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ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり - (2019/04/26 (金) 12:58:00) の編集履歴(バックアップ)



ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり

【どらごんくえすとひーろーず つー ふたごのおうとよげんのおわり】

ジャンル 3DアクションRPG


対応機種 プレイステーション4
プレイステーション3
プレイステーション・ヴィータ
メディア 【PS4/PS3】BD-ROM 1枚
【PSV】PlayStation Vitaカード 1枚
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 コーエーテクモゲームス
発売日 2016年5月27日
定価 【PS4】7,800円(税別)
【PS3/PSV】6,800円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 『ドラクエ』シリーズ30周年記念作品
ドラゴンクエストシリーズ

概要

前作ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城に続く「ヒーローズ」シリーズ第2弾。
続編だがストーリーや世界観上に直接的な繋がりはない。

ストーリー

~竜が太陽を喰らう日

 双子の王が生まれ、再び大地は戦乱に覆われる。~

物語の舞台となるのは、1000年に渡る長い平和が続いていた七つの王国。
1000年前に起こった大戦争ののち、各国は国同士での争いを禁じ平和を保ってきていた。
オレンカにある士官学校に留学中であったラゼルと、彼を訪ねに来た従姉妹のテレシアは互いに再会を喜び合うが、
突如ジャイワールの王子ツェザールがモンスターを率いてオレンカを襲撃。
宗主国ゼビオンの女戦士オルネーゼの助けもあってジャイワール軍を退けたものの、
二人はこの戦いを契機に世界を覆う大きな争いの渦に巻き込まれていく。

参戦キャラクター

オフラインで使用可能なプレイヤーキャラが参戦しているタイトルは 黄背景 ストーリー使用不可のキャラのみ参戦しているタイトルは 水背景 、NPCを含め誰も登場していない場合は 灰背景 で記載。

出典 新規 続投 ストーリー使用不可 NPC
本作オリジナル ラゼル(男主人公)、テレシア(女主人公)
ツェザール、オルネーゼ
- - ホミロン(前作とは別人)
ドラゴンクエスト (なし) (なし) (なし)
ドラゴンクエストII 悪霊の神々
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… カンダタ
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち ミネア、トルネコ アリーナ、クリフト、マーニャ ピサロ (なし)
ドラゴンクエストV 天空の花嫁 (なし) フローラ、ビアンカ
ドラゴンクエストVI 幻の大地 ハッサン テリー (なし)
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち マリベル、ガボ (なし)
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 ククール ゼシカ ヤンガス レティス
ドラゴンクエストIX 星空の守り人 (なし) (なし) ルイーダ、リッカ
ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城 アクト、メーア
ディルク、ジュリエッタ
(なし)

