「余の名はドゥーム、貴公の墓石にでも刻むがよい!!」
概要
マーヴルコミック『ファンタスティック・フォー』(略称"FF")に登場する、FFの宿敵であるヴィラン(悪役)。
初期には「卑劣で高慢な悪党」という設定だったが
*1、後に「世界征服の野望のためヒーローと対立してはいるが高潔」と描かれたりもするように。
これは固定はされておらず、時々シリーズが切り替わるとコロっと変わってしまう。
アメコミではよくあることである。
そしてさらに……詳しくは後述する。
マーヴル初の“スーパー”ヴィランであるためか、
他の作品に最も多くスピンオフした悪役であり、
DCの
ジョーカーと対を成しているといっても過言ではないアメコミ界の大物悪役である。
また、1対1で勝てるヒーローはほとんどいない最強クラスの敵の1人であり、
そのポジションを誕生してから50年以上たった今でも守り続けている、正に
凄い悪役なのである。
日本では馴染みの薄いキャラだが本国での人気は高く、IGNによる『Greatest Comic Book Villain of All Time』では
マグニートー、ジョーカーに次いで第3位、
Wizard magazineの『100 Greatest Villains Ever』では、あの
ダース・ベイダーやハンニバル・レクター等を破り第4位にランクインされたほどである。
ちなみに1位は
こいつ。
本名はヴィクター・フォン・ドゥーム。東欧の小国「ラトヴェリア」の専制君主で、独裁政治を行っている。
が、所謂「有能な独裁者」であるために国民からの支持も高く、国自体も平穏なのだとか。
FFのリーダー、
Mr.ファンタスティックことリード・リチャーズの大学の同級生で、彼と同じく天才的な科学者である。
ほとんど全ての科学分野に精通しており、ロボット工学や遺伝子工学、兵器テクノロジー、生命化学などの専門家になっている。
傲慢かつ過剰すぎるほどの完璧主義者。学生時代に試みたある実験で、リードに計算のミスを指摘されながらも
自分に間違いは無いとそれを放置。結果起こった装置の爆発のため、痕が残るほどの傷を顔に負った。
ドゥームはその傷を「リードの妨害工作のせい」と事実を捻じ曲げてとらえ、それ以降彼を深く恨み、憎んでいる
*2。
人を捨て過去の自分と決別するため、そして顔を隠すために、二度と外せぬ仮面をつける意味で自ら真っ赤に焼けた鉄仮面を被り
(そのため仮面の
下の素顔は焼け爛れている)、鋳造した全身鎧を身にまとった彼は世界征服と宿敵リードの打倒に乗り出した。
ちなみに若い頃のドゥームはお約束だが結構美形である。
もう一つちなみに、
彼の行動、人格には母シンシアの存在とその死が大きく影響している。
前述の「学生時代に試みたある実験」とは、「科学装置による霊界との交信実験」だった。
また現実が改変されて生まれた「すべての人間の願いが叶えられた世界」では
叶えられたドゥームの願いは世界征服でもリードへの復讐でもなく、母親と静かに暮らすことであった。
能力
FFのメンバーと違い肉体的には常人だが、それでいながら頭に“スーパー”とつくヴィランなだけに能力はかなり高い。
マーヴル屈指とされる知力と科学力で自ら開発した装備や兵器を多数有しており、おまけに魔術も操れる。
しかも「肉体的には常人」とは書いたが、
バットマンや
パニッシャーのような「常人としては最強クラス」の身体能力、戦闘技能がある。
またその知力は狡猾に陰謀・罠を張り巡らせる時にも発揮され、ドゥームが表に出てこないような計画でも阻止は困難。
彼の鎧はただの鎧ではなく
アイアンマンのそれに劣らないほどの非常に高性能なパワードスーツである。
表面から防御力を引き上げる防護フィールドを発生させており見た目以上の高い防御力を持つ他、
