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ロックマン4 新たなる野望!! - (2023/08/13 (日) 21:24:51) の編集履歴(バックアップ)


ロックマン4 新たなる野望!!

【ろっくまんふぉー あらたなるやぼう】

ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 4MbitROMカートリッジ
発売・開発元 カプコン
発売日 1991年12月6日
定価 7,800円
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2010年2月9日/500Wiiポイント*1
【3DS】2012年10月17日
【WiiU】2013年6月12日/上記共に500円
判定 良作
ポイント 更に進化したショットアクション
ゲームバランスは良好だがやや大味なところも
ロックマンシリーズ



新たなる敵!? ロックマンパワー炸裂!!



プロローグ

前作の最後で、悪の科学者Dr.ワイリーは自らの基地の崩壊に巻き込まれ消えた。
世界に平和が戻ったかに見えたが、新たな敵・Dr.コサックがロックマンに挑戦状を叩きつける。
「我に従うもよし、歯向かい戦いを挑むもよし、よく考えて答えを出すがよいぞ!」
占拠された世界8大都市を奪回するため、Dr.コサックの作り出したロボットに新兵器「ニューロックバスター」を装備したロックマンが挑む。


概要・特徴

『ロックマン』シリーズ第4作目。新たな敵にロックマンが立ち向かう。

  • バスター長押しによる新たなアクション、チャージショット(溜め撃ち)が初登場。
    • 後継作でも標準のアクションとなり、今作以降大きくゲームバランスが変化した。
    • ボスキャラの無敵時間が長くなり、通常弾の連射が必ずしも有効な手段ではなくなった。
    • 高耐久の雑魚相手には連射、編隊やボス相手にはチャージといった戦略性も生まれた。
      • チャージショットはシリーズ内でも細かい性能差が存在し、『4』『5』『6』では作品それぞれで異なる呼称が設定されており、
        本作でのチャージショットの呼称は「ニューロックバスター」と呼ばれる。
  • 本作より武器セレクト画面が、ウィンドウ式から画面切り替え式に変更され、画面内に弾が残っていても開くことが出来るようになった。
    • フラッシュストッパー使用時の効果時間中のみ例外で、武器セレクト画面呼び出し不可能になっている。
    • 前作までの「特殊武器の効果が切れるまで武器切り替えが不可能」という事態はほとんどなくなったが、発射中の弾やラッシュは消滅する(後述)ので注意。
  • サポートメカ「エディー」が登場。
    • 本作ではステージの特定の場所で現れ、ライフエネルギー大・武器エネルギー大・1UP・E缶のいずれかをランダムで出す*2
    • 一度アイテムをもらうと、そのステージクリア後か、ゲームオーバー後に再び入り直さない限り二度と現れない。
    • 今後もシリーズごとに違う役割を担うキャラクターとなる。
  • 1』以来の、一度クリアした選択ボスステージに何度でも挑戦できる仕様が復活。
    • ただし、8ボスステージクリア後に出現するコサックステージに入ってしまうと、再挑戦出来なくなる。
    • クリア済みのステージに再び入ることで、E缶の補充や取り逃したアイテムの回収が可能となったが、各ボスとの再戦はできず、ボス部屋到達と同時にステージクリア扱いとなる。
  • 上記に伴い、インフレしていたダメージの低減等も合わさって全体的に難易度が緩和された。
  • 強制スクロールのステージが初登場*3
  • 8体のボスとその弱点である特殊武器が、『1』以来の完全なリング状(特殊武器と有効なボスがほぼ1:1)に固定された。
    + 本作のボスと特殊武器
    ブライトマン フラッシュストッパー: 数秒間敵の動きを止める。停止中は、ロックバスターの単発弾攻撃のみ可能。ボス戦では、この武器を弱点とする相手以外には無効
    トードマン レインフラッシュ: 画面全体に酸の雨を降らせて攻撃。ガード状態の敵にもダメージを与える
    ドリルマン ドリルボム: 爆発するドリルを撃つ。攻撃ボタン操作で空中爆破も可能。特定の壁も破壊できる
    ファラオマン ファラオショット: 斜め方向への撃ち分けや溜め撃ちも可能な光の弾を撃つ。溜め中は頭上に光弾が現われ、そこにも攻撃判定あり
    リングマン リングブーメラン: 一定距離飛んだ後、戻ってくるリングを撃つ。敵を貫通する
    ダストマン ダストクラッシャー: 敵に当たると4方向に分裂するゴミの塊を発射する
    ダイブマン ダイブミサイル: 敵を追尾するミサイルを撃つ
    スカルマン スカルバリアー: ドクロ4つを自分の周囲に回転させる。敵や敵弾に当たると消滅する
  • 隠しアイテムとして「ワイヤー」と「バルーン」が登場。選択8ボスステージのうち、特定の2つのステージのどこかに隠してある*4
  • 前作『3』で初登場したラッシュの各形態の仕様が変更された。
    • ラッシュコイルは、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできるようになった。
    • ラッシュジェットは、乗ると常に前進するタイプに変更された。
      • 前進中に十字ボタンの上下入力により高さの調整も可能だが、壁などに接触するとラッシュは消滅してしまう。
      • また、水中では使用不可能になり、ラッシュマリンとの差別化が図られた。
    • ラッシュマリンは「水中でのみ使用可能」になり、攻撃する際に「ラッシュの口から弾を吐き出す」というグラフィックに変更された。
    • その他、選択8ボスステージでは「先へ進むためにラッシュを使わなければ越えられない地形」が無くなり、前作の問題点が改善されたと言える*5
      • ただし、ラッシュを使わなければ進入できない隠しエリアや、入手できないアイテムなどは存在する。
  • パスワードの仕様について
    • 旧作どおりの「方眼のマスにチップを置く」という方式であるが、前作『3』の赤・青の2色チップ仕様とは異なり、前々作『2』の赤チップのみの仕様に戻っている。
      • ただ、次回作『5』では、『3』と同様の2色チップ仕様が再び採用されており、さらに次々回作『6』では赤チップのみの仕様となっている。
  • その他 ハシゴのある場所での挙動について
    • 細かい点ではあるが、ハシゴにつかまった状態でAボタンを押すと手を離して落下し、その落下中(もちろんハシゴに重なっている状態で)や、ハシゴに重なってジャンプしている最中に「十字ボタンの上あるいは下」を押すと、旧作では再びハシゴにつかまることが出来た。これに対して今作以降では、同じ状況で「下」を押してもハシゴにつかまることが出来なくなった(「上」押しでのみつかまることが可能)。『6』では例外的に旧作の仕様に戻されている。

