BASIC LEVELIIB/SKIII
【べーしっく れべるつーびー えすけーすりー】
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ジャンル
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プログラミング言語
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対応機種
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SG-1000+SK-1100専用 |
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発売元
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セガ・エンタープライゼス
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開発元
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セガ・エンタープライゼス マイテック
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発売日
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BASIC LEVELIIB:1984年4月21日 BASIC SKIII:1984年7月15日
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定価
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BASIC LEVELIIB:7,000円 BASIC SKIII:15,000円
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搭載RAM容量 |
LEVELIIB(3KB)/SKIII(32KB)
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判定
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なし
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概要
後述のSC-3000用のプログラミング言語カートリッジのSG-1000の拡張機器SK-1100対応版。
実用用途向けのLEVELIII系の移植であるSKIIIと、廉価なトレーニング向けのLEVELIIAの移植であるLEVELIIBと用途に応じたものが発売された。
特徴
言語的な特徴としては以下の通り。
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言語の特徴としてはコモドール系BASICやシャープ系BASICに近い文法。
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入力支援としてファンクションキーと任意のキーを同時に押すことによってキーの上部に記載されている命令を入力することが可能。
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実数型のBASIC。扱える数値は10進数で12桁計算11桁表示。配列は3次元配列まで。スプライトの作成やPCG機能によるキャラクターデータの変更も可能。テキスト画面とグラフィック画面の2つの画面モードを持つ。
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別売りの「データレコーダ」を使用することで、カセットテープにデータを保存することもできる。
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また、この機能は本作以外の対応市販ゲームプレイ時に、自作ステージデータの保存用ツールとして応用された。
対応ソフトは『ロードランナー』、『倉庫番』、『チャンピオンシップロードランナー』、『C-SO!』。BASIC系以外の非ゲーム系ソフトでは『ミュージック』も対応。
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別売りのプロッタープリンタにも対応しており、画面の印刷も可能。
評価点
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当時のBASIC環境としては非常に安価。
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1980年代の当時パソコンは非常に高価な代物であり、プログラミング環境を整えるのはとてもハードルが高かった。
しかしSC-3000は当時としては同スペックのハードでは非常に安価であり、最上位のLEVELIIIBベーシックをそろえても当時の同スペックのハードに比べれば安価であった。
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SG-1000での利用においても、キーボードSK-1100と言語カートリッジを合わせてもかなり安価であったのでハードルは低かった。
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搭載RAM容量もLEVELIIIであれば16KB/32KBと比較的大きく、当時としては大規模なプログラムの作成も可能。
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ゲームの作成に便利なスプライト機能・PCG機能の搭載。
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SG-1000/SC-3000はスプライト機能を標準搭載しており、キャラクターを自由に動かすのが容易でゲーム作成には非常に役に立つ。
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当時のスプライト機能のないパソコンで同じようにキャラクターを自由に動かそうとすると、本作とは比べ物にならない手間や技術が必要であり、本作のこれは優秀と言える。
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また、キャラクターについてもPCG機能で変更が可能なため表現の自由度は高い。
問題点
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BASIC言語故に動作が遅い。
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BASICはプログラミング言語の中では簡単な言語である一方、動作が遅い言語でもあるため、既存のゲームのように、サクサクと動くプログラムやゲームを作るのは難しいところがある。
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さらに本ソフトは実数型のBASICであるため実行速度はさらに遅い。
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命令セットがやや貧弱。
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サウンド関連ではBEEP音以外では音源チャネルごとに周波数を指定してサウンドを鳴らすことはできるが、PLAY文のようなMMLによる演奏はできないため、ゲームを作成する際にはBGMの演奏が困難。
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また、文字出力命令について書式出力命令がない、割り込み命令が少ない、ラベルが使えないなど基礎命令にもやや貧弱な点がある。
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スプライトは自前で作成しなければいけない。
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スプライトについてはプリセットで格納されているデータはなく、自分でドット絵を作成、それを16進数のデータに置き換えるので手間はかかる。
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ハードウェアの制限上スプライトも単色でさらに横に並べられるのは4つまでのため、多色スプライトを動かすのは現実的ではない。
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機械語に関する記載やI/Oポート制御にかかわる命令はあるものの、それらについての詳細な説明がない。
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この辺りはハードウェアの仕様が解析されてしまうリスクもあるので一概に悪く言えることではないが。
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メモリ・コマンドの制限が非常に厳しい(LEVELII系のみ)。
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LEVELII系はトレーニング用という位置づけのためか、フリーエリアはLEVELIIAが515Byte、LEVELIIBが2KBと非常に少ないため大規模なプログラムを作るのは不可能。
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またコマンドにも制限があり、LEVELII系ではスプライトの利用・メモリアクセスコマンド等の利用が不可能なためキャラクターベースのゲームしか作れない。
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一応、抜け道としてフリーエリア内のプログラムを削除してもVRAM内にあるデータは維持されるため、キャラクター定義や背景データを作成してプログラムを削除、制御用のプログラムをロードすることで疑似的に規模の大きいソフトを作ることは可能。
総評
当時の安価で大容量RAMを搭載したホビーパソコン向けのBASICが家庭用機でそのまま利用可能なのはなかなかに魅力的であったが、競合他社のホビーパソコンに比べると実行速度がやや劣る点と基礎命令が若干貧弱なのがネック。
またゲーム作成向けとしては上記の弱点が響き、ゲーム作成向けとしては若干厳しいBASICであったのは否めない。
とはいえ当時はまだ低価格のホビーパソコンでこのクラスの大容量RAMを搭載したバリエーションをもった機種は少ないため、独自性としては十分なものを持っていたともいえる。
参考:BASIC LEVELIIA/LEVELIIIA/LEVELIIIB
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SC-3000発売のローンチタイトルとして発売された製品。当時としてはかなり安価なBASICとして話題を集めた。
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価格と搭載RAM容量は、LEVELIIAが5,000円でRAM非搭載、LEVELIIIAが12,000円でRAM16KB搭載、LEVELIIIBが15,000円でRAM32KB搭載。
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同価格帯のホビーパソコンでは非常に安価でBASICを組み合わせた価格だとしても安価であり、また上位製品が価格に比べて大容量のRAMを搭載していたこともあってかなり魅力的な選択肢であったため、実際SC-3000の普及に大きく貢献したのも事実ではある。
後続製品
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F-BASIC
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SC-3000の拡張機器SF-7000(1984年8月発売)に付属しているBASIC。ディスクから起動を行う。
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命令体系はLEVELIII系BASICとほぼ同じだが、フロッピーへの入出力に対応している。また、SF-7000に装備されているシリアルポートやパラレルポートの制御も可能。
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ホームベーシック(1985年8月15日発売)
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整数型BASICになって処理が高速化したほか、PLAY文によるMML演奏・スプライト衝突割り込み判定命令などが追加されるなど、ゲーム制作に特化したBASIC。
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ただしBASIC上での実数演算及び実数演算命令が廃止されているため、既存製品とのすみわけはできている。
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また、固定画面のシューティングゲームやスプライトエディタなどをスタートメニューから呼び出せるようになった。
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GAME BASIC for SEGASATURN(1998年6月25日発売)
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セガサターン用のBASIC。ビッツラボラトリー開発、アスキー販売。
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MSXライクなBASICで、セガサターンのグラフィック機能を生かせるつくりとなっており、ゲーム制作に向いたBASIC。
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ソフトウェアキーボード内蔵で周辺機器がなくともプログラム入力は可能。また、入力デバイスとしてキーボードも提供されているほか、同梱のシリアルケーブルにてPCとの接続が可能。
最終更新:2026年02月22日 08:34