その内部には空気や水・食料・エネルギーの蓄積・再生システムを持っており、
水中や外宇宙でもかなりの長時間着用者の生命を維持できる。
攻撃面でも高性能で、まず強力なパワーアシスト性能があり、当時最強クラスのアーマーとされていた
アイアンパトリオットと互角の殴り合いが可能。
腕から発射されるブラストは
オンスロートが配下として活用していた
センチネル
(
ミズ・マーベルから奪ったパワーで92tの物体を持ち上げられる
ローグのパンチを受けても壊れない)を一撃で破壊する。
強力な電撃を発生させることもでき、不用意に触れる者はたちまち感電・失神する事になる。
しかもこの鎧、着用者無しでもある程度の自律行動の機能がある。
タイムマシンや人間にスーパーパワーを付与する装置、多くのロボットなども製造。
特に自分自身の精巧なレプリカロボット「ドゥームボット」はピンチの際によく使われている。
悪の大ボスを倒したと思ったら偽物だったのだ!というよくあるパターン
またドゥームの身代わりをさせる以上、当然の話ではあるがこのドゥームボット自体も非常に強力な戦闘ロボットで
このドゥームボットの劣化コピーがブラックマーケットに出回り、その回収にアイアンマンらがてんやわんやしたことも。
科学以外にも、かつて母親から教わったものやチベット僧と過ごしている間に身につけた魔法を使うことが可能。
設定上、魔法の習得と行使に必要な「
謙虚さ」を欠いていたり、
自分が魔法の全てをマスターしているわけではないと認めたがらないことが原因で、彼の魔法に関する能力は限定されている、
とされてはいるのだが、それでもマーベル世界最高峰の魔術師であるモーガン・ル・フェイにそこそこ対抗出来ていたり、
資料によってはソーサラー・スプリームである
Dr.ストレンジと互角とすらされていたりする。
ちなみにモーガン・ル・フェイとDr.ストレンジの二人は、相性の問題もあったとは言え
太陽百万個の爆発と同等のエネルギー量を誇る
セントリーや
彼を含むマイティアベンジャーズやダークアベンジャーズを手玉に取った事すらあるといえば
この二人と同格の魔術を持つことがどれほど凄いか分かるというものである。
この魔法の力によって作り上げた弾丸は
レッドスカルによって使用され、
キャプテンアメリカを暗殺する事に成功している。
加えてMr.ファンタスティックといえども魔法は理解の範囲外であるため、効果的な戦術として良く使用されている。
また、エイリアン種族Ovoidsより、自らの意識を近くの生物へ転送するサイオニック技術を教わっている。
人間関係
ファンタスティック・フォー誌の悪役として創作されたので当然FFの面々と最も激しく戦ってきたが、
敵対だけの関係でもなく複雑な関係にある。詳しくは後述。
FFを除いたヒーローの中では
アイアンマンと関わりをもつ事が多い。
リードのような決定的な対立になるような出来事があったわけでも無いのになぜか犬猿の仲なのだが、
ソーが暴走した際にはトニーと共闘して「ソーバスターアイアンマン」を作り上げたり
トニーと中世ヨーロッパへタイムスリップして嫌々ながら共闘したり
オンスロート相手のアイアンマンの特攻に無理やりつきあわされたりと何かと縁のある関係である。
別宇宙では大学の同窓生で、ヒーローとヴィランになる前からやっぱり犬猿の仲だった。
確実に同族嫌悪の類だと思う
シルバーサーファーに対しては、彼らヘラルドの持つ「コズミック・パワー」を狙って、奪ったりコピーしようと試みており、何度か成功している。
この時のドゥームは通称「コズミック・ドゥーム」と呼ばれており、
ある戦いにおいてはパワーだけでなくシルバーサーファーのボードまで強奪し、完全に使いこなしていた。
