獣人は普段は人間と同じ能力と姿をしているが、特定の条件を満たすと動物に変化する人妖(半人半獣)。動物に変化している時は妖獣並みの力を持つという。
変化の条件や動物への変化の度合いは個体によって異なり、慧音の場合は満月を見ると変化し、ツノや尻尾が生え、普段より幾分か好戦的になる模様。尤も、慧音に限らず妖怪の類は満月の影響で 気分が高揚するのだが。
獣人には先天性の獣人(生まれつきの血筋によるもの)と、後天性の獣人( 人間が魔法や呪いなどで獣人化したもの)の二種類が存在し、
慧音の場合は後天的なものらしいが詳細は不明。
獣人は種族的には妖怪の部類の存在だが、変身しても基本的に人間と同じ人格であるため幻想郷ではあまり危険視されておらず、
人里で暮らす獣人もそれなりにいるらしい。
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能力について |
「歴史を食べる程度の能力」とは特定の物事の歴史を消して「なかったこと」にする能力で、歴史を食べられた物事は外部から認識できなくなる。
ただし記憶を消すわけではなく、また歴史を食べられても物事は実際には依然として存在しており、基本的に「物事を隠蔽する」だけの能力である模様。
作中ではこれを用いて人間の里を中の人間ごと丸まる一つ見えなくさせたが、元から里があったことを知っていた 博麗霊夢たちからは里が消えたことを不審がられ、
八雲紫などの高度な妖怪にはそもそも隠蔽が通じず、普通に人間が里で暮らす様子が見えていた。
歴史を創る程度の能力については作中で明確に用いられなかったため詳細不明。
この能力によるものかは不明だが、変貌後専用のスペルには、録画を巻き戻すかのような
不自然な軌道で流れる弾が、何処からともなく沸き続けるというものがある。
『求聞史紀』では次のように記述されている。
『彼女は人間の時に歴史を消して白沢になると歴史を創ってしまう。幻想郷の歴史は、彼女によって作られているのだ。
歴史というのはただ物事が起きただけでは歴史にならない。誰かの手によって歴史にして貰わないと歴史にはならない。
起こっていないことを捏造して歴史にしたり、逆に起こった事実でも歴史から抹消する事も出来る。
事実を一視点から見た物が歴史なのだ。
白沢の能力も、国の王者にとっての都合のいい歴史を創る物に過ぎない。』
これに加えて、ハクタク時は幻想郷の全ての知識を持つとされ、また変化してる時に歴史編纂を一気に行うとされている。
このため「歴史を作る程度の能力」とは、能力というより(知的という意味ならそうかもしれないが)、
幻想郷の物事をまとめて歴史を書き上げる権利に近いのかもしれない。
歴史の捏造もやろうと思えばできる様だが、少なくとも歴史を食べても創っても事実や現実が改変されるわけではない様子。
また、詳細は不明だが 稗田阿求によると稗田家の歴史書には慧音の能力が及ばないところにあり、
稗田家の歴史は慧音の歴史とは独立していることが言われている。
慧音と同じく人妖である 森近霖之助が幻想郷の歴史を作ろうと、歴史書として書いている日記『東方香霖堂』に能力の影響があるかは不明。
まさか香霖堂が発売しないのは先生が歴史を食べたからでは。
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人間が大好きで、常に人間の側に立っているし能力も人間のためになることにしか使わない。
『東方永夜抄』の異変騒ぎの時には、自分の能力で人間の里を不可視にして守ろうとし、
人里を通りかかった霊夢らを妖怪が襲ってきたと勘違いして戦うことになる。
異変時以外にも普段から人里に住んでおり、寺子屋を開きながら日々歴史の編纂を行っている。
幻想郷の歴史や人間と妖怪のバランスにも詳しく、『文花帖(書籍)』では幻想郷から妖怪排斥を唱えて歴史を探る人間の組織や、
幻想郷の人間と妖怪のバランスの維持への自覚が薄い霊夢を嘆いて、霊夢の代わりとなって幻想郷の人間と妖怪のバランスを保つと共に、
正しい歴史を人間に伝えるべく歴史の学校を開いた。この歴史の学校が前述の寺子屋に繋がったと思われるが、歴史以外の勉強を教えているかは不明。
ちなみに授業の内容の方は難解で退屈でつまらないと生徒からは不評。人を楽しませるのは苦手らしい。
「知識も豊富で、最も賢い獣人」と『求聞史紀』では紹介されており、基本的には知的でちょっと堅い人間のようだが、
『東方永夜抄』では口調は中性的で、里を守ることに燃えてるためか結構勇ましい。宿題を忘れたりすると頭突きでお仕置きするというワイルドな面も持っている。
特徴的なデザインの帽子とスカートが目立つ服装で、特に特徴的な帽子はファンからは「 弁当箱」だとか言われることもしばしば。
デザインを作ったZUN氏からも「それにしても、慧音はなんで変なスカートをはいているのだろう。帽子も」と言われる始末。何故そんなデザインにしたのかと 言わざるを得ない。
さらには
「そうですね・・・慧音とか大変でしたよ。スカートがね、変なスカートだったから」
とも言われてしまう。
だから何故そんなデザインにしt(ry
藤原妹紅との原作での関係は長らく不明だったが小説版儚月抄で慧音が妹紅の 数少ない理解者であると明言された。
なお、妹紅の方が年長者であるためか妹紅に対して敬語を使っていることも明らかになったが、
既に定着したイメージを変えるのは難しいのか二次創作ではこちらは割とスルーされている……。
(このように公式設定が無視され、二次設定が優先されるのは よくあることなので、あんまり気にしないでおこう。)
とはいえ、原作者自身がキャラの 性格を忘れたりするし、公式設定は常に更新される可能性がある作品なので、
「え?慧音が妹紅に敬語を使ってる? 何、気にすることはない。長年ほったらかしにしてたから(また)キャラを度忘れたんだよ」と言われることもしばしば。
また、あらたとしひら氏による漫画『 月のイナバと 地上の因幡』で登場した際には、
妹紅に対して二次創作で使われるようなタメ口を使っており、
この辺りの設定は公式側できっちりと決まっている訳ではないのかもしれない。
そもそも小説版儚月抄においての妹紅との会話は作中の時間軸より「数年前」とされているし、
相談事をきっかけに打ち解けていったと考えた方が自然な気もする。
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