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ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦 - (2018/06/27 (水) 22:11:25) の編集履歴(バックアップ)


ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦

【がいあせいばー ひーろーさいだいのさくせん】

ジャンル RPG
対応機種 スーパーファミコン
メディア 12MbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 アークシステムワークス
TNS
発売日 1994年1月28日
定価 9,800円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント マイナー推しなキャラ選
その実態は単なるヒーローの無駄遣い
穴だらけで超不親切なシナリオ
総じて駄目なシステム・仕様
全てにおいてあまりにワンパターン
敵も味方も攻撃外し過ぎ
ショッカー怪人より少ない通行人
ガンダム勢冷遇
幹部キャラの多くが雑魚扱い
カプセル怪獣様万歳
ライダー2号がまさかの死亡(?)
コンパチヒーローシリーズリンク


概要

当時バンプレストが展開していた「コンパチヒーローシリーズ」の1作で、SDのガンダム・ウルトラマン・仮面ライダーの3シリーズのキャラ達が共演する。
ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』に続くコンパチRPG第2作だが、開発元は異なっており、前作やその他のコンパチシリーズとの繋がりはない。
このため、システム周りの仕様やグラフィックが前作と大きく毛色の異なるものになっている。 ストーリーコンセプトは前作と同じであり、主人公達が「同盟」(「○○同盟」などではなく、ただ「同盟」)というチームを組んで様々な悪の組織と戦う流れになっている。

発売に先駆け、講談社の児童誌『コミックボンボン』にて、ゲーム本編のプレストーリー的な内容の漫画が短期連載された。作者はときた洸一氏。
SDキャラながらもカミーユVSシロッコの最終戦が再現されていたり、後述のオリジナルキャラであるマークハンターもライダーと友情を結んだりピンチの助太刀に現れたりと格好良く描かれている。


評価点

アマゾン、スーパー1、レオといったシリーズ内でもあまりスポットの当たらないマイナーなキャラを主軸にした意外性と、「人口」、「地球」といったパラメーターの増減でエンディングを変化させるなど、独自のシステムを作ろうとする姿勢評価できる。
しかし、前作で不評だった仕様がほぼ全て残っていることに加え、戦闘周りを中心に快適なプレイを妨げる要素が多い。キャラゲーとしての魅力も今一つであるし、ストーリーもよくできているとは言い難い。詳細は以下にそれぞれ列挙。