勿論実力はとてつもないレベルであり、ファンタスティックフォーの面々を一人で完全に圧倒。
Mr.ファンタスティックが用意した超兵器も無効化するなど、もはや止める事は出来ないかと思われていた……が。
この後彼は、「シルバーサーファーがボードで宇宙に出ることを封じるバリアが地球に張られている事を、ドゥームは知らないんじゃないか?」と気付き、
それを利用する事を提案。
「ドゥームを宇宙まで誘導し、バリアにぶつける」という作戦を実行した。
その結果、ドゥームはバリアに衝突すると共に強烈なダメージを受け、その余波でなんと
コズミック・パワーまでも消失してしまったのだった。
幾らシルバーサーファーのパワーを奪い取ったとはいえ、それを与えた張本人たる
ギャラクタスの力の前には、無力だったというべきだろうか……
ヴィラン同士の中では
マグニートーとの関係の良さが目立つ。
高慢なドゥームをして「我と貴様ならばこの世のすべてを手中にできよう」とまで言っていたり
互いの
ヒーロー転向
後の初共闘でも抜群のコンビネーションを見せている。
さて、肝心のFFの面々との関係だが、やはりドゥームの最大の敵と言うと彼らという事になる。
単純に野望の邪魔者である事と、学生時代からのリードへの恨み、憎しみがある事で激しく戦ってきた。
しかしリードとは「対立はしていても互いの青春時代を知る古くからの知人」という関係でもあり、
リードの妻スーザンの第二子出産の際、流産する運命にあった赤ん坊を救うべく尽力したのはドゥームその人であったりする。
その甲斐あって無事に生まれた女児の名付け親になって欲しいとリードに頼まれたドゥームは、
自らにとって最も大切な女性、初恋の人の名前をとって、彼女にヴァレリアと名づけた。
その縁でヴァレリア、それとその兄フランクリンの事は特別視しており、ヴァレリアからも尋常ではなく懐かれている。
そして2011年。
ヒューマン・トーチの戦死とメンバー補充を経て、「いつものメンバーじゃないんだから四人組にこだわらなくてもいいじゃない」と
ファンタスティック・フォーが『フューチャー・ファウンデーション』(略称はやっぱり"FF")と名前を変え大所帯の新チームになると
なんやかやあって数名のヴィランと共に
それに所属。名実共にヒーローになってしまった。
本性を現したとか収まるべきところに収まったとか言うな
フードの色をチームカラーの白に合わせて、リードや
スパイダーマンとヒーローチームとして活躍し始めたのだった。
その他エピソード
他にも印象的な話として、ドゥームがとある装置を使用して世界征服を成功させた結果、
独裁政治ではあるもののその統治能力は高く、世界中の犯罪率は低下し飢餓問題なども解決してしまう。
結局はヒーロー達に倒され、世界は以前のように戻るのだが
当然、犯罪率なども元と同じように上昇し、ドゥームが解決した国際的な諸問題も復活。
ヒーロー達が「本当に
これで良かったのか?」と苦悩するといった話も。
また、マーベルユニバースで9.11が発生した際
他のヴィランと共に救助に駆けつけたり
(その時、彼が保護すべきラトヴェリア国民でもない、ニューヨーク市民の死を見つめて涙を流している)
クリスマスの夜にラトヴェリア上空を飛んでいたサンタクロースを城の自動防衛装置が撃墜してしまい、
負傷したサンタクロースに代わって子供たちに玩具を配りに行き、自身もぬいぐるみを受け取って童心に返ったりと、
折に触れて人間らしい部分を描かれている。
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... |
この格好でニューヨークに乗り付けてヒーローたちの総攻撃を受けた。お茶目な御仁である。
