【ファイアーエムブレム 紋章の謎】

このページでは【スーパーファミコン】のゲーム、 ファイアーエムブレム 紋章の謎 を解説する。
同名のOVAは【ファイアーエムブレム 紋章の謎(OVA)】?を参照。

概要

ファイアーエムブレム 紋章の謎


他言語

Fire Emblem: Mystery of the Emblem (英語)*1

ふりがな

ふぁいあーえむぶれむ もんしょうのなぞ

ハード

【スーパーファミコン】

メディア

24メガビットロムカセット

ジャンル

シミュレーションRPG

発売元

任天堂

開発元

インテリジェントシステムズ

プロデューサー

横井軍平

ディレクター

寺崎啓祐

プレイ人数

1人

発売日

1994/01/21

値段

SFC:9,800円(税込)
Wii:926Wiiポイント
Wii U:943円
3DS:943円

レーティング

CERO:A(全年齢対象)

シリーズ

ファイアーエムブレムシリーズ

移植・リメイク

【Wii】:バーチャルコンソール
DS:【ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~】
【Wii U】?:バーチャルコンソール
New3DS:バーチャルコンソール
Switch:【スーパーファミコン Nintendo Switch Online】
【ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン】?

日本販売数

77万6338本

【スーパーファミコン】で発売したファイアーエムブレムシリーズの1本。
【ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣】のリメイクである第1部と、その後の新たな戦争を描く第2部の2つのストーリーを収録。

システムは暗黒竜と光の剣をベースに不便だった点を修正しており、移動範囲のマスがライトアップ(これは他社のゲームで既に行われている)、戦闘開始前に細かい詳細が表示、進撃画面で準備が行える と言った具合に大幅に遊びやすくなっている。

また、FC時代では色々と残念だったビジュアル面が大幅に強化され、90年代のアニメに見劣りしないレベルのイラストとグラフィックが描かれている。
メッセージの分量も大幅に増加しており軍記モノとしての臨場感が増し、結果として大量の新規ユーザーの開拓に成功。SRPGの代名詞となった。

ストーリー

※第1部は【ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣】を参照。

マルスたちの活躍によって暗黒竜メディウスは倒され、戦乱は終わりを告げた。

それから1年余り
人々は荒れ果てた祖国の再建に力を尽くし、マルスは国に帰ってシーダ姫との婚約を発表した。
世界は平和を取り戻したかに見えた……。
一方、アカネイアの王女ニーナと婚礼を挙げたオレルアンの英雄ハーディンは、やや強引ともいえるやり方で急速に国力を回復し、強大な軍隊を作り上げていた。

ある日、マルスのもとに「グルニアの反乱兵を討伐せよ」というハーディンからの書簡が届く。
盟主国であるアカネイアに忠誠を誓うマルスは、疑問を持ちつつも兵を挙げる。
これは、再び起こる長い戦乱の幕開けに過ぎなかった……。