評価点

シリーズを追う毎に進化する演出

  • オープニングの演出はシリーズを追う毎に強化されており、本作ではOP専用BGMが2つ用意されている程。
    • オープニングの前半部分は、シリーズ第一作目「ロックマン」のあらすじに相応しい仕上がりとなっており、前々作『2』以来のオープニング演出が実装され*6、旧作プレイヤーに対する熱いファンサービスとなっている。
  • エンディング、寸劇の演出は凡そ『3』の傾向を継承。『3』で初登場したブルースなどは出番こそ少ないものの、ストーリー上重要な役割を担う等、後のシリーズまで続くキャラクターの立ち位置をより強固に印象付けた。

多彩で扱いやすい特殊武器

  • FC時代のロックマンシリーズでは大概「弱点ボスにしか使い様がないorそれすら使わない方が楽」という死に武器と、「困ったらとりあえずこれでよい」というような便利すぎる武器があるのだが、今作では人にもよるがかなりバランスが良い方とされる。
    • 「ファラオショット」は斜めに撃つ事ができ、溜め撃ち可能、通常・溜め共にロックバスターと同じダメージ効率、チャージ中に頭上に集積するエネルギーに判定あるので対空防衛になるうえ、これをヒットさせた際にはエネルギーは減らないといった使い易い特徴を持つ。メインとして使っていける性能。
    • また「ダストクラッシャー」「ドリルボム」は、直線軌道でクセが少ない上に威力も高く使いやすい。前者はメイン弾と分裂弾でほとんどの場合で3ヒットさせられたりするので強力。
      後者は特定の壁を破壊することが可能。また任意タイミングで炸裂させられ、爆風は一部の敵のガードを貫通するほかそのままでは弾かれる敵にも効く。またジャンプ+バスターよりも少しだけ高い位置に届く。*7
    • 今作ではふわふわと飛びながらロックマンに体当たりしてくる敵や、足場の不安定な所でザコと対峙する場面が多数存在するため、
      燃費は悪いが画面全体攻撃かつガード無視の「レインフラッシュ」、バリアにより体当たりのみのザコ敵を封殺する「スカルバリアー」、
      燃費のいい追尾弾の「ダイブミサイル」といった形に用途毎に使い分ける事ができる。
    • 大半の中ボスを含むあらゆる雑魚敵の動きを止められる上に、止めている間無チャージのバスターで攻撃可能な「フラッシュストッパー」は、
      旧作『2』の「タイムストッパー」の強化版といえる性能を誇り、費用対効果に非常に優れ、トータルでの停止可能時間が格段に延長されたため、非常に強力。シリーズ通してもぶっ壊れ性能と言われるほどで、RTA等ではスタート地点からボス部屋まで時を止め続るようなプレイも見受けられる。
      そして火力自体は貧弱だが、敵のガードを容易に貫通できる上に発射時と戻りで2ヒットさせられる「リングブーメラン」が有効なボスが多いことも含めると、今作では全く使えないとされる特殊武器が存在しない。
  • 隠し装備アイテム「ワイヤー」には攻撃判定がある。あまり知られていないが、強敵のワイリーマシン4号の第二形態との対決時には、本命弱点武器使用前の削り用として使えなくもない。
    • とはいえ、第一形態の時とは違い、斜め下にも弾を噴き出して攻撃してくるので安全地帯がなくなり、ダメージを受けやすくなっている。このため、ワイヤーを使用しての攻撃は「趣味の域」だと言える。

ゲームバランス

  • 『1』から『3』まではプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に緩和されて新規層にもとっつき易くなった。
    • チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によっても難易度を大きく下げている。
    • シリーズの中では中の下ぐらいで、武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富なので、「ロックマンとはこういうものだ」という入門用に適している。
    • 進行に伴う難易度の上がり方は良好。コサックステージはやや易しいが、ワイリーステージは強敵揃い。この辺りは『2』に近い。

品質の高いBGM群

  • 路線の変更によりキャッチーなメロディからデジタルサウンドへと移行しているが、熱心な固定ファンがつく程の人気は恒例通り。
    • 特徴的なものに、ロシア民謡の音階を模したコサックステージ前半等哀愁感のあるものもあり、シリーズ全体と比較しても独特な雰囲気を持つが、これはシリーズでも4のみコンポーザを務めた藤井美苗氏(スタッフロールではOJALIN)によるもの。サウンドセットの一新と共に新たな印象に一役買っている。
  • 曲数も多く、前述したようにオープニングに2曲、さらにエンディングにも2曲とかなり豪勢である。
    8ボス後のステージも4曲と非常に多く、前作までや次作の大半が実質2曲*8だった事を考えると破格と言える。
  • また、シリーズでは初めてラスボス専用のBGMが用意された。
    • ただし、コサックステージとワイリーステージの各ボス対決時のBGMは、選択8ボスステージのものと同じである。