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その他、『ヒーローズリボーン』では事実上の主役を務め、ヒーロー達と共にギャラクタスに立ち向かったことも。
ギャラクタスに敗れるたびに
時間遡行してリトライを繰り返すドゥームが、
ヒーローの懸命さを何度も目の当たりにして認識を改めていく描写を通じて、ヒーロー像の再生が図られていた。
共闘の末、握手を求めるリードに対し
「ドゥームは常に孤独だ」
と背を向ける姿は、
彼の
ツンデレぶり人間性を表した名場面となっている。
また、ヒーローがあっさりやられ
「失敗だ。時は巡る」
とリセットボタンを押すかのごとく淡々と言い放つ迷場面も……
とはいえ、やはりヴィランとしてそうとうあくどい行為が見られた時期もあり、
アズガーディアン(
ソーの故郷アスガードの住人。つまり
神々)を生きたまま解剖したとか、
オンスロート戦でヒーロー達を助けにくるも結局それはオンスロートのエネルギーを自らのものにするだけのためだったとか、
そういうエピソードも多数ある。
『アイデンティティ・ウォー』にも並行世界の彼が登場。
この作品、スパイダーマンと
ハルク、
デッドプールが平行世界に飛ばされ、思いも寄らない並行世界の自分に出会う作品なのだが…
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『アイデンティティ・ウォー』のネタバレあり |
この世界ではデスウィッシュという自殺願望を持った
緑色のデッドプール
になっていた。
そしてこの世界のデッドプールの方がデスマスクという赤いマントをつけたドゥームの姿になっていた。
デッドプールとしばらくの間面白おかしく過ごしていたが、任務失敗の罰としてデッドプールの前でデスマスクに殺されてしまう。
ちなみにこんな姿になった理由はFFが解散した為。
やはりFFあってこそのドゥームなのだろう。
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映画ではラトヴェリア生まれの億万長者であり、FFのメンバーと同じく宇宙放射線を浴びて、金属の肌と電気を操作する能力を持つようになった。
あと、本名のミドルネームが「フォン」ではなくオランダ系の「
ヴァン」になっている。
バンバンババン、バンバヴァンドゥーム!
一作目でFFに敗れ、金属の箱に閉じ込められてラトヴェリア送りになるが二作目で復活。
シルバーサーファーと手を組んでその力を得ようとするが失敗し、アメリカ軍の仲介でFFと協力してシルバーサーファー捕獲作戦に当たることになる。
シルバーサーファーを捕獲後はボードを奪い、コズミックパワーを手に入れてアメリカ軍を裏切った。
香港での戦いで
インヴィジブル・ウーマンを殺害するが、FF四人分の能力を集めた
ヒューマン・トーチにボコボコにされてボードから引き剥がされ、
ザ・シングの操作するクレーンに跳ね飛ばされて海中に沈んだ。
かつて放映されたテレビアニメ(邦題『
宇宙忍者ゴームズ』)では「悪魔博士」と呼ばれ、
何故か名古屋弁で喋っていた。
これは声を担当した南利明氏の芸風によるところも強いが、
東欧訛りの表現という演出上の理由もあったりする。
ちなみに、これに登場する
ガンロックも、声を担当した関敬六氏の持ちギャグである「ムッシュムラムラ」と言う事がある。
「ほんだけどよ今日のところは見本だで、サンプルだで。造船所だけにしとく」
鎧と仮面が自作ではなく部下達からのプレゼントだったり、仮面の材質も
ブリキになっている等、原作と異なる設定が多い。
まぁ、後半部分は果たして本当に「設定」と言えるのか少々疑問だが……
なお、本名はアクマ・ユメノアールというらしい。
「鉄より硬くて丈夫なブリキで作ってくれたんだもんな~、ブリキだぞ?お前ぇ~!