問題点

戦闘関連

  • 敵キャラはラスボスを含めて、基本的に単体対象の通常攻撃しかしてこない。相手がマシンガンを携えていようが、ミサイルランチャーやバズーカで武装していようが、お構いなしである。ごく一部のザコやボスが仲間を呼ぶ程度*1で、それも最初に一回呼んだら、それ以降は通常攻撃オンリー。
    --更に有志による研究で、敵は同じ味方を連続で攻撃することがない事が判明している。
    • 当然ステータス異常の類も「戦闘不能(瀕死)」以外存在しない。例外的にウルトラ一族は3ターン以上経過するとカラータイマーが点滅してHPが減り始める(アイテムで回復は可能)。
  • 前作同様エンカウント率が高いため、前述のように単発攻撃しかしてこない雑魚が3~7歩ごとに出現する。
    • アマゾンの必殺技「アマゾンコーション」を使うことで、エンカウント率を大幅に下げることが可能。移動中に必殺技のメニューを開いてAボタンを押すことで使用できるが、特に何も表示されないのでプレイヤーは戸惑うだろう。*2
    • ただし、アマゾンはあるイベントで強制離脱してしまい、終盤まで戻ってこないためその間はエンカウント地獄に悩まされることに…。
    • ちなみに、ラストダンジョンでは雑魚は一切出ない。
  • 通常攻撃は出る技がランダムで、強力な技が出た場合はMPが勝手に消費される。その上4割ぐらいの確率でミスるため、全く安定しない。
    必殺技は大体必中だが当然MP消費は大きい。
    • もう少し正確に言うと、コマンド入力時に何もせず「決定」を選ぶとオート戦闘になり(カーソルのデフォルト位置は決定になっている)、通常攻撃のコマンドでは使う武器や技(パンチ、キック、光線など)を指定するのだが、技の威力は勝手に決められる、という仕様。
    • なお、ライダーはマルス133などの科特隊の武器を、ウルトラ系はビームライフルなどガンダム系の武器も装備でき、これらを持っていると通常攻撃の種類が増える。ちなみにパッケージ絵の奥では、ウルトラセブンがガンダムのビームライフル、ブラックRXがウルトラマンのスパイダーを持っているが、これらは実際にゲーム中で装備することが可能。
      • 武器はクロスオーバーなどもできて格好いいのだが、防具は中華鍋やマンホールのフタとおおよそヒーローらしからぬものが多く、ヒーローがそれらを使って怪人たちなどの攻撃を防ぐさまはなかなかシュールである。
    • 技の種類によってミス率が変わるなどということはない。よってバルカンで狙い撃ちしても4割ミスる。
    • なお先制攻撃が発生した場合はオート戦闘になるため、勝手に強力な通常攻撃を空振りしてターンとMPを無駄にするという斜め上な現象も起こりうる。
  • 戦闘終了後、HPは自動で全快(戦闘不能も回復)するが、MPは回復せずそのままである。
    • MPはフィールド上のストーンサークルに重なれば回復するが、例によって説明なし。
    • さらにダンジョンではストーンサークルに該当するMP回復ポイントは存在しないため、回復アイテムはほぼ必須。
  • アイテムの「カプセル怪獣」が強力過ぎるため、基本的にこれさえ使っていれば大抵の敵に勝てる
    • ダメージ一定、敵防御力無視、必ず命中する、1ターンに何度でも使えると至れり尽くせり。
    • その威力はアギラ→ウインダム→ミクラスの順に強くなるが、ウインダムはミクラスと同時に入手するため、実質使い道はない。同じアイテムを全員で使い回せるので、無消費のこれらのアイテムの個数も意味が無い。
    • アギラは寄り道しないと見つからない隠しアイテム。このゲームにおいて寄り道して価値がある珍しい例。
      • ミクラスより強いセブンガーもデータは存在するのだが、バグによるものか没データなのか入手することができない
    • 中盤以降に覚える必殺技は、大半がミクラスよりも強力なのがせめてもの救い。
  • アムロとシーブックはダンジョン内ではガンダムからプチモビに乗り換えるため、能力が下がる。当然、ダンジョンの奧にいる一部のボスにはプチモビで立ち向かう羽目になる。『ガンダムΖΖ』初期のヤザンとゲモンの気分を味わえるという、誰得なファンサービスである。
    • ガンダムの大きさを考慮した仕様であるようだが、前作ではなんの問題もなく三大ヒーローが共演していたことを踏まえる*3と改悪仕様と言える。
      • 大きさを考慮するなら戦闘画面でライダーと同じ大きさと言うのは変であるし、そもそもSDである以上サイズ差は本来関係ないはず。
    • そのくせ敵は平気でダンジョン内でモビルスーツに乗って現れる。モビルスーツより巨大なモビルアーマーや怪獣すらも。
      • 「ダンジョン内で落石によって閉じ込められたアムロと子供達を救うため、ランバ・ラル隊がザクとグフに乗って岩をどける」というイベントがある。
        ザクとグフが入ってこれるダンジョンにも関わらずアムロはプチモビに乗っており、しかもラルが岩をどけている間ウルトラマンや仮面ライダーは見ているだけで協力もしない*4。イベントにおいてもサイズは敵にだけ都合の良いように解釈されているようだ。
  • グラフィック面で半端な凝り方をして、逆に違和感を強めている箇所がある。
    • 味方の攻撃アニメーションが非常に豊富なのに対して、前述したとおり敵は攻撃手段が非常に乏しいためボス・雑魚を問わず敵の攻撃アニメーションはないに等しい
      「Fire!」、「ZAP」、「Greee」などのアメコミチックなアルファベットの描き文字が表示されるだけ。
    • 挟み撃ちのフォーメーションで戦闘開始するが全く活かされていない。*5
      • 一部ボス戦では対面のフォーメーションだし、バルタン星人の分身やファンネルの扱いなどを見ると一応挟み撃ちでピンチを演出するつもりだったようだが…。
  • 終盤、離脱していたアムロは仲間に復帰するが、乗機は攻撃力は高いが技が少なく使い辛いガンダムキラーに固定で、乗り換えができない。
    • まあ、「技が少なく使い辛い」という問題はミクラスを使えばあっさり解決してしまうのだが。
    • 一方、仲間キャラの1人であるシーブックは初代ガンダム・νガンダム・F91の乗換えができる。
  • 敵がアイテムを落とした場合、「アイテムを手に入れた」と表示されるだけで、なんのアイテムを落としたかは表示されない。
    • 何のアイテムを手に入れたかの確認もしづらく、何も手に入っていないこともある。
  • 敵が落とす金の額はランダム。また、物を買うことはできるが売ることはできない。故に非常に金が溜めにくい。
    • 敵が落とす金の額はランダムでなく、出てくる敵グループのパターンで固定と判明。
      誤解の理由は、強い敵1体と雑魚複数のパターンが、強い敵が複数出るパターンよりも落とす金が多かったりすることが良くあるためである。一貫性が存在しない謎仕様である。
    • 追い打ちをかけるかのように、一度でもアイテムをクリックすると「はい」「いいえ」の画面をすっ飛ばして即購入してしまう。