ゲームシステム

  • 本作から標準で採用されたシステム
    • マップ画面でキャラクターの能力値がより詳細に表示されるようになり、武器の性能の詳細が表示されるようになった。
    • マップ画面では移動時に移動可能範囲が表示されるようになった。また、敵の移動可能範囲も確認可能となった。
    • マップ画面で選択中のマスの地形効果が表示されるようになり、戦闘画面では対応する地形が背景に表示されるようになった。ただし、相変わらず飛行ユニットが「空 0%」である事は明示されないので注意。
    • 戦闘画面ではHPより下の部分の表記がATK(攻撃力)、DEF(防御力)、HIT(命中率)、CLT(必殺率)となり、値もバーではなく数値の表記になった。
    • 本作から章のボスは初戦の戦闘開始時に必ず喋るようになった。
    • 魔法防御がレベルアップで成長するようになった。(ただし、超低確率。星のオーブや星のかけらが無いと現実的ではない。)
    • 敵専用の遠距離(3~10マス)攻撃の登場
    • あるユニットAの周囲3マスに関係の深いユニットBがいる時、Aの命中率と回避率が上昇するという「支援効果」の実装(上記の場合、支援効果をA←Bと表現する事が多い。)
    • 闘技場で降参できるようになった。
    • 杖を使用した際に経験値が取得できるようになった。これに伴い、「攻撃を耐えきる事で経験値を取得する」システムは廃止された。
    • 武器は使用回数を使い切ると壊れた武器に変化するようになった。壊れた武器は性能は最低だが無限に使える武器なので、特定の用途には使える。ただし、本作では攻撃が当たらないと経験値が取得できないシステムなので、本作の時点では使いづらかった。
    • 戦闘モードをマップにすると、戦闘画面に切り替わらずマップ画面で戦闘が行われるようになり、戦闘画面で行われていたモーションが省略されるのでテンポが速く進められる。ただし本作ではこの状態でレベルアップしてしまうとレベルアップで何が上がったか表示されないという欠点がある。
    • クラスとして「おどりこ」が初登場し、行動を終えたユニットを1人再び行動可能にするシステムが登場した。本作でのコマンドは「おうえん」。
  • 本作固有だったが、後の作品で復活して採用されたシステム
    • 【マルス】には常に輸送隊がいる設定になり、マルスはいつでも輸送隊に対して物の出し入れができるし、買い物もできる。進撃準備画面では全員が輸送隊に対して物の出し入れができる。聖戦の系譜で一度預かり所のシステムに戻ったが、封印の剣で輸送隊はクラスとして復活した。
    • 屋内マップは馬等が入れないという設定になり、馬等に乗っているナイト系のクラスには「おりる」「のる」のコマンドが登場し、任意で降馬・乗馬が可能になった。聖戦の系譜でいったん屋内マップが廃止されたが、その直後のトラキア776で復活した。
    • 進撃準備画面でユニットの位置の入れ替えが可能。ただし、本作では直接指定して入れ替えるUIはなく、「出撃するユニットは画面を切り替えると先頭にソートされる」という仕様を利用して行う事になり、半ば裏技みたいなやり方だった。
    • 成長率に補正がかかる星のオーブ、星のかけらが登場。成長率に補正がかかるアイテムはその後のトラキア776で聖戦士の書が登場している。
    • 盗賊は、暗黒竜と光の剣では盗賊専用の「とうぞくのかぎ」で扉・跳ね橋を開けていたが、本作では(宝箱を含め)鍵不要で開けられる。次作の聖戦の系譜では扉・跳ね橋・宝箱が無いため「開ける」システムが無く、その後トラキア776では「とうぞくのかぎ」が復活し、扉・跳ね橋の他宝箱を開ける場合にも必要になったが、しばらくして聖魔の光石で鍵不要で宝箱を開けられるクラス(ローグ)が復活した。
    • 隣接するユニットとアイテムの交換、並び替えが自由に行えるようになった。アイテム欄に空きがあれば、渡すだけや受け取るだけも可能。聖戦の系譜でいったんユニットとのアイテム交換そのものが廃止されたが、その直後のトラキア776で復活した。
  • 本作固有のシステム
    • 本作ではHP最大のユニットにライブを使う等、杖の無駄撃ちが可能なので、杖が使えるユニットが杖さえ大量にあればいくらでも経験値を稼ぐことができすぐレベル20にできる。さすがこれは問題視されたのか、聖戦の系譜からは杖の無駄撃ちは不可能になった。
    • 行動を終えたユニットを全員再び行動可能にするアゲインの杖が存在する。さすがに無茶苦茶すぎたため、リメイク版では効果が弱められており、全員再び行動可能は本作のみとなっている。
    • 闘技場で1ターン目でも降参できる。初めて降参ができるようになった本作では闘技場の仕様が後の作品と異なり、毎ターン戦闘開始前にラウンドの表記が出る。ラウンドの表記が出ている時にBボタンを押す事によって降参できるので、1ターン目でも(相手の必殺率が高い等で)危険と判断すれば即座に降参できる。次作の聖戦の系譜からはラウンドの表記は無くなり、「Bボタンを押したターンの終了時に降参できる」という仕様になったため、最低でも1ターンは戦闘が必須となった。