それを顔に着けたらビッタ(ピッタリ)だ!その日から俺は悪魔博士と呼ばれるようになったのさ。」
他のヴィランが一回だけの出演な中、悪魔博士は数回に渡って登場している。
ちなみに、ディズニーとマーベルの合作『Ultimate Spider-Man』の日本語版の字幕で
スパイダーマンがドゥームを悪魔博士と呼んでいた(吹き替えでは普通にドゥームと呼んでいる)。
格闘ゲームにおけるDr.ドゥーム
格闘ゲームでは『
マーヴル・スーパーヒーローズ』から中ボスとして登場。この作品では名前の表記は「ドーム」となっている。
射撃性能、特に
弾幕に特化したキャラで、強力なビームを発射したり、前後8方向に光線を飛ばす「フォトンショット」、
それを強化した超必殺技の「フォトンアレイ」で画面全体に弾をばら撒く。
さらに一定時間飛行も可能。空中からも射撃できるため、初代
マグニートーのごとく撃ちまくることが出来る。
まさに動く
砲台。
ゲームではヒーロー達の敵として登場するが、『マーヴル・スーパーヒーローズ』の元となったコミック「インフィニティ・ガントレット」においては、
サノスのガントレットを手に入れる為、ヒーロー達に協力した。
尤も、指揮官に自分を推して
ウルヴァリンに「寝言は寝て言え」と言われたり、
ソーの攻撃でサノスに隙が出来たと見るや、
ガントレットを奪おうと横やりを入れてソーの追撃を邪魔したり、悪役らしさは随所に発揮している。
『MARVEL VS. CAPCOM 2』でも初期キャラとして再登場した。
この作品からは「ドゥーム」の表記になっている。
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『MVC2』におけるDr.ドゥームの性能 |
『MVC2』においては作中でもトップクラスのチクチク制圧キャラ。
基本的に「削り」という部分に特化しており、その強さは馬鹿にならない。
地上戦自体は、 通常技の 発生・ 判定的にも得意な方ではないのだが、逆に空中戦はかなり性能が良い。
飛行・八方向のダッシュが可能なため、空中での機動能力が高い。
刺し込みしやすい強判定の通常技のおかげで、攻め込みもしやすい。
ドゥームのメインはその中でも、 必殺技の「フォトンショット」にあるといえる。
出はやや遅いのだが、地上では全方位に、空中では斜め下に5wayの小さいビームを撃ち、相手を固める。
カバーする範囲が広いため、相手は止まるのを余儀なくされる。
アシストを振った後に使うことで、アシストフォローも可能になる。
「プラズマビーム」は見た目よりも奥への判定がやや遅れるが、 コンボの隙を消すために用いることができる。
当然レーザーなので、弱いということはないが、一部小さい相手( コブン、 ロール)には発生点が高めのため、
しゃがまれると(立っていても?)普通にガードすらされないので注意。まぁそいつら自体が全然危険じゃないから(ry
「モレキュラーシールド」は後述。メインで使うことはまずないが、固めたり削ったりするのには使える。
メイン HCは「フォトンショット」の強化版の「フォトンアレイ」。
簡単に言えば「フォトンショット」を連続で行うだけなのだが、削りと威力が馬鹿にならない。
地上で撃つと暗転までが遅いのだが、空中だと急激に早くなる。
暗転後ガード不能なため、接近した状態で全弾ヒット(ガード)させると(空中版の方が当然楽)、非常に高い効果を得ることができる。
ぶっぱ・コンボ共に優秀。
「エレクトリックケイジ」はどちらかというと安全ディレイドを考えた時に使う程度で、
威力などは(確定での入れ易さを考慮しなければ)やや「フォトンアレイ」に劣る。
「スフィアフレイム」はほぼ完全に対空と言える性能で、発生などは早いがミスした時の隙がでかい。
さらに範囲の問題上、ディレイドなどの視野が非常に狭いことが痛い。
アシストはβ(対空迎撃)タイプのほぼ一択状態と言って良い。
この時の行動は「モレキュラーシールド」なのだが、このアシスト、
- 出が早め
- 固め時間が異常に長い
- 削り能力が異常
- 足元にも判定がある(←重要)
- 間接攻撃による攻撃をある程度防ぐ(ビーム系あたりは無理)
といった性能が揃っており、この性能上 脅威のアシスト「キャプテンコレダー」を潰すことも可能という点が見逃せない。