戦闘以外のシステム

  • 次の目的地の名前は教えられても、それがどこにあるのかはまるで教えてもらえない。
    お陰で宇宙では広大なマップから一々目的地を探すことになり、地上でも世界地理に詳しくないとやはりマップを歩き回ることになる。デタラメに歩き回ると、次のシナリオの目的地に着いてしまい、次のシナリオにならないと明かされない情報を知ってしまうことすらある。なんだかなあ。
    • 宇宙では目印がほとんどなく、地球と違って全く当てずっぽうで探すしかないのもメチャクチャである。幸い宇宙マップはそれほど広くないのが救いだが、どのコロニーが何番コロニーなのか判別する手段がないので、場所がわからなくなる。
  • いつの間にかパーティメンバーが入れ替わってたり、いなくなってるキャラがいたり、なんの説明もなくシーブックがMSを乗り換えていたりといったことが起こる。
  • いわゆる探索時のダミーである無人の部屋・建物が妙に多い。しかもマップ自体が少なくどこも同じような景色・部屋ばかりである。実際にマップの使い回しが非常に多い上に、使い回しでなくても景色はどこも同じで自分がどこにいるのかよくわからなくなる。しかも意味もなく広くて遠回りさせる構造である。
    • 町は全体マップからカーソルで行き先を選択する形式なのだが、2階以外は無人の5階建てビルやスミスさん不在の「スミスさんの家」などの無人空間が世界中に溢れかえっている。
      • ちなみにスミスさんに限らず、町の住人1人1人には固有の呼び名がついている。だったらもっと人を配置しろ。
    • ダンジョンも然りだが、宝箱がないゲームなので寄り道のメリットは薄い。宝箱はおろか、アイテムが手に入るオブジェクトや調べることができるオブジェクトも皆無である。本棚を調べようがコンテナを調べようが何の反応もない。
      • 寄り道が無意味という状況に慣れた頃、「敵のアジトのある装置に爆弾を仕掛けて破壊しろ」と指令を受けて行くダンジョンにて、入り口で合流するV3がボス部屋までの道のりで分岐を間違えると「そっちじゃない」と教えてくれるが、実はボス部屋を含め装置は全部で5個あり、残り4個は先ほど「そっちじゃない」と言われた道にある部屋に設置されているという罠がある。すべてに爆弾を仕掛けないと計画阻止失敗となり人類カウンターが減少する。事前に爆弾を渡してくれる人に何度も話しかければいくつでも爆弾を入手できる、ということも含めて気がつきにくく、二重の罠と言える。さらには計画阻止に失敗しダンジョンから出ると背景が爆発するが、なんの説明やセリフもないため仕掛けた爆弾が爆発したのか敵の計画が成就し山が爆発したのかわからない。ノーヒントのプレイなら計画阻止成功、と思ってしまうだろう。
      • 寄り道するとたまに意味深なイベントが見られることがあり、本当に伏線を張っている場合もある。ただ、見ないとストーリーが理解できないというほど深いものではないし、無駄足になる確率のほうが遙かに高い。
  • 装備品のパラメーター表示がない。そのため性能が良いものかどうかは実際に装備をしてみないと分からない。不便。
  • アイテムの説明も表示されない。『ヒーロー戦記』では簡単なものとはいえ、説明表示があったのに。
  • データ2にセーブした記録をロードするとマップがバグることがある

キャラゲー要素

コンパチヒーローシリーズはSD(Super Diformed)の仮面ライダー・ウルトラマン・ガンダムを基とするシリーズである。
いずれのSD作品もコミカルな低年齢向け作品として、本家から派生・独立したものである。そのため、原作の設定やストーリーとは異なる独自路線の要素が多い*6

