注意:本稿では『ゼノサーガ エピソードI 力への意志』と、そのリメイク版である『ゼノサーガ エピソードI リローデッド 力への意志』の両方を取り扱います。
【ぜのさーが えぴそーどわん ちからへのいし】
【ぜのさーが えぴそーどわん りろーでぃっど ちからへのいし】
ジャンル | RPG | ![]() ![]() |
対応機種 | プレイステーション2 | |
発売元 | ナムコ | |
開発元 | モノリスソフト | |
発売日 |
無印: 2002年2月28日 リローディッド: 2003年11月20日 |
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定価 |
通常版: 8,190円 限定版: 13,440円 リローディッド: 5,040円(全て税込) |
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レーティング | CERO:15歳以上対象(*1) | |
廉価版 |
PlayStation 2 the Best 2003年4月3日/3,129円(税込) |
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判定 | なし | |
ポイント |
『ゼノギアス』譲りの濃厚な物語とBGM ムービーが非常に多い |
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ゼノシリーズ |
『ゼノギアス』の製作者・高橋哲哉氏らを筆頭としたスクウェアスタッフがナムコからの出資を受けて立ち上げた会社「モノリスソフト」の処女作かつ『ゼノサーガ』3部作の第1作。
『ゼノギアス』シリーズで語られていなかった最古のエピソードである「エピソードI(*2)」の部分の設定を再構成し新しい物語としたものが本作である。
そのため、用語など似ている部分もあるがゼノギアスとは世界設定が異なるパラレルな関係となっており、直接的なつながりは無い。
高橋作品であることを示す「ゼノ」を冠した、「ギアス」と異なる新たな「サーガ(*3)」となる。
3部作のサブタイトル「力への意志」「善悪の彼岸」「ツァラトゥストラはかく語りき」はいずれも哲学者フリードリヒ・ニーチェの著書から取られており(*4)、作中にもニーチェの哲学的概念や関連する用語、名前が用いられている。
翌2003年には北米版の逆輸入版である『ゼノサーガ エピソードI リローディッド[力への意志]』が発売された。
音声は英語+日本語字幕のみだがコスチュームの追加、イベントシーンの鑑賞機能などの追加要素に加え、エピソードIIの特典映像が収録されたDVDも封入されている。
20XX年。ケニアのトゥルカナ湖で遺跡調査を行っていたMr.マスダと言う人物により、金色のプレート型をした物体「ゾハル」が発見される。
それから時は流れ、人類はある理由により地球圏を放棄せざるを得なくなる。
「枢機院」と呼ばれる管理機構の統治の下、星系間を空間歪曲航法によって結ぶ「U.M.N.(ウーヌス・ムンドゥス・ネットワーク)」や、発達した惑星開発技術を基盤として、約50万の惑星国家からなる「星団連邦」を形成し、宇宙を第二の故郷として繁栄していた。
一方、人類の故郷である地球は「Lost Jerusalem(ロストエルサレム)」と呼ばれる禁断の地として、既に場所はおろか、存在さえ忘れ去られようとしていた。
ゾハル発見から4000年の後、星団連邦は「巡礼船団<グノーシス>」と呼ばれる生物とも兵器ともつかぬ謎の敵対勢力と激しい戦いを繰り広げていた。
そんな中、ある事件で宇宙を漂っているゾハルを回収するため、連邦軍の巡洋艦「ヴォークリンデ」が当該宙域に赴く。
星団連邦に強い影響力を持つ巨大星間コングロマリット「ヴェクター・インダストリー」に所属する技術者シオン・ウヅキは、対グノーシス用戦闘アンドロイド「KOS-MOS(コスモス)」の起動実験のため、ヴォークリンデに搭乗していた。
ゾハル回収が完了したその10日後、ヴォークリンデは突如現れたグノーシスの群れに襲撃され、不十分な装備のために瞬く間に蹂躙されてしまう。
乗り込んできたグノーシスに掴まり、死を覚悟するシオンだったが、その命を救ったのは自律モードで自ら起動したKOS-MOSだった。
このエピソードIはシオンが自立し、自らの意志で行動を開始するまでの物語である。
ムービーの長さや難解なシナリオなど万人向けとは言い難いものの、『ゼノギアス』で培ったSF考証とストーリー構成はしっかりと活かされ、重厚なスペースオペラへと昇華された。
その世界観、ストーリー、演出は『ゼノギアス』を知らないユーザーをも魅了し、多くのファンを獲得した。
シナリオは今後のシリーズの発展を思わせるには充分な出来で、売上も40万本と新規タイトルとしては良好であり、海外でも良好な評価を獲得している。
*1 『リローディッド』で付与されたレーティングを記載。
*2 『ゼノギアス』は設定上6つのエピソードに分かれており、『ゼノギアス』はエピソード5にあたる。
*3 一般的に叙事詩的長編物語を指す。
*4 正確には、本作に用いられている「力への意志」はニーチェの生前は完成に至らず、死後に妹のエリーザベトが遺稿を編纂して出版したものである。
*5 惑星のダンジョンは存在するが、いずれも仮想空間であって現実ではない。
*6 一部キャラのみ反応を示すが、基本的には無視される。
*7 バーチャルとして再現している。
*8 作曲は光田氏で作詞は高橋氏。
*9 ヴォーカリストが外国人というだけで、純国産の曲であるにもかかわらず、オリコンでのカテゴライズでは洋楽扱いであり、光田氏の所属するスタジオであるプロキオン・スタジオのサイトでのディスク紹介でも「何故か“洋楽チャート”」と記載されている。
*10 対応する鍵を持っていると中の宝を取れる扉。
*11 『ゼノギアス』にも同名の対戦ゲームが登場したが、あちらが格闘ゲーム風なのに対して、こちらは本格的なロボット対戦ゲーム風。
*12 ドリルゲーはレア装備、トレーディングカードはレア装備とレアカード、カジノはレア装備と設定資料集を入手可能。
*13 地図があるのは最初に探索出来る船のみ。案内板を調べることで表示される。しかし情報量も少なく英語表記で解りづらい。
*14 食事に来なかった船内の人物にカレーを届けるシーンのため。しかしその人物の居場所は完全ノーヒントで、船内奥の貨物スペースの最奥にいる。
*15 M.O.M.O.加入時にいかにもと言った感じでその説明をされる。
*16 シオンの専用武器となる特殊兵器。様々な兵装が盛り込まれており、近接攻撃や射撃など多彩な攻撃が可能。
*17 エレメンツ自体の名前の元ネタは天使の位階。
*18 案の定と言うか、アンソロジーではジギーが変身すると言ったネタが描かれていた。
*19 ボーカルはシオン、KOS-MOS、M.O.M.O.と言ったパーティーの女性陣を務めた声優達。