親フラリズム ~うしろ! うしろ!~

【おやふらりずむ うしろ うしろ】

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
メディア ダウンロード専売
発売元 ハップ
開発元 コトブキソリューションズ
配信開始日 2020年10月1日
定価 500円(税込)
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント ママにゲーム隠された!』関連作
ジャンルは音楽ゲーム(!)
全20楽曲と6キャラを収録
シュール加減は相変わらず


概要

ハップ発売の人気脱出ゲーム『ママにゲーム隠された!』(以下:本編)のキャラを流用した音楽ゲーム。

本編内容とは関連のない完全な外伝作で、少年やママなどの本編キャラが音楽に合わせてノリノリでダンスする。
音楽ゲームとしては『ビートマニア』と近いタイプのものだが、曲そのものを演奏するのではなく『太鼓の達人』と同じ補助的な音を鳴らす系である。
また、ただ演奏するだけでなく「外から誰かが覗いてきた瞬間に一時的に演奏を止めてやり過ごす」という独自要素が大きな特徴となっている。

ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 全20楽曲×3難易度と6キャラを自由に選んで音楽ゲームを行っていく。楽曲選択制で次ステージに進むといった概念はない。
      • ゲーム初回時ではごく一部の楽曲とキャラしか選択できず、ステージクリア後にもらえる「コイン」をガチャで消費して楽曲等を獲得する必要がある。
      • 難易度は「ふつう」「ムズイ」「激ムズ」があり、ムズイと激ムズは下位の難易度で最高ランク(下記)でクリアしないと選択できない。
      • オプションとして「4段階のハイスピード」と「ママ出現の有無(後述)」の各設定が行える。ただしこれらのオプションを有効にするは高額のコインを支払う必要あり。
      • 1人プレイだけでなく2人協力プレイも行えるが、ステージルールは双方共に同じである。なお2人対戦プレイには対応していない。
    • 楽曲演奏中は各キャラが様々なリアクションを行い、一度発生したリアクションは「コレクション」にてキャラ別で鑑賞できる。
  • ステージルール
    • 上から下へと流れる4つのマークが判定に合った瞬間にボタンを押していく。各マークは扇状に広がる感じで流れていく。
      • ボタンを押すタイミングにより良い順から「Perfect」「Good」「Bad」判定が出現。Bad以外の判定を連続して出すとコンボがカウントされる。
      • 1人プレイは5回、2人協力プレイは計6回のBadを出すか、後述の親フラ回避を逃すとゲームオーバー。演奏を終えるとステージクリア後の結果発表となる。
    • 演奏中に背景のドアから時折ママが出現*1し、その度に親フラ回避の操作を行わないと即ゲームオーバーとなってしまう。
      • 親フラ回避は演奏中のいつでも可能で、ママがいない状態で操作してもペナルティはないが、操作中はマーク側の操作ができなくなる危険を伴う。
    • ステージクリア後は3段階までのクリアランクが曲及び難易度別で記録される。最高ランクを獲得するにはフルコンボでクリアする必要あり。
      • 難易度はオプションのママ出現の設定やプレイ人数によっても別々で記録される。すなわち1楽曲につき12難易度分*2が記録対象となる。
  • 操作体系
    • 4つのマークによる操作がメインで、各マークは対応ボタンに振り分けられている。場合によっては2つ同時押しのマークも出現する。
    • L+Rボタン同時押しっぱなしで親フラ回避の操作。押しっぱなしを止めると操作解除。2人協力プレイではお互いが片方のボタンを押しっぱなしにする必要あり。

評価点

  • 音楽ゲームとしての遊びやすさとボリューム
    • マークが4つまでしか流れず、操作体系も至って分かりやすいので、音楽ゲーム初心者でも比較的入り込みやすい。
      • ほとんどの楽曲の演奏時間は1分近くと短めで、凶悪な流れ方もあまりないため、それなりのリズム感と操作テクニックがあればステージクリアは難しくない。
    • 500円の安価発売としては総楽曲20曲とボリュームもそこそこ。楽曲はボーカル率が多めで、クオリティも高い良曲揃い。
  • 親フラ回避の奇抜さ
    • いわゆる「だるまさんがころんだ」を音楽ゲームに取り込んだシステムで、マーク操作との使い分けを見極めないとゲームオーバー不可避となる。これがなかなかに奇抜なものになっており、他の音楽ゲームには見られない独特な緊張感が味わえる。
      • 純粋な音楽ゲームの観点から見るとプレイを一時的に中断させるというシステムであるため、純粋にマークだけを操作したいプレイヤーにとっては煩わしさや間延び感は感じられやすい。
      • スタッフもそのことを承知しているのか、オプションでママを出現させない(親フラ回避の必要がない)プレイが行える配慮もなされている。
    • 親フラ回避ができないとゲームオーバーと共に「某動画風の弾幕コメントと共に気まずい空気が流れる」という画面演出があり、やっちまった的な残念さを漂わせる。
  • 本編譲りのシュールさ
    • 本編に出演していたキャラが楽曲に乗せて謎のダンスをする様が非常にシュールで、そこはかとないおバカっぽさを漂わせている。
      • 出演キャラは「少年」「ママ」「おじいちゃん」「姉」の他に、「なぜこのキャラをチョイスした?」と突っ込みたくなりそうな面子が2キャラいる。
      • ダンスシーンも非常にシュールだが、親フラ回避時におけるリアクションが輪をかけてシュールで色々とおかしい。この辺も本編の系譜といえる。

問題点

  • 初心者に厳しい一面あり
    • 音楽ゲームとしては初心者でも入り込みやすい内容だが、部分的にいえば厳しいと感じる一面もある。
      • その楽曲における上位難易度をプレイするには下位難易度をフルコンボでクリアしなければならず、1回たりともBadが出せないのが辛いところ。
      • ゲームオーバーになるペナルティが他の音楽ゲームと比べてシビアで、少しの操作ミスでもクリアが絶望的になりやすいのも厄介な要因。
  • コインが無意味になりがち
    • 普通にプレイするだけでもコインが大量に溜まるため、コインの存在価値が早い段階で無意味となる。
      • 楽曲やキャラの獲得はガチャで決まるものの、実際には早期にすべての楽曲等が獲得できる補正がかかっているため、どの道コインの使い道は早々となくなってしまう。

総評

本格的なものを求めないのであれば音楽ゲームとして無難に遊べる内容であり、本編譲りのシュール加減も本作でも健在。
あくまでも安価販売の範囲であるが良質な楽曲が多めに収録されているため、好みに合うと判断できるなら楽曲目当てで購入するのもありかもしれない。

最終更新:2023年11月11日 17:00

*1 プレイヤーキャラがママの場合は、おじいちゃんがママ代理として登場。

*2 難易度(3)×ママ出現の有無(2)×プレイ人数(2)。