルテノン、レオパルドンなどのイロモノなど、魅力的なキャラが多くいるのだが、揃いも揃って不採用というのは非常に悲しいものがある。
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8人というのはFCの『キン肉マン マッスルタッグマッチ』と同じ人数である。1キャラあたりに費やす容量が違うとはいえ、実に7年も前のゲームと同じキャラ数というのはさすがにどうかと思われる。
その上グレートとテリーマンは裏技を使わなければ登場しないので基本的には6人。尚の事寂しいラインナップ。
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団体戦が中途半端。
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元々は「先鋒」「次鋒」「中堅」「副将」「大将」と5VS5の団体戦だからこそ見ごたえのあるものだったのに、それが3人では盛り上がりに欠ける。
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またキャラの半分以上が五王子なので、実質「大将」「大将」「大将」のメンツになってしまっており、団体戦の意味がほとんどない。
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「キン肉マンチームvs強力チーム」「技巧チームvs残虐チーム」といったチーム対抗戦や、原作で戦えなかった夢の対決を味わえない。必ず混成軍vs混成軍になってしまい、なぜそんなチームができあがるのかすら分からないチーム構成になってしまう。
プロレスゲームと考えても物足りない感が目立つ
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横軸だけしかない。6年も前に発売された任天堂の『プロレス』やナムコの『タッグチームプロレスリング』でさえ、縦横の概念はあったのに。
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もっとも開発上はプロレスではなくあくまで『ストリートファイターシリーズ』のような「対戦格闘アクション」の位置付けなので仕方ないのかもしれないが。
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いちいち相手に背を向けてロープにダッシュしなければ走りながらの技が出せず、走り出したら止まれない。
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つまりコロシアムステージのリングならダメージを喰らうロープに必ず突っ込んでしまう。
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ゲーム内でキャラが使うプロレス技の中には「(ジャーマン・タイガー・ドラゴン)スープレックス」や「パワーボム(サンダーファイヤー含む)」「パワースラム」のように、実際はそのままフォールできるものがあるのだが、ゲームではそれができず、それらの技の後にはフォールが発動せず必ず一旦技を解く。ピンフォールするにはその後いちいち体固めにいってフォールしなければならない。
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致命的というほどではないが、これらの技は当時のプロレスゲームではそのままフォールに持ち込める技だったので(モノによってはバックドロップ等も)、それらと同じ3カウントでピンフォールするというゲーム性なのに、それができないのは今一つ物足りない。
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原作の王位編でも、スープレックスホールドでカウントを取る描写自体は存在した。
賛否両論点
必殺技だけが必中でないという仕様
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ゲームバランス的にやむを得ない点もあるが、ほかのプロレス技は簡単にかかるので、見方次第では「プロレス技」>「必殺技」のように見える。
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ただこれは原作でも、ゲーム中の必殺技の大部分(特にマッスルスパーク)はあくまで最後のとどめ的に使われた色が濃いので、そういう意味では間違っていない。
エンディングの一枚絵
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シナリオの「HARD」のエンディングでは一枚絵が流れる。キン肉マンはミートを片腕で抱き上げながら、テリーマン、ロビンマスク、キン肉大王、キン肉王妃が祝福。ソルジャー、マリポーサ、ビッグボディは各チームメイトが祝福するという無難な内容だが。
フェニックスは美女をはべらせたハーレム状態
であり、ゼブラは金銀財宝に囲まれ名乗りを上げているかのような一枚絵である。
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原作やアニメでのビビンバへの言動や態度から、こうした内容にしたのだろうがフェニックスは別にそういうキャラではない。
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隠しキャラであるグレートとテリーマンは特にエンディングは作られておらず、キャラクター選択画面の一枚絵が表示されるのみ。