出が早めとはいえ、固め能力や潰されやすさ(一応空中からの攻撃には無力)を考慮すると、守りよりも攻めに向くとされる。
近くで出された時点で、最低限高い削りダメージが約束されるため、出し損自体かなり低い高性能アシ。
トロン・ボーンのアシにやや似ている部分がある。あっちは火力・相殺力、こっちは削り・拘束力といったところか。
キャラとしては ストライダー飛竜と特に相性が良いと言われ、この二人が組まれていることがよくある。
(ただし、その場合は飛竜がメインとなり、あくまで飛竜のアシ専という形にはなる)
ドゥーム本人を使う場合、 ブラックハートなどが良いともされる。(ただし、ブラハのパートナーは ソンソンと言われているため…)
アシストが強いので、基本的にアシ専の形を取ることが多いようだ。
欠点は、やはり牽制メイン削り強いタイプなので、接近されると厳しい。
特に飛竜は、本人と相性がいいのに加えて対戦相手としても非常に相性が良いため(ドゥームからすれば相性が悪い)、
かなり苦戦を強いられることになる(ワープによる牽制無視がでかい要因)。
牽制も全てガードさせられるなら削りも高いのだが、一発一発では威力が低い。
そのため、わざと牽制に引っかかりつつ生替え、などされる危険性も秘めている。
アシストにしても、発生無敵タイプ(上位の サイクロップスや サイロック、 キャミィなど)や貫通間接攻撃タイプには無力であり、
上空からの攻撃に対しても意味を成さないという欠点がある。
どれだけ上手く 立ち回り、上手く相手を引っ掛けるかが勝利の鍵かもしれない。
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あだ名は「岩」。
βタイプアシストが岩を飛ばすため、そう呼ばれることがあるのだとか。
岩はトロンも投げるし、アシストでなければ岩などほぼ見ることはないのだが…
そして『MARVEL VS. CAPCOM 3』にも参戦。さすが人気ヴィランといったところか。
他のFF勢は同じくヴィランの
スーパースクラル、ボス専用キャラとしてギャラクタスが参戦。
出ないと公言されたFFの皆さんは泣いていい
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MVC3での性能 |
主にバージョンアップ版である『UMVC3』での性能について記述する。
本体性能は空中戦主体の万能キャラ。
『UMVC3』というゲーム自体の特徴として
球形で処理される当たり判定
というものがある。
簡単に説明すると「剣を振っている技」でも実際はボールが連なったような判定をしている、ということなのだが
ドゥームは特にこの判定処理の恩恵が大きい。平たく言うと
判定がムチャクチャ馬鹿でかい
。
地上ステップこそ一定距離を進むステップタイプ、俗にいう産廃ではあるものの、
空中での8方向ダッシュは高速であり、その機敏な動きから雑に振り回されるJ6H、JSは判定の塊として知られ、
ただのパンチの癖に上記判定のおかげで空対空に強すぎるJL、逆に下方向に強く表裏に持って来いのJM、横に超伸びるJ5H。
必殺技は必殺技で画面制圧力の高い空中フォトンショットで徹底的な牽制が可能・・・と
「プラズマビームを撃つ時以外で地上に居る必要がない」と言われる程に空中戦特化したキャラである。
上述の技のうち特にJSとJ6H(通称
フッダイ
)は特徴的なボイスや 立ち回り、 コンボでの使用回数から印象に残りやすい。
特にJ6H版は当たれば強制ダウンなので確認が簡単。しかもダウン時間が非常に長いので追撃も容易。
相討ちになったと思ったらドゥームが先に起き上がり5Hから拾ってコンボをしている
なんてこともよくある。最高に濁ること請け合いである。
また、前作『MVC3』から調整を
ミスった
部分として、 補正とコンボルートの変更があり、
コンボが非常に補正の緩いパーツで構成出来るようになっている。まぁ簡単に言うと
通常打撃のどれかが当たったら相手は死ぬ
。
のみならず、チーム次第ではあるものの、コンボ中の生交代を導入できれば
他キャラの通常打撃でもどれかが当たったら相手は死ぬ
。
まぁ本作のパワーキャラ込みのチーム編成は「ワンパン即死は当然、あとはどれだけゲージをケチれるか」という世界であり
ドゥームは火力の高いキャラの一角ではあるものの、飛び抜けて火力が高いキャラというわけではない。そういうゲームだからコレ!
