全日本プロレス ジェット
【ぜんにほんぷろれす じぇっと】
ジャンル
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スポーツ(プロレス)
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売元
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メサイヤ
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開発元
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ジオファクトリー
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発売日
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1994年7月16日
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プレイ人数
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1~2人
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定価
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4,980円
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判定
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クソゲー
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ポイント
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リアルさを失って更に薄々なボリュームに 何がジェットなのか意味不明
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全日本プロレスシリーズ
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概要
ジャイアント馬場氏によって創設された実在する団体「全日本プロレス」とコラボしたプロレスゲーム。
実在する8名のレスラーとレフェリージョー樋口氏が登場する。
前年、スーパーファミコンで2本発売されていたが、それらとは開発元が違う。
システムは全体的に前年7月に発売された『全日本プロレス』に準じている。
同シリーズでは唯一のゲームボーイソフトであり、携帯機ソフトでもある。
また、前年発売された「スーパーゲームボーイ」にも対応している。
本項では上記作との変更点について主に取り扱うものとする。
内容
登場人物
レスラー
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ジャイアント馬場
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ジャンボ鶴田
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三沢光晴
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小橋建太
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田上明
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川田利明
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スタン・ハンセン
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スティーブ・ウィリアムス
レフェリー
ゲームモード
三冠ヘビー級選手権
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シングルマッチによる勝ち抜き戦で、選んだレスラーで残る7人に勝てば優勝となりエンディング。
ヘビー級タッグ選手権
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タッグマッチによる勝ち抜き戦で、選んだレスラーのタッグチームで残る3チームに勝てば優勝となりエンディング。
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タッグは最初から決まっている。
ジャイアントシリーズ
問題点
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更に深刻化したボリューム不足。
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スーパーファミコンの時点でもシングルでも15戦、タッグなら7戦勝ったらエンディングという物足りなさがあったが、それに拍車がかかりシングル7戦、タッグは3戦でエンディング。
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バトルロイヤルもリーグ戦も団体戦もないという実に寂しい内容。
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ハード性能により仕方ない点だが失われた躍動感とリアルさ。
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選手のグラフィックがかなりチープなものになった。顔アップでさえも、やっとこ断片的に特徴が感じられる程度と大幅劣化。
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動きもぎこちなくなり、スピーディーで滑らかな動きは断片的にもない。
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レフェリーはまるで石のように動かない。
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元々スーパーファミコンの時点でゲーム的なボリューム不足ながら、そのリアルな躍動感がウリだったのに、それを失ってはもはや救いようがない。
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試合中のBGMもなくなった。
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かといってリアルな雰囲気が出ているようになったわけでもない。
評価点
残念ながらまったくなし。
総評
元々リアルさがウリだったゲームなのでゲームボーイという限られた性能で、少しでもリアルさを追求しようとした結果と思われるが、やはり元々性能で劣るためあまりにも無惨なものになった。
リアルさ失われ、そしてボリュームに関しては元々不足気味だったのが更に悪化。せめて安価だったならまだしも、4,980円とゲームボーイソフトにしてはかなり高額で存在自体無意味と言わざるを得ない。
ジェットが何を意味するかはわからないがプレイヤーのやる気が失われるスピードがジェット級だったことは間違いない。これを買ったプレイヤーはすぐ飽きて、せめて少しでも価値があるうちに売ろうとジェットのようにゲームショップへ駆け込んだと思われる。
その後の展開
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翌1995年4月7日にスーパーファミコンで『全日本プロレス2 3・4武道館』が発売。
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こちらではリアルさは元通りになり、更に「興行シミュレーション」のモードが追加され、それまでのプロレスゲームになかった新しいゲーム性を構築している。
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それまでゲームボーイでプロレスゲームは6本発売されていた(『キン肉マン ザ☆ドリームマッチ』はプロレスではない)が、やはりゲームボーイでの限界を感じたか本作を最後に、どのメーカーからもめっきり発売されなくなった。
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この次ゲームボーイでプロレスゲームが発売されたのは2000年3月17日発売の『ポケットプロレス パーフェクトレスラー』なので実に6年近く後になる。
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携帯機全体でも1999年3月4日発売のワンダースワンソフト『新日本プロレスリング闘魂烈伝』と、本作を最後に携帯機とプロレスゲームは非常に疎遠になったことがよくわかる。
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「ジェット」はまさにプロレスゲームを携帯機から撤退させるジェット機になったようだ。
余談
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本作で登場する外国人2人のコンビ、スタン・ハンセンとスティーブ・ウイリアムスのコンビは上記の『全日本プロレス2 3・4武道館』でも「夢の合体94.5.18」として成立する。
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これは文字通り同年5月18日「'94スーパーパワーシリーズ」の横浜文化体育館大会でのことだが、実際にはこの時もう1人ジョニー・エースがおり3対3の6人タッグでのものだった。
最終更新:2022年12月23日 21:39