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本項では『真・女神転生III NOCTURNE』と完全版『マニアクス』『クロニクルエディション』とリマスター『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』版を併せて紹介します。
判定は全て「良作」です。
【しんめがみてんせいすりー のくたーん】
ジャンル | ロールプレイングゲーム | ![]() ![]() |
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対応機種 |
プレイステーション2 Nintendo Switch プレイステーション4 |
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メディア | DVD-ROM 1枚 | |||
発売・開発元 | アトラス | |||
発売日 | 無印 | 2003年2月20日 | ||
マニアクス | 2004年1月29日 | |||
リマスター | 2020年10月29日 | |||
定価(税別) | 無印 | 7,800円 | ||
マニアクス | 5,800円 | |||
リマスター | 6,578円 | |||
判定 | 良作 | |||
ポイント |
悪魔にされた主人公 プレスターンバトル初登場 今に至る根強い支持 |
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女神転生シリーズ |
東京が死んで、僕が生まれた
東京の高校生である主人公は、クラスメートの千晶と勇とともに担任の祐子先生の見舞いへ行くが、その最中「東京受胎」に巻き込まれ、廃墟と化した東京を目の当たりにする。果たして、あなたは混沌の大地をどのように生きるのか…。
『真・女神転生』シリーズのナンバリング第3作。
通称『メガテンIII』『真III』で、オープニングで東京が壊滅しそこから新たな世界を産み出す「混沌からの創造(カオス)」がテーマ。
主要キャラクターがそれぞれ世界の創造に向ける理念「コトワリ」と、コトワリを持てないとされる半人半魔の存在「人修羅」にされた主人公の物語であり、従来シリーズのおどろおどろしさ以上に退廃的なムードが特徴。
COMPが廃止・主人公が悪魔扱いなど『真I』『真II』から世界観・システムを大幅に変更した作品。
あまりの変わりぶりに賛否が分かれたが、「プレスターンバトル」「ランダム継承」と、シリーズの伝統を受け継いだシリアスな世界観と高い難易度とは好評で、特にシステム面でこれ以降の『女神転生』『ペルソナ』シリーズに多大な影響を及ぼした。
全般
戦闘システム 「プレスターンバトル」
新しい概念 ※「賛否両論点」も参照。
合体
音楽
他に類を見ない「孤独な世界」
造語や専門用語が理解しやすい
独自のセンスが光るグラフィック・音楽・世界観
コマンド戦闘の最高のシステムともいわれる「プレスターンバトル」
仲魔が成長する
知識を武器に、理不尽に抗う高難度バトル
ランダム継承の作業ゲー
世界設定がもたらす独特の孤独感
ナンバリングタイトルではあるが前作までとの繋がりが無い点
前作までと比べたダンジョン攻略難易度の低さ
ボルテクス界の外について一切触れられない
シリーズ内でも独自の展開を見せるストーリーとルート分岐
+ | ... |
理解・共感の困難な主要キャラクター
ボイス無しの演出
仲魔数の激減
主人公への感情移入のしにくさや、一部の展開、設定等の粗
いくつかの演出が長い
戦闘モーションの不備
アサクサのパズル
その他
シリーズのツボは押さえつつ、ポリゴンによる悪魔デザインの表現、さらに深みの増した悪魔合体および育成、緊張感溢れるプレスターンバトルなど新たな試みをいくつも導入した結果、既存プレイヤーにも受け入れられ、新規プレイヤー層の獲得にも成功した。
アトラスの看板タイトルである『女神転生』の新たな始まりを告げるにふさわしい作品である。
前2作と比べるとシナリオへの評価はそれほど高くないが、プレスターンバトルの評価は高く「雑魚戦もボス戦も楽シめる、てごわいRPG」としてオススメの一本。SwitchやWinに復刻されたのも頷けるものだ。