ただし、本体性能としての利点は多数にあるものの、立ち回りで殊更に有利なキャラが多いというわけではない。
というかむしろ「不利キャラ多いけどパワーとスピードを兼ね備えているのでどこからでもワンチャンある」というタイプの性能であり、
立ち回りを徹底されるとつらい相手は結構多い。 ダイヤは低いが実戦値のあるキャラ、といったところ。
例えば雑な空中技を全て 昇竜による逆択で返せる(+そこから即死の) ハガーとかを追いかけるのは命がけだし、
一応STG技を持ってるとはいえ、STGの火力は微々たるもののため遠距離から纏まったダメージが取れる普通のSTGキャラは
「徹底できれば」という前提はあるものの大体ドゥームに有利をつけている。
本体での立ち回りは以上のように結構博打的な部分はあるが、ドゥームを使う際にはもっとリスクを排した起用方法がある。
それが『UMVC3』の代表的なシステムの一つ・・・「 ヴァリアブルアシスト」である。
ドゥーム最大の利点、それは3種のアシストがそれぞれ非常に高性能であるところなのだ。
- αアシスト「プラズマビーム」
- 一瞬で端から端まで届く、いわゆる「ビームアシスト」として高い性能であり、ワープを持つキャラのアシストとして優秀。
出す→キャラがワープでめくる、という単純な動きで表裏の択を迫れる。 挙動が短く着弾が一瞬のため他2種のアシと比較して非常に狩られ辛いのも魅力的。
- βアシスト「ヒドゥンミサイル」
- 追尾するミサイルを6発撃つ。通常立ち回りでは投げ漏れか出現攻めにしか用途が無い隙だらけなこの技もアシストになると評価は一変。
発生保障、追尾、ダウン拾いと至れり尽くせりな上に、発生から着弾までのディレイが長めであり行動制限力も高い。 「画面制圧系アシスト」といえばヒドゥンミサイルかセンチネルフォース、といった具合。 ただし自分のコンボ中にも問答無用で着弾してくるのでアドリブが重要になってくる。
- γアシスト「モレキュラーシールド」
- 岩を纏って横に飛ばす。発生が早く、多段ヒットする判定が飛んでいくためヒット確認からの追撃が容易でコンボパーツとして優秀な一方、
「弾速の遅い飛び道具」のため本体が別行動しながらの時間差固め、表裏を迫っての崩しにと大活躍。 上2アシストの中間的な性能で、シューティングタイプのキャラがアシストとして採用すると立ち回りと火力が同時に強化され使いやすい。
空中にも届くカバー範囲の広さから、総合評価ではβアシ「ヒドゥンミサイル」が頭一つ抜けているものの、
死にアシが一つとしてなく、後ろに置いておくだけで先鋒の立ち回りが大幅に強化される。
「本体最大の弱点がドゥームのアシストがつかないところ」とか言われるぐらいのアシスト力なので、
どの立ち位置でもこなせる性能ではあるものの、大体においてチームのつなぎポジション、つまり「中堅」に適任である。
何でもできる点を生かして先鋒キャラのできない部分をサポートし、大将の為に場を作る。
そんな立ち位置こそドゥームの強さが発揮されるポジションといえる。
特に バージルとの組み合わせ「何かドゥームバージル」や、 飛竜とのコンビ「何かドゥーム飛竜」、 アマテラスとのチーム「何かドゥームアマテラス」は
超鉄板構成として熱帯でも非っ常に見かけるチーム構成である。
熱帯でのドゥーム遭遇率は8割を超えるとすら言われ、お手軽にチーム力を上げるキャラとして広く周知されている。
実際、大会等での使用率は
最強キャラのバージルを余裕で抜き去り
ぶっちぎりの一位であることが殆ど。
このゲームで如何にアシストが大切か、よくわかる話である。
コンボ自体も画面端なら信じられないほど簡単かつ高威力で、それさえできれば最低限の戦力にはなってくれる。
チーム選考に悩んだ初中級者も、一度は試してみる価値のあるキャラである。
余談だがLv3 HC「ドゥームズタイム」発動時の台詞が「はい死んだー」と 聞こえる事で有名である。
相手をカプセルに閉じ込めスイッチ一発で爆破という構図、コンボの締めにこの技でトドメというセオリーもあり まるで違和感が無い。