  • この点に対し、コンパチ派生作のスーパーロボット大戦シリーズが原作再現豊富かつ現在もなお人気が高いことと、SDシリーズがガンダム以外衰退気味で影が薄いのが影響しているせいか、「本元への冒涜でありキャラゲー失格のクソゲーだ」という批判が近年では本作に存在する。
  • OPデモではウルトラマンタロウ、ライダーマン、仮面ライダーX、ガンキャノン、ガンダムNT-1が登場しているが、これらのキャラは実際のゲーム中で姿を見ることは無い。
    • 同時に登場している仮面ライダー2号のみ特殊な形(後述)でゲーム中に登場しているが、それでも「仮面ライダー2号としての姿」での登場ではない。
  • 明らかに原作とはかけ離れた描写をされたキャラも多い。
    • 例えばシーブックはとある敵を倒した直後に「とどめをさしましょう」と言ったり、自軍をデマで謀ったシャアに対し「バカにしやがって!」と悪態をつくなど、原作の優等生キャラとは思えないような好戦的なキャラとして描かれている。
    • アマゾンも原作とはかなりキャラが異なっており、後半になると何があったのかやたらと饒舌になったり*7、旅行者に化けた侵略者に対して「これでTHE ENDだ!」と言ったりする。
  • 本作も操縦者や変身者が登場する「スパロボ路線」ではあるものの、SDというジャンルを考慮すれば独自のストーリー展開やキャラのパワーバランスを「原作無視」と批判するのはやや知識不足と言えよう。
    • とは言うものの、原作でのキャラクターの関係や強さを無視した点が無駄に多いのは事実*8
      • 前作を始めとするコンパチヒーローシリーズはもちろん、ストーリー面では原作を全く意識する必要がない『ナイトガンダム物語』や『スーパーロボット大戦』でもそのあたりの配慮は見られることを考えればかなり異質。
      • 更に本作では否が応でも原作を意識させるようなイベントを随所にちりばめているので、なおさら粗が目立っている。
  • 原作では重要なポジションであった怪人・怪獣etcをわざわざ雑魚キャラに据えるという、全く意図が読めない配役がなされているところも異質な点の一つ。
    • シャドームーンやゼットン、サザビーといった原作では幹部・首領クラスの強敵*9が普通に雑魚として出てくる一方で、ザンジオー*10が中ボスとして何度も登場する。ただし、特に因縁があるような台詞を言う訳でもなく、倒す度に無言で爆死するため、優遇されていると言うよりはただの使い回しという印象しか受けない。
      • ボスとしてフィールド上に立たせようとすると最低でも上向き・下向き・横向きの立ち絵を描く必要があるため、その手間を惜しんで最初の方に描いたザンジオーを延々使い回しているのかもしれない。しかも後半の会話をよく見るとザンジオーは量産されていることがわかる。つまりザンジオーも出番が多いだけで扱いはすこぶる悪い
      • ザンジオーに限ったことではないが、中盤以降重要なボスですら無言爆死して退場することが相次ぐ。スタッフのヤバい精神状態が垣間見える。
    • コンパチヒーローシリーズでは強敵やボスクラスのキャラが雑魚敵として配置されるケースが他にもある(『ザ・グレイトバトルIII』のキュベレイやイカデビル、『ザ・グレイトバトル外伝2 祭りだワッショイ』のシャドームーンやアポロガイスト等)が、本作はそれがあまりにも多過ぎる為悪目立ちしており、違和感は半端ではない。シリーズ最強クラスの敵*11もただの雑魚扱いで、ファンでなくともすさまじい違和感を感じる。
    • 同じ作品間でもちぐはぐな面があり、仮面ライダーの死神博士はちゃんと正体であるイカデビルに変身してボス戦となるが、同じ仮面ライダーの地獄大使は変身もせずにそのままボス戦となる。地獄大使の正体であるガラガランダは何故か量産された雑魚敵。わけがわからない。
      • 因みにこの地獄大使、パーティの強制敗北バトルを最後にフェードアウトしてしまう。一方、同じく幹部の暗闇大使は初期のイベントで倒され爆死したはずなのに何の説明もなく再登場する。
  • 敵キャラがわけのわからない色違いキャラで水増しされているのは『ヒーロー戦記』と同じなのだが、その内容もより意味不明になっている。赤いズサは「ズサ改」*12青いバウは「バウ」*13と名前の付け方も一定しておらず、全く同じ名前グラフィックで雑魚バージョンとボスバージョンがいたり(そのボスがいるすぐ付近を雑魚バージョンが闊歩している)など、攻撃方法だけでなく、敵キャラそのものの扱いが非常に雑である。
    • 怪獣でもブルーギラスというブラックギラス&レッドギラスの色違いがいる。色違いにするにしてもムルチ二代目やらゼットン二代目とかいるだろうに。さらにゴモラやゼットンは名前は同じなのに、色とステータスが異なる敵データが複数存在する*14。水増しするにしても適当すぎる。そんなに怪獣のグラフィック増やしたくないのだろうか。
      • おまけにブラックギラス&レッドギラスは同じ場所に登場しないので、双子のはずなのに共演するシーンがない。コンパチヒーローシリーズでは、こうしたペアのキャラはさすがにきちんとペアを組んでいることが多いにも関わらずである。ブラックギラスと同じ場所には何故か前述のブルーギラスが登場し、こちらと一緒に出現することはある。何故本来のペアを組ませないのか
    • ウルトラマンやガンダムの敵は色違いの水増しが多いのに、なぜか仮面ライダーの敵には色違いはほぼいない。*15
    • ザコ敵の中にサイコガンダムMK-IIがいるが、なぜか名前が「サイコガンダム」と表示される。本作にサイコガンダムMK-Iはそもそも登場しない。さらにグラフィックが画面の半分を埋め尽くす巨体でありながら、単なる雑魚敵。
  • また、こういったコンパチヒーローものではウルトラマン・ライダー・ガンダムの使用可能キャラの数は一定であるはずだが、本作ではウルトラマン(初代、セブン、レオが参戦)ライダー(アマゾン、スーパー1、RXが参戦)それぞれ3づつなのに対し、ガンダムのキャラはアムロとシーブックの2しかいない。
    • 『機動戦士ガンダムΖΖ』の主人公・ジュドーはストーリーモードでは絡んでくるが、戦闘時には何もせず突っ立っているだけである。しかも乗っているのは何故かオープニングでぶっ壊れたはずのF91。どこで手に入れた。
      • 一応フォローしておくと、使用可能なガンダム勢の「機体」はRX-78、ν、F91、ガンダムキラーと4機登場する。勿論本作での主人公パーティのキャラ名は機体ではなくパイロットの名前なので大した意味はない。
        ザクやグフが現役なのに*16ガンダムが博物館の中古扱いされているなど無茶があるので、マジメにMSの世代のことを考える必要はない。
      • 前作『ヒーロー戦記』でもジュドーは話に絡むだけで戦ってはくれなかった。開発スタッフはそんなにジュドーとZZを戦わせたくないのか。
    • アムロとシーブックでそれぞれ機体を乗り換えていくのだが、それらの管理がどうなっているのかも謎である。コロニーに突っ込んだアムロが乗っていたはずのニューガンダムが、次の話で何事もなくシーブックが乗って出てくるなど。
  • 細かいことだが、ウルトラマンに登場する科学特捜隊の本部が日本になっている。本来はパリが本部だが、パリには科学特捜隊そのものがない
    • さらに科学特捜隊に何故か本来ウルトラ警備隊であるはずのソガ隊員が混ざっている上、紅一点のフジ隊員がいない。
+ 本作最大の問題シーンについて。ライダーキラー出現!! ライダー2号危うし