賛否両論点

特殊武器について

  • ステージ道中での特殊武器の出番が減少傾向に。
    • 評価点にある通り特殊武器の性能自体はシリーズ中でも良好な部類なのだが、ニューロックバスターのダメージ効率や汎用性の高さと、特殊武器の消費エネルギー量が増加により最少でも一発で1目盛り消費するようになったため、ステージ道中での特殊武器は「不用意に乱発できない奥の手」という立場にあるといえる。
    • ただしこれらは2のメタルブレード等のような、燃費も良くメインウェポンとして使用していける武器が、チャージショットという形で置き換わったが故の利用頻度減少、相対的に消費エネルギーが増加したと感じやすいだけであり、むしろロックバスターの利用頻度が上がったことを評価すべきという意見もある。
    • 裏を返せば、チャージショットのない作品では逆にロックバスターの使用頻度が下がってしまっていることも問題として取り上げられている。
  • ボスへの弱点武器攻撃のリターンが控えめの傾向にある。
    • 本作には「コックローチツイン」「コサックキャッチャー」「メットールダディ」といった、弱点武器攻撃とチャージショットのダメージ量が同じボスが複数登場し、そういったボス相手の場合、弱点攻撃の有無によって戦闘難度が過去作ほど大きく変動しない。この中でメットールダディはコミカルな見た目とは裏腹に強敵である。
    • また、過去作と異なり、弱点武器以外の攻撃によるボスへのダメージは1~2ダメージでほぼ統一されたため、前二作では有効だった「正規の弱点武器がまだないので準弱点武器で挑む*9」という戦略が取りづらくなった*10
    • シリーズのボスの弱点武器はダメージの他に「ボスの特殊攻撃を封じ込めたりガードを貫通できる」「ボスの行動パターンと弱点武器の軌道が噛み合いやすい」等弱点たる所以のあるものが多かったが、本作のブライトマンとダイブマンはこのセオリーが通用せず、弱点武器を使うと逆に難易度が上がる。*11
  • 特殊武器の「フラッシュストッパー」が強すぎる。
    • 使用時に消費エネルギー4と引き換えに画面外に存在する全ての敵も含め7秒間止めることができる*12。これだけでも十分に強力だが、問題はスライディング中は時間を消費しないというシステムの挙動で、スライディングが多用できる地形で発動すると実際の停止時間は10秒以上に膨らみ、さらに慣れたプレイヤーが使うと僅か1回の使用でステージの大半が停止したままになるほど。
      • プレイヤーの腕や延長を考慮しない場合でも、7回分フルで使えばステージの大半のザコ敵を封じる事ができてしまう。判定を持ったまま居座る・無敵状態の敵は止めてもショットで倒せないなど、完全に万能とは言い切れないが、それらのケースは僅かなので基本的に全ステージの大半で通用すると言ってよい*13
      • 当然、他の特殊武器の少ない出番をさらに奪うポテンシャルを持っており、濫用するとゲームの面白さを損なってしまう。
  • 2種類の隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」の入手方法がノーヒント。存在に気づけなかったプレイヤーも少なくない。
    • 一応、説明書に「今回は1度行ったステージを何度も遊ぶことができます。新たな発見があるかもしれません……」と明記されていたり、バルーンを使用している画面写真が載っていたりする。さらに、武器セレクトメニュー画面の写真が載っており、そこに「WIRE」と表示されている。このように、存在自体はノーヒントというわけでもない。
      • またこれらを未入手の場合、武器切り替えメニューに空欄ができるため、そこで不自然さに気づけるかもしれない。
    • 隠し場所もボスへ一直線に向かうのではなく、行けそうな場所を探索してみると見つけられる、という感じの場所にある。簡易的ながら探索要素の導入とも言えるだろう。
      • 探索要素は、本シリーズでは全くプッシュされていなかった面もあるため、あくまでもステージ攻略を主とするプレイヤーを中心に、マイナスだと感じる面もあるかもしれない。
    • また、これらの隠しアイテムは入手しなくてもゲーム進行に支障はないので問題点とまでは言えない。一部の道中配置アイテムの回収に必要になる程度。*14