システム

  • 基本システムは前作同様「無双」シリーズをベースにしている。
    • □と△の組み合わせによりコンボを発動。
    • R1ボタンと○×△□ボタンを組み合わせることで各キャラ固有の「とくぎ・じゅもん」を発動できる。発動にはMPを消費する。
      • 今作ではとくぎ・じゅもんは1キャラにつき5つ以上覚えるため、付け替えることが可能。
    • モンスターへダメージを与えたり、ダメージを受けたりすることでテンションがたまり、ゲージ最大時に「ハイテンション」が発動可能。ハイテンション終了時か、任意で各キャラ固有の必殺技も発動する。
    • ○ボタン押しっぱなしでテンションを上げることができた「ためる」は廃止され、攻撃力と守備力アップ・HPとMP回復の恩恵が得られる「たぎる」に変更された。
  • ゲームの舞台
    • 街・フィールド・バトルステージの3種類に分けられる。詳細は後述。
  • 転職
    • 今作では主人公の2人が拠点の町にて転職が可能になっている。
    • 各職業に独立したレベルが設定されているが、それぞれの職に他の職でも効果を発揮するパッシブスキルがあるため、他のドラクエシリーズ同様に転職を繰り返すことで基礎ステータスの強化が可能になっている。
    • 職業毎に2~5つまでの武器が装備変更可能。
    • 基本職以外にも条件を満たすことで転職可能になる上級職もある。
    • 神官にお金を払うことでスキルポイントの振り直しもできる。*1
  • モンスターコイン
    • 前作と同じくモンスターを倒した際にコインになることがあり、仲間として召喚が可能。
    • 今作では新しく「ヘンシン」タイプのコインが登場し、一定時間モンスターへ変身して専用のスキルを使用して攻撃できるようになる。
      • 残り時間と体力が同じ扱いになっており、攻撃を受けると残りの変身時間も減る。変身前のステータスには影響はないため危なくなった際の緊急避難にも使える。
  • 熟練度、パーティスキル
    • 今作から追加されたシステム。
    • 武器にとっての経験値で、敵を攻撃すると熟練度が溜まっていき、そのキャラクターが新たな特技やパーティ全体にバフを与える「パーティスキル」を取得できる。
      • パラメーター上昇から薬草ドロップ率アップと言ったものまでその種類は様々。
    • 後にアップデートで追加されたが、広範囲に9999ダメージ(固定)を与える「ミナデイン」を唱えられるようになるスキルもある。*2
  • クロスセーブデータ
    • セーブデータをPlayStation Networkにアップロードすることで別機種でもセーブデータを読み込むことができる。
    • 外でPSVで遊んで、続きをPS4でプレイするといったことも可能。

評価点・前作からの改善点

  • バトルは前作同様にDQと無双をうまく融合させた爽快感に溢れるバトルや、画面からはみ出すほどの巨大モンスターとの対決など、評価が高い。
  • フィールド
    • 前作では拠点からステージへと直接移動していたが、今作では次の町までフィールドを移動するパートも用意された。
      • かなりの広さがあり、宝箱等の探索要素もあるので前作以上に「ドラクエをプレイしている」という感覚が増した。DQお馴染みのとうぞくのカギで開ける宝箱や、仲間が増えることで行けるようになるエリアもある。
    • フィールド上には当然モンスターも存在し、初めて訪れたレベルでは討伐の難しい格上モンスターが現れることもある。そのモンスターとの戦いが始まると結界に閉じ込められ逃げられなくなる。*3
  • バトルエリア
    • モンスターがひしめくダンジョンに近い空間。
    • 複数のエリアにまたがるバトルの場合、エリアごとに一旦街に戻るか続けて戦闘するか選択することが可能になった。