こういったキャラゲーとしての評価をする上で無視できないのが、仮面ライダー2号が完全な改造人間である「ライダーキラー」になった挙句死ぬという演出であった。原作殺害と言われる所以はこのためである。

  • ライダー2号を殺したのはオリジナルキャラのマーク・ハンター。
    かつて2号とマークは共闘していたが、マークを助けるために2号が犠牲になって敵に捕まり、ライダーキラーへと改造されてしまった。そのときの借りを返すため、マークはライダーキラーと一騎打ちをする。
    • 「俺を助けなきゃこいつはこんな目にあわなくてすんだんだ。…ホント、ヒーローってのはお人よしだぜ。カッコつけすぎだ… まったくよお…」というマークの台詞は、悲哀があってなかなかかっこいい。
    • ストーリー的にも盛り上がる場面なのだが、仮面ライダーのファンからすれば複雑な状況ではある。
      • しかし2号を殺害したことは確かなため、ファンから激しい非難も浴びたのも事実。作中での救いようのない守銭奴ぶりに起因する節操のなさと相まって、プレイヤーからの評判は最悪の一言に尽きる。
  • 正確に言うと、ライダーキラー戦は数ターンで勝手に終わり、ライダーキラーは爆発もせず画面から消える。はっきり「死んだ」と言われるわけではないが、その後一切登場せず、主人公達は特にコメントしない
    • この状況からみると、テレポートを使って捕えたという解釈も可能である。また、展開的にはそのほうがしっくりくる。
    • またあえて突っ込むとすれば、以前にライダーキラーは主人公達に倒され味方の施設に収容されたのだが、ゲーム終盤でなんの説明もなく再度敵として登場する。そうなると2号の死(?)は半分後方の味方の不手際ということに…。
  • ガンダムのアムロ・ウルトラマンのゾフィーも敵に洗脳され、それぞれ「ガンダムキラー」「ウルトラキラー」という敵となって登場するのだが、戦闘後彼らは洗脳が解けて仲間になる。どうしてライダー2号だけが…
  • なお、「ライダー2号が死んだ」という話はとある個人サイトの本作のレビューでされたものであり、そのサイトの作成者の個人的な解釈が広まったのが原因である。実際は上記のように生死も行方も不明のままであり、「死んだ」とは明言されていない。
    • このため、実際にゲームをプレイせずにレビューサイトだけを見て「マークハンターが2号を殺害した」と批判される現象が起こってしまった*17

シナリオ

前項で触れたとおりキャラゲーとしてはあまりに出来が悪いが、それを差し引いてゲーム単体で見ても擁護不可能なほどにひどい。内容は悉く矛盾しまくっており、設定や展開にプレイヤーを置いてけぼりにするような超展開が多い。