問題点

  • パスワードにはE缶の保持数が記録されなくなった(コサックステージに入る前であれば選択8ボスステージ再挑戦で再回収は可能)。
  • ライフの回復などによるゲージ増加の動きが遅い。顕著なのはボス戦とE缶使用時で、ボス部屋に入ってからボスエネルギーゲージが満タンになるまで少々待たされる。また、E缶使用時はBGMも途切れてしまう。
  • ボスのヒット時の無敵時間が増加。特殊武器で弱点を突いても「速攻で撃破」とまでは行かなくなった。
    • この傾向は前作からさらに顕著になり、後のシリーズにも続いている。
  • 前作『3』でも言えたことだが、ラッシュマリンやラッシュジェット使用中にスタートボタンを押して武器セレクト画面を出すとラッシュが消滅してしまう点。
    つまり、落とし穴やダメージゾーン(トゲ地帯など)の上を移動中だとロックマンが下に落ちてしまう(ミスすることが必至な)ので、その最中はゲームを一時中断させることも出来ない。
  • 今作だけの問題点としてステージ開始時や画面切り替わり時、武器セレクト画面を閉じたときにボタンを押しっぱなしにしてもバスターのチャージが出来ない点がある*15
  • ハシゴを昇りきって画面最上部に到達する、画面下部に落ちてさらに下の画面に移動する、ボス部屋前シャッターに触れた後などに見られる、画面スクロール時の速度が遅くなった*16
  • 敵への被弾ダメージが高くなった
    • 前作から兆候があったが、今作の敵は撃ってくる弾と体当たりの両方が全体的に攻撃力が高い。
  • ラッシュジェット発動中に一定の条件下で被弾するとラッシュが瞬間移動してロックマンに重なり、勝手にラッシュジェットが発動するバグが存在する。

総評

当初はチャージショットなどの独自のシステムの増加により相対的に賛否両論も増えたが、過去作を継承しつつも新要素を取り入れた意欲作としてバランスの取れた完成度を誇り、総合的にはロックマンシリーズに名を連ねるに恥じないゲームである。
また前作と今作にてスライディングとチャージショットが追加され、さらにそれらが『8』までの基本仕様になったことで、ロックマンシリーズ(『Xシリーズ』などの派生シリーズを含む)は今作をもって本当の意味で完成されたといえるだろう。


