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がんばれゴエモン大集合!

【がんばれごえもんだいしゅうごう】

ジャンル レトロゲームコレクション

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション5
Windows(Steam)
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント
エムツー
発売日 2026年7月2日
定価 5.478円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 21年ぶりの家庭用機向け『ゴエモン』
13本+おまけ1本収録の大ボリューム
便利機能で初心者にも配慮
がんばれゴエモンシリーズ


概要

FC/SFC/GBで発売された『がんばれゴエモン』シリーズ13本と、おまけタイトルとして『クライシスフォース』を収録したオムニバスタイトル。
かつてコナミの看板タイトルだった、『がんばれゴエモン』シリーズの久しぶりのゲーム作品であり、シリーズ40周年ということもあって、発表当初から注目を集めていた。
移植にあたり、様々なサポート機能やアチーブメント(いわゆる称号)が追加されている。


収録タイトル

おまけタイトル以外の並びは発売順


特徴・評価点

14本収録の大ボリューム

  • FC/SFC/GBで発売されたシリーズ作品がほぼすべて収録されており、ボリュームが他のコレクションタイトルと比べてもかなり多い。
    • 初移植のゲームも『クライシスフォース』を含め5タイトル存在する。
    • 今回が初移植でないタイトルも、過去作を配信していたバーチャルコンソールが配信終了していたため、プレイのハードルが再び低くなり、遊びやすくなった。
    • 中でも『きらきら道中』は本編タイトルにもかかわらず今まで一切移植されておらず、今回で31年越しに初移植を果たした。
    • とりわけ、中古価格の高騰で入手困難だった『ダイナマイッツ』が今回の収録で手軽に遊べるようになった点は大きい。
      • 元々『ダイナマイッツ』の評価は高く、スタッフも目玉タイトルとして選出したことを明かしている。

移植度の高さと充実したサポート機能

  • 移植を担当したエムツーは移植度の高さに定評のある会社。本作以前も『Castlevania Dominus Collection』や『グラディウス オリジン コレクション』でもコナミとタッグを組んでいる。
    • その技術力を活かし、古い作品においてはハードの処理性能もきちんと再現している。
      • 『マッギネス』はスプライト数の多い場面でゲームテンポが落ちるようになっており、ハードの高性能化による理不尽な難易度上昇は避けられている。
  • 「どこでもセーブ」「巻き戻し」といった機能が実装され、途中でセーブができない『からくり道中』『FC版2』なども快適に遊べるようになった。
    • FC/GBのゲームではゲーム全体をターボすることが可能であり、テンポの悪かった『消えた黄金キセル』や『天下の財宝』などRPG作品で役に立つ。
    • 巻き戻し機能も、1度のミスでステージの最初からやり直しさせられる『それ行けエビス丸』を中心に恩恵が強い。
  • 一部タイトルには連射機能が追加された。連打要素がネックになっていた『きらきら道中』『黒船党』はその恩恵を大きく受けており、コントローラーの負担を気にすることなく、連打が苦手な人にも遊びやすくなっている*1。
    • 連射速度は『きらきら道中』のミニゲームで理論値を出せない程度に抑えられているので、記録に挑みたいプレイヤーが興をそがれることもない。
  • 画面のアスペクト比やフレームを切り替えることができ、ブラウン管の映りを再現するフィルターも搭載。
    • フレームの種類の中にはゲームの操作説明を画面の右側に置けるフレームがあり、右スティックを押し込むことによって出てくるアイテムや技の説明を見ることができ、RPG作品では特に重宝する。
  • 説明書(本作では「とらのまき」名義)もプレイ中に見ることが可能。任天堂機種ではない場合(後述)やオミットされた機能の説明箇所*2は一部改変されているが、ほぼ当時の物を閲覧することが可能。
  • サウンドプレイヤー(「みゅうじっく」名義)も収録されており、13タイトルで使われている全ての楽曲が試聴できる。さらに自分の好きな楽曲でプレイリストも作成できる。
    • 『さらわれたエビス丸』の裏技のサウンドモードは本作でももちろん使えるが、いちいちゲームオーバーになる必要があるので、その手間が省けるのも嬉しい。
  • 追加要素はファンサービスも豊富。
    • 余白の背景フレームにはゴエモンなど、いつものキャラを表示させるものも選択可能。
      • この際、サスケとヤエちゃんに関しては登場しない作品では表示されない、『外伝』『外伝2』ではエビス丸が白い服に変更、『ダイナマイッツ』ではヤエちゃんが新衣装の物に変更されているなど作品に合わせた変更もされる(後者2つは御丁寧にポーズも変更されている)。
    • 巻き戻し機能では、どこまで戻すかのアイコンとして『からくり道中』のゴエモンが目安として表示される。
    • 巻き戻し機能、メニュー画面のポーズから再開する際は『きらきら道中』での4人からランダムでボイスが流れる。解除時の表示も「はじめるぜぇ!」とゴエモン風になっているのもポイント。
  • 『ゆき姫』後期版のパスワードを含む各種パスワードも、この移植でも使用可能である。
  • 現代の倫理規定に抵触しそうなシーンも、ほぼ全てが無改変で収録されている。
    • 移植作品は、時に発売当時と現代での倫理感の変化や海外の審査機関を通すためオリジナル版とは異なる表現になってしまうことがあるものである。
    • しかし、本作はこの辺りに関してスタッフがオリジナル版を尊重し、各種の際どい描写や現代では問題視されかねない描写もすべてオリジナル版のまま収録されており、あからさまな規制によって興ざめしてしまうことはない*3。
    • なお今作は日本限定発売となっており(余談で後述)、海外版でカットされたようなシーン*4や卍マーク*5なども問題なく表現されている。
    • 例外的に変更されたのは商標が絡む要素(問題点で後述)と、『天狗党』で描写されていた六芒星*6のみと見られる。
  • 一部のアチーブメントが裏技の誘導となっており、攻略情報を知らないプレイヤーにも親切。
  • ほとんどのタイトルが忠実に移植される中、『からくり道中』は例外的にチート機能がこっそり追加されており、遊びの幅が広がっている。
    • この隠し機能を使うことで、ステージ&周回セレクトが可能となる。

