【しど・まいやーず しう゛ぃらいぜーしょん ふぉー】
ジャンル | シミュレーション | |
対応機種 | Windows 2000/XP以上 | |
発売元 |
2K Games サイバーフロント(日本語版販売) |
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開発元 | Firaxis Games | |
発売日 |
2005年10月24日 完全日本語版:2006年6月17日 |
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定価 |
$49.95 完全日本語版:オープン価格 |
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備考 | Amazonのボッタクリ業者に注意 | |
判定 | 良作 | |
Sid Meier's Civilizationシリーズ 初代 / 世界七大文明 / 新世界七大文明 / II / III / Alpha Centauri IV / IV Colonization / Revolution / V / Beyond Earth / VI |
『信長の野望』『三國志』等のウォーシミュレーションと、『シムシティ』等の箱庭シミュレーションを足して2で割るのを忘れたようなゲーム『Sid Meier's Civilization』シリーズの第4作。略称は『Civ4』。
プレイヤーは一国(文明)の指導者となって、都市を作り、技術を発展させ、他国と時には手を取り合い時には争いながら、この世に二つとない独自の歴史を刻んでいく。
と、言葉にしてしまえば単純だが、実際のゲーム内容はどこまでも濃厚で中毒性があり、発売当初から非常に多くのプレイヤーをPCモニターの前に釘付けにした。
そして評判が評判を呼び、やがてゲームをプレイしたことがない人にも「内容は知らないが、その危険性は知っている」とまで言わしめる様になった、いわくつきのゲームである。
後述するが、この作品は非常に多くの構成要素から成り立っており、個々を詳細に述べることは難しい。
よって本作の特徴的な要素だけを簡潔に取り上げる形である事、それでもかなりの文章量になってしまうことをご容赦いただきたい。
+ | 勝利条件の一覧 |
+ | 都市の構成要素を簡単に紹介。長いので注意。 |
+ | 偉人の種類とその特殊能力 |
+ | 志向の種類の一覧。建築物の具体的な説明は冗長になるので割愛。 |
+ | 参考動画 |
人類が電子ゲームというテクノロジーを獲得して久しく、「つまらなくてオススメできない」という評価のゲームはまさに星の数ほど生まれてきたなかで、「面白すぎてオススメできない」という評価が下された世にも珍しい作品。それが『Sid Meier's Civilization IV』である。
ただ、発売から時間が経ち多くのプレイヤーが本作を離れてしまったせいか、現在は「とにかく危ないゲーム」とその危険性だけが伝説の様に一人歩きしてしまっているきらいがある。
確かにこの作品の中毒性は凄まじいが、どんな良い酒も人を酔わす力があるように、娯楽とはそもそもそういうものだ。
そして正しい付き合い方さえすれば我々に無上の喜びを与えてくれる所もまた同じである。
前述したヨハネスブルグのパロディや、Civanon経由でしか本作を知らない方々が本項を読んで「『Civlization』は危険である以前に"良い"もの」という認識を持って頂けたらうれしい限りである。
そんな思いを込めつつ、最後は本作のフレーバーを真似て、一つの格言を添えることで締めとさせていただきたい。
願わくは、このゲームに挑む全ての指導者がいつまでも変わらず健やかでありますように。
"Alle Ding' sind Gift und nichts ohn' Gift; allein die Dosis macht, das ein Ding kein Gift ist." -Paracelsus-
「あらゆるものは毒であり、毒無きものなど存在しない。あるものを無毒とするのは、その量のみによってなのだ。」~パラケルスス~
【しど・まいやーず しう゛ぃらいぜーしょん ふぉー うぉーろーど】
発売日 |
2006年7月24日 完全日本語版:2006年12月22日 |
定価 |
$29.98 完全日本語版:オープン価格 |