余談

  • やっぱり黒幕はワイリー
    • これに関しては問題というより、予定調和と言えない事もない。ある意味愛すべきバカ敵の地位を確立。
      • 逆に言えば本作発売当時は、まだお約束だとは認識されていなかった。
  • Dr.コサックは、ファンの間で「ロックマンシリーズ中、最も多くのプレイヤーを欺くことに成功したであろうニセラスボス」とも呼ばれている*17
    • ちなみに以後のシリーズでも毎回似たようなパターンなのだが、本作のワイリーは「本来善良な科学者に対して、その家族を人質に取ることによって脅し、手先にさせる」という、やや毛色の異なった暗躍をしている。そういう意味では、本作の彼はなかなかに非人道的で「黒い」と言えるかも知れない。
    • 前作『3』のエンディングでは瓦礫の下敷きになり生死がわからない状態からの登場でかえって安心した人も*18
    • もっとも、これは「後に登場したニセラスボスが失敗してばかり」という事でもある。『5』では説明書で黒幕を公表していたし、『6』ではイラストでバレバレだった
  • 特殊武器の1つ「ファラオショット」において、チャージして頭上に残している最中に一撃では倒せない敵に当てると、頭上のチャージ弾は消えてしまうのだが、その後攻撃ボタンを離すと、チャージ弾を発射できてしまう。これによって1回分のエネルギーで2回分の攻撃が可能となっている*19
    • 『ワールド4』では消えたファラオショットを更にチャージし続けることで何度も頭上に当たり判定を発生出来る凶悪な仕様に変更されているため、バグではなく裏技の一種と考えた方がいいかも知れない。
    • なお、ファラオショットの特殊なチャージの都合上か、選択ステージボスのうちスカルマンのみファラオショットに対する完全耐性がある*20*21
  • ワイリーマシン4号撃破直後に、逃げるワイリーをレインフラッシュで倒せてしまうが、そこからゲームが進行しなくなるため完全に詰んでしまうバグがある。
    • フラッシュストッパーで動きを止めることも出来るが、もちろん何の意味も無い。
  • 今作から『6』まで、選択8ボスステージ→表向きの敵基地ステージ(中間ステージ)→ワイリーステージ、という流れが定番となった。
    • パスワードは、基本的に8体めのボス撃破で最後となる*22ため、その後はラスボスまで一気に攻略する必要がある。
  • 本作のワイリー土下座シーンで流れるBGMはゲームボーイソフト『カプコンクイズ ハテナ?の大冒険』のワールドクリア時のBGMのアレンジである。
  • この作品のボスキャラクター公募の採用(ワイリー賞受賞)者8人には金色のカセットとバスタオルが贈られたが、この金色のカセットの一部が秋葉原に流れ超がつく位にプレミアム化し、『TVチャンピオン』『ゲームセンターCX』『お試しかっ!』『開運何でも鑑定団』などのメディアに取り上げられた事がある*23
  • シリーズで始めて玩具展開された。
    • 講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』とロックマンシリーズが本格的にタイアップし始めたのも本作から。前作まではあくまで新作ソフトとしての紹介のみだった。
    • なお、この池原しげと氏のコミック版ではスカルマンステージ攻略時にラッシュジェットを使っているのだが、コミック版の攻略順をゲームに当てはめるとまだドリルマンを倒していないため入手できておらず使えない。
      • リングマンが最強ボスとして君臨、「リングマンまで倒されるとは計算していなかった」と言わしめる程。
  • 8ボス関連
    • 「ダストマン」
      • 当時13歳であった『アイシールド21』の作画担当・村田雄介氏が、ボスキャラクターデザインコンテストに応募し採用されたボスである。
      • また前作『3』と次作『5』でも応募作品が選ばれており、『3』では佳作(ライト賞)受賞*24し、今作に続き『5』では「クリスタルマン」が採用されている(原案ハガキでの名前は「レンズマン」)。
      • 当時は、キャラクター原案だった村田氏も現在ではマジンボーンやバディミッション BOND等、様々なゲームのキャラクターデザインに携わり、感慨深いものがある。