とは言え、悪魔の合体法則も習得スキルも分からないのでは試行錯誤をするにも限度があるのも事実。逆引き検索が可能なフリーソフトが有志により作成・公開されているので使ってみると良いかもしれない(*19)。
+ | マルチエンドについて。ネタバレあり |
追加・変更点
評価点
問題点
品薄とファンの渇望
追加、変更点の詳細
*1 例えば「マグマ・アクシス」ならば両手に炎を灯す→頭上に掲げて1つに合わせる → 炎のレーザーのごとく正面に打ち出す、という流れ。
*2 ヨスガに属するのは規律徹底を求める天使、シジマに属するのは人を欲望に落とす堕天使や邪神、ムスビに属するのは感情や霊魂の集合体である外道、といった感じ。
*3 規律を強いるには無秩序とそれを押さえつけるための暴力が必要、欲望を生み出させるには強い抑圧が必要、集合体となるためには確立された個が必要、といった感じ。
*4 FC版や『ペルソナ』『デビルサマナー』等の派生作品は含まれていないが、『STRADGE JOURNEY』『NINE』は含まれている。
*5 サウンドトラックでは2ループなので全て聴くにはゲーム中のみ。
*6 例としてはFC版『2』のオマージュの『真II』と、さらにその焼き直しの『真IV』が上げられる。
*7 ちなみに、モトが登場する場所は台座の上なので、よりステージっぽい。
*8 2chには、本作での死に様を書き込む「真・女神転生3で全滅したら上がってくるスレ」と言うスレッドが発売直後に建てられ、代を重ねて存続している。
*9 作品時間軸的には『真I』の大破壊以降の世界に位置する外伝的作品となる。
*10 思念体としてガイア教徒とメシア教徒が1人ずつ出てくる程度。
*11 「オベリスク」や「カクヅチ塔」など数字だけ見るとゾッとする階数のダンジョンもあるが、実際の内容は特に苦行というものではない。
*12 ちなみに、作中で明言はされないが、物語開始前の入院は心を病んでのこととも考えられる本人の台詞がある。
*13 ボルテクス界に生じた思念や感情の流れ。
*14 本作の影響で、ライドウのパールヴァティの「おばちゃん台詞」が槍玉にあげられることが多い。
*15 下位悪魔での人気者のドワーフやノッカー等旧作での人気悪魔が軒並リストラ。ただし、元々金子氏は「ケルトやギリシャ勢の扱いはぞんざい、インドやアジアが好き」と好みの多少の偏りについては前々から述べているので、選ばれた悪魔も金子氏のチョイスが影響している可能性もある。代表例が造形からモーションまで力の入った出来栄えのセイテンタイセイ。
*16 ヴィシュヌやラクシュミは新デザイン、オベロン&ティターニア夫妻は旧デザインなど。
*17 この傾向は後々の『葛葉ライドウ 対 アバドン王』まで続いている。
*18 しかも総数20ステージで、攻略本等のカンニングをしても数十分を要する。
*19 むしろ悪魔合体をやり込むつもりなら必須。
*20 『真II』における「今後ともよろしく」の撤廃など。
*21 兄弟/ケルベロスとオルトロス、夫婦/アマノウズメとサルタヒコ、上司と部下/テング、天使…など。
*22 「又先生」の対策として「保健医ウズメ先生」ことアメノウズメを作る為の重要ポイントでもある。
*23 それでもATLUS製ではない一般的なJRPGと比べれば大概難しい方であるが。
*24 戦闘離脱用の魔法やアイテムを使うか、敵全員が行動不能状態でなければならない。
*25 『真IV』では一部ボスなどで「言葉が貫禄無く乱暴になった」と評された箇所が多い。ターミナルの番人やメデューサなど。
*26 HAL研究所の「ハイパーゾーン」に近い。
*27 無印では通路を基準に作られているのに対し、アマラダンジョンは広いマップを仕切り板で仕切って迷路化されている。
*28 ここまではある程度ゴリ押しでも来れるが、回避率の高いマタドールとの戦いはいわゆる「"速"へのバフ(強化)とデバフ(弱化)」が重要で、対策を怠ると待つのは「死」のみ。後述する通り「第2のドSチュートリアル」とされ、敬意を込めて当時ネット上では「又先生」と呼ばれていた。
*29 PS2版は先攻側が攻撃を仕掛けた直後にメインフレーズに移行していた。