スイッチを叩く時の動きもあって、どことなく「なるほど・ザ・ワールド」のキンキンの「はい消えたー!」を思わせるのかもしれない。
実際の台詞も「Time to Die」と言っており意味は大体あってる。
あとフッダイもコンボとか立ち回りでブンブン振り回しまくるので非常に耳に残る。そのためよく音MADの素材になったり。
ダダッツボンダダッダダッフッフッダーイ
なお、設定上海外の要人扱いなので治外法権が扱われ裁判にかけることはできない彼なのだが、
カプコンのエクストリーム弁護士にはそんなもの通用しなかったようである。
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EDネタバレ注意 |
同作のEDでは、コズミックパワーを奪い取ることに成功する。 お約束と言うかなんと言うか…
更に原作と違い ラスボスの テッカーメンから直接手に入れたものなので、その破壊力も桁違い。
そして 全宇宙の支配者を名乗る事になる。
…なんだけど、その先行きに不安を感じるのはなんでだろうね?
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MUGENにおけるDr.ドゥーム
海外製作者によるものが複数存在する。
演出やグラフィックはMVC2仕様、基本的な部分はいつものkong氏仕様。
空中フォトン・ショットが無い、岩を纏ったまま動ける
ウロボロスのようなオリジナルのスパコン、
通称「岩ボロス」が追加されているなど結構アレンジがされている。
恒例の3段階調整可能な
AIも付き、完成度は高い。
また君麻呂氏によって外部AIが製作されていた。(現在はブログ閉鎖&OneDrive管理放棄で入手不可)
なお、岩ボロスは発生保証こそ無いものの出てしまえば岩が消えるまで無敵、持続15秒という凄まじい性能で、
君麻呂氏AIのレベルMAXだと凶~狂の狭間くらいとなる。
そのため、氏のAIではレベルの他に岩の使用頻度や持続時間、岩使用中の無敵・削り・ゲージ増加の有無、
タッグで
ビーム脳と化すか否か等を細かく設定でき、調整次第で強~凶とも戦える。
必殺技、演出、
エフェクト等は
原作再現。
AIも搭載されている。
新MUGENではMvC2Doom.def、
旧MUGENではMvC2DoomW.defなので注意。
氏恒例のPots氏風アレンジ。新MUGEN専用。
ボイスは通常のドゥームの他、ConfigでMVC3版の音声に変更する事ができ、
技にもヒドゥンミサイルやハイシンダードゥームズタイムなどが追加されている。
またオリジナルの3ゲージ技として、無数のドゥームボットを自爆特攻させる「Legion of Doom」が搭載された。シュール。
- Kusder_Polino氏 Divekick_Doom
機械翻訳の人で知られる氏によるSFF改変キャラ。改変元はnotfound氏の
Divekick_Nanaya。
『UMVC3』をベースとした『
Divekick』仕様で、技はJ6HとJS(通称フッダーイ)の2つのみである。
元ゲー通りの
判定をしているので判定は信じられないくらいに強く、おまけに食らえば即死となっている。
しかし本体も
オワタ式であり、一撃もらえばKOされるという一発ネタキャラである。
まあ原作でもフッダーイが直撃したらそのまま10割持ってかれる場面は多々あるので、ある意味原作再現とも言えなくはない…のか?
動画
出場大会
シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中
凍結
出演ストーリー
*1
ドゥームはスタン・リーとジャック・カービーのコンビによって生み出されたが、
その生みの親の一人カービーによれば「邪悪。だが“常に”ではない」とのこと。
*2
この傷痕の程度の設定も固定されていない。
カービーは「ごく小さな傷痕。しかし完璧主義者の彼には許容できない」という想定でドゥームを描いていたが、
本当に凄まじい傷痕とされる場合もある。