      • 強制的に街に戻らされるわけではないので、余裕があれば連戦することもできるため、テンポを削がない。
      • また、戻るにしても特に会話などはないため、前作で批判された「急いでいる状況なのに拠点に戻らされるのが不自然」という問題は解消されている。
  • 主人公が転職可能になったことで戦略性の幅が広がる
    • 主人公を僧侶にし、サポートに徹することで歴代キャラをメインに使って攻略を進めることも。
    • 主人公の武器は変更可能なので自分の好みにあったキャラを育成する楽しみもできた。
  • 戦闘のバリエーションの増加
    • 前作では防衛対象を守るステージがほとんどであったことが批判の的になっていたが、今作ではかなり減らされた。
      • また、その防衛戦も敵を全滅させることがかなり難しくなり、「時間経過や目標達成で魔物が逃げ出すのを待つ」という構成となっている。
    • 代わりに、「ステージを突き進みエリアボスを撃破」「敵の猛攻をかいくぐりながら脱出地点を目指す」など様々なバトルのバリエーションが用意された。
  • 「とくぎ・じゅもん」の増加
    • 今作ではキャラクター1人が多くの特技を覚える。
      • それに伴って、回復呪文を覚えるキャラクターも増加。前作のようにパーティメンバーにゼシカが必須、ということはなくなった。ただし回復量などの差はあるため注意。
      • クリフトは相変わらずあまり有用でないザキ・ザラキを覚えるが、特技に組み込まなければ使われることもなくなる。ちなみに彼も回復魔法(リホイミ系)を覚える。
  • ホイミストーンと世界樹の葉の自動補充
    • 拠点の町へ戻った段階で最大まで補充されるので、うっかり切らしたまま、ということも少なくなった。前作ではホイミストーンの補充にお金がかかったが、今作では仕様の変更に伴いタダ。
  • ひっさつ演出の簡略化
    • 前作ではひっさつの演出があまりにも冗長であったことが批判されたが、今作ではすべて再生するか一部だけを再生するかを設定で選べるようになった*4。さらに今作は前作よりもテンションが溜まりにくいため、ひっさつの発動回数自体も少なくなっている。
      • キャラにもよるが、真・三國無双6以降の無双乱舞と同程度の長さになる。
  • 魔王との戦い
    • 前作と同じくアップデートで魔王が登場する地図を入手できる。中でも竜王・強と竜王・極は前作の闇ゾーマに勝るとも劣らない強さを誇る。
  • 初心者でも楽しめるマルチプレイ
    • ストーリーモードのバトルエリアの攻略につまづいてしまっても、オンライン上のプレイヤーに助けを求めることができる「お手伝い」機能がある。
    • プレイヤー同士のコミュニケーションは定型文のみなので、チャットで暴言を吐かれるようなことはない。定型文はホイミスライムのかわいい絵柄付き。
    • ストーリー外のマルチプレイでは、5つのホイミストーン(自己回復アイテム、他プレイヤーには使用不可)を所持しており、死亡しても30秒後に自動蘇生する。また死亡中は「おうえん」により生存中のプレイヤーのテンションやHPを回復できる。HPが減ってもホイミストーンで5回まで自己回復できるうえに自動蘇生付きなので、回復役などの役割分担は強要されないバランスで、死亡してしまっても自動蘇生までの間に他のプレイヤーを「おうえん」してサポートできるので、初心者でも迷惑をかけることなくパーティに貢献する方法が用意されている。
    • マルチプレイの募集部屋には「ガチでいきます」「まったりいきます」「誰でもOK!」「練習部屋です」など定型文による指定が可能で、ガチ部屋以外のマルチならまったりした雰囲気で楽しめる。
    • 募集部屋を建てる以外にも、プレイしながらマッチングできる待ち受け機能がある。マッチングするまでの間にレベル上げ・熟練度上げ・素材集めなどの通常のプレイを行うことができる。