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……が、そんな彼らも他キャラと同じくはっきり「王位継承者」と表示されるというツッコミどころ満載な画に。もはや子供の取り違えどころの話ではない。
評価点
必殺技のアニメーション
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必殺技を繰り出すアニメーションはなかなか凝っており、他人の技を使っているビッグボディを除いて技の入りから決まるまで特徴をよく捉えている。
一応、キャラそれぞれに得意不得意があったりである程度差別化はできている
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スーパーフェニックスとテリーマン以外は大体一長一短のような関係になっているため変化を持ちつつ公平な対戦ができる。
変わった形ではあるがプロレスゲームとしては個性的な一面も
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代表的なプロレスゲームとして『激闘プロレス!! 闘魂伝説』は「大技は自身の体力が少ないときにしか出せない」、『ファイヤープロレスリング』は「大技は相手の体力が残っているとかかりにくい(返されてしまう)」といったバランスを取っていたが本作では「エネルギー消費」の形になっており、これはある意味個性的である。
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また上述の通り、リングにもそれぞれ特徴がある。
良質なBGM
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試合中は各リングのイメージに合ったプロレスらしい曲が流れる。
総評
王位争奪戦のゲームなのに純粋なプロレスルールを採用、原作再現された技も必殺技のみで他はプロレス技を採用、と、キン肉マンのゲームとして違和感の強い一作。
また、原作で出番がゼロ同然だったビッグボディはお世辞にも似合わない技が与えられるなど、不足部分の補填にも適当すぎる一面が目立ち、キャラゲーとして大事な「原作のゲームへの落とし込み」がまるでなっていない。
プロレスゲームと考えても体固めからしかフォールが奪えないなど物足りない部分が多く、いろいろ残念な仕上がりになってしまった。
その後の展開
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翌月にゲームボーイで『キン肉マン ザ☆ドリームマッチ』が同じくユタカから発売され『キン肉マン』そのものによるゲームはこれが一旦最後となる(程なくしてアニメが最終回を迎えたため)。
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こちらは王位争奪戦ではなくアイドル超人同士の戦い。こちらは一応必殺技でKOする形を取っているが、技も乏しく必殺技以外プロレスから流用な上にキャラの動きが鈍すぎるなど出来は総じて悪い。
おまけに登場キャラは『マッスルタッグマッチ』とダダ被りではファンとしてもプレーする価値が薄い。
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10年後に『キン肉マンII世』を元にした『キン肉マンII世 ドリームタッグマッチ』(バンダイ)がワンダースワンカラーで発売され、「II世」のない『キン肉マン』としては『キン肉マン ジェネレーションズ』がさらにその2年後にプレイステーション2として発売された。
余談
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本作発売の翌月、アニメ『キン肉マン キン肉星王位争奪戦編』が終了した。
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上記アニメのスポンサーにユタカが含まれており本作のCMもあっただけに、本作がこのような原作の良さを殺したような要素が目立つのは、これに間に合わそうと駆け足で開発して発売を急いだためとも考えられる。
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原作でキン肉マンソルジャー自身は活躍せず、リングで戦ったキン肉マンソルジャーはキン肉マン(スグル)の兄アタルなのに、ゲームではナパームストレッチこそ使うものの「実は兄のアタル」を匂わせる要素はエンディングの一枚絵以外ない。超人強度も邪悪の神が憑依した他の4王子同様1億パワーとなっている(アタルは邪悪の神の憑依がないので180万パワーのはず)。
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ファンからは「ソルジャー=キン肉アタル」がデフォルトとして定着しすぎており、むしろ本物の方が「真ソルジャー」や「ソルジャーマン」などと呼ばれて別物(いわゆる「じゃない方」)扱いされるほど。そのため何の説明も無くとも「ソルジャーはアタルである」という前提のもとに作ってしまった模様。しかし、漫画やアニメを未見でそのことを知らない人には説明が不十分である。
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またナパームストレッチは原作では空気が刃となり胸を「A」の字のように裂くというものだったが、アニメではさすがに無理があると判断したか「空気抵抗が刃になる」という原理は変わらないものの「X」に変えられている。ゲームではやられている側に「A」が刻まれているので原作の方に準拠している。
最終更新:2024年07月28日 12:05