クライシスフォース

  • 『ゴエモン』シリーズのコレクションタイトルにまさかの『クライシスフォース』が収録。
    • ゴエモンとは直接関係ないおまけ収録だが、『クライシスフォース』は裸のカセットでも2万円程度で取引されているプレミアソフトであり、『クライシスフォース』目的だけで本作を買っても単品の市場価格よりも遥かに安く遊べるという不思議なことが起こっている。
    • そして『クライシスフォース』を解禁するためには、スタッフクレジット画面にてコナミファンならお馴染みのあの有名なコマンドを入力するという作り手の遊び心を感じる仕様もなかなかに心憎い。
      • この隠し要素は完全ノーヒントのイースターエッグとなっており、開発当初はゲーム内に出現のためのヒントを入れることも考えられていたが、最終的に「やっぱりここはお客さんに賭けてみよう」との判断となり、そして発売から程なくしてユーザーの手で自力発見された。
        なお、収録に至った理由は、「やっぱり『がんばれゴエモン』といえばシューティングが入ってないとダメでしょ」「『ゆき姫救出絵巻』には『グラディウス』が、『奇天烈将軍マッギネス』には『ゼクセクス』が入ってるじゃないですか?」という流れだった模様(参照)。

賛否両論点

収録タイトルは後期版準拠

  • 『外伝』のスタッフロール文字化けや『ゆき姫』のラスボス崩壊バグといった大きな問題には遭遇しなくなっており、気兼ねなくゲームを楽しむことができる。
    • 具体的な内容は明かされていないが、あまりに致命的な不具合は独自に修正したというアナウンスも行われている。
  • 一方、『きらきら道中』のラスボス強化阻止などの初期版のバグ技は使用できなくなっており、初期版が使われることの多いRTAには不向きであることが開発元からもアナウンスされている。
  • 特に『ゆき姫』は初期版と後期版でパスワードの互換性が無く、今作は後期版なので要注意。
    • ちなみに、帯ひろ志先生のコミカライズ版で紹介されたパスワードは初期版用なので、残念ながら使用不可。

『黒船党』『天狗党』の収録

  • いずれもシリーズ展開に悪影響を与えたとも言われるほど評価が低いタイトルだが、収録そのものは決してデメリットではなく、貴重な収録の機会が得られた意義は大きい。
    • 開発スタッフによると、他タイトルが出揃ったあとで最後に収録が決まったのがこの二作とのこと。シリーズの歴史を辿れるような意味合いで収録されたようだ。
  • 問題は、アチーブメント完遂にこれらのクリアも必須となっている点にある。
    • ボリュームの少なさが大きな問題となっている『天狗党』はそこまで問題ではないのだが、『黒船党』は最大の問題であるミニゲームを抜きにしても出来に問題があるため、補助機能が一通り揃っていても不毛な作業を強いられることになる。幸い、どちらもアチーブメントは普通にクリアしたものしか存在しないのが救いか。