賛否両論点

  • シナリオ
    • 「各地の国王を束ねる盟主の背後に暗躍する黒幕が1000年続いた平穏をかき乱す」という王道なプロットだが、前半のボスは人間の国なのにボス戦で倒すまで説得にも応じない頑なさを見せるものの、倒した後は手のひらを返したように急に物分りがよくなる。
      • 流れを簡単にまとめると『自分の父親を殺したのはAだ!姿を見たから間違いない!』→『Aならその時は私と一緒に居ましたよ?』→『騙された、自分も一緒に戦おう』といった感じ(一応作中でも屈指の信用出来る人物がアリバイを証明したという点も大きいのだが)
      • そしてその後から黒幕探しの旅に出ることになるのだが、またしても別の人間の国が早とちりして大騒動、そして異常なまでの物分かりの良さであっさり和解、という流れになる。大丈夫かこの国々。
      • 後半のボスは魔物の国の王だが、黒幕により不可抗力的に操られていたという。まだこっちのほうが納得はいく。
  • ソロプレイとマルチプレイの難易度格差
    • 今作でも前作同様、ソロプレイでキャラの行動の個別指示はできず常に固まって動く。攻撃はあまりせず、攻撃特技や呪文を使うことはほとんどない。攻撃ほどではないがサポートも積極的ではなく、MPが満タンのくせに他のキャラが瀕死状態でも回復せずに棒立ちすることもしばしば。
    • そのため、役割分担が必要なステージではその仕様のせいでソロプレイの難易度が跳ね上がる。序盤のバトルエリア「大峡谷」などで顕著。
      • 攻撃回避を適切に行うことや、前作と違い大型モンスター気絶時に攻撃を叩きこむ*5など、AIは決して悪くないのが救いか。
    • 難易度の変更もできず、総じてソロプレイでは難易度は高いものの一応救済措置はあり*6、また無理ゲー・理不尽ゲーという程のものでもないのでプレイヤーの腕前やキャラの成長具合によるところも大きい。
  • 主人公の声優
    • 前作同様に両者とも本職の声優ではない役者を起用したため、棒読み気味と指摘される。
    • 特に男主人公であるラゼルは「じわじわたぎってきたぜ!」が口癖の熱血漢なのだが、棒読み気味な演技もあって、キャラクターとしての評価は高くない。
    • メインキャラの一人であるツェザールの声優も本職は俳優だが、こちらはあまり批判されていない。
  • キャラクターバランス
    • 主人公が頭一つ抜けて強い。転職でのステータス強化は大したことがなく(むしろパッシブが無ければ低い)、同職業時や同武器装備時で性能の多くが共通しているが、7つの職業と10種類の武器が用意されているので合計で24つの組み合わせがあり、組み合わせにハズレもあるがアタリがいくつもあり、打撃や呪文攻撃・回復でシリーズキャラを差し置いて最強キャラとなる。
      • 1.6倍ダメージ+テンション3倍増加状態になれる「分身拳」と少しの隙で特大ダメージを与える上に爪装備時に動作が短くなる「無心攻撃」と与えたダメージ比例してHP回復する「ミラクルブースト」ができる爪装備のバトルマスター。確定呪文会心+呪文2回連続発動+呪文連射可能になる3つの特技で他の呪文キャラが足元にも及ばない瞬間火力を誇る杖装備の魔法使い。MPの多さ・回復呪文の回復量と隙の少なさ・状態異常回復・補助特技・防御系スキルを持つスティック装備の僧侶。とくに爪バトマスは全職業とキャラで最強とされている。
    • シングルで遊ぶ分には大した問題にはならないが、マルチで遊ぶときは主人公だらけのパーティになることが多く、わざわざ歴代キャラを使う理由がなくなってしまう。
      • 実は歴代キャラには、主人公にはない特性が備わっている。最たる例のククールは「とくぎをムーンサルトでキャンセル可能」という主人公にはない特性を持っており、とくぎ「パワースナイプ」をムーンサルトでキャンセルして、さらにそのムーンサルトをパワースナイプでキャンセルする高速連射が可能で、凄まじい爆発力を発揮できることが知られている。
      • エンドコンテンツにおいては「しんぴのカード」「しんぴのカード改」という入手ごとにランダムで効果が決まるアクセサリが強すぎるため、キャラ毎のパラメータの違いが無視できる範囲になってしまい、結果として強いとくぎと強い特性を持つキャラが幅を利かせている。具体例を挙げると、先述のアクセサリを入手できる最終コンテンツではククール×1、ジュリエッタ×3のパーティ募集が大半となっている。
  • ステルスゲー型のミニゲームの存在
    • ストーリーの進行やある特殊アイテム獲得のために、迷宮型の監獄を迂回する看守のモンスターに見つからないよう探索するミニゲームが存在。しかも見つかった時点で即スタートポイントからやり直しとなるため(戦闘で看守を倒せないルールとなっている)、慣れていないプレーヤーにはストレスとなるだろう。ただし、より獲得難易度の高い特殊アイテムの方は本編クリアに必須では無いため(あると便利だが)、それが救いか。
  • フィールド
    • かなり広い割に敵・アイテム・探索要素の密度が薄いと言われる。イベントで進めるようになってもすぐに行き止まり、ショートカットはルーラで十分であり使い道に乏しい。宝箱や素材が落ちていることを示す光が目立たない。バランス調整のためか敵の密集地点とまばらな地点の差が激しく、目当てのモンスターとの戦闘を望むなら同じところを行ったり来たりするだけ。
  • BGM
    • 音楽担当はシリーズレギュラーのすぎやまこういち氏だが、前作同様、過去作品からの流用がほとんど。前作でプレイ済みだったプレイヤーにとっては似たシチュエーションで聞かされることになる既出曲も多いため、マンネリ感は否めない。