  • コロニーが落下したり人口が激減したりとハードなストーリー展開中であろうと町の人々は皆のーてんきに世間話をしているため、緊迫感も悲壮感もない。
    • 街を一歩出れば宇宙人や怪獣が各地で暴れ回っているような世界で「UFOなんて居るわけがない」だの「キャトルミューティレーションは宇宙人の仕業だと聞きますが、本当なのでしょうか?」などという台詞まで飛び出る始末。情報操作でもされているのか。
      • それどころか、廊下に敵MSが出てくるほど敵が侵攻しているコロニー内で「このコロニーは平和で退屈だね」なんて台詞を吐くヤツまで出てくる始末。乱丁だろうか。
  • ヒマラヤを大噴火させようとするショッカー。 ヒ マ ラ ヤ は 火 山 じ ゃ ね え 。
    • なお実際の仮面ライダーではショッカー・スイス支部で死神博士が、ヒマラヤではないが同じ造山帯のアルプス山脈で継続的に地震・噴火を発生させてヨーロッパを混乱に陥れている。「ショッカーの科学力に不可能はない」のである。ちなみに、この回の怪人はヒマラヤで捕獲した雪男を改造したものだった。
  • 守るべき存在である人類側には身勝手なことしか言わないキャラばかり出てくる。警察はなぜか主人公達を目の仇にし、目の前でショッカーを倒してみせてもスパイ呼ばわりをする。
    • ある博士に話しかけると、「ストーンサークルの調査をさぼってたこ焼きを食べているのだ!」と妙に偉そうな態度で言われ、直後にある仕事を頼むと「私は今ストーンサークルの調査で忙しい」と言い出し、主人公らをパシりに使う。
      • その後、彼はショッカーの戦闘員に襲われ負傷する。因果応報と言うべきか……「そのまま死ねば良かったのに」と思ったプレイヤーも多数。
    • 中盤は人類が敵に降伏した*18という設定のため、一般人は話しかけるたびにヒーロー達を罵倒する。
      • 男女問わず、「お前らのせいで!オレたちが殺されるんだぞ!どうしてくれるんだ!この人殺しめ!*19」、「自分勝手なことやっていい気なものね…」、「同盟なんて死んじゃえばいいんだ!」などと辛辣な言葉を後半で誤解が解けるまで吐かれ続ける。間違ってもミストさんには見せられない光景だろう。
    • なお結局この人類降伏状態は各国のニセ首相による工作だったのだが、実際連邦軍は機能停止状態で*20戦っているのはヒーローばかりの状況だったため本当に降伏していても不自然ではなかった。しかし各種演出が能天気すぎて降伏があまりに唐突に受け取られかねない。
    • また降伏状態はゲームの進行にも影響しており、この状態でボス戦以外の戦闘イベント(通常の雑魚戦は例外)を起こすと人口と地球カウンターが減る。しかし例によって説明なし
      • 一応この状態でのペナルティとなるイベント戦闘はやってみればそれらしい内容になっているが、もちろん事前にはわからない。
      • そんなメチャクチャな発言をするキャラたちも、会話ウィンドウに表示される名前が「素敵な看護婦さん」や「魅力的なお姉さん」だったりする。……少なくともヒーローとプレイヤーにしてみれば暴言吐かれて煩わしいだけである。
    • ついでに言うとどこに言っても、ほとんど同じような台詞ばかりでテキスト量も非常に少ない。ホテルなど人がいない上に受付の台詞は一種類だけで、どこのホテルだろうが一字一句同じことしか喋らない。もはや存在自体が不要なレベル。
  • コロニー落としを1人で食い止めようとするアムロを、なぜか傍観しているウルトラ勢。そして「果たしてアムロはコロニー落下を食い止められるのか!?」と表示されて次章に続くが、次章ではいきなりコロニーが地球に落下し、アムロが行方不明になるところから始まる。ウルトラ勢、助けろよ。そして手伝え。
    • ただ、ウルトラ勢は直後にウルトラキラーに捕らえられているので、そっちと戦っていたという見方はできる。なお、この場面にはジュドーもF91に搭乗した上で何もしてないのだが、こちらは全くフォローできない。
  • その辺の民家で「変な音がするから調べて欲しい」と頼まれた直後、突然床が抜けて地下に落ちたらそこはショッカー基地の司令室でした、という冗談みたいな展開。ついでに言うと民家の住人は本当にただの一般人であり、別に敵の罠というわけでもなかった。
    • ボスの地獄大使曰く「この辺りは予想以上に地盤が弱かったようだな」。さらにそこは以前侵入して既に所在がバレている基地であった。……突っ込みきれない。
  • 四国の人口が6億人と実際の日本の人口より多い。面積も北海道より大きい
    • 物語開始時点で地球の人口が現実よりはるかに多いことを考えれば人口はまだ納得できるが、面積は明らかにおかしい。
  • 敵組織が同盟に倒される前に敵組織同士の抗争で倒されることも多い。このため、能動的に敵組織が倒せない。
    • ジオンとショッカーは、シャア率いるネオジオンに滅ぼされ、そのネオジオンは唐突に出現したクロスボーン・バンガード*21に勝手につぶされる。
    • 宇宙人勢に至ってはいつ潰れたのかもわからない。というか、潰したかどうかも定かではない
      • 宇宙人勢力は中ボスのメフィラス星人、バルタン星人、マグマ星人などの幹部がいるだけで、リーダーは不明。リーダーなしでオリジナルキャラの黒幕に操られていたか、最後のほうに通りがかりで戦うヤプールも原作では大物なので特に描写はないがリーダーポジションだったか*22、あるいは洗脳されたゾフィーが「同盟を含む地球の組織同士をつぶし合わせて黒幕も倒れて漁夫の利で全勢力のトップになる」などといったことを終盤で漏らすのでゾフィーが宇宙人勢力のリーダーという事になるのか、いずれにせよ全くもって組織構造が不明である。
    • ストーリー上、登場する勢力が6種類(同盟・悪の同盟・ネオジオン・宇宙人・クロスボーン軍・マークハンター)あり、同盟からは敵方3勢力(クロスボーン軍除く)の見分けがつかない(つまりこれらの勢力が争っても内輪もめにしか見えない)という設定からこういうことになっている。
      • 注意深くプレイすればかろうじてわかるが、非常に複雑な設定なのに説明不足という批判は免れない。
        また、このような設定ならたとえば同盟とネオジオンが共闘するといった展開も考えられるはずだが、そのような設定の活かし方もしていない。