『4』の拡張パック其の一。具体的に拡張された点は以下の通り。
・新しい文明、指導者の追加
・新しい志向の追加
・シナリオの追加
・文明特有の建築物"Unique Building(通称UB)"の実装
・ユニット、建築物、遺産の追加
・一部指導者の志向変更
・「従属国」の実装
・新たな偉人「大将軍」の追加
例によって、全てを詳細に語るのは野暮なので此処では「従属国」と「大将軍」について述べる。
【しど・まいやーず しう゛ぃらいぜーしょん ふぉー びよんど ざ そーど】
発売日 |
2007年7月23日 完全日本語版:2007年12月7日 |
定価 |
$29.99 完全日本語版:オープン価格 |
拡張パック其の二。これが実質最終版となっているので現在『4』という言葉は概ねこのBeyond the Sword(以下BTS)のことを指し、『4』の方は「vanilla(バニラ)」と呼ばれる事が多い。Warlordsの要素を踏襲した上で更なる要素が追加された。
ゲームバランスに直接影響するシステムにも大きく手が加えられており、そのお陰で最高難易度の「天帝」においてもある程度余裕を持ったプレイが可能になった。
しかしあまりに強力すぎる戦術も生まれてしまった為、BTSの追加要素を「蛇足」と批判する声も少なからず存在する。
此処ではそのゲームバランスに影響する「スパイ機能の拡張」「企業の実装」「教皇庁(バチカン宮殿)の実装」と、PCゲームの醍醐味であり現在多くの数が存在している「MOD」について述べる。
+ | 具体的な諜報機能の紹介 |
+ | 具体的な議案の紹介 |
*1 その文明の大まかな発展具合を表す数値のこと。都市の人口や獲得したテクノロジーなどには点数が設けられており、その総和が文明ごとに常に表示されている。
*2 例えばそのマスが平地であれば食料に+1、草原であればさらに+1、そこに「とうもろこし」という資源があればさらに+1、河川に隣接していれば商業力に+1、といった具合。
*3 中心を除いて最大20マス。太い十字型に展開するので"Fat Cross"と呼ばれている。
*4 都市ではなく文明全体の性格を決定づける構成要素。「政治」「法」「労働」「経済」「宗教」の5つのカテゴリがあり、各種出力の補正や専門家枠の増加、特殊なコマンドの解禁など、様々な効果がある。
*5 これのみ発動毎に必要な偉人の数と種類が増加する。
*6 例えば日本文明なら「鎚鉾兵」という中世ユニットが「侍」というユニットに置き換わる。「鎚鉾兵」の能力に加えて「先制攻撃2回」の能力を備えるが、「鉄」という資源がないと生産できないという欠点も持つ。
*7 ユニットが経験を積んで取得できる能力のこと。テクノロジーと同様ツリー状に構成されており、ユニットの成長の方向性をある程度プレイヤーが決めることが出来る。
*8 社会制度や宗教を変更した際に発生するペナルティ期間の事。期間内はユニットの操作以外文明の全ての活動が停滞する。
*9 厳密にはどちらかが消滅するまで戦闘行為を繰り返す処理が行われる。
*10 本来の戦闘力に「現在体力/100」をかけた数値が実際の戦闘力となる。
*11 通称OCC(One City Challenge)。ゲームのオプションで設定も出来る立派なプレイスタイルの1つ。
*12 最初に生産する物及び、開発するテクノロジーを意味する言葉として使われている。
*13 描画や、AIの行動も同じくユニット単位、都市単位のため。
*14 待ち時間が長すぎると言われたのは本作発売時点である2000年代後半の評。現在はPC性能の向上によりほとんど気にならない。
*15 これを防ぐため、開始後一定ターンは戦争不可能と取り決めるのが一般的。
*16 織田信長だと言われたほうがまだ納得できそうな顔である。
*17 但し、其のテクノロジーを召し上げることは出来ない。手に入れるのであれば交換という形を取る必要がある。
*18 専門家スパイの実装に伴い、「大スパイ」という偉人も追加された。能力は、大科学者のEP版といったところ。
*19 都市の中心同士が道路や河川、海洋で繋がっている状態だと(異国間なら国境の開放も必要)、両都市に距離や人口に応じた商業力がもたらされる。この状態を「交易路がある」と呼ぶが、一都市が持てる本数には制限がある為、ただ接続しただけでは交易路とはみなされない場合もある。
*20 文明の保持する投票数は文明の総人口に等しいが、正規メンバーの一票は投票メンバーの倍の価値がある。