問題点

  • シリーズキャラの偏り
    • 前作でも挙げられていたがIVからの登場キャラが最多になっている。
    • Vは事実上全滅に近い状態なのに、IVはピサロのみでオフライン不可、かつ追加ありのためほぼフルメンバー。
      • ここまで来るともはや登場できないライアンとブライが可哀想なくらいである*7
    • VIはハッサンが追加となったものの、人気キャラであるバーバラや、「ハッサンと共にムドーの城へ突入」「テリーの姉」と2人と関わりのあるミレーユ参戦はなし。
      • 特にバーバラは原作中でも主要な立ち位置にある印象深いキャラだった上、彼女の代名詞でもあった「マダンテ」は、ゼシカにお株を奪われているなど不遇。*8
  • 戦闘状態の仕様
    • 敵がいない、もしくは雑魚敵しかいない状態だと武器を収めた「非戦闘状態」、ロックオン可能でパーティのレベルより高いレベルを持つ中型以上の敵がいる場合や攻撃ボタンで武器を手にした状態では「戦闘状態」になる。
    • 非戦闘状態ではルーラによる移動や装備・特技などの変更ができ、PS3/PS4版ではR2ボタンがダッシュに割り振られる。戦闘状態になると装備の変更やルーラによる移動は不可能になり、ダッシュはみかわし(回避行動)に変更される。
      • これの何が問題なのかというと、中型以上の敵の近くに寄るだけで戦闘状態になってしまうこと。無視したくても一度近寄ればみかわし連打で距離を取る必要があり、鬱陶しい。移動速度の早いキラーパンサーや、元々デカいため戦闘状態にさせられる範囲も広いアトラスやおにこんぼうを相手にすると振り切るのが大変。こちらのレベルが99でも強制的に戦闘状態になってしまう。
      • 上述の「大峡谷」の難易度を跳ね上げている原因の一つ。*9おまけにこのステージでは唯一それを避けられるモンスター変化形コインは鈍足のモンスターばかりで役に立たない。
  • 画面
    • 戦闘に入るとキャラに寄った視点で固定されてしまうため非常に周囲を把握しづらい。
      • アップデートによって遠ざけられるようになり、ある程度は改善された。
    • 本作のロックオンは画面の中央に対象を捉えるだけで、操作キャラがロックオン対象に向かって攻撃するわけでもない。この仕様に不便さを感じるプレイヤーもいる。一部の魔法のホーミング性能が向上するのが救いか。
    • 前作以上に敵味方とも演出が派手な技を持ち、画面が技の演出で埋め尽くされて戦況がまったくわからなくなることが少なくない。
      • マルチプレイでは他のプレイヤーに迷惑をかけるので控えたほうがいいとされる技もある。
  • 仲間キャラの追尾性能
    • パーティに組み入れたキャラたちは現在の操作キャラを追尾してくるが、彼らは複雑な地形や段差などに引っ掛かかることがあり、気が付いたら離ればなれになって、延々その場でまごまごしている仲間をわざわざ戻って回収するはめになったりする。
    • パーティコンボを使うと交代先のキャラをその場に呼び出せるが、パーティコンボは(性能は別として)目立たないので、この仕様に気付かないプレイヤーも多い。
  • プレイヤー操作キャラへのヘイトがすぎる
    • 敵はプレイヤーが操作中のキャラクターを優先的に狙ってくる。この仕様は前作でも同様だが、本作ではそれが顕著になっている。
      • ボスのプレイヤーヘイトは尋常ではなく、ボスのすぐ近くにいる3人の味方から遠く離れたたった1人の味方に操作切り替えした瞬間にクルッと方向転換してくることも珍しくない。
    • 味方と戦闘中の敵から思い切り離れることでなんとか攻撃対象から外れるが、そこまで距離を離しているとプレイヤーの側に居ようとするAIがテクテクやってくる。