        また、上記の『アイシールド21』や『ワンパンマン』も同じくゲーム化されている。
    • 「ブライトマン」
      • 当時14歳であったイラストレーターの榎本よしたか氏が、同コンテストに応募し採用されたボスである(原案ハガキでの名前は「パールマン」)。
      • 前述の『開運なんでも鑑定団』に出品したのは、この榎本氏*25である。番組ではゲーム系ジャーナリスト平林久和氏によって40万円もの鑑定額が付けられた。
      • 特殊武器のフラッシュストッパーは使われると高確率で追撃を受ける厄介な技だが、実はブライトマンの残ライフ値が特定の値になった時のみ使用するため、ダメージを調整すれば一回も使わせる事なく倒せる。
        ちなみに、弱点武器のみで倒そうとすると3回ある条件ライフ値に全て引っかかるため、反って苦戦する事になり得る。
    • 「リングマン」
      • 同コンテストの被採用者としては初の、女性がデザインしたボスである。ただ、本人の名前から長らく女性だと認識されていなかった。
        そのため、次作『5』に登場するグラビティーマンのデザイナーが女性であったことから、そちらを「女性初のワイリー賞受賞者です」と誤って紹介していた。
      • ちなみにこのデザイナーは、前作『3』のマグネットマンのデザインを気に入っており、リングマンの大まかなデザインや配色はマグネットマンを参考にしている、とのこと。
    • 「トードマン」
      • シリーズ中でも最弱クラスのボスとして有名。動きも特殊武器を使う前に腰を振るというものであり悪い意味で個性的。
        というのも、戦闘が始まると「こちらのショットに反応して大ジャンプ体当たり」という単純で簡単に避けられる行動ルーチンが露呈してしまうため。
      • そしてトードマンにはこの体当たりと特殊武器レインフラッシュによる攻撃方法しかない。ダメージ自体は非常に大きいのだが、「当たらなければどうという事はない」である。しかもこちらが一定時間攻撃せず待たないとレインフラッシュを使用しない上、その準備動作中に攻撃を当てると中断してしまう悲惨なおまけつき。
      • 結局、(バスターを撃ちながら)左右移動、または腰を振るのを待ってショット(ドリルボム)、という単純すぎるハメでいたぶられるのが日常。チャージショットに固執するとコツが要る*26が、気付いてしまえば移動すらほぼ不要になってしまう。
      • ダストマンやファラオマンも「特定位置で特定の武器を使用後」Bボタンを適当に押しているだけでそこから動かずハメ殺す方法があるが、さすがにロックバスターだけでハメれるのとでは話が違う。
      • 全画面判定武器は以降の作品でも定番となったが、この手の武器を使うボスがロックマン同様に全画面にダメージ判定を展開することはなくなった*27
        全画面判定の攻撃を使うボスというのは、そもそも調整が難しいものなのであろう。
      • その弱さや風貌からとあるサイトでファンクラブが結成されるに至ったが、現在は閉鎖している。
      • ちなみにトードマン以外のシリーズ最弱クラスのボスにはロックマン3のタップマン、ロックマンワールド2のクイント等が挙がる。
  • 一部の特殊武器の傾向が、『ロックマン2』と共通する部分が多い(例:フラッシュストッパーとタイムストッパー、ファラオショットとアトミックファイヤーなど)。
    • ちなみに本作のエンディング曲は、『2』のオープニングの曲をアレンジしたものである。
  • モスラーヤやスクエアーマシン等の「天井がないボス対決場所」で、バルーンを使って画面上部に行き画面外でドリルボムを発射して爆破させると、現在戦っているボスに応じて様々な現象が発生する。
    • 有志の検証によると、画面外で爆発したドリルボムの爆風がメモリを潰してしまうバグによるものである事が判明している。
      ちなみにラスボス・ワイリーカプセル戦でこれを実行すると、ワイリーカプセルがワープしたまま出現しなくなり詰んでしまう。
  • 開発中のバージョンではファラオマンステージに専用の中ボスが存在し、1991年の東京おもちゃショーの試遊台にてその姿が確認されている。(参考動画)