キャラクター

自軍

第1部のみ

第2部のみ

NPC

第1部のみ

第2部のみ

敵将

倒さなくていいものも含む

第1部のみ

第2部のみ

敵兵

第1部のみ

第2部のみ

竜は下の方に掲載

【竜】

名前のみ

関連作品

紹介動画

リンク

移植・リメイク

余談

  • 暗黒竜と光の剣は当初は全5章ほどのダイジェストの予定だった。その名残なのか第2部では消滅した章と同じ地形のマップがいくつか登場する。
  • 【リフ】【ダロス】?【ロジャー】?ジェイク?ベック?の5人は登場しない。5人まとめてリストラ組と呼ばれる事が多い。
    • リフが仲間になる場所では村娘がきずぐすりを渡してくれるためネタにされた。
    • ロジャー以外の4人は登場しない理由がある程度推測できるが、ロジャーだけはなぜ登場しなかったのか理由が謎である。
      • リフ … 「そうりょ」が「シスター」に変更になり、男性僧侶が削除されたため。敵軍にいた男性僧侶は全て「しさい」(ただし杖のみ所持で攻撃不可)に変更されている。
      • ダロス … 「かいぞく」を敵専用クラスとして能力を調整したため、味方海賊を削除。
      • ジェイク、ベック … 「シューター」を敵専用クラスとして能力を調整したため、味方シューターを削除。
      • ロジャー … 「アーマーナイト」は味方に普通に存在するため、ゲームシステム上ではなぜ削除されたのかの理由が全く付かない。「シーダの宗教勧誘じみた説得内容がマズすぎた」「単に忘れられていた」等と推測されている。
    • 【ガトー】は登場するが戦闘ユニットとしては仲間にならないため、戦闘ユニットの解説の場合はリストラ組に含まれる場合がある。
  • 敵軍では【ベンソン】?【マヌー】?【ヒムラー】?【ギガッシュ】?【スターロン】?【オーダイン】?は登場しない。敵軍のリストラ組と呼ばれる事もある。
    • ヒムラー以外は暗黒戦争編でカットされた章の敵将なので当然登場しない。
    • ヒムラーは「アカネイア・パレス」にいたのでカットされていない章なのだが、ここは城内マップ。ヒムラーはパラディンだったので、紋章の謎のシステム上、城内マップに馬に乗ったままでは出せない。よって登場できなくなったと考えられる。
      また、この影響で、【ボア】?のトロンを隠し持っていたのがヒムラーではなく【ボーゼン】?という事に変更されている。
  • 使用されている乱数表が驚くほど単調である事で有名。なんと256個の数字が決められた順番で1ループするだけ。
    • しかも非常に規則正しく並んでおり、高→低→高→低→高→低→高→中→低の9つの順番か、高→低→高→低→高→中→低の7つの順番のどちらかである。そのため、大抵の場合は成長するステータスが1つ飛びで上がるようになってしまう。特にいらない技・幸運・武器レベル(通称:wkb)がセットで上がるのはそれが原因。
    • この乱数表には00が3つ存在する。命中率0%の攻撃がこの乱数を参照にすると当たってしまうので、0%は実質3/256である。原因としては「乱数<命中率」の時に命中成功と判定すべき所を「乱数≦命中率」の時に命中成功と誤ってしまっていると考えられる。この場合、1%の場合は00と01を参照した時に命中成功となり、01も3つ存在するので6/256になる。実質的に表示よりも命中率は1%多いと解釈できるので、99%は100%と同等で必中になる。
      なお、必殺の場合は00で必殺の一撃になる事はない模様。上記のような確率判定の閾値ミスは任天堂内の他のゲームでも見かける事がある。

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最終更新:2024年05月22日 00:44

*1 『ファイアーエムブレム ヒーローズ』等での作品表記