    • 前述の味方AIの傾向から、操作キャラがピンチになったら他の仲間に切り替えるとさっきまで操作していたキャラが助かりやすくなるのだが、そもそも敵がプレイヤーキャラばかり狙うからピンチになりやすくなってしまう。
  • アクセサリ関連
    • アクセサリを最大まで強化するにはフィールドや敵から入手できる素材とアクセサリを消滅するかわりに入手できるアクセサリの破片が必要となるが、この破片の入手が面倒。強化したいアクセサリを何個も集めて砕く必要がある。中には最強クラスの雑魚敵しか落とさないようなアクセサリもあり、アクセサリを完全に強化するのは苦行と化していた。
      • この点は、アップデートでやんちゃ個体が素材アイテムかアクセサリのどちらかを必ず落とすようになったため、ある程度緩和された。
      • フィールド素材にしてもランダム入手や時間経過で復活する仕組みで、だだっ広いフィールドを強制戦闘状態にさせる敵の妨害を受けながらマラソンするハメになる。
      • 前作と違ってメダル交換では入手できない素材がある。フィールドにしろ敵にしろ長時間の作業はさけられない。
    • 「ちからのゆびわ」は特技のちからためなどの攻撃力上昇効果を高めることができるアクセサリだが、最大強化状態では火力が1.8倍になるというとても強力な性能を誇る。ハッサンなど、攻撃力を強化できるキャラには必須といってもいいアクセサリ。
      • バイキルトで全員を攻撃力上昇状態にできるククールは当初は装備武器の弓の性能が悪いこともあって最弱キャラとされていたが、力の指輪の効果が知れ渡ったことに加えアップデートで弓の性能が劇的に向上したため、他の弓使いはおろかバイキルト使いを圧倒する強キャラとなった。
      • 特別な理由が無い限りマルチプレイでククールがいないパーティはまずない。結局、力の指輪(同じ効果を付与した前述のしんぴのカードとしんぴのカード改含む)はキャラ問わず必須装備といっても過言ではない。
    • 同様に、守備力上昇効果を高められる「インテリめがね」も強力。これを使えば、強敵であるエスターク・強さえも簡単に撃破できてしまう。
      • こちらはアップデートでインテリめがねの効果が下方修正された。
  • 前作ではバトルフィールドに行くときに出現するモンスターを確認できたが、本作では確認が不可能になり、戦歴の並び順から出現地域を推測するしかない。
  • コスチュームチェンジが主人公しかできない。
    • 新キャラの別コスチュームがないならまだしも、元々別の衣装が用意されていた前作からのキャラクターにすらない(ピサロは前作でも唯一別コスチュームがなかったが)。装備品の一覧にコスチュームの欄があるが、それを「オリジナル」から変えられるのは主人公のみなのはさびしい。

総評

前作の悪かった面を手直しする事で、比較的マシな作りになった本作。
シリーズ30周年のお祭り感というのには少々物足りないが、前作の問題点の多くに改善が見られよりボリュームも増しており、単体のゲームとしてはそこそこ完成度の高い作品となっている。 しかし、ゲームの仕様そのものを完全否定する様な強制的な戦闘状態、徹底したプレイヤー狙いによるたぎり状態の無意味さ、前作から変わらず無駄な工程を要求するアクセサリー全般の作業水増し、たぎり状態の無意味さ等々、前作から変わらない、もしくは劣化している部分も多く、システム面での調整不足は擁護しようがない結果になった。

余談

  • 本作の発売日である2016年5月27日は初代ドラゴンクエストが発売されてちょうど30年になる記念日でもある。