その後の扱い

  • 1999年10月28日にPSに移植、2010年2月9日にはWiiのバーチャルコンソールでの配信が開始。PS版は2011年2月9日よりゲームアーカイブスで配信開始。
    • PS版は、本作からナビモードのBGMが全てアレンジになった。コマンド入力も不要。しかしその分、アーカイブスでは必要容量が約400MBと元がFCソフトとは思えないほどに巨大化してしまっている。これは全6作中で最大。
      • データ圧縮の方法に何らかの問題があったのだと思われる。ちなみに、元々PSソフトである『ロックマン8』や『ロックマンDASH』ですら300MB程度である。
    • 本作からナビモード(とミッションモード)用のパワーアップパーツが追加され、ライト研究所で装備することが可能に。更に有利に進められるようになった。
      • 敵の累計撃破数に応じて追加されていくため、何度も繰り返しプレイすることでポケットステーションが無くてもロックマンの強化が可能となり、よりクリアしやすくなっている。
  • 2017年1月6日、本作含むFC版初期6作がiOS版、アンドロイド版共にスマホアプリとして配信開始された。
    • フィーチャーフォン版の移植のため、正直移植度は高いとはいえず製品ページでの評価も散々なものとなっている。*28そもそも繊細なキー操作が要求される本シリーズは仮想パッドによる操作は向いていないのかもしれないが、その点を差し引いても挙動がもっさりしている等快適な動作環境とは言い難い。*29
    • その中でもダントツに出来の酷いのが本作4のアプリ版で、移植版6作品の中で最も挙動がもっさりしている*30。特にボス戦で顕著。
      • 特殊武器を装備すると冗談抜きでまるでスロー再生しているかの様。これに加えてキーパッドの反応も悪く、「射撃ボタンを連打しても中々連射してくれない」「スライディング操作を連続でしても単発のスライディングになりやすい」(これらは4の移植版のみに見られる現象)等、プレイ感覚はもはや別ゲームの次元。
      • 結果、にわかには信じ難いかもしれないが、これまで散々最弱とネタにされてきたトードマンが強ボスの一角となっている。