問題点

説明の不足

  • 余白に表示される操作・アイテムの説明などは最低限の内容しか載っていないため、詳しい解説やインパクトの操作方法と言った場面によって変わる操作方法などは載っていない。
    • 特に『3』『ダイナマイッツ』のインパクト戦ではコマンド入力による必殺技があるため、この問題点は浮き彫りになってしまっている。
      • 一応コマンドは説明書(とらのまき)に書いてあるのだが、確認するにはポーズメニューの「とらのまき」から探してみる必要がある。
      • 『3』の「スーパーボムラッシュ」に関しては発動がアチーブメントの1つとなっており、該当アチーブメントにコマンドや条件が書いている。
  • 術やアイテムは性質が被っている物ならまとめて紹介されるため、どの術やおにぎりが体力をどれくらい回復するか、どの兜や鎧が何回攻撃を防げるのかといった詳細は書かれていない。

アチーブメント関連

  • 今作は各タイトルのクリア時に解禁されるアチーブメントがあるのだが、大半のタイトルでラスボスにトドメを刺すと即座に告知され、初見プレイヤーは水を差される。特にSwitch版では非表示にする方法が無い。
    • 大半のタイトルはどれがラスボス戦かどうか事前に告知されず、その多くが一定回数の形態変化を備えている。唐突に「もうこれ以上の形態はない」と公表されるのは緊張感を削がれるだけでなく、興醒めなネタバレにもなってしまっている。せめてエンディング開始時の表示にできなかったのだろうか。
      • 中でも『3』はラスボスの体力を削り切った瞬間にゲームクリアしたことを通知されるため、同作を象徴する決着シーンが台無しにされている*7。
    • 逆に「ラスボスを倒したと思ったら実は真のラスボスが控えている」という展開のあるタイトルもまた、アチーブメントが表示されないことによって真のラスボスの存在を予想できてしまう。
    • 幸い、結末の評価が高い『きらきら道中』は例外的に、スタッフロール開始時にアチーブメントが表示されるようになっている。
  • 『ゆき姫』のとある終盤ボスを倒して表示されるアチーブメントが露骨な匂わせネタバレとなっており、この点でも初見プレイヤーを考慮していない。
  • アチーブメントの大半が『ゆき姫』に偏っており、そちらでは各ステージをクリアする度に獲得する一方、それ以外の作品ではクリアした時や特定の条件を達成した時しか対応されていない場合が多い。
  • 『きらきら道中』に収録されている『タイムパイロット』をプレイするアチーブメントは実質『きらきら道中』の完全クリアを必要とするため、やや難易度は高い。

PS5/Win版の伏字やコントローラ画像の変更

  • 原作自体が任天堂ハードで発売された都合により、PS5/Win版ではゲーム本編や説明書内における任天堂に関する記述の伏字や画像の差し替えが生じている。以下は例。
    • 説明書内の任天堂関連の内容が削除。
    • 『ゆき姫救出絵巻』民家の中のおばあさんの台詞の「つぎは ファミコンと ゲームボーイに しゅつえんだってね」の機種の部分が「*****と ******に しゅつえんだってね」と約物で伏字されている*8。
    • 『きらきら道中』のミニゲームの操作説明の場面で映るSFCコントローラーが、小判を模したオリジナルのコントローラーに変更。
      • ただし、この独自デザインの小判コントローラーは逆にオリジナルそのままのSwitch版では見られないため、ゴエモンらしいデザインのこれが見られることが逆にPS5/Win版の特典であるとも言える。
    • 忠実移植の観点からすると片手落ちに思えてしまうのは否めないが、この点は機種間の違いによる操作ボタンの名称の相違や、標権やIP保護などの観点からくる商業上の理由なので致し方ないことではある
      • 一方で、同時期に発表、発売された『スーパーボンバーマン コレクション』では任天堂に関する表示がSwitch/Switch2以外の機種でも残っていたため、どうにかできなかったのかとも思わされてしまうのも仕方ないだろう。もっとも、『スーパーボンバーマン コレクション』と本作では開発元が異なるという事情もあるが。
  • 『3』の対応する色のボタンというSFCに依存していたメッセージは表現がそのままになっているが、これに関しては余白の操作説明欄などでは共通して「動作(色のボタン)」と表記されている。