    • しかも、ジオン軍とショッカーが同盟を組んだことは作品中盤でようやく判明する。同盟はこのことを知って驚愕するのだが、フィールドをちょっと歩くごとにMSやら怪人やらに襲われるプレイヤーからしてみれば「そんな分かりきったことを今更重大事実みたいに言うな!!!」と言いたくなる。明らかに演出ミスであろう*23
  • シャアの行動も不可解すぎる。
    • クワトロとして味方の状態で登場した後にいきなり裏切り、ヒーローと悪の同盟の二つの敵を相手に二正面作戦をとる。しかし、後でわかるがシャア率いるネオジオンとヒーローとは利害が一致していて共闘可能だった*24
    • あっさり潰された上、逃げ去るときにヒーローに後事を託すのだからどうしようもない。しかも、アムロと戦うのかと思えばそういうシチュエーションにもならない。
      • 「敵組織は何者かに知らず知らずに操られていて、自分もその計画の一部にされている」(要約)などとシャアが言い出すのだが、後々になってシャアの行動はヒーローと同様にイレギュラーであってむしろ計画の妨げになっていたことが判明する。周囲がトチ狂ってヒーローが活動するたび見せしめの虐殺を行ったり、民間人がヒーローを罵倒したりするのを見て、勝手に失望して人類粛清を始めただけだったので、突飛なことされてジオンも潰されて計画を狂わされた黒幕がジオンの代わりにクロスボーン・バンガードを急成長させてネオジオンを潰させたという構図。
      • 結果論で見れば、ヒーローが動きづらい中で、ヒーローとも地球人とも悪者とも敵対する第四の勢力として敵組織を潰して黒幕の企みを掻き乱している。その目的のためにあえて泥を被り手を血に染めたというストーリーにしていればシャアにも見せ場が作れた筈だが……。
    • ちなみにシャアは赤いザクに乗って逃げ去る。赤い彗星ではなくネオジオン総帥の姿なのに似合っていない。恐らく前述のザンジオー同様、移動画面でのグラフィックの都合だろう*25。ところで持ち逃げした百式はどこやった?*26
    • 生身の状態でヒーロー達に追い詰められた際には、会議室の机の周りをグルグル回ってヒーロー達と追いかけっこをしながら逃走する。ネオジオン総帥の威厳は微塵もない、もはやギャグ漫画のノリである。
    • また、シャアはキュベレイと共に行動していたのだが、そちらは誰が乗っていたかすら不明のまま爆散。ハマーンの可能性が高いが、もしそうなら名前ぐらいは出してもよさそうなものだが…。さらにキュベレイは雑魚敵としてポンポンでてくるのだから余計に意味がわからない。
  • 終盤でクロスボーンの基地を襲撃すると、クロスボーン兵が「鉄仮面様が宇宙人と手を組んだってのは本当なのか?」と噂話をしているが、ここでシーブックがそのことを「本当だ」と言っただけでクロスボーン兵は「あんたたちヒーローだろ? オレ子供のころからあこがれてたんだよ。信じるよ(意訳)」などと発言し、総帥である鉄仮面の居場所をあっさり白状してしまう。いくらなんでももう少し展開を練れなかったのか。
    • ただしクロスボーン・バンガードは組織が不自然な急成長を遂げていて、ネオジオンと違ってちゃんと本当に鉄仮面の裏に黒幕の干渉がありはする。
  • そもそも情勢分析が全くできていないのに、ただでさえ少ないヒーローを対症療法的に各地に分散させ、状況をどんどん悪化させる司令部って…。ストーリー面での違和感の大半はこれが原因といっても過言ではない。
    • 司令部がこのていたらくなのに最終勝利者になるのだから、現場にいるヒーローの優秀さは計り知れない。「最大の作戦」とはそういう意味か?
  • そしてラスボス戦~エンディングが締まらない。
+ 地球は死んだ(ネタバレ注意)
  • 一番盛り上がるはずの最終決戦に肩透かしが2回もあるためである。
    • ラスボスであるオリジナルの敵キャラと戦うまではよいのだが、倒したあとにウルトラキラーが現れて再び戦闘になる。真のラスボスはまさかのウルトラキラー…というわけではなく、洗脳を解くためのアイテムを使うことであっさり正体であるゾフィーに戻って戦闘終了になる。
      • 要するに、重厚なラスボス戦の後にイベント戦(アッサリ)という流れになっている。どう考えても戦闘順を逆にした方が最終決戦に相応しいが
      • これで終わるならまだしも、ヒーロー達は帰り道に異次元人ヤプールと出くわし、またまた戦闘になる。ヤプール人自体は(本来の設定なら)ウルトラマンたちの宿敵でありラスボスでも問題ないのだが、雑魚敵同然のステータスなのであっさり勝てる。ほとんど説明もない上に撃破後は無言で爆死。戦闘前の「き、きさまら……なにものだ!?」が唯一の台詞。
      • また、倒すと経験値が貰えるが、当然なんの意味もない。通り魔被害の様な形で倒されるヤプール人がかわいそうである。
  • エンディングは地球&人類カウンターの数値によって分岐するのだが、最高ランクのエンディングは絶対に見ることができない。強制イベントによる減少を計算に入れ忘れてしまった結果だと思われる。
    • どれほど頑張っても地球の3割強は不毛の地になり人口の4割弱が失われる。といっても淡々とテロップが流れるばかりなので実感はない。それどころか、人口が100万人を下回るような最悪のバッドエンドにたどり着いてもラストシーン以外何ら変化はない
    • 強制で減るカウンターを考慮すればギリギリ最高ランクのエンディングが見れる計算になっているのだが、ランダムエンカウントに遭遇するだけでカウンターが減る時期があるので、例え考慮してあっても実際に見れるかはかなり怪しい。
    • また、分岐すると言っても文章が変わるだけ。当然エンディング以外の変化は一切無く、たとえ本編中で人口が0人になったとしても何も起こらない
  • オリジナルキャラであり黒幕の「エージェント」のセリフから考察すると、宇宙全体の調和を司る目的で神が50億年前に作った装置「システム」が月の内部にあり、この「システム」が人類の進化を不適合と判断、運命を操って正義と悪の勢力が戦い合わせ、それで発生する破壊エネルギーと50億年間溜め込んだエネルギーにより人類全てを滅ぼそうとしていた元凶であり、「エージェント」はそれを遂行するために働くロボットだったようである。
    • 敵勢力が入れ替わりたちかわり出てきたのもそれで説明しているつもりなのかもしれない。ただしネオジオンのみシステムの予定外だった模様。
    • そして最後に、銀河の中心部から新たなる敵が迫ってたり、月より上位の「システム」が太陽に眠っていたりと、実質的なラストバトル後までウルトラキラーとして敵側だったゾフィーがその経験を活かして無駄に伏線を張る。