総評

まさにFC/SFC/GBの『ゴエモン』シリーズ集大成と呼べるほどの良作。現在はプレミアが付いて購入のハードルが高いシリーズ作も容易に遊べるようになったのは非常に嬉しい。
アチーブメント関連や説明不足などの欠点はあるものの、ゲームそのものや移植の質、便利機能については高水準に仕上がっている。
現代で『ゴエモン』シリーズを遊ぶならこれこそが決定版と言えるだろう。


余談

日本限定発売について

  • 本作は、コナミのコレクションタイトルとして珍しく日本国内限定での販売、および全タイトルが日本語版のみの収録(海外ローカライズ版は未収録)となっている。
    • これについては、元々『ゴエモン』シリーズのローカライズ自体が当時ほとんどされておらず、本作の収録作品で英訳版が発売済だったのが『ゆき姫』『さらわれたエビス丸*9』『黒船党』の3本のみだったという影響もある。
    • 開発者インタビューによれば、当初は新たに多言語対応することを検討していたものの、表現チェックや技術面などの都合で断念したとのことである。

未収録ソフトについて

  • アーケードアーカイブスで別途配信されているためか、時系列的に収録されてもおかしくなかった『Mr.五右衛門』も未収録となっている。
    • ただ、過去のオムニバスソフトではアーケード版がそのまま収録されている事例が多く、『東海道中』の同名人物とも関連性もあるため、今後次第では可能性がある。
  • 当然ながらファミコンミニ版『からくり道中』と『がんばれゴエモン1・2』も内容がかぶるため収録されていない。
    • 前者は原作版に隠し機能としてステージセレクト機能が追加されたため移植する必要性はないが、後者は劣化点はあるものの一部システムの改善や『東海道中』との連動があるため今後次第では可能性がある。
  • GBで発売されたシリーズのうち『もののけ道中 飛び出せ鍋奉行!』のみ未収録となっているが、これについては「『ゴエモン もののけ双六』の連動要素もあるため、収録は難しかった」とインタビューで語られている(参照1)。
    • とはいえ、両作品との連動要素はもののけ出現のパスワードくらいなので特に問題はない*11はずではあり、インタビューでも「『大集合』の2作目があるとしたら、連動要素を入れないという選択肢はない」と回答もされている(参照2)。
    • そのため、今後『もののけ双六』や前述の未収録作品も含めたコレクション第2弾の予定も可能性があり、同じソフト同士との通信が可能な作品のため通信対応を入れて移植されることも考えられる。

その他

  • 難易度の高さが問題となっている『黒船党』だが、大集合スタッフがサポート機能を使用せずに挑戦したところ、クリアした者はいなかったと語られている。
最終更新:2026年11月05日 21:14

*1 『黒船党』は以前にバーチャルコンソールで同様の機能が搭載されており、今作が初めてではない。

*2 『ダイナマイッツ』は通信機能が削除されたため、該当する1ページが白紙になっている。

*3 ちなみに、それでもレーティングはCERO:A(全年齢対象)である。

*4 英語版『ゆき姫』は、お下品なギャグの大部分がローカライズにあたって削除されていた。

*5 英語圏ではナチスの鉤十字と誤認されやすいためか、N64の『ゴエモン』では移植にあたって卍マークが☆マークに変更されている。なお、卍と鉤十字は左右逆で厳密には異なる紋様。使用ができないというより、誤認を防ぐ意味合いの方が大きいと思われる。

*6 今作では五芒星に変更されている。

*7 ネタバレを交えて説明すると、『3』のラストは「ラスボスがプレイヤーに聞き馴染みのある必殺技を大々的に繰り出してくると見せかけ、あっけなく反撃されてあえなく撃沈する」というギャグシーンとなっている。今作ではこの必殺技を読み上げる前にアチーブメントが表示されるため、単なる演出であることが察せてしまう。

*8 ネット上では一部のファンにより、伏字の中身をわざと異なるものへ邪推する大喜利のような事態になったりもしていた。

*9 単独販売はされていないものの、後に同作を収録したオムニバスタイトル『コナミGBコレクション VOL.2』が、欧州市場にてナンバリングが1つずれた『VOL.3』としてローカライズされている。

*10 『アコギング』に関しては発売当時ゲームアーカイブスでの配信はまだ続いていたが、既にPS3を始めとする機種が古くなっている上に2027年7月と本作発売から約1年後に販売終了を控えている。

*11 そのパスワードは知っていれば問題ないし、収録されていたとしても救済措置でパスワードを知る方法がある、最初から出現している状態に変更させるなどやりようはある。