その他

  • BGMはループが短く単調で、画面切り替えするたびにいちいち最初からかかり直しになる、音楽までダメなクソゲーにありがちな仕様である。
    • 戦闘BGMもやはり盛り上がりに欠ける上、終盤までザコ戦もボス戦も同じである。ファミコン時代なら当たり前だが1994年でこれは厳しいものがある。終盤のボス曲が良いかというとそうでもない。
  • ゲーム起動・リセット時のサウンド設定は強制的にモノラルになる。そのためデータロードをするかオープニングから移動可能な場面になるまでステレオに切り替えることが出来ない。

総評

システム周りが前作から悪化し、ストーリー・世界観としても前作のような「原作ファンがニヤリとするネタや展開」はほとんどなく、かといって「グレイトバトルシリーズ」や「バトルスポーツシリーズ」のようなコンパチヒーローシリーズ特有のはっちゃけた独自の世界観が構築できているかと言えば、ノーである。
結果、誰得で微妙な展開ばかり続く非常にチグハグな作品となってしまった。

単体のRPGとして見ても当時から評価・話題性は低く、二ヵ月後に発売を控えていた大作RPG『ファイナルファンタジーVI』に話題をさらわれたこともあって、その後ヒーローたちの姿を見る者はいなくなってしまった。
キャラゲーとしては原作を無視した点(だけではないが)の目立つコレは、愛あまるコアなファンから原作殺害ヒーロー最悪の作戦とまで言われたり、憎悪の対象として語られることすらある。

なお、本ソフトのTVCMは、具体的な内容の説明はなく、「ふふふ…もう手遅れだ」という謎の声が流れるというものだった。ソフトの出来を考えると、意味深なセリフである…。


余談

  • 上記のようにユーザーからの評判は散々な本作ではあるが、スタッフ側には一定の思い入れがある作品であるようで、スーパーロボット大戦シリーズのプロデューサー・寺田貴信氏は後に『スーパーヒーロー作戦』を練り上げる上で原型となった作品が本作であることを攻略本のインタビュー等で述べている*27
  • 2010年2月25日に発売された『無限のフロンティアEXCEED?』に今作のオリジナルキャラであるマークハンターが事前告知なしの参戦を果たすというサプライズがあった。声の出演は矢尾一樹氏。
    • 自他共に認める「金目当ての薄汚いハンター」なのは原作通りだが、扱いはかなりコミカル。
      • あるシーンでは、最初は味方側に雇われるのだが、その後敵の賞金以上の依頼金を出してくれるという理由で敵に雇われて戦闘になり、戦闘後にはまた堂々と味方側に戻ってきた(更に言うなら、依頼に失敗したにもかかわらず堂々と敵に報酬を要求した)。あまりの節操のなさに、主人公パーティーからも「酷すぎて逆に腹が立たない」と呆れられるほど。
    • こちらではヒーローを殺したりしない(厳密にははっきりと殺したわけではないが)ので、(特に初見の人から)ネタキャラとしてそこそこ愛されている。原作を知っている人からはいまだに許されてなかったりもするが。
      • ちなみに2周目以降のプレイでは金で雇って支援メンバーに加えることもできる。報酬は高いが、そのぶん能力も高い。
  • 攻略本未掲載の敵キャラにグランドキング、SYSTEM第二形態などがあるが、他にも未確認の敵キャラがいるらしい。
  • 本作には「家の持ち主の名前」として「コチノチ」、「カニミノラ」、「モチミノラ」といった単語が登場する。
    • 名前の意味がわからない? お手元のキーボードをよ~くご覧下さい。*28
  • 販売元も開発元も違うのだが、ゲーム上の問題点が『某ウルトラマンゲーム』とほぼ一致している。最後にザコ同然のヤプール人と戦わされるところまでもが同じである。こちらもストーリーの微妙さや謎のキャラ選、戦闘のクソさ加減により評価が低い。
  • 同開発元によるシリーズ過去作『バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法』には『「〇〇さんの家」などと無駄に固有名詞のついた民家*29』『原作に登場しない色違いによる登場キャラクター水増し』といった本作との共通点が見られる。作品そのものは問題点こそあるものの本作ほどの低評価ではない。